内田聖子の発言 (外交防衛委員会)
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○参考人(内田聖子君) ありがとうございます。
ISDに関しては、こちらのお配りした、四十ページぐらいある資料をお配りしちゃったんですが、そこの二十四ページにちょっとまとめておりますが、おっしゃるように、ISDSはいろんな問題がこの間ずっと各国の政府や市民社会から提起されていて、かなり変化をしています。
直近の例ですと、トランプ政権の中で再交渉されたUSMCAという、NAFTAの再交渉ですね、これの中にもいろんな抵抗があって、ほぼISDS条項というのは無効化されました。続くバイデン政権も、選挙の公約で、仮に新しい協定を結ぶ際にはISDSは含まないと、これを公約として発言をしています。それから、EUの件は、先ほど木村先生もおっしゃったような形で、ちょっと別な形のものを提案して、ただ、要するに、今のISDSは問題があると何がしか思っているわけですね。
そして、途上国の側は、やっぱりこの三十年、四十年で訴えられる、提訴される側の国にずっとなってきて、これ、先ほど言ったように、国の側は正当な公共の目的ということで環境規制強化をしたりいろんな措置をとるわけですが、これが投資家企業にとっては利益の逸失ということで、利害が全然違うわけですね。そうして訴えられて賠償金をかなり取られてきたということもあって、途上国側の否定感というのは非常にあって、南アフリカやインドネシアというのはもう完全にISDSの入った投資協定からは撤退したり破棄をしていますし、RCEPでいうと、公式にISDSに反対表明した国というのは、マレーシア、インドネシア、ニュージーランド、それから当時のインドですね、こういう国があるので。
これは、はっきり言って、国際的な潮流としては、どう変えるか、どうなくすかは別として、今のISDには、Sには問題があると、これはやっぱり共通認識になっていると思います。ですから、国連の中でも改革の議論は進んでいます。
ですから、私は、不思議なんですけど、日本が一向にそういう議論の中で態度を変えていただけていないのはやはり非常に残念です。投資家の保護に役立つとか投資の予見性高めるとか幾つかの理由があるわけですけれども、実際にISDSがあることによって対外直接投資の金額というのは実は増えていないというような研究もありまして、ですから、さっき言ったように、貿易の意味を改めて見直すというプロセスの中で、やっぱり、これは何のために置いているのか、これが途上国の公共政策のスペースをやっぱり著しく萎縮させているんじゃないかということも含めて議論をしていただきたいというふうに思っています。