黒川清の発言 (原子力問題調査特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○黒川参考人 このような機会をつくっていただきまして、ありがとうございます。
思い出せばといえばそうなんですが、もうあれから十年の年月がたちました。
お手元に用意した私の書類でございますが、ここにリストがありまして、ちょうど十年ということで、いろんなところから、十年についてといって、いろんなセッションが行われました。世界中で四百を超える原子力発電所もあるわけですし、科学技術とかエンジニアリングには非常に強いはずの日本で起こったので、大変、みんなびっくりしたわけですけれども、私がやったのは、あれは全部公開しておりましたし、英語でも同通を入れていましたから、関係者はかなりあれを見ておりますし、そのことで、いろんなところからのインタビュー、セッションがありましたので、私としては、今日は、どんなことがあったかということをまず御紹介させていただこうと思っております。
お手元のものですが、日本の大新聞、いわゆる朝日、毎日、読売は取材を受けまして、デジタルあるいは新聞に出たものの資料をつけております。そのほかには、ハーバード大学とかUCLAのセンターなどがそのセッションを持ちまして、ここにあるのが、そんな中でありまして、半分以上は英語でやっているものですが、一応サイトを書いてありますので、また見ていただければと思っております。
二枚目に行きますと、講演という形でやっているのもありまして、日本の外国人記者クラブ、いろんなところでやっているのもあるということを参考にしておりまして、いつでも見られるようにしておりますが、一部だけ今日コピーを添付させていただいておりますので、後でゆっくり見ていただければと思います。
ということで、これから、地球の温暖化その他の問題はあるんですけれども、日本で起こったあの事故ということで、一体その後がどうなったのかという話がテーマの中心でありまして、私としては、このようなものが世界的にも、今これについては、相変わらず、どうなっているのかという話は、皆さんがしっかりと学ぼうという気持ちが非常にあるんだろうと思います。
その中で、日本のやったことはどこが悪かったのか、いろんな話についての理解が十分いっていない部分もあるのかもしれません。
もう一つ、今でも問題になっているのは、まず、使ったスペントフュエルをどこに入れるかということですね。これがまたどうなるかというのは大きな問題ですが、始めたときからこれは決めておくべきだったのかもしれませんが、私は、個人的な意見ですが、アメリカもヤッカマウンテンを使うかどうかはまだ決まっているわけじゃないので、これは人間の有様としては結構あることなのかもしれないなと思っております。
ヤッカマウンテンにつきましては、ちょうどあの事故が起こり、私どもが調査して、私もお会いしましたけれども、そのときのアメリカのニュークリア・レギュラトリー・コミッションのチェアウーマンであったアリソン・マクファーレンという女性ですけれども、非常に背の高い女性ですが、私も、その取材のときと、その後、報告書が出て、ワシントンに呼ばれてしゃべりに行きましたけれども、そのときにもちょっとお会いしましたが、彼女と二人の対談というのもここでやっておりますので、またそれについてもサイトがありますので、また何かありましたら、ここに書いてあるので分かりますけれども、これはUCLAでやったセッションですけれども、そんな人と久しぶりに会ったねなんという話をしましたので。
そういうことで、コミュニケーションと、これから何を学ぶかということについては非常に皆さんが興味を持っているところだということを御報告させていただければと思っております。
それからもう一つは、廃炉をどうするかですけれども、これについても、経験がある人たちもいるので、どれだけ、日本だけではなくて世界の英知と経験を生かすということがすごく大事だろうと思っております。
それからもう一つは、今の処理水の問題ですね。これがまた問題なんですが、既に、トリチウム、トリチウムと言っておりますが、前回のこの会議でちょっとお見せしましたけれども、ほかのも全部抜かれているわけではなくて、ラジウムその他がどのぐらいあるかということが新聞にも出てこないというところがちょっと問題だなと思っております。
どのぐらいそれがあって、どのぐらいにすればどうなるのかという話を、透明性がないことにはやはり信用ができないという話と、透明性なしでやっているのは何か理由があるのかなと疑われてしまうところが一番のまずいところだと思いますので、これについてはまた後でアップ・ツー・デートのデータもお出ししようと思いますけれども、そのデータを言わないでトリチウム、トリチウムになっちゃっているので、これはすごく日本のPRとしてもまずいと思っております。
そういうのは国会議員さんの問題ではなくてむしろ東電関係の人たちの問題だと思うんですが、あの処理水にはどのぐらいのほかの核種があるのかという話は常にやはり知っておかないといけないんじゃないか。それをどうやって処理するのかという話はそれなりのルールがあるはずですので、その辺をきちんとしておくことがすごく大事だなと。
もちろん海外でもトリチウムの部分については流しているわけですけれども、日本が言っているトリチウム水というのは、トリチウムでないものがたくさん入っているんだという話が一番のイシューで、それがちっとも出てこないところにどういう力が働いているのか私はよく分からないんですが、メディアも責任があるぞという話は結構していますので、その辺を是非国権の最高機関である国会の方からもプッシュしていただきながら、やはり世界とそれから日本の国民の理解を得ることはすごく大事なことじゃないだろうかと思っております。
私の意見としては、これは十年たちまして、まだまだ世界の関心は非常に高いということの一片だと思いますけれども、この辺について御報告させていただきました。
どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)