熊野英生の発言 (予算委員会公聴会)
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○熊野公述人 オリンピックに対しての御質問で、一つの御趣旨としては、アンケート調査などを取るとオリンピックに対する反対意見が国民において非常に多いということだと思います。
実は、私、エコノミストをやる前、五年間ぐらいアンケート調査をやっていて、まさにアンケート調査の専門家なんですけれども、その見方からすると、アンケートというのは非常にくせ者で、これを読み解くリテラシーが非常に難しいというか、高くないとなかなか読みにくいということがあるんですが、事前と事後では大きく変わるということですね。
例えば、オリンピックに関しては、今、どのぐらいオリンピックで日本の選手が活躍するかというのはみんな分からないわけです。そうすると、事前に分かっていることというのは、感染がもしかして拡大するんじゃないかという不安、不確実性の方が大きく見えるので、オリンピックはどうですかというふうに事前に聞いたら、恐らくは、慎重にした方がいいと、不確実性におびえる世論が表れると思うんですが、実際やってみたら、恐らくがらりと変わるんじゃないかと思います。
一つの思考実験は、二〇一九年十一月のラグビーワールドカップです。ラグビーワールドカップ、私はラグビーに興味はないんですが、事前に何と言われていたかというと、日本のチームには外国出身の人もいて、あれは日本チームかどうか怪しいみたいなことを言う人がいたんですが、実際やってみると、ワンチームで、日本はすばらしい、日本というプラットフォームは何というパワーを出すんだというふうに見方が変わったんですね。
オリンピックもきっと同じだと思います。事後的には、オリンピックは、日本人選手が活躍するのを見て日本人が奮起すると思います。
私は多分、オリンピックが終わった後は、コロナの苦しい状況下でオリンピックがあったことは非常によかったんじゃないかと。政策というのはやはり我慢強さとか信念というのが非常に重要だと思いますが、情報発信としては、日本人の力を信じて、オリンピックはもうやるんだ、そういう不確実性に負けない、不確実性の恐怖に対して理性が打ちかつというような形で、オリンピックをやるんだという軸をぶらさない方針を事前に設定し、成功に導くということが情報発信としては非常に重要なのではないかと思います。
〔山際委員長代理退席、委員長着席〕