川原隆司の発言 (法務委員会)
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○川原政府参考人 お答えを申し上げます。
十八歳以上の少年について、家庭裁判所により検察官送致決定がされ、刑事責任を追及される立場となった場合にまで、なお少年の健全育成のために設けられている刑事事件の特例をそのまま適用することは、責任ある主体としての立場や、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点から適当でないと考えるところでございます。
その上でまず、少年法第五十二条の不定期刑の特例でございますが、これは、少年に対して、改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を実現するため、懲役、禁錮の刑期について、責任に対応する長期とそれを短縮した短期を設けて、短期を経過すれば刑の執行を終了できるようにするものであります。
しかし、十八歳以上の少年に不定期刑を適用し、年齢のみを理由に一律に寛大な取扱いをすることは、その立場等に照らして適当ではないと考えられる一方、刑法の規定により、有期刑につきましては、刑期の三分の一を経過すれば仮釈放可能であることから、定期刑を科すとしても、本人の改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を行うことも十分可能であると考えるところでございます。
次に、少年法第五十四条の労役場留置の禁止の特例についてでございますが、これは、少年の情操への影響を考慮し、罰金、科料を完納しない場合でも労役場留置を行わないとするものであります。もっとも、この特例については、少年は、罰金、科料を納めなくても済むという風潮を生み出しかねないという指摘もあり、これを十八歳以上の少年に適用することは情操保護の観点を過度に優先するもので適当ではないと考えられるところでございます。
以上のことから、本法律案では、十八歳以上の少年に対しては、不定期刑及び労役場留置について特例を適用しないこととしているものでございます。