予算委員会公聴会

2020-03-10 参議院 全222発言

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会議録情報#0
令和二年三月十日(火曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月九日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     三浦  靖君
     太田 房江君     長峯  誠君
     高階恵美子君     岩本 剛人君
     矢田わか子君     芳賀 道也君
     秋野 公造君     里見 隆治君
     下野 六太君     伊藤 孝江君
     清水 貴之君     片山 大介君
     柴田  巧君     石井 苗子君
     田村 智子君     小池  晃君
 三月十日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     本田 顕子君
     佐藤 正久君     山下 雄平君
     武見 敬三君     宮崎 雅夫君
     中西  哲君     羽生田 俊君
     山田  宏君     島村  大君
     木戸口英司君     徳永 エリ君
     武田 良介君     倉林 明子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金子原二郎君
    理 事
                石井 準一君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                森 ゆうこ君
                蓮   舫君
                浜田 昌良君
                浅田  均君
                山添  拓君
    委 員
                青山 繁晴君
                岩本 剛人君
                小川 克巳君
                小野田紀美君
                こやり隆史君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                島村  大君
                高橋はるみ君
                滝沢  求君
                中西  哲君
                長峯  誠君
                羽生田 俊君
                本田 顕子君
                松川 るい君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                元榮太一郎君
                山下 雄平君
                山田  宏君
                有田 芳生君
                伊藤 孝恵君
                石川 大我君
                石橋 通宏君
                塩村あやか君
                杉尾 秀哉君
                田村 まみ君
                徳永 エリ君
                芳賀 道也君
                福島みずほ君
                伊藤 孝江君
                里見 隆治君
                高瀬 弘美君
                竹谷とし子君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                倉林 明子君
                小池  晃君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤井 亮二君
   公述人
       独立行政法人地
       域医療機能推進
       機構理事長    尾身  茂君
       特定非営利活動
       法人医療ガバナ
       ンス研究所理事
       長        上  昌広君
       株式会社第一生
       命経済研究所経
       済調査部首席エ
       コノミスト    熊野 英生君
       全国労働組合総
       連合事務局長   野村 幸裕君
       恵泉女学園大学
       学長       大日向雅美君
       国際政治学者   三浦 瑠麗君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○令和二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────
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金子原二郎#1
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会公聴会を開会いたします。
 本日は、令和二年度一般会計予算、令和二年度特別会計予算及び令和二年度政府関係機関予算につきまして、六名の公述人の方々から順次項目別に御意見をお伺いしたいと存じます。
 この際、公述人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席をいただき、誠にありがとうございます。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
 本日は、令和二年度総予算三案につきまして皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、会議の進め方について申し上げます。
 まず、お一人十五分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構です。
 それでは、公衆衛生・新型コロナウイルス対応について、公述人独立行政法人地域医療機能推進機構理事長尾身茂君及び特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長上昌広君から順次御意見を伺います。
 まず、尾身公述人にお願いいたします。尾身公述人。よろしくお願いします。
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尾身茂#2
○公述人(尾身茂君) 御紹介にあずかりました尾身です。よろしくお願いいたします。
 本日は、まず六つの点について述べさせていただきたいと思います。
 一点目は、これからどんな戦略、基本戦略でやったらよいかという点であります。
 基本的には、私は、社会経済機能への影響を最小限にして、感染拡大の努力の効果を最大限にするというバランスの取れた方法でやることがよいと思っております。そういう中で、言わば三本柱というものが大事だと思います。
 第一の柱は、いわゆる、もう皆さん御承知だと思いますけど、クラスターサーベイランスによる早期発見、早期対応ということで、クラスターを早く見付けて、言葉は悪いですけど、クラスターを潰すということであります。それから、しっかりした医療供給体制を充実強化して、感染者の早期診断を通して重症化を防ぐという医療体制のことであります。三番目の柱が我々市民一般の行動変容という、この三本柱だと思います。
 日本の状況は、この戦略を強化することにより感染拡大のスピードを抑えられる可能性もあります。したがって、この三つの戦略については、これからも維持だけじゃなくて強化をしていくべきだと思います。
 二点目でございますが、現在の国内の感染状況をどう考えているかということであります。
 現時点においては、感染者の数は増加傾向にあります。また、もう既によくテレビなんかでも言われているように、狭い空間に多くの人が集まる、一定条件を満たす場所においてのクラスター感染が全国で相次いで報告されていることがあります。
 しかし、全体で見れば、三つの点が指摘できると思うんですけれども、まず一点目、これまで国内で感染が確認された方のうち、重症、軽症にかかわらず、約八〇%の人はほかの人に感染をさせていないということであります。それから、二番目は、実効再生産数ということで、感染の流行中に一人の人がどれだけの二次感染をさせるか、五人させるのか、一人かなどという実効再生産数は、もちろん日によって変動はありますが、今のところ、おおむね一程度で推移をしています。これが二点目であります。
 それから、三点目は、関係者のもうこれは夜に日を継いでの努力で、いわゆるクラスターの発生がどういう形で起きているかということをリンクが追えている例も出てきている。もちろんリンクが追えない例もあるんですけど、リンクの追えている、追えてきている例が出てきているということで、こういうことで、一応は諸外国と比べ、急激なペースで感染者が増加している諸外国と比べ、感染者の増加のスピードをある程度抑えることができているんだと思います。
 しかし、私ども、私自身も二月の二十四日に申し上げましたけれども、これからの一、二週間が急速に拡大に進むか終息できるかの瀬戸際というふうに申し上げましたけれども、以上の状況を踏まえると、本日、今日時点での日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、もちろん感染の拡大はあるんですけど、一定程度持ちこたえているのではないかと考えます。しかし、感染者数はこれからも当面増加傾向が続くと予想されます。したがって、依然として警戒を緩めることはできない状況であると考えております。
 三点目でありますが、重症化についてであります。
 もう既に中国からの二月二十日の報告でもありますように、中国では、感染が確認された症状のある人の八〇%が軽症、一三・八%が重症、それから六・一%が重篤となっています。広東省からの報告では、重症者百二十五名のうち、軽快し退院した者が二六・四%、重症者百二十五名のうち、軽快し退院した者が二六・四%、状態が回復しつつある者が四六・四%ということになっています。
 さて、我が国の状況では、既に感染が確認された症状のある人三百六十六例のうち、既に五十五例、一五%は既に軽快し退院しております。しかし、これは三百六十六人の経過が全て分かっておるわけではありませんので、私自身は、この一五%という数はこれからも増加するものと思っております。今の段階で一五%ですけど、もっと多くのパーセントの人が軽快するのではないかと思います。
 日本では死亡者数は大きく増えていません。このことは、限られた医療資源の中であっても、日本の医師が、これは現場の医師が一生懸命努力していただいているおかげで、重症化しそうな患者さんの、全てではないですけれども、多くを検出し、適切な治療をできているという、日本の医療の質の高さをある意味では示唆していると考えられます。
 今後も死亡者数の増加を抑えるためには、先ほど冒頭で申し上げましたように、日本の医療の体制を更に、今のままでは感染拡大に備えられませんので、更に強化する必要があると思っております。
 四番目でありますけれども、二月の二十八日だったと思いますけれども、北海道が緊急事態宣言を知事のリーダーシップで出されたと思いますけど、そのことについてであります。
 このコロナ感染症は、感染から発病に要する潜伏期間の平均値が五日であり、さらに、発病から報告までに要する平均時間は約八日であることが知られており、我々が今日見ている、今日現在見ているデータはその約二週間前の新規の状況を捉えたものであるというタイムラグがございます。そのため、北海道の対策については、北海道での緊急事態宣言から少なくとも約二週間後からでなければその効果を判定することが、推定することが困難であります。
 その後、さらに、幾つかの指標ですね、インディケーターと申しますけど、を三つ、我々は今、私は考えております。それは、一つは新規の感染者の推移、それから二番目は先ほど申しました実効の再生産数、一人がどれだけ感染をさせるか、それから感染源、リンクですね、感染のリンクが明確になっている患者さんの数、この三つの指標を用いて約一週間程度を掛けてその対策の効果が判断できると思いまして、そうすると、大体私は三月の十九日ぐらいになると今までのいろんな対策の効果が判定できるというふうに思っています。
 さて、五番目ですけれども、五番目はこれからの見通しということであります。
 先週まで報告が少なかった諸外国において患者数が急増しています。皆さん御存じのとおりです。アジアにおいても感染が、数が増えている。ヨーロッパ、アメリカでも感染者数が急増しています。全ての感染源、あるいは感染状況、あるいはリンクが追えているわけではないので、感染の拡大が既に日本各地で起きている可能性もあると思います。
 よって、今回、国内での流行を一旦抑制できたとしても、しばらくはいつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれます。また、世界的な流行が進展していることから、国外、国外から感染が持ち込まれる事例も今後繰り返されるものと予想されます。
 さらに、中長期的な見通しということでは、国内に目を転じますと、各県、あるいは都道府県が一様に感染の拡大あるいは終息のレベルが行われるということはほとんどないと思いまして、各地域によって感染のレベルが少しずつ異なってくると思いますので、その状況によって各地域が適切な対応を取ることが求められると思います。
 これから、私が、これからその長期の見通しの中で我々オールジャパンとしてやるべきことは四つあると思います。四つあると思います。
 一つは、クラスターチーム、これはもう厚生省にクラスター班がありますし、それよりももっと多くの保健所関係の人、自治体の人が、これはクラスターサーベイランスというか、クラスターが起きたときのその接触者の追跡とか、これに対してかなりの能力とエネルギーを使って、ある意味では関係者は夜に日を継いでいるので疲弊をしている状況があります。これは間違いなく事実でありますので、私は、このクラスターチームの、これでクラスターを早期発見して、クラスター感染の輪、連鎖を早く摘むということですけれども、この対応が長期間にわたって持続できる体制の急務、人の補充あるいは財政的な補充、これが非常に必要だと思います。
 二番目は、保健所については、やはりもう保健所の職員は今もう目いっぱいになっておりますので、労務負担を軽減すべく、帰国者相談、帰国者・接触者相談センターの機能については保健所以外の担い手を求めるなど、早急に人的、財政的支援を講ずるべきだと思います。
 それから、三番目ですけれども、このコロナとの闘いの主要な戦力は現場であります。現場でありますので、地域公共団体や保健所の広域での連携ですね、広域、時には県の枠を超えての、あるいは市町村の枠を超えての広域での連携とそれから情報共有が極めて重要であります。どういうリンクがあったのか、追えなかったのかという情報をすぐに、今もやっていただいていますけど、更に迅速な情報共有が必要だと思います。
 四番目、最後ですけれども、これから感染の更なる拡大が起こる可能性が否定できないわけですから、それに準備するためには、医療提供体制、今のままではもう既に感染者でいっぱいになってしまいますので、この状況に対応するためには、一般に対応する一般医療機関や診療所を選定し、全ての診療所でやれば院内感染を起こして患者さんに感染がいくだけじゃなくて医療者に感染を起こすということもあり得るので、ここは私は、この感染の治療、診断に当たる医療機関や診療所を早く選定して、その選定したところにはいろんな支援、財政的、あるいは医療器具、マスク、そういうものをしっかりと供給する必要があると思います。
 最後になりますが、一般の我々市民そして事業者に対するお願いということであります。
 もう既に何度も私どもも申し上げているように、集団感染しやすい場所というのが大体分かってきまして、三つのことが、三つの条件が合うというか、三つの条件が全て満たされるところが感染のリスクが非常に強い。一つ目の条件というのは換気の悪い密閉空間であること、これが一つ目の条件、換気の悪い密閉空間、それから二番目、多くの人が密集しているということ、それから三番目は近距離、互いの手や腕を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる場所ということ、この三つが合ったところが非常に感染のリスクが高いので、そうした場所にできれば行かないでいただきたいというのが、私どもの、一般の我々へのメッセージであります。
 最後になりますが、事業者の方へのお願いということで、もう既に国からも、あるいは我々からも、リモートワーク、テレワーク、オンライン会議、あるいは時差出勤なんかをお願いしていますが、その上で、さらに、各事業者がどのような対策を取っておられるか、是非積極的に市民に情報共有をしていただければと思います。そのことが市民にとって施設や各種サービス等の利用しやすさの判断につながると考えていますので、どうぞよろしくお願いします。
 以上であります。ありがとうございました。
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金子原二郎#3
○委員長(金子原二郎君) ありがとうございました。
 次に、上公述人にお願いいたします。上公述人。
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上昌広#4
○公述人(上昌広君) 私は、上といいます。内科の医者です。
 元々は、血液内科、白血病の治療をしていました。二〇〇一年から五年まで国立がんセンターでやっておりました。その後、御縁があって、二〇〇五年から二〇一六年まで東京大学の医科学研究所で研究と診療をしておりました。現在も診療しております。
 今日、先生方にお話しするのは、この問題に様々な見方があると。私は医師で研究者でもあります。様々な見方を、皆様に様々な視点を御提供して政治判断にお役立ていただけたらと考えています。
 今日、資料を配付いたしました。一ページ目です。
 現在、渡航禁止が世界各地でやられています。是非お考えいただきたいのは、この問題、ウイルスって世界中蔓延するんですね。日本だけエイエイオーってやっても、海外で様々なやり方があり、様々な形でコンセンサスが簡単にできるんです。
 例えば、これは最近、サイエンスという雑誌があります。アメリカの科学誌です。今回の場合、医学誌、アメリカのニューイングランドという医学誌、イギリスのランセットという医学誌、科学誌はアメリカのサイエンス、イギリスのネイチャー、この四つの影響力というのは絶大なんですね。実は、WHOより、我々研究者にしてみればここがコンセンサスなんです。ここのエディターというのが最も影響力がある一人なんですね。
 サイエンスの三月号にどう載せたか。アメリカのボストンの大学からです。武漢の閉鎖、彼らはシミュレーションの結果、発表したんですね。まあ余り効果なかったよと、三日から五日遅らせただけだと、なぜなら周辺に伝播していたから。一方、ヨーロッパなどはすごく患者さん減ったよと、八〇%も減った、なぜなら伝播していなかったから。
 そうしましたら、現在、日本が取るべき対策は、日本をヨーロッパとみなすのか、中国の都市とみなすのか。これはいろんなお立場あります。
 もう一つ、彼らは、効果を持続させるためには、九〇%の移動制限を続けて、さらに、コミュニティーの中で、要するに地域の中で感染者を半分以下に減らし続けろと、これをずっとやれば効果は持続できますよと報告しているんですね。恐らく、これ、アメリカだろうが日本だろうが一緒でしょう。これが科学的な現在のコンセンサスです。
 私たちは科学的な事実を申し上げます、先生方は、政治判断、トータルの判断をなさいますから、これが一つの世界のコンセンサスとお考えください。
 渡航禁止というのは有効性はある程度証明されています。余談なんですが、どういうのをエビデンスと言うかと。九・一一のテロの後にアメリカではインフルエンザがはやらなかったんですよ。あれ、渡航禁止が起こったのと同じなんですね。この渡航禁止というのは状況によって大いに変わるんだと。臨機応変に対応をしなければいけなくなります。
 二ページ目です。
 私は、渡航禁止に少し戻りますと、ここまで日本が厳しくしてこなかったのは、医学的な判断としては極めて妥当だったと考えています。経済的判断や政治的にはまた別です。
 イベントの自粛、これ、私、大分調べたんですが、医学的なエビデンスはございませんでした。そもそも論文がなかったです。学級閉鎖はもう山ほどありました。学級閉鎖をすることで感染症の蔓延を抑制する、何割か下げるというのはもう山ほどあって、これはコンセンサスです。今、相撲をやめている、野球をやめているということについては医学的なエビデンスはありません。だからやるなと言っているわけでは毛頭ありません。先生方の政治的な御判断です。
 三ページ目へ参りますと、ここが実は難しいんですね。この病気は、怖いと思う人と大したことない、意見が真っ二つです。恐らく、両方の御意見をお聞きになっていると思います。よって立つデータはどこにあるのか。実は、死亡者の大部分が中国なんです。さらに湖北省、さらに武漢市なんです。
 中国は、今回、かなり徹底的にデータを出しています。ネイチャーや、ニューイングランドの医学誌、ランセットのような、英米のメディア、医学誌に発表しています。これ大したものなんですよ。なぜなら、プロとプロが見て、おまえおかしいだろうと言われる、それに堪えるデータなので私は信頼しています。
 この図は、中国のCDCが作った年齢別の死亡率です。すごいですね、八十歳代以上は感染したら一〇%以上亡くなるんです。私も医師となって約三十年弱ですが、こんな病気は診察したことがありません。怖いです。多分、世界では、エボラ出血熱とかそういう類いのちょっと弱いぐらいだと思います。
 でも、我々の感覚とずれるんですね。我々は、研究者として様々なデータを様々な形で分析し直します。私は、湖北省とそれ以外を分けて解析してみました。実は、湖北省以外の死亡率は〇・八%なんです。豊かな地域、北京、上海、まあ浙江省なんかもそうですね。浙江省を見たら、〇・一%なんです。致死率が四%と言われるのと〇・一%、皆さん、受ける印象が違いますよね。
 ここからは私の考察です。
 なぜ湖北省が駄目だったのか。私は、地域が壊れたからだと考えています。
 流行前、この地域は千四百万人の方がおられました。現在、九百万とされています。五百万人減ったんですね。二つの要因があります。春節のときに出かけて戻れなかった人。もう一つは、戒厳令がしかれる前に、午前二時に漏れたと言われているんですが、午前十時までにたしか三十万人が避難しています。
 この結果、どうなったか。出ていった人の多くは若い方なんですね。高齢者が孤立するんです。高齢者が孤立すると、容易に健康を害します。この状況を先生方見たことありますね。二〇一一年の福島です。
 我々は、二〇一一年三月から現在に至るまで、我々のチームで現地で診療を続けています。飯舘村に、二〇一一年五月、健診をしたときには、高血圧、糖尿病、うつ傾向、顕著に上がっていました。その年は福島県浜通りで脳卒中等の死亡率が激増しています。高齢者が独居になって一人で閉じこもる、容易に健康を害するんですね。同じようなことが恐らく湖北省で起こったと考えています。
 ですから、町の機能を維持することは極めて重要なんです。先生方の御両親、恐らく、家で一人でおられて外に出るなと言われて、簡単に持病悪化するの想像に難くありませんよね。日本をこうさせてはならないんです。これは私たちの福島の活動を通じた実感です。武漢のことと、とてもよく合います。
 次のページ、御覧ください。
 私が先生方にアドバイスできるとすれば、あまたあるデータの中で何を信頼すべきか。この病気のキャラクターを把握するためには、一番頼りになるのがクルーズ船のデータだと思います。なぜなら、軽症の患者さんから重症まで、かなり広い範囲にわたって遺伝子検査を行ったからなんです。こんなことをやったのは恐らく世界でここだけです。
 この結果、私、やっぱりびっくりしました。乗員乗客三千七百十一人中、六百十九人が感染しました。一七%です。非常に感染力が高いですね。一番驚いたのは、三百十八人が遺伝子診断陽性のときに症状がなかったんです。いや、これですと、今までの患者さんといった人と、それ以外、氷山の一角で、大部分が分からないんですね。感染者数は恐らく科学的には把握できません。この事態を考えますと、偶然見付かった患者さんに対して、余り過度な解釈をなすべきじゃないんですね。
 もう一つは、やっぱり日本なんです。死者は七人出ています。このうち、年齢が公開されているのが五人です。全員七十歳代以上、四人が八十代以上、お一人七十代。仮に未公開の二人も七十以上としましても、致死率は最高で二・四%なんです。中国は七十代以上の致死率が一〇%を超えましたね。日本の致死率は、恐らく中国のデータをそのまま使ってはならないんです。幾つか要因があります。もちろん、日本の医療機関が中国と比べて勝っているのかもしれません。それはもう分かりません。一つ確実に言えるのは、栄養状態がとてもいいんだと思います。昔の七十代と今の七十代、違いますよね。体力が付いているんです。
 このデータは、科学的には私が知る限り一番客観的です。致死率二〇%と言うのか、クルーズ船の中でも二%強だったと言うのかは、これは社会に与える影響が全く違ってきます。
 最後、このグラフは、世界各国に、横軸に感染者数、縦軸に致死率です。
 先ほど御説明しましたように、感染を確定するには遺伝子検査が要ります。PCRという方法を使います。ウイルスの感染の診断は遺伝子検査をしなければできないんです。感染数は、基本的にはPCRをどれだけやったかにかなり依存します。
 日本を見ていただきますと、感染者も少なく、致死率も低くもなく高くもなくですね。アメリカは、感染者が極めて少なく、致死率が高いです。これは、重症者だけをやっているということです。現在、アメリカのメディアを見ておりますと、PCRの体制をつくれ、つくれ、つくれ、新しい検査体制をつくれというのがもう毎日出てきています。急速に増やしていくと思います。オーストラリアも同じですね。
 一方、コリアを御覧になってください。もう感染者むちゃくちゃ多いんですが、致死率は余り高くないんですね。ここは、世界の中で一か国だけ特別です。極めてたくさんの遺伝子検査をやっておられます。ドライブインなんかでやっておられますね。この仕組みはアメリカも導入を検討していて、シアトルで既に始まりつつあるようです。
 日本のデータは、致死率もある程度高く、一方、感染者が少ない。先ほど申し上げましたように、クルーズ船の中での高齢者の致死率は中国の十分の一です。私は、恐らくもっと低いと思います。なぜ下がらないのか。遺伝子検査が十分なされていないからなんです。
 どうやってこの病気のエグジットをしていくか。病気の姿を正直に社会と共有することなんですね。一部の方はお亡くなりになりますが、多くは恐らく軽い感染症なんでしょう。無症状の方、軽い方、こういう方まできっちり診断をしていかないと、この病気の本当の姿は見えないんです。
 今日、先生方に御提示したいデータは以上です。
 最後に、これは医学、科学の問題でもあります。
 この点に関しては、様々な見方があります。私のところに最近、海外のメディアがたくさんやってきます。何で皆さんいらっしゃるんですかと聞くと、独自の意見を言う研究者、医者というのはほとんどこの国にいないんですと、先生たちの評判が伝わってくると。
 科学者は、ノーベル賞学者だろうが大学院生だろうが対等なんです。どの意見が正しいかどうか分かりません。私が申し上げたのも間違っている場合は十分あります。ですけど、議論を積み上げて、やがてコンセンサスになるんですね。ランセットやサイエンスは、世界においてコンセンサスです。こういうものとそれぞれの意見とを区別する必要があると思います。
 これは、あくまで医学、科学の話。最終的に政治の話。エビデンスがないのをやるべきではない、毛頭思いません。それは先生方のお仕事。ただ、エビデンスがある場合にはその部分を十分御配慮いただければと考えています。
 以上です。どうもありがとうございました。
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金子原二郎#5
○委員長(金子原二郎君) ありがとうございました。
 以上で公述人の御意見の陳述は終わりました。
 それでは、これより公述人に対する質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
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福岡資麿#6
○福岡資麿君 自民党の福岡資麿と申します。
 尾身先生、上先生、今日は本当にありがとうございました。大変貴重なお話を伺わせていただきました。
 これまでの流れをちょっと時系列的に整理いたしますと、二月二十四日に政府の専門家会議がこの一、二週間が瀬戸際というような見解を示された。それの後、二月二十六日に首相が大規模イベントの自粛要請をされて、二月の二十八日に、先ほどもお話ありましたが、北海道知事が緊急事態宣言を行われた。そして、三月二日、首相が全国一律休校を要請したと。大きな話だとそういう流れに今来ているということです。
 先ほど尾身先生自身も、例えば北海道についても効果が現れるのはこれからだというようなお話もされておりましたけれども、こうした一連の要請が感染拡大抑制にどういった効果をもたらしたのか、また、こうした要請をいつ解除したらいいのかといったことについても、専門家としての御意見をお二人にお聞かせをいただきたいと思います。
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尾身茂#7
○公述人(尾身茂君) こうした自粛要請で、例えば学校の閉鎖とかイベントの自粛とか、それからさっき私が申し上げた、人の集まる場所に、まあできれば避けてほしいと。結局、感染症対策、さっき出入国の拒否という、人々の移動のということはありますけど、一番重要なことは、人の移動の自由の制限をするということはその一つの手段であって、一番の目的は感染した人あるいは感染したと思われる人とその以外の人の接触を断つということです。
 そういう意味では、人の動きを、さっき言ったような、イベントをする、いろんな、学校閉鎖をする、さっき言った場所を、これをやれば必ず感染は下火になります。これはもう、先ほど上先生が論文のことを言っておりましたけど、全く正しくて、もうスペイン風邪の、一九一〇年頃の、まあ私が何度もこれ言って多くの先生御存じかと思いますけど、フィラデルフィアとセントルイスの対応、これ明らかで、こういうふうに人がなるべく接触しないようにすれば間違いなく新しい感染者は減ります。
 そういう中で、今の先生の御質問は、いろんなことが、私ども専門家会議が二月二十四日に、この一、二週がクリティカルということで、その後いろんなことが、今おっしゃった様々な日、ちょっと一日、二日はずれて幾つか御指摘のことがありましたよね。私は、公衆衛生のずっとこういうことを、感染症をやってきた者として、この個別の要素を、それぞれがどれだけ効果があったということを今の時点で評価することはもうほとんどできないですね。したがって、私は、たまたまいろんなことが、これについてはいろんな御意見があるのは私も承知していますけど、こういうことが行われていると。
 北海道では一番強い対応がされましたよね。北海道は緊急事態宣言を、二十八日ですかね、出して、やりました。そういうことが、同時に、北海道以外の日本の全国は、日本人の健康意識の高さというのもあると思いますけれども、かなり要請ベースなんだけど、それよりも、何といいますか、広いというか、強い対応を一般の人が持つ、そういうことの結果を分かるのには、今、時間差があるといいますけど、やっぱり潜伏期が八日、五日ぐらいあって、プラス処理をする時間があると、まあ二週間ぐらいはたつということで、私は、まあ大体三月の十九日ぐらいになると。ある程度余裕を持って、それより前になるとまだ、感染がぐっと下がったんだけど次の日に上がっちゃうなんてこともあるから、十分余裕を見ないと、より正確というか適切な判断ができないと思うので、私はそこは三月十九日辺りが極めて重要で、そうすると今よりは、このウイルスの特徴は見えないんです、全てを見えているわけじゃないので、見えている情報から判断するしかないので。そういう意味では、十九日になると、不完全であるけど今よりは分かる。
 そういう中で、一体、例えば北海道がなぜ緊急事態宣言をしたかというと、あのまま放っておくと、例のカーブがありましたね、高く行くのと、この高く行く方に入る、入りかけていましたので、そのまま放っておくとずうっと行っちゃう可能性があったので、かなり積極的な強い対応を北海道はしたと思う。それによって、何を期待するかというと、まあ期待したことがかなり実行されればですね、これは理論的にあるいは経験的にも全く正しいと思いますけど、これがかなり実行されれば間違いなく急速に落ちます、だらだらと落ちるんじゃなくて。
 そういうことが出るのにはまあちょっと時間掛かるので、そうした全国のことと北海道も併せて評価できるのが三月の十九日、びたっというか前後ですけれども、それを基にどの、いろんな要請がありましたね、一番感染のリスクが高いのは、もう今回間違いなく、私どもが何回も言っている空間の、狭い空間、それ以外の感染の、小学校なんかもそれに比べたらどうかという話はありますけど、そこは評価をした上で、リスクの低いものと高いものと分けて、当然、解除していくのは低いものから解除していきますよね。というような基本的な、で、どれがというのはまだ今、時期尚早だと思います。基本的には私はそういうふうに考えております。
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上昌広#8
○公述人(上昌広君) 私は、正直分かりません。
 二つ理由があります。
 一つは、PCR法というのが十分やられていないので、実態としてデータがないので評価しようがないんです。
 もう一つは、イベントについては、学級閉鎖についてはもう十分分かっています。ただ、それは、感染集団、もう明らかな感染集団を解除して隔離するということなんですね。町全体をシャットダウンするということは理論的には感染症減らしますが、シャットダウンしても、いや、実はどこどこ行っていたとか、いろんなのが考えられますよね。社会は複雑系ですから、今回の施策が果たして効果があったのかどうか、医学的には評価できないと思います。
 もちろん、何度も繰り返しますが、これは政治的にどうこうという話じゃありませんよ。評価をするための仕組みも今整っていませんし、それから、過去の学級閉鎖を町のシャットダウンすることに演繹するのはかなり無理があると思います。
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福岡資麿#9
○福岡資麿君 ありがとうございました。
 今様々な御意見聞かせていただきまして、特に学級の一斉休校についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 この委員会でも様々議論がありました。それは社会に与えるいろいろなインパクトが大変大きいということがあると思いますが、是非お二人に聞きたいのは、この学校の一斉休校が感染症の対策上のどれぐらいの効果があると思われるのかといったことについて、特に上公述人については、先ほど、これは学級閉鎖は国際的なコンセンサスもあるみたいなお話もされていましたから、この一斉休校、このことについてどうお考えかということについて、お考えをお聞かせください。
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上昌広#10
○公述人(上昌広君) この点に関しても正直分からない部分があるんです。
 一つは、クラスではやっている場合は休校することが有効です。ところが、今回は、はやっている、はやっていない、一律に休校しました。そのようなものが果たして本当に効果が出るのか、これについては分かりません。
 今回の施策について科学的にどうであるかということは、我々の立場から申し上げることはできません。
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尾身茂#11
○公述人(尾身茂君) 今回のコロナをよりよく分かるのは、一つはSARSとの比較と、もう一つは新型インフルエンザとの比較ですけど、あの新型インフルエンザ、二〇〇九年のインフルエンザは、日本の死亡率はもう圧倒的に、もう桁が違うぐらい世界で低かったんです。
 そこの要因はいろいろありますが、私は三つの要因があったと思いますけど、一つの要因は、あそこ、あの場合は兵庫と大阪で最初に感染がいきましたね。そこで、二つの県で、感染が始まってからですよ、始まる前にでなく、感染がいったといって、しかも、あのときの感染の拡大のドライビングフォースは学童ですから、ここで果敢に小学、中学、閉鎖したんですね。しかも、地域をやや広めにいったということが、私は日本の、実はこれは知る人ぞ知るで、WHOはもちろん認識しましたけれども、実はあのときに神戸と大阪でいったので、一度あれは文字どおりあそこで制圧されちゃったんです、あの山は。次からいったのは、またあれメキシコとかいろんなところにいきましたから、もうこれは疫学、分子生物学的に分かっていますので、そこまでいったんですね。そういう意味で、新型の二〇〇九年のときには、間違いなくそれは学童が主なドライビングフォースだったからです。
 今回の場合には、もちろん、今のところは、今のところの北海道で我々説明しましたけれども、比較的若い層が知らない間に感染、自分は症状がほとんど出ないので分からない。で、活動が活発ですから、それで若い人の間で拡大して、そのうち、たまたま時間差があって、特に地方の北海道では、地方の、いって、高齢者、で、高齢者になると症状があるからシステムに引っかかってくるわけですよね。
 そういうことで、主なドライビングフォースが比較的若いということで、そういう中で、しかし、最近になって、いろんなところの発表が、学童も若い人も感染はするんだと、症状がないということがありますね。それと、先ほどからありましたように、シンガポールなんかでは今回、学校閉鎖しています。
 WHOなんかも否定はしていないので、そういう意味では、私は、学童にも感染がいけば、症状は出ないけれども、ほとんど、そういう意味では、私はこれは、今回の判断については、はっきりとは分かりませんけれども、この一、二週間が非常に危機的な、大事な状況ということで、ただ、学校閉鎖は、何も感染がないところにやるよりは、やっぱり地域に感染がいっているところにやるというのはこれ当然のことですけど、これは、私の感想は、こういう大きな今の時期、政府としては何とかしたいという、そういう判断があったのではないかというふうに私は思っております。
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福岡資麿#12
○福岡資麿君 ありがとうございます。
 続いて、中国、韓国への検疫強化策に対しての評価をお聞きしたいと思います。
 三月五日の新型コロナウイルス感染症対策本部において、中国や韓国全土から本邦への入国者に対する検疫を強化して、検疫所長が指定する場所で二週間待機し、国内における公共交通機関を使用しないことを要請するなどの措置を講ずるということが決められたところでございますが、この点についても、何でこのタイミングなのかとかといったことについて様々な御議論があったところだというふうに承知しています。
 感染症の専門家から見て、このタイミングのこの措置についてどうお考えかについて、お二人からお聞かせいただきたいと思います。
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尾身茂#13
○公述人(尾身茂君) 私は、このウイルスについて全てが分かっているわけではないので、全てについてクリアな判断をすることはできないんですが、ただし、私なんかの立場上、今限られた情報の中であなたたちはどう考えるのかというのを言うのが我々の責任だと思っていますので、一〇〇%の情報はないけれども、そういうことでありますので、いろんなことについて私は意見を申し上げています、自分は。
 ただ、ここのことは、今の入国制限のことは、実はもう今、中国、韓国以外にも、このところ、もう名前は申し上げませんけど、アジアの隣国でもかなり感染は広がっています。これは、もちろん、報告がないということは感染がないということを意味はしませんので、実は感染があっても報告がされないということは様々な理由であるのは先生方御承知だと思うんですけど、そういう国がある。と同時に、欧米のヨーロッパやアメリカでも、まだこれも一部しかピックアップしていないと思いますけど、感染が拡大しているという中で、そういう意味では、純粋にですね、純粋に感染拡大防止という、純粋というか、公衆衛生学的あるいは感染症予防の観点だけからいえば、これは全部の国から人々の入ってくるのを防ぐことがいいですね、日本のためには。
 そうすると、これ、今、ほとんど世界中に感染が広がっている状況になって、全ての国からストップすると。これは、言ってみれば、例えはやや比喩的な、言わば鎖国状態に近いということになりますよね。このことの社会経済への影響を考えると、これについて、この問題に関して、ほかのことは私ども、意見をある程度判断。このことを実は我々専門家委員会の中でも、もちろんメンバーの間では議論していますけど、はっきり申し上げて、これについては様々な意見があって、コンセンサスが今のところありません。
 これは今、実は、一方で、国内が大事だということで、今、クラスターサーベイ、これを今からやろうとしていて、このとき、そういう文脈の中で、鎖国をしてまでやるのか、あるいは中国、韓国だけでいいのか、このことに対する、この質問だけは私も正直言ってはっきりした自分の考えを述べることはできませんが、ただ、重要なことであるので、またこれから数日、ない頭を絞って考えたいと思っています。
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上昌広#14
○公述人(上昌広君) 私は、現時点でやるのはエビデンスには反すると思っています。
 冒頭の資料で御説明しましたが、一定程度の蔓延している場合には封鎖をしても効果は限定的だからです。
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福岡資麿#15
○福岡資麿君 今日、様々いただいた御意見をしっかり踏まえて、今後のこの予算委員会の審議に役立てていきたいというふうに思っております。
 以上で終わります。
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塩村あやか#16
○塩村あやか君 立憲民主党の塩村あやかです。今日はよろしくお願いいたします。
 感染症拡大などの非常時には専門家の意見が大切だというふうに思います。今回は、総理の大きな判断について、疫学的な根拠、そして科学的な根拠があるのかについて公述人のお二人にお伺いをしたいと思っています。
 まず、全国の一斉休校についてお伺いをいたします。
 安倍総理は、二月二十七日、唐突に全国の学校へ春休みまでの一斉の休校を要請いたしました。子供を感染から守るための措置として理解を示す声がある一方、共働き世帯の子供はどこで過ごすのか、余った給食用の食材はどうするのかなど、突然の発表に現場は大混乱を招いています。また、共働きの家庭、父子・母子家庭は仕事を休まなくてはいけないなど、こうした親に対する休業の補償等、国民生活が大きく混乱をしていると、今こういう状況にあるというふうに思っています。
 経緯を少し振り返ってみますと、二月二十五日、加藤厚労大臣からは、イベント等については主催者や自治体の自主性によるとのことでしたが、翌二十六日に総理は、大規模イベントの二週間の自粛の呼びかけがありまして、そして二十七日に一斉休校の要請がありました。これ、少し思うんですけれども、戦略を持って本当に臨機応変に対応しているのかというところが少し疑問が残るところではあります。
 この間、全国一斉休校の要請に対して専門家会議では提言をしていないと、同じ専門家会議の岡部先生はそのようにおっしゃっています。
 そこで、まず上公述人にお伺いをいたします。この全国の一斉休校は科学的な根拠と合理性があるのか、お伺いをいたします。
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上昌広#17
○公述人(上昌広君) 先ほども申し上げましたが、医学的には根拠はないと思います。
 ただ、それによって今回の決定がいけなかったかとは私は思っていません。根拠がないことを判断するのが政治のお仕事ですから、一定程度の合理性はあったと思います。
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塩村あやか#18
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 一定程度の合理性はあったけれども、科学的な根拠に基づいた判断とは言いにくいということでよろしいでしょうか。
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上昌広#19
○公述人(上昌広君) 純粋な医学的には根拠がないんです。根拠がないものは医学の世界に山ほどあります。分からないんです。
 ただ、パニックに対する問題、国民の理解、様々な判断を経て総合的に判断なさるのが先生方のお仕事ですから、その点については私はそんなに変な話ではなかったと思っています。
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塩村あやか#20
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 そこで、もう一点お伺いしたいんですけれども、一斉休校を春休みまでと決めたことに対するちょっと疑問があります。ここについての疫学的とか、そして科学的な根拠があればお伺いをしたいと思います。
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上昌広#21
○公述人(上昌広君) 私は知りません。
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塩村あやか#22
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 じゃ、尾身公述人にもお伺いしたいと思います。
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尾身茂#23
○公述人(尾身茂君) 今の学校閉鎖については、今先生の御質問、先ほども言いましたけれども、これは新型インフルエンザのときは効いたんですね、はっきり。今回の場合には、もう繰り返しになりますけど、ドライビングフォースが今のところは小学生ではない、しかし、どうも感染は若い小学生でもしているということで、そうすると、その人たちが感染を広げるという可能性はあるというようなことが後から分かってきたんで、私は、政治的な判断について私たちは判断する立場にありませんけど、しかも、シンガポールなんかがやっていることを考えると、効果がないとはもう言えないんですね。
 どれだけあるかは分からないんで、先ほど申し上げましたのは、三月十九日ぐらいになったら全体を評価したらいいと思うんですけど、それは学校閉鎖の効果かどうかは分からないですけど、そういう中では、ただ、今までの、今言ったように、小学生なんかでも感染をしているということ、シンガポールでなんかもやっているということを考えれば、しかも、総理なんかはやっぱり今何とかしたいという気持ちがおありでしょうから、ただ、今働いているお母さんなんかに対するケアというのは私は当然やった方がいいと思いますけど、ある程度そういうふうにした気持ちというか判断はよく、一応理解はできるという気はします。
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塩村あやか#24
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 やはり公述人の話を伺っておりましても、疫学的とか科学的な根拠というところにはまだはっきりとは言えないというところはあるけれども、合理的な部分でいえば、効果はないことはないんであろうというふうに理解をいたしました。
 そこで、続けてお伺いをしたいんですけれども、全国一律でよかったのかどうか、ここについても多くの声が私の下にも寄せられています。
 私は地方の出身ですので、山間部とかちょっとした郊外の方では全然まだそういう症状も出ていないと。ただ、テレビを見てみれば怖いという声もたくさんあるんですけれども、正直全国一律というやり方がよかったのかどうか。
 例えばお隣の台湾なんかは、クラスで一人感染がインフルエンザだった、あっ、今回の件ですね、ごめんなさい、クラスで一人出ればクラスを閉鎖して、二人出れば学年閉鎖をしてというような段階を踏んでいたと思うんですね。今回、日本はそのような段階を踏むことなく全国一律でやったと。それは確かにやらないよりはやった方がいいとは思うんですけれども、きちんと戦略を持って段階を踏んでやったところの方が実は効果が上がっているんじゃないかなという指摘もございます。
 これについて公述人の方から御意見があればお伺いをしたいと思います。
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尾身茂#25
○公述人(尾身茂君) 先生おっしゃるように、運用については、実際にどこでやるのかは、やっぱり地域に感染が出てきたところから始めるというのは、その運用上やるのは、私はある意味では、実際に自治体等々はそういう形でやられて、そこが日本の強さというか、そういうことで、医療の現場もそうですけど、これ、日本人の知恵がうまく働いてやっているんじゃないかと私は思います。
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上昌広#26
○公述人(上昌広君) トレードオフの関係があります。流行している教室、学校を閉じるともちろん感染症は減ります。これは公知です。一方、全く流行していないところを閉じても何の効果もありません。デメリットは、子供の教育を受ける権利、あるいはお母さんたちの負担を増やすことなんですね。トレードオフです。全国一律にやると、もちろんデメリットは必ず全部に出ますので、効果が薄れてデメリットが大きくなります。よって、余り勧められる方法ではありません。
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塩村あやか#27
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 やはりそうした視点は大変重要だというふうに思います。全国一律でやってしまうと、本当にデメリットの方が大きくなる場面もあります。きちんと効果的に政策を打っていくということが今のお話から分かったというふうに思います。
 もう一点だけちょっと確認をさせてください。
 若い方、今回、学校閉鎖をしたようなところには、なかなか、何というんですかね、どんどんと感染を拡大していくというふうな話があったんですけれども、一方で、上先生の資料を見てみますと、中国のこれは調査なんですが、致死率は非常に低いということはあります。致死率は低いというところはあるんですけれども、感染率といいますか、どれぐらい本当に学童の皆さんに感染力があるのか。確かにインフルエンザはかなりあると思いますが、今回のコロナウイルスが本当に、今回、小学校、中学校の方々に感染をしているのかというような科学的な根拠とかエビデンスというのが今あるんでしょうか。
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上昌広#28
○公述人(上昌広君) 最近の研究で、感染力自身は大人も子供も変わらないと出ています。子供同士でもうつし合っていると思います。
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塩村あやか#29
○塩村あやか君 ありがとうございます。
 じゃ、致死率に大きな差が出ているという認識でよろしいでしょうか。
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