湯之上隆の発言 (科学技術・イノベーション推進特別委員会)
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○湯之上参考人 湯之上です。今の質問にお答えします。
まさに日本が韓国にこのように抜かれたとき何が起きたんだということなんですけれども、技術者のレベルで何が起きたんだということなんですけれども、日本はおごり高ぶっていました。一九九五年、時代ですね、ちょうど韓国がこうやって成長してきた頃、NECはサムスンにOEM生産を委託しました。つまり、製造プロセスを全部開示して、このとおり作ってくれと。日立は金星、その後、ラッキーゴールドスターになって今はハイニックスになっているんですけれども、そこにOEM生産しました。いろいろな技術流出のルートが指摘されていますけれども、一番大きいのはこれなんです。日本が韓国に教え込んだんですよ。
製造プロセスというのは、例えばDRAMですと五百工程から千工程にもなるんです。これは門外不出なんですよ。やつらなんかにこんなものはできるはずがないだろうというばかにした見地から見下ろしていて、OEM生産をさせたんです。一から教え込んだんです。
僕も、DRAM工場にいるときに、金星の技術者を百人ぐらい受け入れて、二、三人、一からゼロまで教え込んだ記憶があります。教え込んだんですよ。DRAMというのは二年、三年で次の世代に行くんですけれども、絶対にやつらに次の世代のプロセスフローはできないだろう、こんな頭はないだろうとばかにしていたんですね。そこを教え込んじゃったんですよ。それを教え込むのをずっと続けたんです。
エルピーダができたとき、二〇〇〇年ですけれども、まだNECは、あんなに敗北しているのに、サムスンに教え込む活動を継続していたんですよ。これが第一点。
第二点目は、これはよくあちこちで指摘されている点なんですけれども、最先端の技術を一件百万円で購入する。韓国のサムスンに顧問団というのがいて、百人規模の顧問団なんですけれども、現役の技術者に、これはという技術者に直撃して、韓国に来てくれと。週末のソウル行きの飛行便が日本の半導体技術者で満席になる、実際起きたことです。東芝ではパスポートチェックしようとしたこともあります。この顧問団の人間に会ったこともあります。日本人です。日本人を中心とした百人ぐらいの顧問団です。このリストをばらまくと、とんでもないことになります。驚くべき人々がこのリストに載っています。ということもありました。
ですから、経営学者の間では、半導体製造装置にノウハウが体化されたから、それによって技術が流出したんじゃないかなどということを言う人がいるんですけれども、それがゼロであるとは言いません。ですが、違うんです。日本がまず積極的に教え込んだんです。それから、日本の弱みにつけ込んで、百万円で一件、技術情報を買い続けた。こういうことが行われ続けた。さらには、ヘッドハンティングもありました。これはという者は引き抜いた。これが事実、起きたことです。