浜中慎太郎の発言 (外務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○浜中参考人 御質問ありがとうございます。非常に重要な問題だと思います。
バグワティ教授が一番最初にビルディングブロックということを言ったときというのは、基本的にはまだ、FTAがWTOにどういう影響を及ぼすんだという観点から言ったんだと思うんです、言ったということなんですけれども、今おっしゃられましたように、確かに今は、小さいFTAができて、それを更にどういう大きいFTAにつなげていくんだという視点、これはすごく重要だと思います。
WTOへの影響ということで考えると、例えばRCEP、非常にいい影響が私は個人的に出ていると思うんです。例えば、中国は二〇一九年に一般的な関税を切り下げております。それまで平均で一〇%ぐらいであったものが、もう七%ぐらいまで落ちています。そもそも、中国はWTOに入るときにかなり関税を引き下げるということをしたんですけれども、やはり、いろいろなところでFTA交渉なりをすることによって、特定のメンバーに対してFTAで関税を切った、だったら、もう全員に関税を引き下げちゃうよということをやっているわけで、そういう意味でいうと、FTAで差別的であったものを無差別的にみんなに与えるということをやっているわけで、これは中国以外でもASEANの国もやっていると思うんですけれども、そういう意味でいうと、非常にいい影響というのが出てきていると思います。
これが何で起こるかというと、やはりFTAの数が非常に増えているからで、この国、この国、これにはこれが関税、でも、この国にはこの関税、もうめちゃくちゃなんですよね。だとしたら、全体的に引き下げればいいというのは非常に合理的で、そういうことが実際に起こっているという意味では、やはりWTOにポジティブなインパクトがあるということは言えると思います。
それから、より難しい問題は、RCEPなりTPPがより一歩進んだFTAAPになっていくか、これは非常に難しい問題で、アメリカは、やはり中国をTPPに入れたがっている。中国は入りたいと言っているけれども、これはちょっといろいろ注意して聞いた方がよくて、やはり、中国はアメリカがいないうちに簡単に入ってしまおうだとか、あるいは、入りたいと言うことによってプロセスがぐちゃぐちゃになっていく。TPP11に中国が入って、アメリカはTPP11に参加するのではなくて元々のTPP12を復活させようとしているわけで、プロセスがぐちゃぐちゃになっちゃう。ひっかき回そうとしているということが言えないわけでもないわけで、この点はやはり注意して考えた方がいい。
逆に、中国はアメリカにRCEPに入っていいよということまで私は言うと思います。なので、ここは自分が作ったルール、俺が盟主だ、おまえ、入ってきていいぞということをやっているわけで、これは余りやり過ぎると本当にぐちゃぐちゃになっていくので、やはり冷静に、アジア太平洋、APECの枠組みなりでFTAAPについて議論していく、ちゃんと米中で議論して、そこに日本もちゃんと入って議論していく、ビジョンを共有していくということが必要だと思います。だから、後から誰を入れるというのじゃなくて、やはりFTAAPを本当に正面切って考えていく時期だと私も思います。
以上です。