三浦瑠麗の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(三浦瑠麗君) ありがとうございます。
この新型コロナウイルスの中国に与える影響というものは、やはり米中貿易戦争、そして香港デモ、その上にこの新型コロナウイルスが生じたのだということを理解して論じなければいけないと思うんですね。
中国というのは、大国でなかった時間というのは非常に例外的な短い時間でございまして、元々ナショナリズム、大国意識は強い国です。過去に植民地支配されたというふうな被害者意識を原点に持っていると、ここが国としてのまとまりの要の一つでもあるわけでございます。そこへ米中貿易戦争が生じたことによって、アメリカが意図的に中国経済に打撃を与えようとしたという認識がテレビなどのメディアを通じてしっかりと民衆に広まったわけでございます。ここで注意すべきは、中国政府が非常に人権抑圧的で、しかも一切の異論を許さない報道管制をしいているということと、中国の民衆がナショナリズムを持って、あるいは反米感情であるとか西側に対する反感を持つのは、両立可能だということなんですね。
そこをしっかり見た上で、今回の新型コロナウイルスのときに観察された様々な欧米の人種差別的言動、あるいはこれを機に中国経済を弱めてやろうというふうな意図的な発言を見ると、やはり中国はもう起死回生を図るとともに一致団結をすると。この起死回生というのは、当然、米中貿易戦争で生じた中国にとってのリスク、つまり、対米依存度の高過ぎる経済を続ければ必ずやまたやられるであろうという認識と呼応するものになります。
つまり、今後、どんどん中国は米国に依存し過ぎない経済圏の確立に急ぎ、西側諸国を互いに分断するような外交を行っていくだろうと思われます。現に、5Gからの中国勢の締め出しを見ても、アメリカに対するフォロワーというものがどんどん狭まってきております。
ということは、西側同盟諸国はアメリカからの圧力、例えば同盟負担をもっと担えというふうな圧力にさらされ、かつ貿易上の摩擦にさらされる中で、中国からの分断工作に乗りやすい環境にあるわけでございます。現に、昨年は欧州等の中国の貿易は増えておりまして、決してアメリカが思うような形での、中国の例えば国力の弱まりであるとか、政府に対する離反する行動が増えるなどというふうなことは期待はできないし、そんなことをしてしまったらかえって世界経済にも、秩序にも悪影響があるだろうと。
つまり、我々は、二〇二〇年以降、もっと被害者意識を強め、習近平政権が盤石となった中国に対しなければいけないということだろうと思っております。