法務委員会
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会
会議録情報#0
令和三年四月七日(水曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 義家 弘介君
理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
理事 階 猛君 理事 大口 善徳君
井出 庸生君 井野 俊郎君
上杉謙太郎君 大塚 拓君
神山 佐市君 神田 裕君
黄川田仁志君 国光あやの君
小林 鷹之君 武井 俊輔君
出畑 実君 中曽根康隆君
野中 厚君 深澤 陽一君
藤原 崇君 盛山 正仁君
山下 貴司君 吉野 正芳君
池田 真紀君 寺田 学君
中谷 一馬君 松平 浩一君
屋良 朝博君 山花 郁夫君
北側 一雄君 吉田 宣弘君
藤野 保史君 串田 誠一君
高井 崇志君
…………………………………
法務大臣 上川 陽子君
法務副大臣 田所 嘉徳君
法務大臣政務官 小野田紀美君
最高裁判所事務総局家庭局長 手嶋あさみ君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 檜垣 重臣君
政府参考人
(法務省大臣官房審議官) 山内 由光君
政府参考人
(法務省刑事局長) 川原 隆司君
政府参考人
(法務省矯正局長) 大橋 哲君
政府参考人
(法務省保護局長) 今福 章二君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 蝦名 喜之君
法務委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
四月七日
辞任 補欠選任
黄川田仁志君 神山 佐市君
山下 貴司君 上杉謙太郎君
吉田 宣弘君 北側 一雄君
同日
辞任 補欠選任
上杉謙太郎君 山下 貴司君
神山 佐市君 黄川田仁志君
北側 一雄君 吉田 宣弘君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
少年法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 義家 弘介君
理事 伊藤 忠彦君 理事 稲田 朋美君
理事 奥野 信亮君 理事 宮崎 政久君
理事 山田 賢司君 理事 稲富 修二君
理事 階 猛君 理事 大口 善徳君
井出 庸生君 井野 俊郎君
上杉謙太郎君 大塚 拓君
神山 佐市君 神田 裕君
黄川田仁志君 国光あやの君
小林 鷹之君 武井 俊輔君
出畑 実君 中曽根康隆君
野中 厚君 深澤 陽一君
藤原 崇君 盛山 正仁君
山下 貴司君 吉野 正芳君
池田 真紀君 寺田 学君
中谷 一馬君 松平 浩一君
屋良 朝博君 山花 郁夫君
北側 一雄君 吉田 宣弘君
藤野 保史君 串田 誠一君
高井 崇志君
…………………………………
法務大臣 上川 陽子君
法務副大臣 田所 嘉徳君
法務大臣政務官 小野田紀美君
最高裁判所事務総局家庭局長 手嶋あさみ君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 檜垣 重臣君
政府参考人
(法務省大臣官房審議官) 山内 由光君
政府参考人
(法務省刑事局長) 川原 隆司君
政府参考人
(法務省矯正局長) 大橋 哲君
政府参考人
(法務省保護局長) 今福 章二君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 蝦名 喜之君
法務委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
四月七日
辞任 補欠選任
黄川田仁志君 神山 佐市君
山下 貴司君 上杉謙太郎君
吉田 宣弘君 北側 一雄君
同日
辞任 補欠選任
上杉謙太郎君 山下 貴司君
神山 佐市君 黄川田仁志君
北側 一雄君 吉田 宣弘君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
少年法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三五号)
――――◇―――――
義
義家弘介#1
○義家委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、少年法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官檜垣重臣君、法務省大臣官房審議官山内由光君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省矯正局長大橋哲君、法務省保護局長今福章二君及び文部科学省大臣官房審議官蝦名喜之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →内閣提出、少年法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官檜垣重臣君、法務省大臣官房審議官山内由光君、法務省刑事局長川原隆司君、法務省矯正局長大橋哲君、法務省保護局長今福章二君及び文部科学省大臣官房審議官蝦名喜之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
義
義
義家弘介#3
○義家委員長 次に、お諮りいたします。
本日、最高裁判所事務総局家庭局長手嶋あさみ君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本日、最高裁判所事務総局家庭局長手嶋あさみ君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
義
義
盛
盛山正仁#6
○盛山委員 おはようございます。
今日は、こうやって質問の機会を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
それでは、早速ですけれども、少年法改正法案につきまして質疑を始めさせていただきます。
昨日の参考人質疑で川出参考人ほか四人の方々との質疑が行われたところでございますけれども、十八歳、十九歳の者は、平成二十七年六月の公選法改正によりまして、平成二十八年の参議院選挙から選挙権が認められるようになりました。また、平成三十年六月の民法改正によりまして、来年四月一日からは民法上も成年となります。その結果、十八歳、十九歳の者は、我が国社会において大人としての権利を認められ、同時に、大人としての責任を負うべき立場になります。
こうした変化を踏まえ、少年法の在り方について、自民党の中で、あるいは自公の与党間でも議論を重ねてまいりました。
上川法務大臣には、自民党の司法制度調査会長、また、与党プロジェクトチームの座長として、約二年間にわたって議論を主導していただき、この後質問される自民党の宮崎議員、山田議員、公明党の北側議員、大口議員と御一緒に私も検討に参加をいたしました。
そのような自民党、与党内の議論を踏まえて質問をさせていただきます。
先週二日の委員会で提案理由説明を伺ったところでございますが、改めて、本法律案の趣旨、概要について、上川法務大臣の本法案に対するお考え、お気持ちをお伺いいたします。
この発言だけを見る →今日は、こうやって質問の機会を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
それでは、早速ですけれども、少年法改正法案につきまして質疑を始めさせていただきます。
昨日の参考人質疑で川出参考人ほか四人の方々との質疑が行われたところでございますけれども、十八歳、十九歳の者は、平成二十七年六月の公選法改正によりまして、平成二十八年の参議院選挙から選挙権が認められるようになりました。また、平成三十年六月の民法改正によりまして、来年四月一日からは民法上も成年となります。その結果、十八歳、十九歳の者は、我が国社会において大人としての権利を認められ、同時に、大人としての責任を負うべき立場になります。
こうした変化を踏まえ、少年法の在り方について、自民党の中で、あるいは自公の与党間でも議論を重ねてまいりました。
上川法務大臣には、自民党の司法制度調査会長、また、与党プロジェクトチームの座長として、約二年間にわたって議論を主導していただき、この後質問される自民党の宮崎議員、山田議員、公明党の北側議員、大口議員と御一緒に私も検討に参加をいたしました。
そのような自民党、与党内の議論を踏まえて質問をさせていただきます。
先週二日の委員会で提案理由説明を伺ったところでございますが、改めて、本法律案の趣旨、概要について、上川法務大臣の本法案に対するお考え、お気持ちをお伺いいたします。
上
上川陽子#7
○上川国務大臣 今般の法律案につきましては、様々な御議論を踏まえた上で、また、法制審議会の審議を尽くしていただいた上で、そして、それに基づいての提案ということになるわけでございますが、その趣旨でございますけれども、公職選挙法の選挙権年齢や、また、民法の成年年齢の引下げなど、十八歳及び十九歳の者を取り巻く近年の社会情勢の変化に鑑みますと、これらの者につきましては、少年法の適用においても、その立場に応じた取扱いをすることが適当であると考えられるところでございます。
そこで、本法律案につきましては、少年法を改正し、十八歳及び十九歳の少年に対する特例を整備するなどの措置を講ずるものでございます。
具体的な概要でございますが、十八歳以上の特定少年につきまして、全ての事件を家庭裁判所に送致をした上で、家庭裁判所が原則として保護処分を行うという現行法の基本的な枠組みを維持する。その上で、いわゆる原則逆送対象事件に死刑、無期又は短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件を加える。保護処分は、犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲内でしなければならないこととするとともに、虞犯をその対象から除外をする。検察官送致決定後の刑事事件の特例に関する規定は原則として適用しないこととする。十八歳以上の少年のときに犯した罪により公判請求された場合には、いわゆる推知報道の禁止に関する規定を適用しないこととするなどの措置を講ずるものでございます。
この発言だけを見る →そこで、本法律案につきましては、少年法を改正し、十八歳及び十九歳の少年に対する特例を整備するなどの措置を講ずるものでございます。
具体的な概要でございますが、十八歳以上の特定少年につきまして、全ての事件を家庭裁判所に送致をした上で、家庭裁判所が原則として保護処分を行うという現行法の基本的な枠組みを維持する。その上で、いわゆる原則逆送対象事件に死刑、無期又は短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件を加える。保護処分は、犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲内でしなければならないこととするとともに、虞犯をその対象から除外をする。検察官送致決定後の刑事事件の特例に関する規定は原則として適用しないこととする。十八歳以上の少年のときに犯した罪により公判請求された場合には、いわゆる推知報道の禁止に関する規定を適用しないこととするなどの措置を講ずるものでございます。
盛
盛山正仁#8
○盛山委員 ありがとうございました。
西田典之先生の刑法総論では、刑罰には犯罪を防止、抑止する効果がある、責任あれば刑罰あり、責任なければ刑罰なしと述べられています。他方、川出敏裕先生の少年法では、少年法の基本理念は、少年が行った過去の犯罪に対する応報として少年を処罰することを目的とするものではなく、将来二度と犯罪ないし非行を行わないようにその少年を改善教育することを目的とする、少年に対しては応報主義ではなく保護主義を適用することが、単に制裁として刑罰を科すよりも、少年本人にとっても利益が大きいと述べられています。
本法律案では、十八歳、十九歳の者について、引き続き少年法の対象とし、保護、教育の観点から、家庭裁判所へのいわゆる全件送致を始め、二十歳以上の者とは異なる手続、処分を適用することとしています。
昨日の参考人質疑で川出参考人から御発言がなされましたが、十八歳、十九歳の者は、民法改正により成年となるにもかかわらず、今回、責任、処罰よりも保護、教育を重視した手続、処分の対象とすることとした理由について、上川法務大臣から御説明をお願いします。
この発言だけを見る →西田典之先生の刑法総論では、刑罰には犯罪を防止、抑止する効果がある、責任あれば刑罰あり、責任なければ刑罰なしと述べられています。他方、川出敏裕先生の少年法では、少年法の基本理念は、少年が行った過去の犯罪に対する応報として少年を処罰することを目的とするものではなく、将来二度と犯罪ないし非行を行わないようにその少年を改善教育することを目的とする、少年に対しては応報主義ではなく保護主義を適用することが、単に制裁として刑罰を科すよりも、少年本人にとっても利益が大きいと述べられています。
本法律案では、十八歳、十九歳の者について、引き続き少年法の対象とし、保護、教育の観点から、家庭裁判所へのいわゆる全件送致を始め、二十歳以上の者とは異なる手続、処分を適用することとしています。
昨日の参考人質疑で川出参考人から御発言がなされましたが、十八歳、十九歳の者は、民法改正により成年となるにもかかわらず、今回、責任、処罰よりも保護、教育を重視した手続、処分の対象とすることとした理由について、上川法務大臣から御説明をお願いします。
上
上川陽子#9
○上川国務大臣 少年法の適用対象とする年齢、この在り方につきましては、成長過程にある若年者をどのように取り扱うか、また、どのように改善更生、再犯防止を図るかに関わる問題であると認識をしております。
したがいまして、民法上の成年年齢が引き下げられたからといって、論理必然的にこれを下げなければならないというものではないというふうに考えております。
民法の成年年齢の引下げは、十八歳及び十九歳の者が大人として完成されたことを前提とするものではなく、これらの者はいまだ成長の過程にあり、しかし、社会参加の時期を早めて様々な分野で積極的な役割を果たさせること、このこと自体が我が国の社会にとりまして大きな活力をもたらすと考えられたことによるものと承知をしております。
このような認識を前提といたしまして、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の者が、選挙権等を認められ、また民法上も成年として位置づけられるに至った一方、成長途上にあり、また可塑性を有する存在であるということを踏まえまして、これらの者に対しまして、引き続き少年法の適用対象としつつ、その立場に応じた取扱いをするための特例等を定めることとしたところでございます。
この発言だけを見る →したがいまして、民法上の成年年齢が引き下げられたからといって、論理必然的にこれを下げなければならないというものではないというふうに考えております。
民法の成年年齢の引下げは、十八歳及び十九歳の者が大人として完成されたことを前提とするものではなく、これらの者はいまだ成長の過程にあり、しかし、社会参加の時期を早めて様々な分野で積極的な役割を果たさせること、このこと自体が我が国の社会にとりまして大きな活力をもたらすと考えられたことによるものと承知をしております。
このような認識を前提といたしまして、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の者が、選挙権等を認められ、また民法上も成年として位置づけられるに至った一方、成長途上にあり、また可塑性を有する存在であるということを踏まえまして、これらの者に対しまして、引き続き少年法の適用対象としつつ、その立場に応じた取扱いをするための特例等を定めることとしたところでございます。
盛
盛山正仁#10
○盛山委員 成長過程、途上にある、あるいは可塑性がある、そういうような御説明でありましたが、少年法の在り方については、昨日の参考人質疑でも述べられましたように、民法改正によって成年になり、保護者はいなくなるのであるから、当然大人として扱うべきである、いやいや、十八歳で、大学生になって大人として扱われるようになるといっても、精神的には大人とは言えず、まだまだ子供だよ、国民の皆様の中には様々なお声があると私も考えます。
さて、本法律案は、全会一致で採択された法制審議会の答申に基づくものと承知しておりますが、法制審議会での議論の経過、そして、あわせて、全会一致による答申に対する受け止めについて、上川法務大臣のお考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →さて、本法律案は、全会一致で採択された法制審議会の答申に基づくものと承知しておりますが、法制審議会での議論の経過、そして、あわせて、全会一致による答申に対する受け止めについて、上川法務大臣のお考えを伺いたいと思います。
上
上川陽子#11
○上川国務大臣 本法律案につきましては、令和二年の十月の法制審議会総会におきまして、全会一致で採択された答申に基づくものでございます。
少年法の在り方につきまして、法務省では、法制審議会への諮問に先立ちまして、若年者に対する刑事法制の在り方に関する勉強会を開催いたしました。法律、教育、医療等の関係分野の実務経験者や研究者、また犯罪被害関係者、報道関係者等、合計四十名の方々からのヒアリングを行いまして、その結果を取りまとめた上で、法制審議会に提供をしているところでございます。
法制審議会の部会におきましては、法律研究者、少年事件の実務に精通した弁護士、元裁判官、少年犯罪被害者、報道関係者など、様々な立場の方々に委員、幹事として御参加をいただきました。少年の矯正保護等の実務に携わっている合計十六名の方々からのヒアリングも実施したところでございます。
さらに、家庭裁判所、少年院、少年鑑別所、少年刑務所、保護観察所、更生保護施設等の視察なども行った上で、約三年半にわたりましての幅広い観点から調査審議を行っていただきました。
その上で、この法制審議会の答申につきましては、今申し上げたとおり、法律実務家や刑事法研究者等の専門家だけではなく、法律学以外の学問分野の研究者、実業界や言論界の方々など、多様なバックグラウンドを有する委員によって構成された法制審議会の総会におきまして、全会一致により採択されたところでございます。これは、この答申の内容が、様々な立場から見てバランスの取れた内容と評価された結果であるというふうに受け止めているところでございます。
本法律案は、このような経緯で取りまとめられた答申に基づくものでございまして、法務省といたしましては、本法律案の趣旨、内容につきまして、十分な御理解を得られるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →少年法の在り方につきまして、法務省では、法制審議会への諮問に先立ちまして、若年者に対する刑事法制の在り方に関する勉強会を開催いたしました。法律、教育、医療等の関係分野の実務経験者や研究者、また犯罪被害関係者、報道関係者等、合計四十名の方々からのヒアリングを行いまして、その結果を取りまとめた上で、法制審議会に提供をしているところでございます。
法制審議会の部会におきましては、法律研究者、少年事件の実務に精通した弁護士、元裁判官、少年犯罪被害者、報道関係者など、様々な立場の方々に委員、幹事として御参加をいただきました。少年の矯正保護等の実務に携わっている合計十六名の方々からのヒアリングも実施したところでございます。
さらに、家庭裁判所、少年院、少年鑑別所、少年刑務所、保護観察所、更生保護施設等の視察なども行った上で、約三年半にわたりましての幅広い観点から調査審議を行っていただきました。
その上で、この法制審議会の答申につきましては、今申し上げたとおり、法律実務家や刑事法研究者等の専門家だけではなく、法律学以外の学問分野の研究者、実業界や言論界の方々など、多様なバックグラウンドを有する委員によって構成された法制審議会の総会におきまして、全会一致により採択されたところでございます。これは、この答申の内容が、様々な立場から見てバランスの取れた内容と評価された結果であるというふうに受け止めているところでございます。
本法律案は、このような経緯で取りまとめられた答申に基づくものでございまして、法務省といたしましては、本法律案の趣旨、内容につきまして、十分な御理解を得られるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
盛
盛山正仁#12
○盛山委員 ありがとうございました。
国民の中に様々なお声があり、そしてまた法制審議会のメンバーもいろいろな立場の方がいらっしゃる中で、全会一致で結論を得られたということは、これは大変大きな成果だな、そんなふうに私も考えます。
少年法の少年の年齢を引き下げるべきという立場がある一方で、そのままとすべきという立場ももちろんあるわけでありますが、年齢区分によって全面的に適用する、適用しないという二項対立の議論ではなく、どのような取扱いをするべきかという具体的なケース、こういったものを踏まえての実質的な判断をしていくこと、これが重要であると私は思っているところでございます。
次に、特定少年についてお尋ねをしたいと思います。
本法律案では、少年の中でも十八歳以上の少年については、特定少年の呼称を付した上で、少年法に「第五章 特定少年の特例」として特別に一つの章を設け、七条を規定しております。これによって十八歳以上の少年は十七歳以下の少年とは異なる立場であることが法形式上も明確になり、国民に分かりやすい法改正になっていると考えます。
他方、現行の少年法第二条第一項は、満二十歳以上の者を成人と定義しております。民法改正により十八歳以上が成年となった場合、成人と成年という言葉が併存することは、混乱を招くというか、なかなか分かりにくいことになると思います。
今回の法律案では、少年法二条第一項を改正し、成人の定義規定を削除することとしていますが、その理由について刑事局長からお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →国民の中に様々なお声があり、そしてまた法制審議会のメンバーもいろいろな立場の方がいらっしゃる中で、全会一致で結論を得られたということは、これは大変大きな成果だな、そんなふうに私も考えます。
少年法の少年の年齢を引き下げるべきという立場がある一方で、そのままとすべきという立場ももちろんあるわけでありますが、年齢区分によって全面的に適用する、適用しないという二項対立の議論ではなく、どのような取扱いをするべきかという具体的なケース、こういったものを踏まえての実質的な判断をしていくこと、これが重要であると私は思っているところでございます。
次に、特定少年についてお尋ねをしたいと思います。
本法律案では、少年の中でも十八歳以上の少年については、特定少年の呼称を付した上で、少年法に「第五章 特定少年の特例」として特別に一つの章を設け、七条を規定しております。これによって十八歳以上の少年は十七歳以下の少年とは異なる立場であることが法形式上も明確になり、国民に分かりやすい法改正になっていると考えます。
他方、現行の少年法第二条第一項は、満二十歳以上の者を成人と定義しております。民法改正により十八歳以上が成年となった場合、成人と成年という言葉が併存することは、混乱を招くというか、なかなか分かりにくいことになると思います。
今回の法律案では、少年法二条第一項を改正し、成人の定義規定を削除することとしていますが、その理由について刑事局長からお答えいただきたいと思います。
川
川原隆司#13
○川原政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、現行少年法二条一項は、満二十歳以上の者を成年と定義しております。
そして、本法律案でこの定義規定を削除する理由でございますが、委員も今御指摘されましたが、今般、民法改正により成年年齢が引き下げられ、民法上の成年と少年法上の成人とは年齢が一致しないことになるため、少年法の成人と類似する成年との異同について国民の理解に混乱が生じることも懸念されるところでございます。また、少年法上は、現在は、成人の文言は、少年と成人を分離しなければならないという第四十九条三項で用いられているにすぎないものでございます。
以上のことから、本法律案におきましては、十八歳以上の少年に対する刑事事件の特例の適用に関する規定を整備するのに伴い、成人の定義規定は削除することが適当であると考えたところでございます。
この発言だけを見る →委員御指摘のとおり、現行少年法二条一項は、満二十歳以上の者を成年と定義しております。
そして、本法律案でこの定義規定を削除する理由でございますが、委員も今御指摘されましたが、今般、民法改正により成年年齢が引き下げられ、民法上の成年と少年法上の成人とは年齢が一致しないことになるため、少年法の成人と類似する成年との異同について国民の理解に混乱が生じることも懸念されるところでございます。また、少年法上は、現在は、成人の文言は、少年と成人を分離しなければならないという第四十九条三項で用いられているにすぎないものでございます。
以上のことから、本法律案におきましては、十八歳以上の少年に対する刑事事件の特例の適用に関する規定を整備するのに伴い、成人の定義規定は削除することが適当であると考えたところでございます。
盛
盛山正仁#14
○盛山委員 ありがとうございました。
これによって、成年、成人、こういった混乱がなく、一般の人に分かりやすくなっていると思いますし、今後ともその周知を図っていただきたい、そんなふうに思います。
次に、逆送についてお尋ねをいたします。
本法律案では、十八歳以上の少年について、原則逆送事件を拡大しております。十八歳、十九歳の者の立場に鑑み、重大犯罪に及んだ場合、大人として適切に刑事責任に向き合わせることが、本人に自覚を促すことになり、犯罪抑止のためにも必要なことであると私は思います。
原則逆送の拡大範囲について、この法律案では、短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件としています。これによって、現住建造物等放火罪、強制性交等罪、強盗罪などが新たに原則逆送の対象となりますが、当然、議論の過程ではほかの選択肢も検討されていたことと存じます。十八歳以上の少年に係る原則逆送事件の範囲として、より限定的に、例えば裁判員制度の対象事件としなかった理由などについて、刑事局長から御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →これによって、成年、成人、こういった混乱がなく、一般の人に分かりやすくなっていると思いますし、今後ともその周知を図っていただきたい、そんなふうに思います。
次に、逆送についてお尋ねをいたします。
本法律案では、十八歳以上の少年について、原則逆送事件を拡大しております。十八歳、十九歳の者の立場に鑑み、重大犯罪に及んだ場合、大人として適切に刑事責任に向き合わせることが、本人に自覚を促すことになり、犯罪抑止のためにも必要なことであると私は思います。
原則逆送の拡大範囲について、この法律案では、短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件としています。これによって、現住建造物等放火罪、強制性交等罪、強盗罪などが新たに原則逆送の対象となりますが、当然、議論の過程ではほかの選択肢も検討されていたことと存じます。十八歳以上の少年に係る原則逆送事件の範囲として、より限定的に、例えば裁判員制度の対象事件としなかった理由などについて、刑事局長から御説明をいただきたいと思います。
川
川原隆司#15
○川原政府参考人 お答え申し上げます。
十八歳及び十九歳の者が公職選挙法及び民法の改正等により重要な権利、自由を認められ、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場になるに至ったことを踏まえると、これらの者が重大な犯罪に及んだ場合には、十八歳未満の者よりも広く刑事責任を負うべきものとすることがその位置づけに照らして適当であり、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点からも必要であると考えられるところでございます。
そこで、本法律案では、十八歳以上の少年について、一定の重大事件に及んだ場合に刑事処分が適切になされることを制度的に担保するため、原則逆送対象事件の範囲を拡大することとしております。
御指摘の裁判員制度の対象事件は、死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件及びいわゆる法定合議事件のうち故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件とされているところでございます。そのため、仮に十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲を裁判員制度対象事件と同じとすると、例えば、強制性交等罪や強盗罪が対象とならない結果となります。
しかしながら、強制性交等罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続ける悪質、重大な犯罪であり、近年、実態に即した厳正な対処が強く要求されているところでございます。また、強盗罪は、被害者の反抗を抑圧するに足りる強度の暴行、脅迫を加えて金品を奪い取るという反社会性、悪質の高い典型的な重大犯罪でございます。いずれの罪も、五年以上の有期懲役という非常に重い法定刑が定められているところでございます。
これらのことなどからいたしますと、これらの罪を原則逆送の対象から除外することは、対象事件を拡大する趣旨に照らして適当でないと考えられるところでございます。以上のことから、十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲につきまして、裁判員制度対象事件とは同じものとしなかったところでございます。
この発言だけを見る →十八歳及び十九歳の者が公職選挙法及び民法の改正等により重要な権利、自由を認められ、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場になるに至ったことを踏まえると、これらの者が重大な犯罪に及んだ場合には、十八歳未満の者よりも広く刑事責任を負うべきものとすることがその位置づけに照らして適当であり、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点からも必要であると考えられるところでございます。
そこで、本法律案では、十八歳以上の少年について、一定の重大事件に及んだ場合に刑事処分が適切になされることを制度的に担保するため、原則逆送対象事件の範囲を拡大することとしております。
御指摘の裁判員制度の対象事件は、死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件及びいわゆる法定合議事件のうち故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件とされているところでございます。そのため、仮に十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲を裁判員制度対象事件と同じとすると、例えば、強制性交等罪や強盗罪が対象とならない結果となります。
しかしながら、強制性交等罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害し、その心身に長年にわたり多大な苦痛を与え続ける悪質、重大な犯罪であり、近年、実態に即した厳正な対処が強く要求されているところでございます。また、強盗罪は、被害者の反抗を抑圧するに足りる強度の暴行、脅迫を加えて金品を奪い取るという反社会性、悪質の高い典型的な重大犯罪でございます。いずれの罪も、五年以上の有期懲役という非常に重い法定刑が定められているところでございます。
これらのことなどからいたしますと、これらの罪を原則逆送の対象から除外することは、対象事件を拡大する趣旨に照らして適当でないと考えられるところでございます。以上のことから、十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲につきまして、裁判員制度対象事件とは同じものとしなかったところでございます。
盛
盛山正仁#16
○盛山委員 ありがとうございました。
今局長が御説明されたように、強制性交等罪あるいは強盗罪、こういったものは国民の安全、安心を脅かす典型的な重大犯罪と言え、これらを対象に含めるというのはもう当然のことだろうと思います。しかし、短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪としますと、傷害罪や窃盗罪、詐欺罪が含まれなくなると考えます。
先ほども申しましたが、ケース・バイ・ケースということで、これらの罪名でも様々なケースがあろうかと思います。傷害の結果が重篤な事案、あるいは常習的な侵入、窃盗の事案、組織的な巨額詐欺事案など、悪質、重大で刑事責任を追及すべきケースもあると思います。原則逆送の対象外だとはいえ、十八歳以上の少年に係る傷害罪、窃盗罪、詐欺罪の事件、こういうものについても、原則逆送の対象とならないということではあっても、悪質、重大なケースにつきまして適切に刑事処分をどのように行っていくつもりであるのか、刑事局長から御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →今局長が御説明されたように、強制性交等罪あるいは強盗罪、こういったものは国民の安全、安心を脅かす典型的な重大犯罪と言え、これらを対象に含めるというのはもう当然のことだろうと思います。しかし、短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪としますと、傷害罪や窃盗罪、詐欺罪が含まれなくなると考えます。
先ほども申しましたが、ケース・バイ・ケースということで、これらの罪名でも様々なケースがあろうかと思います。傷害の結果が重篤な事案、あるいは常習的な侵入、窃盗の事案、組織的な巨額詐欺事案など、悪質、重大で刑事責任を追及すべきケースもあると思います。原則逆送の対象外だとはいえ、十八歳以上の少年に係る傷害罪、窃盗罪、詐欺罪の事件、こういうものについても、原則逆送の対象とならないということではあっても、悪質、重大なケースにつきまして適切に刑事処分をどのように行っていくつもりであるのか、刑事局長から御説明をいただきたいと思います。
川
川原隆司#17
○川原政府参考人 お答え申し上げます。
本法律案では、十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲の拡大につきまして、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件を対象とすることが、犯罪の類型的な重大性を表す法定刑や該当する個々の犯罪の性質等に照らし適当であると考えたところでございます。
委員御指摘のとおり、傷害罪、窃盗罪、詐欺罪等についても、個別の事案によっては、その態様、結果等から、悪質、重大性が高く、刑事処分を相当とすべきものも存在するところでございます。
他方で、傷害罪は、傷害結果の軽重を問わず対象となるものでありまして、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金という幅の広い法定刑が定められているところでございますが、検挙事案の多くは、被害者の受傷が軽度にとどまるものであると承知をしております。
また、窃盗罪、詐欺罪は、いわゆる財産犯でございますが、被害の軽重を問わず対象となり、その法定刑も、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、十年以下の懲役とされ、いずれも傷害罪よりも軽いものとなっているところでございます。
以上のことから、御指摘の傷害罪、窃盗罪、詐欺罪等については原則逆送対象事件に含めることはしなかったところでございます。
もっとも、本法律案では、原則逆送対象事件以外の事件につきましても、少年法第六十二条第一項において、現行法と同様に、家庭裁判所は、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、検察官送致決定をしなければならない旨を規定することとしており、御指摘の傷害事件等の事件についても、悪質、重大な事案については、家庭裁判所の判断により、逆送決定も含めて適切な処分が行われるものと考えているところでございます。
この発言だけを見る →本法律案では、十八歳以上の少年に係る原則逆送対象事件の範囲の拡大につきまして、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役、禁錮に当たる罪の事件を対象とすることが、犯罪の類型的な重大性を表す法定刑や該当する個々の犯罪の性質等に照らし適当であると考えたところでございます。
委員御指摘のとおり、傷害罪、窃盗罪、詐欺罪等についても、個別の事案によっては、その態様、結果等から、悪質、重大性が高く、刑事処分を相当とすべきものも存在するところでございます。
他方で、傷害罪は、傷害結果の軽重を問わず対象となるものでありまして、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金という幅の広い法定刑が定められているところでございますが、検挙事案の多くは、被害者の受傷が軽度にとどまるものであると承知をしております。
また、窃盗罪、詐欺罪は、いわゆる財産犯でございますが、被害の軽重を問わず対象となり、その法定刑も、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、十年以下の懲役とされ、いずれも傷害罪よりも軽いものとなっているところでございます。
以上のことから、御指摘の傷害罪、窃盗罪、詐欺罪等については原則逆送対象事件に含めることはしなかったところでございます。
もっとも、本法律案では、原則逆送対象事件以外の事件につきましても、少年法第六十二条第一項において、現行法と同様に、家庭裁判所は、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、検察官送致決定をしなければならない旨を規定することとしており、御指摘の傷害事件等の事件についても、悪質、重大な事案については、家庭裁判所の判断により、逆送決定も含めて適切な処分が行われるものと考えているところでございます。
盛
盛山正仁#18
○盛山委員 ありがとうございました。
今御説明いただきましたけれども、やはり、ケース・バイ・ケースでの適時適切な判断というのが今後とも大変重要になってくるんじゃないかなと考えます。
次に、刑事事件の特例についてお尋ねをしたいと思います。
本法律案は、十八歳以上の少年について、家庭裁判所の逆送決定後は、少年法が定める刑事事件の特例を原則適用しないとしております。少年法上の刑事事件の特例には様々なものがありますが、十八歳以上の少年に対して不定期刑の特例、あるいは、労役場留置の禁止の特例を適用しないこととする理由について、刑事局長から御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →今御説明いただきましたけれども、やはり、ケース・バイ・ケースでの適時適切な判断というのが今後とも大変重要になってくるんじゃないかなと考えます。
次に、刑事事件の特例についてお尋ねをしたいと思います。
本法律案は、十八歳以上の少年について、家庭裁判所の逆送決定後は、少年法が定める刑事事件の特例を原則適用しないとしております。少年法上の刑事事件の特例には様々なものがありますが、十八歳以上の少年に対して不定期刑の特例、あるいは、労役場留置の禁止の特例を適用しないこととする理由について、刑事局長から御説明いただきたいと思います。
川
川原隆司#19
○川原政府参考人 お答えを申し上げます。
十八歳以上の少年について、家庭裁判所により検察官送致決定がされ、刑事責任を追及される立場となった場合にまで、なお少年の健全育成のために設けられている刑事事件の特例をそのまま適用することは、責任ある主体としての立場や、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点から適当でないと考えるところでございます。
その上でまず、少年法第五十二条の不定期刑の特例でございますが、これは、少年に対して、改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を実現するため、懲役、禁錮の刑期について、責任に対応する長期とそれを短縮した短期を設けて、短期を経過すれば刑の執行を終了できるようにするものであります。
しかし、十八歳以上の少年に不定期刑を適用し、年齢のみを理由に一律に寛大な取扱いをすることは、その立場等に照らして適当ではないと考えられる一方、刑法の規定により、有期刑につきましては、刑期の三分の一を経過すれば仮釈放可能であることから、定期刑を科すとしても、本人の改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を行うことも十分可能であると考えるところでございます。
次に、少年法第五十四条の労役場留置の禁止の特例についてでございますが、これは、少年の情操への影響を考慮し、罰金、科料を完納しない場合でも労役場留置を行わないとするものであります。もっとも、この特例については、少年は、罰金、科料を納めなくても済むという風潮を生み出しかねないという指摘もあり、これを十八歳以上の少年に適用することは情操保護の観点を過度に優先するもので適当ではないと考えられるところでございます。
以上のことから、本法律案では、十八歳以上の少年に対しては、不定期刑及び労役場留置について特例を適用しないこととしているものでございます。
この発言だけを見る →十八歳以上の少年について、家庭裁判所により検察官送致決定がされ、刑事責任を追及される立場となった場合にまで、なお少年の健全育成のために設けられている刑事事件の特例をそのまま適用することは、責任ある主体としての立場や、刑事司法に対する被害者を含む国民の理解、信頼の確保の観点から適当でないと考えるところでございます。
その上でまず、少年法第五十二条の不定期刑の特例でございますが、これは、少年に対して、改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を実現するため、懲役、禁錮の刑期について、責任に対応する長期とそれを短縮した短期を設けて、短期を経過すれば刑の執行を終了できるようにするものであります。
しかし、十八歳以上の少年に不定期刑を適用し、年齢のみを理由に一律に寛大な取扱いをすることは、その立場等に照らして適当ではないと考えられる一方、刑法の規定により、有期刑につきましては、刑期の三分の一を経過すれば仮釈放可能であることから、定期刑を科すとしても、本人の改善更生の度合いに応じた弾力的な処遇を行うことも十分可能であると考えるところでございます。
次に、少年法第五十四条の労役場留置の禁止の特例についてでございますが、これは、少年の情操への影響を考慮し、罰金、科料を完納しない場合でも労役場留置を行わないとするものであります。もっとも、この特例については、少年は、罰金、科料を納めなくても済むという風潮を生み出しかねないという指摘もあり、これを十八歳以上の少年に適用することは情操保護の観点を過度に優先するもので適当ではないと考えられるところでございます。
以上のことから、本法律案では、十八歳以上の少年に対しては、不定期刑及び労役場留置について特例を適用しないこととしているものでございます。
盛
盛山正仁#20
○盛山委員 ありがとうございました。
十八歳、十九歳の者というものをどういうふうに扱うのか、そういうようなことを十分お考えになった上で、責任主義と保護主義、これをバランスを取って案をまとめられているということだろうな、そんなふうに考えます。
全体としまして、本法律案は、十八歳以上の少年につきまして、十七歳以下の者とは異なる取扱い、いろいろな議論がありますけれども、異なる取扱いを定め、いわゆる家庭裁判所への全件送致、あるいは保護処分の仕組み、これを維持するという点では、これまでの少年法に基本的に同じような、それを維持する内容となっているところでございます。
ただ、他方、第五章を設ける等ということで、全体として、大人としての権利、責任、そして改善更生のための保護、教育的配慮の調和の観点から、バランスを取った内容となっているんだろうと思います。
家裁への全件送致ということで、今までの少年法のところをベースにしながら、原則逆送の部分について一定のルールを作り、そして、そこで入り切らないものとでもいうんでしょうか、そういったものについても、個別のケースに応じて裁判所が判断をして検察官に逆送するといったような、そういうことをミックスすることによって、十八歳、十九歳の者に対して、事案の内容に応じては厳しい刑事手続にするといったようなことを考えたということになろうかと思います。
他方、少年犯罪被害者の方々を含めまして、民法上の成年となる以上、少年法の適用対象外とすべきであるとの意見もまだまだ根強くあると私は思っております。少年法の適用対象年齢を含めまして、十八歳、十九歳の者に対する刑事司法制度の在り方については、今後とも不断の見直し、検討、これを続けていく必要があると思います。この法律案でも、附則の第八条で、施行後五年を経過した場合のいわゆる検討条項を設けていることは当然のことであると考えます。
まずこの改正法案を成立させまして、着実に運用を積み重ねていくことが重要だと考えます。そして、その際、罪を犯した十八歳、十九歳の者の改善更生だけではなく、犯罪を未然に防止し、犯罪被害者を生まないという観点も極めて重要であると考えております。
十八歳、十九歳の者の大人としての自覚を促し、犯罪抑止につながるよう、これらの年齢層を中心に本改正の趣旨、内容を分かりやすく周知、教育していくこと、そして、多くの幅広い御意見がある中で、国民の皆様に今回の少年法の改正の趣旨、いろいろなお立場があると思います、適当であるという方ばかりではないと思います、甘過ぎるという方もいらっしゃれば、いや、厳し過ぎる、こういう御意見もあろうかと思います。法制審議会では幾ら全会一致の結論であるということになったとはいえ、国民の皆様の中にはなかなかそういうふうにはなっていないのが現状ではないかと私は思いますので、今後、法務省としては、この少年法改正の趣旨というものをよく周知して理解をしていただくことが必要になるのではないかと考えているわけでございます。
最後に、本改正についての周知、教育にどのように取り組むおつもりであるのか、上川法務大臣から御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →十八歳、十九歳の者というものをどういうふうに扱うのか、そういうようなことを十分お考えになった上で、責任主義と保護主義、これをバランスを取って案をまとめられているということだろうな、そんなふうに考えます。
全体としまして、本法律案は、十八歳以上の少年につきまして、十七歳以下の者とは異なる取扱い、いろいろな議論がありますけれども、異なる取扱いを定め、いわゆる家庭裁判所への全件送致、あるいは保護処分の仕組み、これを維持するという点では、これまでの少年法に基本的に同じような、それを維持する内容となっているところでございます。
ただ、他方、第五章を設ける等ということで、全体として、大人としての権利、責任、そして改善更生のための保護、教育的配慮の調和の観点から、バランスを取った内容となっているんだろうと思います。
家裁への全件送致ということで、今までの少年法のところをベースにしながら、原則逆送の部分について一定のルールを作り、そして、そこで入り切らないものとでもいうんでしょうか、そういったものについても、個別のケースに応じて裁判所が判断をして検察官に逆送するといったような、そういうことをミックスすることによって、十八歳、十九歳の者に対して、事案の内容に応じては厳しい刑事手続にするといったようなことを考えたということになろうかと思います。
他方、少年犯罪被害者の方々を含めまして、民法上の成年となる以上、少年法の適用対象外とすべきであるとの意見もまだまだ根強くあると私は思っております。少年法の適用対象年齢を含めまして、十八歳、十九歳の者に対する刑事司法制度の在り方については、今後とも不断の見直し、検討、これを続けていく必要があると思います。この法律案でも、附則の第八条で、施行後五年を経過した場合のいわゆる検討条項を設けていることは当然のことであると考えます。
まずこの改正法案を成立させまして、着実に運用を積み重ねていくことが重要だと考えます。そして、その際、罪を犯した十八歳、十九歳の者の改善更生だけではなく、犯罪を未然に防止し、犯罪被害者を生まないという観点も極めて重要であると考えております。
十八歳、十九歳の者の大人としての自覚を促し、犯罪抑止につながるよう、これらの年齢層を中心に本改正の趣旨、内容を分かりやすく周知、教育していくこと、そして、多くの幅広い御意見がある中で、国民の皆様に今回の少年法の改正の趣旨、いろいろなお立場があると思います、適当であるという方ばかりではないと思います、甘過ぎるという方もいらっしゃれば、いや、厳し過ぎる、こういう御意見もあろうかと思います。法制審議会では幾ら全会一致の結論であるということになったとはいえ、国民の皆様の中にはなかなかそういうふうにはなっていないのが現状ではないかと私は思いますので、今後、法務省としては、この少年法改正の趣旨というものをよく周知して理解をしていただくことが必要になるのではないかと考えているわけでございます。
最後に、本改正についての周知、教育にどのように取り組むおつもりであるのか、上川法務大臣から御答弁をいただきたいと思います。
上
上川陽子#21
○上川国務大臣 今般の本法律案につきましては、改正の趣旨またその内容につきまして、これを、十八歳、十九歳の者のみならず広く国民の皆様一般にも周知をし、そして理解を深めていくということは大前提であるというふうに思っております。
法務省といたしましては、本改正案が成立した場合には、例えば、十八歳前後の者に対しまして、効果的な周知の観点から、高等学校等に対しましての、高校等に対しましてリーフレットの配布をいたしますとか、また、保護観察所、少年鑑別所等による関係機関とも連携をして、各地域におきまして説明会等も実施するということも考えております。また、少年鑑別所及び少年院への収容者及び若年の保護観察対象者等に対しましても周知し、また指導をしていくこと。また、若年者の多くが利用するインターネットやまたSNSを活用した情報発信を図るなど、幅広い媒体また手法を活用して、効果的な周知広報活動を徹底してまいりたいというふうに考えております。
その際も、若年者に理解をしやすい、分かりやすい内容ということを十分に心がけてまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →法務省といたしましては、本改正案が成立した場合には、例えば、十八歳前後の者に対しまして、効果的な周知の観点から、高等学校等に対しましての、高校等に対しましてリーフレットの配布をいたしますとか、また、保護観察所、少年鑑別所等による関係機関とも連携をして、各地域におきまして説明会等も実施するということも考えております。また、少年鑑別所及び少年院への収容者及び若年の保護観察対象者等に対しましても周知し、また指導をしていくこと。また、若年者の多くが利用するインターネットやまたSNSを活用した情報発信を図るなど、幅広い媒体また手法を活用して、効果的な周知広報活動を徹底してまいりたいというふうに考えております。
その際も、若年者に理解をしやすい、分かりやすい内容ということを十分に心がけてまいりたいというふうに思っております。
盛
盛山正仁#22
○盛山委員 ありがとうございました。
私も役所に長くおりましたし、法務省でも御厄介になっておりましたが、どうも役所というのは、なかなかPR、広報というのがそれほどうまくないんじゃないかなと、私自身の反省も兼ねて考えております。どうぞ国民の皆様によく御理解をしていただけるよう、周知について工夫をしていただければということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →私も役所に長くおりましたし、法務省でも御厄介になっておりましたが、どうも役所というのは、なかなかPR、広報というのがそれほどうまくないんじゃないかなと、私自身の反省も兼ねて考えております。どうぞ国民の皆様によく御理解をしていただけるよう、周知について工夫をしていただければということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
義
宮
宮崎政久#24
○宮崎委員 自由民主党の宮崎政久です。
少年法の改正につきましては、自民党の政務調査会でも取りまとめをさせていただきました。本日、このような質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げまして、質疑に入らせていただきたいと思います。
平成二十七年、選挙権年齢が二十歳から十八歳に引き下げられる改正公職選挙法が成立をして、これは二十八年から施行されています。平成三十年には成年年齢を十八歳に引き下げるという民法の改正が成立をして、これが令和四年四月一日から施行する予定であります。
公選法、民法、そして少年法、これは国家の基本法とも呼べる法律であります。公職選挙法や民法で選挙権の年齢や成年年齢が十八歳とされる一方で、少年法では少年の上限年齢を二十歳のまま維持するのであれば、国家の基本法における取扱いに整合性、統一性を欠いて、国民にとって分かりにくい制度にならないかという御指摘もあるところであります。
資料を配付させていただきました。平成二十七年に自民党の政務調査会で取りまとめをさせていただきました、成年年齢に関する提言です。これはまだ民法の改正が成立する前にまとめたものであります。これの一枚目の四角囲みのところで、二番項として、満二十歳以上(未満)を要件とする法律についての基本的な考え方というのを取りまとめさせていただきました。
ちょっと読み上げさせていただきますと、国民投票の投票年齢及び公職選挙法の選挙年齢が一致して十八歳以上の国民に参政権としての投票権(選挙権)を付与したことと併せて民法の成年年齢が十八歳となることを前提とした場合、我が国においては十八歳をもって「大人」として扱うこととなり、大人と子供の範囲を画する年齢は、それまで二十歳であったものが十八歳となる。
このことは、十八歳以上の国民が、現在及び将来の国つくりの担い手であることを意味し、大人としてその責任を分担し、大人としての権利、自由も付与されるべきこととなる。社会的にも国民意識においても「大人」は十八歳からと移り変わる。
法は、社会規範として、分かりやすく社会活動の指針となることが求められることから、大人と子供の分水嶺を示す各種法令には国法上の統一性が必要である。併せて、我が国の将来を支えるのは十八歳からの若者であり、将来の我が国を活力あるものとし、その決意を力強く示すためにも、満二十歳以上(未満)を要件とする法律においては、その年齢要件を原則として十八歳以上とすべきである。
というふうにまとめまして、次、めくっていただきますと、少年法についても取りまとめをさせていただきまして、少年法についても、最初のパラグラフでありますけれども、今述べたことと同様ですが、少年法についてということで、民法を始めとする各種法律において、我が国における「大人」と「子供」の範囲を画する基準となる年齢が満十八歳に引き下げられることを踏まえ、国法上の統一性や分かりやすさといった観点から、少年法の適用年齢についても、満十八歳未満に引き下げるのが適当であると考える。
ただ、様々な刑事政策上の措置を講ずるための法制は不可欠であろうということをその後に足しているわけであります。
国民投票法、公職選挙法、そして民法の成年年齢が十八歳となったことから論理必然的に少年法の適用年齢が決まるというふうには言っていないし、誰もそういうふうには考えていないと思います。
ただ、少年法は国家の基本法の一つであります。この国にあるたくさんの法律、よく諸法令などと言われますけれども、諸法令とは一線を画すとも言える基本法は、国の法体系の中心を成すものとして、法体系全体として規範形成機能を働かせるという要請もございます。それが、国法上の統一性の要請であったり、少年を含む国民にとっての分かりやすさ、理解の促進という考えであります。
まず、基本的なところでありますが、こういう国家の基本法とも呼べる法律の間で十八歳、十九歳の者の法的立場が異なるということについて、整合性、統一性に欠けて国民にとっては分かりにくいのではないかという御意見もあります。
上川法務大臣の御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →少年法の改正につきましては、自民党の政務調査会でも取りまとめをさせていただきました。本日、このような質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げまして、質疑に入らせていただきたいと思います。
平成二十七年、選挙権年齢が二十歳から十八歳に引き下げられる改正公職選挙法が成立をして、これは二十八年から施行されています。平成三十年には成年年齢を十八歳に引き下げるという民法の改正が成立をして、これが令和四年四月一日から施行する予定であります。
公選法、民法、そして少年法、これは国家の基本法とも呼べる法律であります。公職選挙法や民法で選挙権の年齢や成年年齢が十八歳とされる一方で、少年法では少年の上限年齢を二十歳のまま維持するのであれば、国家の基本法における取扱いに整合性、統一性を欠いて、国民にとって分かりにくい制度にならないかという御指摘もあるところであります。
資料を配付させていただきました。平成二十七年に自民党の政務調査会で取りまとめをさせていただきました、成年年齢に関する提言です。これはまだ民法の改正が成立する前にまとめたものであります。これの一枚目の四角囲みのところで、二番項として、満二十歳以上(未満)を要件とする法律についての基本的な考え方というのを取りまとめさせていただきました。
ちょっと読み上げさせていただきますと、国民投票の投票年齢及び公職選挙法の選挙年齢が一致して十八歳以上の国民に参政権としての投票権(選挙権)を付与したことと併せて民法の成年年齢が十八歳となることを前提とした場合、我が国においては十八歳をもって「大人」として扱うこととなり、大人と子供の範囲を画する年齢は、それまで二十歳であったものが十八歳となる。
このことは、十八歳以上の国民が、現在及び将来の国つくりの担い手であることを意味し、大人としてその責任を分担し、大人としての権利、自由も付与されるべきこととなる。社会的にも国民意識においても「大人」は十八歳からと移り変わる。
法は、社会規範として、分かりやすく社会活動の指針となることが求められることから、大人と子供の分水嶺を示す各種法令には国法上の統一性が必要である。併せて、我が国の将来を支えるのは十八歳からの若者であり、将来の我が国を活力あるものとし、その決意を力強く示すためにも、満二十歳以上(未満)を要件とする法律においては、その年齢要件を原則として十八歳以上とすべきである。
というふうにまとめまして、次、めくっていただきますと、少年法についても取りまとめをさせていただきまして、少年法についても、最初のパラグラフでありますけれども、今述べたことと同様ですが、少年法についてということで、民法を始めとする各種法律において、我が国における「大人」と「子供」の範囲を画する基準となる年齢が満十八歳に引き下げられることを踏まえ、国法上の統一性や分かりやすさといった観点から、少年法の適用年齢についても、満十八歳未満に引き下げるのが適当であると考える。
ただ、様々な刑事政策上の措置を講ずるための法制は不可欠であろうということをその後に足しているわけであります。
国民投票法、公職選挙法、そして民法の成年年齢が十八歳となったことから論理必然的に少年法の適用年齢が決まるというふうには言っていないし、誰もそういうふうには考えていないと思います。
ただ、少年法は国家の基本法の一つであります。この国にあるたくさんの法律、よく諸法令などと言われますけれども、諸法令とは一線を画すとも言える基本法は、国の法体系の中心を成すものとして、法体系全体として規範形成機能を働かせるという要請もございます。それが、国法上の統一性の要請であったり、少年を含む国民にとっての分かりやすさ、理解の促進という考えであります。
まず、基本的なところでありますが、こういう国家の基本法とも呼べる法律の間で十八歳、十九歳の者の法的立場が異なるということについて、整合性、統一性に欠けて国民にとっては分かりにくいのではないかという御意見もあります。
上川法務大臣の御見解を伺いたいと思います。
上
上川陽子#25
○上川国務大臣 ただいま委員から御指摘をいただきました、基本的な法制度間の整合性の問題、また国民にとっての分かりやすさという観点から、法制度の検討に当たりまして考慮すべき事柄ではないか、こういうお考えの中での御質問かと思います。
確かに、基本的な法制度間の整合性、国民に対しての分かりやすさという観点からは、この法制度の検討に当たりましては考慮すべき事柄であるというふうに考えておりますが、少年法の適用対象年齢の在り方につきましては、成長過程にある若年者をどのように取り扱い、またどのように改善更生を図るか、このことに関わる問題でもございます。
公職選挙法の選挙権年齢、また民法の成年年齢、こうした基本的な制度におきまして年齢の引下げがなされたからといって、今御指摘いただきましたけれども、論理必然的にこれを引き下げなければならないというものではないというふうに考えております。
本法律案でございますが、十八歳及び十九歳の者につきまして、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場となる一方で、成長途上にあり、また可塑性を有するということを踏まえまして、一定の特例を設けた上で、全事件を家庭裁判所に送致し、原則として保護処分を行うという少年法の基本的な枠組み、これを維持するということとした次第であります。
そこで、本法律案では、少年法における少年の上限年齢、これを二十歳のまま維持し、十八歳及び十九歳の者につきまして、引き続き少年法の適用対象とすることが適当であると考えたものでございます。
この発言だけを見る →確かに、基本的な法制度間の整合性、国民に対しての分かりやすさという観点からは、この法制度の検討に当たりましては考慮すべき事柄であるというふうに考えておりますが、少年法の適用対象年齢の在り方につきましては、成長過程にある若年者をどのように取り扱い、またどのように改善更生を図るか、このことに関わる問題でもございます。
公職選挙法の選挙権年齢、また民法の成年年齢、こうした基本的な制度におきまして年齢の引下げがなされたからといって、今御指摘いただきましたけれども、論理必然的にこれを引き下げなければならないというものではないというふうに考えております。
本法律案でございますが、十八歳及び十九歳の者につきまして、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場となる一方で、成長途上にあり、また可塑性を有するということを踏まえまして、一定の特例を設けた上で、全事件を家庭裁判所に送致し、原則として保護処分を行うという少年法の基本的な枠組み、これを維持するということとした次第であります。
そこで、本法律案では、少年法における少年の上限年齢、これを二十歳のまま維持し、十八歳及び十九歳の者につきまして、引き続き少年法の適用対象とすることが適当であると考えたものでございます。
宮
宮崎政久#26
○宮崎委員 大臣、ありがとうございます。
次に、ちょっと世論のことについて指摘をして、質問させていただきたいと思います。
各種メディアの世論調査の数字、例えば、幾つかだけですけれども、平成二十七年の産経新聞の世論調査は、少年法の適用対象年齢引下げに賛成が八二%、反対は一四%。平成二十八年の朝日新聞は、引下げ賛成七一%、反対二六%。平成二十九年の毎日新聞は、引下げ賛成七二%、反対一二%。平成三十年の読売新聞でも、引下げ賛成八五%。
こういったことで、これは新聞社の世論調査でありますが、世論調査の結果から、国民の多くの皆さんは、少年法の適用年齢の引下げについては賛成であるというところが見えてくると思います。
こういった世論と本法律案の内容との関係について法務省はどういう見解でいるのか、お尋ねをいたします。
この発言だけを見る →次に、ちょっと世論のことについて指摘をして、質問させていただきたいと思います。
各種メディアの世論調査の数字、例えば、幾つかだけですけれども、平成二十七年の産経新聞の世論調査は、少年法の適用対象年齢引下げに賛成が八二%、反対は一四%。平成二十八年の朝日新聞は、引下げ賛成七一%、反対二六%。平成二十九年の毎日新聞は、引下げ賛成七二%、反対一二%。平成三十年の読売新聞でも、引下げ賛成八五%。
こういったことで、これは新聞社の世論調査でありますが、世論調査の結果から、国民の多くの皆さんは、少年法の適用年齢の引下げについては賛成であるというところが見えてくると思います。
こういった世論と本法律案の内容との関係について法務省はどういう見解でいるのか、お尋ねをいたします。
川
川原隆司#27
○川原政府参考人 お答え申し上げます。
新聞の世論調査につきましては、今委員御指摘のとおりであると承知しているところでございます。この世論調査の結果によれば、少年法の適用年齢を十八歳に引き上げることについて、賛成する方が相当の多数に上っているところでございます。
ただ、今般の改正につきましては、先ほど大臣からも御答弁がありましたように、公職選挙法あるいは民法の改正、こういったものを踏まえて、少年法という法律の分野におきまして十八歳、十九歳の者についてどのように取り扱うのが適当かという考えに基づいて本法律案の立案をしたものでございます。
この発言だけを見る →新聞の世論調査につきましては、今委員御指摘のとおりであると承知しているところでございます。この世論調査の結果によれば、少年法の適用年齢を十八歳に引き上げることについて、賛成する方が相当の多数に上っているところでございます。
ただ、今般の改正につきましては、先ほど大臣からも御答弁がありましたように、公職選挙法あるいは民法の改正、こういったものを踏まえて、少年法という法律の分野におきまして十八歳、十九歳の者についてどのように取り扱うのが適当かという考えに基づいて本法律案の立案をしたものでございます。
宮
宮崎政久#28
○宮崎委員 次に、被害者の方のお考えについても少し触れてみたいと思います。
昨日の参考人質疑で、少年事件の被害者でいらっしゃる武参考人からもこんな発言がありました。今回の改正案で少年法の適用年齢が十八歳に引き下げられなかったことについて、十分な結果だと思っていません。そして、そのお考えの理由として、こういうふうに述べられておられました。どんな事件でも、まずは全てを家庭裁判所に送るということは、改正民法で十八歳、十九歳は大人として認めるのに、国は、罪を犯したときだけ子供として扱うことです。罪を犯したときだけ少年法で扱われるというのはどうしても納得できないんですとお述べになっておられました。また、加害少年の可塑性については大切なことだと御指摘をされた上で、そのことを理解するには被害者の視点が欠けている、加害少年の罪の裏側には被害者がいることが多く、命を奪われたり、傷つけられた被害者がおり、生きたかったのに生きることのできなかった子供たちもいるという御指摘がありました。
川出参考人も、昨日の参考人質疑の中で、民法の成年年齢が十八歳になったということとの関係で考えると、少年法の保護原理が適用されないということですので、そこからすると、少年法の適用から外すというのが、私自身は最初はそれが論理的だろうと思っていましたと述べておられます。川出参考人はその後の経緯も述べておられるわけでありますけれども、最初のお考えも述べておられました。
他方、昨日の参考人質疑では、犯罪被害者の声にも多様なものがあるという御指摘ももちろんありました。それももちろん理解をしております。
また、何でも国民世論の多数で決めろということを申し上げているわけではございません。
実は、私自身も、弁護士としての経験の中で、被害者の側の代理人をしたことも幾度かあります。更に言えば、複数少年によるリンチ殺人事件の加害少年の一人の付添人をやって、その後もずっと長いことその加害少年とつき合い続けたという経験もございます。様々な立場から様々な意見が出てくるということは、私自身も、これまでの大人として生きていく中で、仕事をしていく中で経験をしてきたことであります。
だから、その上で申し上げるわけでありますけれども、国民の中にはこんな意見がないでしょうか。法理論としての整合性はおいておいて、さらに、被害者の切実な訴えや国民が求めていることに背を向けて、何やら、国民は少年の可塑性について十分分かっていないだけだから、被害者や国民世論が何と言おうと、少年法の適用年齢の引下げに手を触れてはいけないんだというふうに言っているようには聞こえないか、そんな不安があります。
この法案が、被害者の方を含む国民の理解、納得、どうやって取ろうとしているのかということについて、法務省の見解を聞きたいと思います。
この発言だけを見る →昨日の参考人質疑で、少年事件の被害者でいらっしゃる武参考人からもこんな発言がありました。今回の改正案で少年法の適用年齢が十八歳に引き下げられなかったことについて、十分な結果だと思っていません。そして、そのお考えの理由として、こういうふうに述べられておられました。どんな事件でも、まずは全てを家庭裁判所に送るということは、改正民法で十八歳、十九歳は大人として認めるのに、国は、罪を犯したときだけ子供として扱うことです。罪を犯したときだけ少年法で扱われるというのはどうしても納得できないんですとお述べになっておられました。また、加害少年の可塑性については大切なことだと御指摘をされた上で、そのことを理解するには被害者の視点が欠けている、加害少年の罪の裏側には被害者がいることが多く、命を奪われたり、傷つけられた被害者がおり、生きたかったのに生きることのできなかった子供たちもいるという御指摘がありました。
川出参考人も、昨日の参考人質疑の中で、民法の成年年齢が十八歳になったということとの関係で考えると、少年法の保護原理が適用されないということですので、そこからすると、少年法の適用から外すというのが、私自身は最初はそれが論理的だろうと思っていましたと述べておられます。川出参考人はその後の経緯も述べておられるわけでありますけれども、最初のお考えも述べておられました。
他方、昨日の参考人質疑では、犯罪被害者の声にも多様なものがあるという御指摘ももちろんありました。それももちろん理解をしております。
また、何でも国民世論の多数で決めろということを申し上げているわけではございません。
実は、私自身も、弁護士としての経験の中で、被害者の側の代理人をしたことも幾度かあります。更に言えば、複数少年によるリンチ殺人事件の加害少年の一人の付添人をやって、その後もずっと長いことその加害少年とつき合い続けたという経験もございます。様々な立場から様々な意見が出てくるということは、私自身も、これまでの大人として生きていく中で、仕事をしていく中で経験をしてきたことであります。
だから、その上で申し上げるわけでありますけれども、国民の中にはこんな意見がないでしょうか。法理論としての整合性はおいておいて、さらに、被害者の切実な訴えや国民が求めていることに背を向けて、何やら、国民は少年の可塑性について十分分かっていないだけだから、被害者や国民世論が何と言おうと、少年法の適用年齢の引下げに手を触れてはいけないんだというふうに言っているようには聞こえないか、そんな不安があります。
この法案が、被害者の方を含む国民の理解、納得、どうやって取ろうとしているのかということについて、法務省の見解を聞きたいと思います。
川
川原隆司#29
○川原政府参考人 お答えいたします。
十八歳及び十九歳の者は、公職選挙法及び民法の改正により、重要な権利、自由を認められ、責任ある主体として積極的な社会参加が期待される立場となるに至ったものであります。
こうしたことに鑑みますと、十八歳及び十九歳の者が罪を犯した場合には、このような立場に応じた取扱いとすることが適当であり、また、刑事司法の存立基盤である被害者を含む国民の理解、信頼の確保という観点からも必要であると考えられるところでございます。
そこで、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の少年につきまして、全事件を家庭裁判所に送致するなどの少年法の基本的な枠組みを維持することとしつつ、いわゆる原則逆送事件の範囲を拡大する、検察官送致決定がなされた後の刑事事件の特例に関する少年法の規定は原則として適用しない、公判請求がなされた後はいわゆる推知報道の禁止を解除するなどの取扱いをすることとしているところでございます。
以上申し上げましたとおり、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の者が重大な犯罪を犯した場合の取扱い等について、被害者を含む国民の理解、納得という観点をも踏まえた制度としているところでございます。
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こうしたことに鑑みますと、十八歳及び十九歳の者が罪を犯した場合には、このような立場に応じた取扱いとすることが適当であり、また、刑事司法の存立基盤である被害者を含む国民の理解、信頼の確保という観点からも必要であると考えられるところでございます。
そこで、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の少年につきまして、全事件を家庭裁判所に送致するなどの少年法の基本的な枠組みを維持することとしつつ、いわゆる原則逆送事件の範囲を拡大する、検察官送致決定がなされた後の刑事事件の特例に関する少年法の規定は原則として適用しない、公判請求がなされた後はいわゆる推知報道の禁止を解除するなどの取扱いをすることとしているところでございます。
以上申し上げましたとおり、本法律案におきましては、十八歳及び十九歳の者が重大な犯罪を犯した場合の取扱い等について、被害者を含む国民の理解、納得という観点をも踏まえた制度としているところでございます。