中馬宏之の発言 (科学技術・イノベーション推進特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○中馬参考人 ハードウェアをソフトウェアで記述するというのはハードウェア・ディスクリプション・ランゲージというんですけれども、それが出てきたのは、大体、八〇年代の半ばちょっと過ぎるぐらいですかね。最初、Verilogという言語が出てきたんですけれども、その後、八七、八年ぐらいに、米国政府のDARPAだったと思いますけれども、VHDLというふうなものも出てきました。その間、日本の会社さんも、日立さんを始めとして、そういうところには様々な投資をされていて、NTT特有の言語があったということも確かです。
それが、九〇年代に入る中で、日本のそれぞれの電機メーカーさん、半導体メーカーさんが、あるいはNTTさんが独自にやるという方向から、それが世界でスタンダダイズされるということが起こってきます。その流れの中で、一つの会社の中だけではとても手に負えないような、投資金額も含めて、増えてきました。それで、九〇年代に入りましてケイデンスとか、シノプシスはちょっと遅れるんですけれども、メンターだとか、今世界を制覇している半導体の自動設計の会社が世界に君臨してきて、それとTSMCとの緊密な結びつきというのが現在も続いています。
インテル自身はそもそも自分たちで九〇年代の初めぐらいまで開発していたんですけれども、やはりそれでも開発コストとか間に合わなくなりまして、インテルはシノプシスと組んだというところはあります。結果としてシノプシスのシェアが上がっていった。
そういう意味では、ソフトウェアでハードウェアを記述するという形で自動的に半導体ができてくるというふうな流れは、そういう時代的な背景があります。
そのときに、どの程度の使いやすさで記述すればいいのかというところがだんだんだんだん抽象度が上がってきまして、そうすると、余り半導体をどうやって作るかということを知らない方でも作れるようになってきました。ですから、日本でもそういう会社さんというのがどんどんどんどん増えてきていますし、例えばデンソーさんみたいなところでも、そういう非常にレベルの高いところ、高位設計というふうにいうんですけれども、そういうツールを使ってきた。その流れがまたどんどんどんどん高まってきているんですね。そうすると、使いやすさという意味では、私たちが何かちょっとした作文をするような形で半導体のアイデアを出せるというふうな流れになってきています。
でも、そのときには、ソフトウェアでハードウェアを作るんですけれども、それに対応して一気通貫で最終的にTSMC等々を含めてどこかで作れるというふうなことが重要なんですけれども、そこには様々な、さっきお話ししましたような、どうやって、最後、TSMCの工場を使うよというときに、例えばPDKと言われるような特殊な制約の下で作らなければ作れないとかそういうことがありますから、幾ら言語のレベルが日常言語に近くなったとしても、それを最終的に様々な形で標準化して、物をより簡単に作れるというふうなところまで一気通貫でそろえないとなかなかできないということになります。
ですから、今の流れとしては、グーグルを始め、アメリカのDARPAを始めとして、PDKというところをオープンにしようよという動きがあります。そうしますと、ある特定のファウンドリーだけではなくて、いろいろなファウンドリーで作れるようになるということになるんですけれども、でも、それは微細化がある程度落ち着いてきたところでより効果を発揮するものなので、それは、これからの、PDKの例えばオープン化だとか、そういう生産のところまでもソフトウェアが記述するというふうな形になるんですけれども、そういう流れの中で今日のお話があるかなというふうに思います。
ですから、だんだんだんだん自然言語に近くなりますから、記述しやすくなってくるんですよ。それが行き着いたところでは、マスパーソナライゼーションというのが設計者にとっても起こって、あらゆる方が自分のアイデアに基づきながら半導体を設計するというふうなことがより容易になるんですよねというふうなお話だと思います。