日吉雄太の発言 (財務金融委員会)
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○日吉委員 立憲民主党・無所属の日吉雄太です。
私は、会派を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、反対の立場から討論いたします。
まず初めに、森友学園問題をめぐり、政府は、公文書の改ざんに加担させられたことを苦に自死した近畿財務局の元職員赤木俊夫さんが職場に残した、一連の経緯が詳しく記録されたファイルの提出をかたくなに拒んでいます。財務省は、二度とあのような問題を起こさないと言いますが、このような真相解明に反する行為を続けていては、必ず同じ過ちを犯します。一刻も早く赤木ファイルの開示を求めます。
さて、コロナ禍という未曽有の危機にあって、税制が果たすべき役割は小さくありません。そうであればこそ、タイムリーで十分かつ適切な改正を行うことが極めて重要となります。しかしながら、今般の税制改正は全く不十分であり、それどころか、むしろ行うべきでないものまで盛り込まれており、到底賛同できるものではありません。
例えば、法人課税について、MアンドAを促進する税制の創設が盛り込まれていますが、背景には、体力のない中小企業を淘汰しようとする政権の意図がうかがえます。このコロナ禍で中小企業が危機に陥れば、地域経済や雇用への影響は甚大であり、とても認められるものではありません。
納税猶予特例制度の打切りも問題です。最新の統計によれば、既に、国税、地方税合計で五十一万件、額にして一・六兆円の利用がある上、いまだに多くの人がコロナ禍で苦しい状況に置かれています。なぜこの状況で特例制度を打ち切ったのか、全く理解できません。むしろ、これだけ新型コロナウイルス感染症の影響が長期化している以上、猶予特例制度の延長は当然のこととして、減免措置の創設も検討すべきです。
また、二〇二三年十月に導入される予定の適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度については、事業者に過重な事務負担を強いることになるほか、免税事業者に対する取引排除による廃業の増加や不当な値下げ圧力等が生じる懸念もあることから、導入の延期あるいは見直しを行うべきですが、今回の改正では全く検討されていません。
加えて、私としては、税制で家計を下支えする選択肢の一つとして、経済が回復するまでの当面の間、消費税そのものをゼロ%にすることも考えますが、そのような減税も行われていません。
積年の課題である税制の所得再分配機能の強化については、またも抜本的な改革は行われませんでした。政府は決まって、所得税の最高税率の四五%への引上げ、金融所得課税の一〇%から二〇%への税率引上げ等により対応してきたと言いますが、それでは全く不十分であり、給付つき税額控除の導入、金融所得課税の総合課税化等、抜本的な改革を実行すべきです。
コロナ禍の実情に即した税制改正の必要性を改めて強く申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)