中谷真一の発言 (本会議)

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○中谷真一君 自由民主党・無所属の会、中谷真一です。
 ただいま議題となりました重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案について、会派を代表して質問いたします。(拍手)
 対馬にある海上自衛隊施設周辺に隣接する土地が、韓国資本に買われ、韓国人観光客のためのリゾートホテルとなり、日本人が衝撃を受けてから十三年が経過しています。
 さらに、その後も、航空自衛隊千歳基地を見渡せる土地や、滝川市、倶知安町でも陸上自衛隊駐屯地に近い林や隣接地を中国企業が買収しています。また、安全保障上懸念がある土地取得において、一体誰が取得しているのか、また、何の目的で取得されたのかが分からないケースについて多数報告されています。
 これに対し、地域住民からは不安の声が上げられており、それを受けた地方議会では、政府に先んじて条例の制定がなされたり、政府への意見書が提出されるに至っております。
 また、諸外国でも同様の問題が起きており、国際情勢の緊迫化も手伝って、安全保障の観点から、土地の所有、利用をめぐる投資管理を強化する動きが見られます。
 我が国周辺も、米中摩擦の激化、香港、南シナ海に見られる中国の力による現状変更などにより、安全保障環境もこれまでとは全く違うフェーズに入っております。しかし、いまだに我が国においては、さきに述べたような意見書が提出されているものの、大きな実害が起きていないため、立法には早いのではないかという論調もあります。
 そこで考えていただきたいのは、相手の重要施設への妨害行為として考えられるものに、監視網の構築、電波妨害、施設へのライフライン供給の阻害、坑道の掘削等による施設への侵入等があります。もし私が相手ならば、この種の準備行為は意図を悟られないように静かに行います。なぜなら、事前に悟られてしまえば対処されてしまうからであります。
 他の分野と違い、安全保障においては、国民の生命身体を脅かす実害があってからでは遅いのです。
 私は、十年間、陸上自衛官として奉職いたしました。その経験の中で、安全保障における政治の重要性を強く認識し、今ここに立っております。この問題は、その重要性から、初当選直後から関わってまいりました。政治が行動しなければ、国の独立、主権、国民の命、暮らしを守り抜くことはできません。そして、今が、国民の負託に応え、行動すべきときと考えます。
 よって、まずは土地の取得の実態を国が的確に把握するとともに、相手の意図や行動が分かれば確実に対処できる制度的枠組みを予防的に構築しておくことが必要です。また、このことは相手に対しての抑止力にもなります。
 この点、菅総理も、この政権で成果を上げるようにしっかりと取り組むとの御決意を表明され、小此木大臣の強いリーダーシップの下、本法案をおまとめいただいたことに対し、大変心強く思います。
 我が国の安全保障をめぐる内外情勢が激しさを増している中、外国資本による土地の取得について、国民の不安が高まり、それを背景に、地方自治体から政府に対し、適切な対処を求める意見書が提出されています。
 まず、この法案の取りまとめに当たられた大臣の基本認識を伺います。
 先ほど述べた重要施設に対する妨害行為を意図するのは、外国人であるとは限りません。本法案に基づく措置は内外無差別の取扱いとすべきと考えますが、大臣の御所見を伺います。
 本法案で特に注目されるのが、重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為に対処することです。ただ、何が重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為であるかが具体化されていなければ、幾ら調査を行っても、問題がないということになり、本法案は骨抜きになってしまいます。
 重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為とは何か、その具体化を図るべきと考えますが、大臣の御所見を伺います。
 次に、本法案の対象区域についてお尋ねいたします。
 地方自治体からの提言には、水源地や農地、リゾート地を対象としたものもありますが、本法案の対象区域は、重要施設の周辺や国境離島とされております。
 実際の区域指定は法定の手続に沿って行われるものと承知をしておりますが、具体的にどのような区域を想定し、法案の制度設計をされたのか、特に重要性が高いと思われる防衛関係施設の周辺と国境離島に関し、大臣の御所見を伺います。
 本法案では、土地の利用状況の調査をするとともに、特に重きを置く重要施設周辺や国境離島を特別注視区域とし、土地の所有権の移転に当たり、事前届出を課すとしております。
 しかし、これらの措置に対し、状況を隠すためダミーを用いることも想定され、単に公簿情報を見ただけでは、土地の所有、利用状況を明らかにすることが困難な場合もあります。この点を踏まえ、どのように実効性を担保するのかについて、大臣の御見解を伺います。
 最後に、我が党においても、安全保障と土地法制に関する特命委員会提言にも明記し、菅総理にも手渡しさせていただきましたが、安全保障上の懸念を伴う土地については、諸外国の例も踏まえ、過度な私権制限にならないように留意しつつも、必要な範囲で土地の取得自体を管理、制限できる仕組みを設けることが必要と考えます。
 本法案においては、土地の取引そのものの規制を設けず、調査及び利用規制にとどめた理由について、大臣の御見解をお伺いし、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣小此木八郎君登壇〕

発言情報

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発言者: 中谷真一

speaker_id: 7837

日付: 2021-05-11

院: 衆議院

会議名: 本会議