宮崎政久の発言 (内閣委員会)

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○宮崎委員 おはようございます。自由民主党の宮崎政久です。
 本日は、重要土地等調査規制法案についての質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
 私の地元沖縄は、米軍基地、自衛隊の施設、海上保安庁の施設など、本法案で言うところの重要施設を多数抱えております。そうしたこともあり、多くの県民の皆さんが本法案について高い関心を持っている、その一方で、本法案について疑問をお持ちの方も少なからずいらっしゃるというのが、地元を歩いた私の印象であります。本日は、この疑問を解消するという観点から質問をしてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず最初に、立法事実論をちょっとやりたいと思います。
 先日の委員会では、平和安全法制の立案を例に挙げた質疑がありました。東ティモールの日本人の経営するレストランが暴徒に囲まれた際に、自衛隊が当時の法体系では対応が困難だったことや、ゴラン高原のPKOで、日本部隊と一緒の宿営地で活動していたカナダの部隊が襲撃を受けても十分な対応ができなかった、こういった事実があったことを挙げて、こういった事実が駆けつけ警護や宿営地の共同防衛の立法事実になっているんだ、その一方で、本法案ではこうした立法事実に当たるような具体的な事実がないのではないかという指摘がありました。
 しかしながら、事実が発生してから法律を作るというのは、言ってみれば泥縄式の対応でありまして、本来であれば、事前に駆けつけ警護や宿営地の共同防衛のリスクを見積もって、適切に対応できるような条項を加えておくべきであったわけであります。もちろん、その当時の状況に鑑みて、こういう条項を加えることが立法政策上困難であったということは承知をしておりますけれども、安全保障関連の法案を審議するに当たって、具体的な事実が発生するに先立って、想定されるリスク、これを適切に見積もって、少なくとも、発生する蓋然性が高いものについては手当てをしておくということは重要なことだと思います。
 この法案も同様の観点から考えるべきだと私は思います。
 先日のこの委員会の質疑で、我が党の杉田水脈議員から、北海道の陸上自衛隊滝川駐屯地が一望できる山林を中国企業が買収し、倶知安町の陸上自衛隊倶知安駐屯地の隣接地百ヘクタールの土地も中国系の企業に買収をされている、こういう指摘がありました。また、二〇一三年には、対馬の市議会で、韓国人が対馬警備隊の駐屯地の隣接地を購入しているということが報告をされています。外国資本が自衛隊施設の周辺の不動産を購入している、こういう現実があるわけであります。
 もちろん、こうした土地の購入者が具体的に何をすると言うつもりはありませんし、購入者の国籍がどうだということを言うつもりもありません。しかし、本法案が言う重要施設の機能が阻害される潜在的なリスクというのは、今もまさに存在しているわけであります。これに対して、我が国の現行法令では重要施設周辺の不動産の利用状況を十分に調査をするすべがない、これもまた一つの現実なんです。つまり、このような現状にあること自体が、本法案の立法事実になると私は考えています。
 そもそも、立法事実というのは、今日は大学の講義じゃありませんから詳しくはやりませんけれども、私は大学の講師もやっていましたので。そもそも、立法事実というのは、その法律制定の基礎又は背景となる一般的な社会的、経済的、科学的事実をいいます。ここで一般的な事実と言っているのは、一回発生した具体的な事象をいうのではなくて、幅を持った時間軸においてそのような現実になっているという抽象化された状態を指しておりまして、よく、立法事実とは具体的な事件そのものを指すのではないと例えば裁判例であったり講学上の概念などで語られているのは、こういう意味においてでございます。
 そうしますと、考えてみると、現在の厳しい安全保障環境がある、取り返しのつかない事態にすることはできない、具体的にリスクを感じる不動産取引事象の報告がされている、にもかかわらず、我が国では不動産利用状況を調査するすべを持っていない、こういう状態にあるということが社会的な事実と言えるわけであります。これこそが、安全保障上の目的を達成するために一定の範囲の土地について利用調査ができる法律を作る必要を支えている一般的な社会的事実、つまり、これこそが立法事実であると私は考えています。
 我が国をめぐる安全保障上のリスクが高まっている、こういう現状も踏まえまして、本法案の立法事実につきまして、改めて小此木大臣の御見解を伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 宮崎政久

speaker_id: 18299

日付: 2021-05-26

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会