川原隆司の発言 (決算委員会)

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○政府参考人(川原隆司君) お答えいたします。
 まず、精神に障害を有する被害者の方への代表者聴取の関係についてお答え申し上げます。
 検察当局におきましては、政府の強化方針を受けまして、本年四月一日から、知的障害、精神障害、発達障害等の精神に障害を有する被害者に係る性犯罪事件のうち、事件の内容、証拠関係、被害者の障害の程度等を考慮して、その負担軽減及び供述の信用性確保の観点から、代表者聴取を行うのが相当と認められる事件につき、警察と連携して、検察及び警察のうちの代表者が被害者から聴取を行う、いわゆる代表者聴取の取組の試行を行っているものと承知しております。
 刑事事件におきましては、合理的な疑いを入れない程度の非常に高いレベルの立証が求められているところであり、性犯罪は加害者と被害者しかいない場で行われやすい犯罪類型であることから、事件関係者から事情聴取を行うに当たっては、事案の内容や証拠関係を踏まえ、必要に応じた聴取を行うなどして、その信用性を十分に吟味し、証拠価値の高い正確な供述を得る必要があるところでございます。
 他方で、精神に障害を有する性犯罪被害者の中には、児童同様に暗示や誘導を受けやすく、聴取が繰り返されること等により記憶が変容するおそれのある者がいるとの指摘や、精神的に脆弱な者にとっては聴取が繰り返されることによる精神的負担が大きいとの指摘がなされているところでございます。
 このような被害者の供述特性を踏まえながら、被害者の負担が少なく、正確な供述を証拠化する上では様々な実務上の課題があり得るものと理解をしておりまして、今回の試行を通じて、実務上の課題を的確に把握することを含め、今後の取組を検討する上で参考となる事例が集積されることを期待しているところでございます。
 今回の試行につきましては開始したばかりであり、法務省としてはまず試行の状況を見守ってまいりたいと考えているところでございます。
 また、御質問の中に、現在既に行われている児童の代表者聴取についての課題の御指摘をいただきましたので、この関係についてお答えを申し上げます。
 取調べの日程の調整等の御指摘もございましたが、取調べの日程の調整等に関する関係機関との連携に関しましては、個別の事案の内容や証拠関係にもよるため、一概には申し上げられないところでございますが、検察当局におきましては、児童に対する代表者聴取に関して、平成二十七年十月二十八日付けで最高検察庁刑事部長通知を発出し、各地方検察庁に相談窓口を設置して、警察や児童相談所との間で緊密な情報交換を行うべきことや、検察当局において情報提供を受け次第速やかに警察や児童相談所の担当者と協議を行うべきこととしており、関係機関と協議の上、事案に応じて実施時期を含めて適切に代表者聴取を実施できるよう努めているものと承知しております。
 また、この児童に対する代表者聴取の聴取の方法という関係でございますが、検察官の経験年数等に応じた各種研修を行っているところでございまして、その一環としして、いわゆる司法面接や供述心理等を研究している大学教授等による児童の事情聴取方法等に関する講義、演習を実施するなど、児童から適切に事情を聴取するのに必要な知識、能力の向上を図るための研修を実施しているところでございます。
 また、各地方検察庁においても、勉強会を実施したり、児童相談所等の関係機関職員による講義等を実施するなどして、適切に代表者聴取が行われるような独自の取組を行っているところでございます。
 今後とも、検察当局におきましては、より一層の工夫、改善を加えつつ、警察及び児童相談所との更なる連携強化を図っていくものと承知しております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 川原隆司

speaker_id: 1460

日付: 2021-05-24

院: 参議院

会議名: 決算委員会