山川百合子の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○山川委員 今の御答弁の中で、私の質問は、国内でワクチンが供給できていないことについての御見解を外務省に伺ったわけではなくて、外務省として、自国のワクチン開発や製造が実現していれば、そのことによってどういう外交的な成果をつくり出すことができたのかということをお伺いしたかったんですが、併せて大臣にお伺いをしたいと思いますので、続いて、最後になりますが、大臣にお伺いをしたいというふうに思います。
なぜ政府は、東京オリンピック・パラリンピックを控えておきながら、欧米が昨年春までには大きな財政投資によってワクチン開発と供給のプロジェクトに着手していたのに、日本国政府はそのような決断をしなかったのでしょうか。
我が国独自のワクチン開発と製造は、世界的パンデミックにおける我が国の重要な外交カードになり得たはずですし、せめて、オリンピック・パラリンピックが開催され、海外から関係者が多数入国する手前で国民全員にワクチンを行き渡らせようという政策決定ができなかったのかということを率直にお伺いをしたいと思います。
またさらに、現在、医療法等改正案が明日から、本会議が立ちますが、審議入りしようとしていますが、なぜこの時期なのかなというふうに率直に思います。パンデミックが収束した後に、新たな保健医療体制をどのように再構築していくべきかを議論するのが常道であるように感じます。
かつて、TPP交渉で米国から、日本の国民皆保険制度が米国企業の保険商品が日本の保険市場に進出する上での障壁になっているので、ISDS条項で提訴するなどと迫られたことがありました。
先日、菅総理は皆保険制度の見直しに言及をされ物議を呼びましたけれども、米国からの圧力で、もしも、日本が世界に誇るべき国民皆保険制度や保健医療体制をリストラしていくとしたら、それは外交上の敗北になるのではないかとさえ懸念をしております。
むしろ、今回のパンデミックで世界を見渡すと、日本がかつて学んだ英国の福祉国家論が、一九八〇年代のサッチャリズムを起点とする新保守主義や新自由主義と言われるリストラの大きなトレンドの中で後退し、NHSのリストラで医療の量と質が低下したことによる深刻なパンデミック被害を拡大させたという指摘まであるわけで、日本は、現在の弾力的な余地を残した保健医療体制だからこそ、このパンデミックにも比較的抑制的かつ柔軟に対応ができているのだというふうに思います。
茂木大臣にもう一つお伺いしておきたいのは、現行の日本の国民皆保険制度を、効率性からだけではなくて、必要な弾力性やバッファーという視点からも再評価し、我が国の優れた保健医療制度をパッケージとして世界に発信し、同様の保健医療システムを関係国に輸出し構築する固い意思を持っていただけないかということであります。
我が国が標榜する人間の安全保障とは、まさに日本が得意とするこの分野で拡大させていくことが日本国の役割であり、世界から期待されるリーダーシップなのではないかと思いますので、是非、忌憚のない大臣の御所見を伺えればと思います。よろしくお願いします。