決算委員会

2021-05-24 参議院 全242発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和三年五月二十四日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     杉  久武君     下野 六太君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     宮島 喜文君     赤池 誠章君
     山田  宏君     今井絵理子君
     片山 大介君     柴田  巧君
     小林 正夫君     芳賀 道也君
     山下 芳生君     武田 良介君
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     本田 顕子君
     今井絵理子君     山田 太郎君
     伊藤 孝江君     安江 伸夫君
     平木 大作君     秋野 公造君
     柳ヶ瀬裕文君     梅村  聡君
     武田 良介君     山添  拓君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     西田 昌司君     山田 修路君
     本田 顕子君     徳茂 雅之君
     山田 太郎君     今井絵理子君
     秋野 公造君     平木 大作君
     安江 伸夫君     竹内 真二君
     柴田  巧君     清水 貴之君
     芳賀 道也君     上田 清司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野村 哲郎君
    理 事
                古賀友一郎君
                舞立 昇治君
                牧野たかお君
                古賀 之士君
                里見 隆治君
    委 員
                赤池 誠章君
                今井絵理子君
                大家 敏志君
                酒井 庸行君
                自見はなこ君
                滝沢  求君
                徳茂 雅之君
                豊田 俊郎君
                西田 昌司君
                藤井 基之君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                山田 俊男君
                小沼  巧君
                勝部 賢志君
                岸 真紀子君
                塩村あやか君
                吉田 忠智君
                秋野 公造君
                下野 六太君
                竹内 真二君
                平木 大作君
                梅村  聡君
                清水 貴之君
                上田 清司君
                岩渕  友君
                山添  拓君
   国務大臣
       法務大臣     上川 陽子君
       厚生労働大臣   田村 憲久君
   副大臣
       財務副大臣    中西 健治君
       厚生労働副大臣  山本 博司君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       大隈 和英君
        ─────
       会計検査院長   森田 祐司君
        ─────
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総長       中村  愼君
       最高裁判所事務
       総局総務局長   村田 斉志君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   吉崎 佳弥君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹嶋  正君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       時澤  忠君
       内閣官房内閣審
       議官       内山 博之君
       内閣府男女共同
       参画局長     林  伴子君
       警察庁長官官房
       審議官      猪原 誠司君
       総務省大臣官房
       審議官      阿部 知明君
       総務省自治行政
       局公務員部長   山越 伸子君
       法務省民事局長  小出 邦夫君
       法務省刑事局長  川原 隆司君
       出入国在留管理
       庁次長      松本  裕君
       外務省大臣官房
       参事官      安東 義雄君
       財務省理財局次
       長        井口 裕之君
       文化庁審議官   榎本  剛君
       厚生労働省大臣
       官房生活衛生・
       食品安全審議官  浅沼 一成君
       厚生労働省大臣
       官房年金管理審
       議官       日原 知己君
       厚生労働省医政
       局長       迫井 正深君
       厚生労働省健康
       局長       正林 督章君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局長  鎌田 光明君
       厚生労働省労働
       基準局長     吉永 和生君
       厚生労働省職業
       安定局長     田中 誠二君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  坂口  卓君
       厚生労働省子ど
       も家庭局長    渡辺由美子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    橋本 泰宏君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    赤澤 公省君
       厚生労働省人材
       開発統括官    小林 洋司君
       中小企業庁事業
       環境部長     飯田 健太君
       国土交通省総合
       政策局次長    大高 豪太君
       防衛省大臣官房
       衛生監      椎葉 茂樹君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   篠原 栄作君
       会計検査院事務
       総局第二局長   山口  亨君
       会計検査院事務
       総局第五局長   原田 祐平君
   参考人
       日本年金機構理
       事長       水島藤一郎君
   ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和元年度一般会計歳入歳出決算、令和元年度
 特別会計歳入歳出決算、令和元年度国税収納金
 整理資金受払計算書、令和元年度政府関係機関
 決算書(第二百三回国会内閣提出)(継続案件
 )
○令和元年度国有財産増減及び現在額総計算書(
 第二百三回国会内閣提出)(継続案件)
○令和元年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 二百三回国会内閣提出)(継続案件)
 (裁判所、法務省及び厚生労働省の部)
○国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調
 査
 (会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報
 告に関する件)
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#1
○委員長(野村哲郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日までに、杉久武君、山田宏君、宮島喜文君、片山大介君、小林正夫君、山下芳生君、伊藤孝江さん、平木大作君、柳ヶ瀬裕文君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として下野六太君、赤池誠章君、柴田巧君、芳賀道也君、山田太郎君、安江伸夫君、秋野公造君、梅村聡君、山添拓君及び本田顕子さんが選任されました。
 また、本日、山田太郎君、安江伸夫君、柴田巧君及び芳賀道也君が委員を辞任され、その補欠として今井絵理子さん、竹内真二君、清水貴之君及び上田清司君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#2
○委員長(野村哲郎君) 令和元年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、裁判所、法務省及び厚生労働省の決算について審査を行います。
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#3
○委員長(野村哲郎君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
野村哲郎#4
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
この発言だけを見る →
野村哲郎#5
○委員長(野村哲郎君) 速記を起こしてください。
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#6
○委員長(野村哲郎君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
藤井基之#7
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之です。
 まず最初に、新型コロナウイルスワクチンについてお尋ねをいたします。
 あえて今更申し上げることではないわけですが、このコロナウイルス、二〇一九年の末でございました。中国武漢に端を発し、その後、世界中に広がったパンデミックは、一年半を経た現在でも、感染者数は世界で一億六千五百万人を超え、死者数も三百四十二万は超えていると。その広がりは拡大を続けております。
 しかし、感染症対策の切り札と言われておりますワクチンの出現によりまして、一縷の光が見えてきた感もいたしております。五月二十日現在でしょうか、世界のワクチン接種回数というものが十五億回を超えたそうでございまして、この夏には、ひょっとすると集団免疫獲得、つまり住民の七割の方が接種を終わらせるという、そういった状況に近づく、そういった国も現れるのではないかと推測されております。
 我が国でも接種回数は今急速に増えていると思いますが、私が調べた先週の数字でいいますと約八百万回、これを超えておるということで、そして、先週二十一日には、ファイザー社製のワクチンに続きまして、モデルナ社、アストラゼネカ社のワクチン二品目が特例承認をされまして、政府が既に供給契約を交わしております三社のワクチンが出そろうこととなりました。
 ここからは政府の方に発言していただいても結構なんですが、重複するかもしれませんが、武田が申請したモデルナのワクチン、これは公費接種の対象になったということで、本日から東京、大阪の集団接種会場で接種に使用されております。
 一方で、アストラゼネカ社の製品については、その使用につき更なる検討がなされることとなったと聞いております。アストラゼネカワクチンは、その取扱いの容易さ等のメリットが多いとも聞きます。また、既に国内で国内製薬企業による生産が始められているとも聞きます。製品の保存有効期間、保存可能期間は六か月だとされておるところです。
 政府にお尋ねしたいと思います。このアストラゼネカワクチンについて、更なる検討とはいつ頃までになされるのでしょうか。そして、今後このワクチンの取扱い方針はどのような姿を、どのような将来を想定されているのでしょうか。お尋ねしたいと存じます。
この発言だけを見る →
田村憲久#8
○国務大臣(田村憲久君) 委員今おっしゃられましたとおり、アストラゼネカ、モデルナ、二社のワクチンが、今般、これPMDAの審査を得た上で薬食審の議論をいただいて、これ承認をされました。
 一方で、五月二十一日、当日でありますが、審議会、厚生科学審議会で御議論いただきまして、これ、御承知のように諸外国で若年層で接種自体を推奨を停止している国がありまして、英国でも四十歳未満では他のワクチンを優先となっております。ドイツは六十歳以上の者に限り使用でありますか、フランスは五十五歳以上等々、いろんな形になっております。でありますので、我が国では、その審議会において、使用の在り方、これ引き続き検討するという案が提示されて了承されたということであります。
 どういう方向性、これからなっていくかという話でありますが、今も申し上げたとおり、諸外国の使用の推奨の状況がこれからどうなっていくかということ、それから科学的知見の蓄積等々、まだその推移等々を見守っている最中でございまして、時期の見通しが立たないということで、今ここで何か申し上げることは困難であるということは御理解をいただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、若年層も安心して接種いただけるようにすること、また可能な限り早期に接種を希望する方への接種を完了すること等を考慮しながら、これから対応してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
藤井基之#9
○藤井基之君 どうも、大臣、今の時点での御質問に対して前向きにお答えいただきまして、ありがとうございました。一日も早い検討がなされて、アストラゼネカ社のワクチンを有効に活用できる日が近いことを期待しております。
 続いて、国産ワクチンの問題についてお尋ねしたいと存じます。
 ワクチンというもの、これは感染症対策というのは当然のことなんですけど、最近言われていますのは、国家の安全保障の観点といいますか、そういった観点からも、国産ワクチンを開発し、そして生産する体制を構築すること、その意義が強く指摘されているところでございます。
 我が国の国産ワクチン、開発の遅れが指摘されておりますが、何とか今日になりまして開発の最終ステージに届いてきているようでございます。つまり、臨床開発の最終段階、第三相の試験迎える状況になったというふうに伺っております。
 この第三相試験を実施するに当たりましては、先週の厚生労働委員会でも大臣に御質問をさせていただきましたが、世界各国で優秀なワクチン、例えばファイザー社のワクチンなど、モデルナ社ワクチンとか、この接種が進んでおります。そういった段階におきまして新たに国産ワクチンの大規模な臨床実験を、臨床試験を実施することは、これは国内は当然ですが、海外においても実は困難な状況になったのではないか、これは大臣もそのように御指摘されているとおりでございます。
 先行するワクチンに課せられておりました大規模なプラセボを使う比較試験、これを求めるのが検証試験とされているわけですが、これに代わる評価手法を取り入れなければ、いつまでたっても我が国産ワクチンの開発、実用化は望めないのではないかと危惧いたします。
 大臣は、この問題に関しまして、現在、各国の規制当局者の会議、ICMRAにおいて日本からどういうふうにしたらいいかということで提案をさせているというふうに発言をされておりまして、ブラインドテストがしづらい中でその有効性をどう判断するのか、今検討を始めておる最中ですと説明されました。また、先週の厚生労働委員会で私質問させていただいたときには、政府側は、血中の中和抗体価の上昇等の補完的な指標を用いる等について現在検討しているんですと、そのような答弁もございました。
 国際的なコンセンサスづくりは重要と考えます。日本としてもそれに向かって最大限の努力を求めるものですが、提案内容を踏まえた試験を先行して行って、その試験の適正さを国際的に示すということも、これも一つの方策ではないかとも考えます。
 新型コロナワクチンの第三相試験の在り方、大規模検証試験に代わる評価方法について、政府はどのようにお考えなのでしょうか。そして、どのようにして国産ワクチンの開発支援を進めていくお考えなのか、お尋ねしたいと存じます。
この発言だけを見る →
鎌田光明#10
○政府参考人(鎌田光明君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおりでございまして、国内外でワクチンの接種が進めば大規模な三相試験が難しいということで、各国共に検討しておりまして、御指摘のあったICMRA、イクムラと申しておりますけれども、そこで議論しておりまして、むしろ我が国の方からこの議論をリードするという形で、既存ワクチン、先行しているワクチンと比べてどうなのかとか、あるいは中和抗体といった免疫原性を有効性評価の補完的指標と活用することなどを提案しておりまして、その議論を中心になされているところでございます。
 それで、先生の方から、先行して実施してはどうかと、またその結果を国際的に示してはどうかということについてでございますけれども、我々は、こうした国際的な議論の状況を見据えつつ、企業と、その議論を紹介したり、又はどのようなことができるかということで、情報提供とか企業からの相談をしているところでございますが、他方、なかなか議論がまとまらない段階で先行してやった場合に、仮に結果が違えば二度手間になるというか、あるいは国内でした試験が国際的に評価できないということありますので、そこは少し議論の見極めというものも必要かと考えておりますが、いずれにしましても、企業と密接な情報交換をしながら、できるだけ早く国産ワクチンの試験が進むように我々としても後押ししていきたいと考えております。
この発言だけを見る →
藤井基之#11
○藤井基之君 ありがとうございました。
 今お話があったとおりだと思うんですが、できましたら、あるときには、その心配はあっても何かトライアルをしていくというのも一つの方策だということについては御検討の中に入れておいていただきたいと存じます。
 続いて、このワクチンの世界市場といいましょうか、市場規模の問題について少し触れさせていただきたいと存じます。
 御案内のとおりですが、新型コロナワクチンが出現する前、世界のワクチン市場というものは、まあこれは北米域がリードしていたわけですが、そこが中心となりまして、その世界的な規模というのは約三百億ドルから四百億ドル止まりだと言われておりました。そして、その九割近くはメルクとかというメガファーマの四社がそれを独占をしていたのが、それが今までのワクチン市場でございました。そのワクチン市場が、メッセンジャーRNAワクチンとかベクターワクチン等、新たなモダリティーを活用した各種のコロナワクチンの登場で一変した感があります。
 各企業がこの春発表しております二〇二一年ワクチンの売上げ予測があります。モデルナ社は百九十二億ドルと発表しました。また、ビオンテック社と連携してワクチンの共同開発を行っておりますファイザー社は二百六十億ドルと、そのように発表いたしました。
 となりますと、この二社の売上高を合わせるだけでそれまでの従前の世界のワクチン市場規模を凌駕するものになると、そのような動きなんですね。その技術開発を先導いたしましたのは、もちろん各国における国家戦略に基づく大きな支援を受けてのものでありますが、その先導をしたのは、欧米のメガファーマと言われる既存の大手製薬会社ではなくて、アメリカのモデルナ社でありますとか、あるいはドイツのビオンテック社等々のいわゆるベンチャー企業と言われるものでありました。
 我が国ではベンチャー企業が育っていないじゃないかと従前より指摘をされておりますが、DNAワクチン開発進めて国内ワクチン開発で先行しておりますアンジェス社、これは間違いなく大学発のベンチャー企業でございます。我が国の大学や企業等に非常に優れた技術が数多くあります。幅広い分野のモダリティーを効果的に活用していくための体制づくりであるとか関連諸施策を充実強化するべきではないでしょうか。
 感染症対策上はもとより、国家安全保障の観点からも、有事を想定した産業政策、研究開発等の支援を平時のときから行うことが極めて重要かつ国策上も必須と考えますが、大臣のお考えをお伺いしたいと存じます。
この発言だけを見る →
田村憲久#12
○国務大臣(田村憲久君) 今般も、以前も委員会で委員に申し上げましたけれども、いろんな支援を、特にこのコロナワクチンという形で、まあもちろんコロナワクチンだけじゃなくて次も見据えながらなんですけれども、支援してまいりました。
 研究開発という意味では、一次補正、二次補正合わせ六百億円でありますとか、それから製造、製薬化しなきゃいけないということで、そういう意味からしますと一千三百七十七億円、さらには、今この第三相等々治験やるためにこれ費用掛かるということで一千二百億円。これちょっと今委員がおっしゃったとおり、やり方どうするんだという議論になってきておるわけでありますが。
 今までも、例えば薬事戦略相談等々、ある程度、以前よりも早い部分からいろんな支援をしようということで相談に乗るということをやってまいりまして、例えば、前回、私、大臣やったときに、PMDAの関西支部等々、これが必要だなんて議論もあったんですが、ベンチャーというところがなかなか日本弱いところで、よく死の谷、デスバレーなんということも言われますけれども、どう支援していくんだということで、現状、こういうところの支援ということで相談窓口というのをつくっておりまして、MEDISO、これメディソと読むんですかね、こういうような相談窓口つくりまして、例えば財政的ないろんな相談等々もあるでありましょうし、それからアカデミアだとか、それから製薬メーカーとのいろんな人の、何といいますか、交流といいますか、こういうような支援もしていかなきゃならない。
 やはり、このベンチャーというところとなかなかうまくつながっていかないというところが日本の弱いところでありまして、ベンチャー企業のやっぱりこのエコシステムみたいなものをしっかりと組み入れていかなきゃならぬわけでございますので、そういうところにも今力を入れていこうとしておる次第であります。
 いずれにいたしましても、国内での開発基盤整備、これを引き続きしっかりと対応していかなければならないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
藤井基之#13
○藤井基之君 ありがとうございました。
 それから、私指摘したのはもう一つありまして、それ何かというと、特にアメリカの戦略的な支援策といいましょうか、それを今改めて検討してますと、やはり有事の際を想定して平時のときから対応を取っていくという、そういった長期的な戦略というものが政策として必要なんだろうと思うわけですね。
 日本におきましても、かつて新型インフルエンザが流行してパンデミックがはやったとき、その後で、実は日本国としてもワクチン開発に対して強化しなきゃいけないと幾つかの政策は導入されました。しかし、残念なことに、喉元を過ぎた後に熱さを忘れるといいましょうか、その後、せっかくその当時動いていた研究開発の施策というものが途中で腰折れの状態になったんじゃないかというふうに私は考えております。
 そのようなことがないように、今回の件、この後もまだブースターが要るかもしれない、つまり、来年も再来年もワクチンというのが必要になるかもしれませんし、変異株の発現、出現ということも、もう今もそうですし、この先もこの変異株というのは発現する可能性が非常に高いわけでございます。そういった、に対応するためにも、いわゆる平時のときから有事を想定したそうした政策、それを是非とも続けて、強力に推し進めていただきたいと大臣にお願いをしたいと存じます。
 続きまして、話を変えさせていただきたいと存じます。
 本日、資料を二枚用意させていただきました。
 最初のペーパーは薬物事犯検挙人員の推移という紙でございまして、話ががらっと変わりますが、資料に示されているのは何かといいますと、これは、現在厚生労働省が有識者より成る大麻等の薬物対策のあり方検討会を開催されているというふうに了知しておりまして、そして、そこでは大麻取締法の改正等について議論をされているというふうに伺っております。
 この一枚目の資料は、日本における薬物事犯がどのような動きをしているか、検挙人数から見たものでございまして、一番上の折れ線グラフが全体の薬物事犯の検挙人数で、過去十年間で最も多い記録がこの令和二年、昨年であります、一万四千五百八十二人の検挙者数を数えております。
 その次の青い色で書いております、これは覚醒剤の検挙でございます。これ、日本においては薬物事犯の主流というのはこの覚醒剤であったわけでございますが、ここのところ、実はこの覚醒剤における検挙人数が減ってきております。
 そして、それに代わって今右肩上がりで伸びているのが緑色で示されております大麻事犯でありまして、この大麻事犯、ここにありますように七年連続で増加して、昨年は過去最多となる五千二百七十三人が検挙されております。特に大麻事犯の検挙につきまして言うと、この後政府からも御紹介あるかもしれませんが、若い方の感染者が多い。そして、その若い方がその後いろいろな薬物を手に染める。その入口の薬、ゲートウエードラッグになっていると、そういうふうにも言われているものが大麻の汚染でございます。
 大麻を規制対象にするという国連の条約、これは一九六一年に提案されまして、既に世界では百六十か国以上の国が批准をしております。にもかかわらず、国連の取りまとめた世界薬物報告によりますと、世界で最も感染が多い、あっ、済みません、感染ではない、最も乱用が多い薬物というのは抜けてこの大麻であります。一年以内に大麻を乱用した、そういった大麻、済みません、薬物を乱用した方の数が世界でいうと非常に多いわけですが、そのうちのかなりのパーセント、約二億五千万人のうち一億八千五百万人の方は実は大麻を乱用しているんだというふうに言われています。
 そこで、お尋ねしたいと思います。
 昨今の乱用されている大麻リキッド等の製品は、いわゆる乱用の元凶とされている有害成分THC濃度が高いものが増えてきております。ということは、有害性がかつての大麻よりも高くなっていることを意味しております。
 厚生労働省の検討会においては、大麻等の薬物問題をどのように認識し、どう対処しようとしていますか。それをお尋ねしたいと存じます。
この発言だけを見る →
鎌田光明#14
○政府参考人(鎌田光明君) お答え申し上げます。
 御紹介のございました大麻等薬物対策のあり方検討会というものを本年一月に設置いたしまして、大麻規制の在り方を含めた薬物関連法制の在り方、あるいは再乱用防止対策、依存症対策などの論点について議論していただいているところでございます。大麻は、御指摘のとおり、七年連続で増加しておりますし、その検挙人員のうち三十歳未満の方が六五%を占めておりますし、三十歳未満の検挙人員のうち二〇%未満の方が占める割合は二六%、そうしたことも背景にございます。
 また、大麻につきましても医療用の使用ということを求める声がございますので、そういったことを背景として議論しているところでございますが、ここにおきましては、大麻は今部位による規制となっておりますけれども、御指摘のございました成分に着目した規制というものへの見直し、それから大麻から製造された医薬品の施用に関する見直し、そして他の薬物法規と同様に大麻取締法への使用罪導入に関する検討などについて御議論していただいているところでございます。
この発言だけを見る →
藤井基之#15
○藤井基之君 ありがとうございます。
 今御案内あったとおりでございますけれど、ともすると、若い方々が大麻の有害性を誤解されているといいましょうか、大麻というのはそんなに危険じゃないよと、こう思われているのが多いというふうに言われております。ですから、大麻のリスクというものについても、正しい啓発といいましょうか、広報に力を入れていただきたいと存じます。
 特に、大麻におきましては、国際条約で規制対象となっているにもかかわらず、カナダ等において大麻のレクリエーショナルユースというんでしょうか、娯楽的に使うとでもいうんでしょう、そういった使用法が量を限定して認められたというふうに言われておりまして、そういった情報が、ブラック、いわゆるネットといいますか、いわゆるネット等でそういう情報が流れてきておりまして、それが誤解の一因になっているのかもしれません。こういった各国の規制についても、正しい情報を発信していただきたいと存じます。
 続きまして、資料の二枚目に移らさせていただきます。資料二は、また話が変わりまして、薬剤師の需給推計についてという紙でございます。
 厚生省は、薬剤師の需給調査を進めておりまして、先月、四月の二十六日に開催された薬剤師の養成及び資質向上等に関する調査会において、その需給推計案を提示いたしました。今日お配りした資料は、そのうちの一枚でございます。
 ここにありますように、推計については、この下の折れ線グラフの丸の印が付いている、これが供給の推計数字でありまして、そして、下側の二つの三角で書いてあります、これが需要の推計を示しております。
 推計案によりますと、需要数は機械的な推計で現在の三十二・〇万人から令和二十七年には三十三・二万人になると。また、患者のための薬局ビジョン等に基づく対人業務の充実でありますとか、チーム医療の推進による病院での病棟業務の充実、そして、機械化等による業務の効率化等、等々の変動要因を加味した場合、現行の三十二・〇万人から令和二十七年には四十・八万人になるとしております。
 一方で、供給につきましては、上の二つですが、毎年現行どおり一定数が増加すると仮定しますと、現在の三十二・五万人が令和二十七年には四十五・八万人。今後、人口の減少でありますとか大学進学者数の減少等を受けて、養成される薬剤師の増加数が減少すると仮定すると、令和二十七年には四十三・二万人になると、このような推計を示しているものでございます。ただ、いずれにしましても、この図から分かるように、供給過多となるという推計結果でございます。
 厚生省の検討会は、この推計結果を踏まえて、薬剤師資質向上策をも併せて来月にも報告書をまとめる予定と聞いております。
 御案内のとおり、薬剤師になるためには薬学部を卒業して、そして薬剤師の国家試験に合格して初めて薬剤師は誕生します。この修学期間は六年間であります。
 平成三十年間で薬剤師数は倍増いたし、三十一万人を超え、現在、足下では三十二万人と、三十二・五万人となっております。平成三十一年の薬学部の入学定員は一万二千九百三十五人でございました。六年制コースの入学定員は一万一千四百八十七人でございました。平成元年の薬学部の入学定員は七千七百人余、つまり、平成の三十年間で約五割入学定員が倍増したことを意味しております。薬剤師の質を高め、そして供給を適正化していくためには、薬剤師教育課程の入学者数を厳選していく必要があろうと考えます。
 薬剤師職能を所管する厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
 今般のこの検討会がもし供給過剰との報告を取りまとめた場合ですが、入学定員を所掌するのは文部科学省でございます。文部科学省に対して大学の入学定員の適正化を行うべきではないかという申入れを私は行うべきと考えますが、大臣はどのようなお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →
田村憲久#16
○国務大臣(田村憲久君) 今委員おっしゃられましたとおり、これ四月二十六日でありますが、薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会、ここにおきまして薬剤師の需給推計という形でお示ししたところでありますが、薬剤師の業務実態でありますとか養成数、こういうものを基に二〇四五年、令和二十七年ということでありますけれども、どのような形になっているか、これ機械的に算出をさせていただいたものであります。
 今言われたとおり、現状のままというのも一つの仮定でありますし、それから、これ何といいますかね、効率化を薬剤師もいろんな形で機械化進める中で動いていくわけでありまして、こういうことも一つ想定に入れたりなんかしまして幾つか出させていただいたわけでありますけれども、推計の議論の参考とし、こういうものをしながら、引き続き対人業務の充実や対物業務の効率化、これを含めて薬剤師に求められる業務内容はどういうものか、こういうものを踏まえながら、養成や資質向上等について、今言われたとおり六月を目途に取りまとめをやろうと。
 今議論されている中においては、偏在でありますとか病院薬剤師の不足、こういう議論もしておりますし、それから定員、今言われた定員でありますとか薬学教育、これに関する内容、この在り方でありますとか、また卒前教育、卒後研修の在り方、こういう議論もしていただいておりますが、いずれにいたしましても、これ養成数というものは薬学教育にまさに今言われたとおり関わってくる問題でございます。
 そういう意味からいたしますと、これオブザーバーで検討会に文科省も入ってきていただいておりますけれども、今言われた観点も含めながら、委員が、文科省と連携しながらここの部分に関してはしっかり検討していかなきゃならないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
藤井基之#17
○藤井基之君 ありがとうございます。
 加えて大臣に、もう釈迦に説法になるわけでございますが、薬学部ということがちょっと言葉のあれで出てまいりましたが、六年制のコースと四年制のコースという二つのコースがあります。これは世界でも独特のものだと思います。これは日本における薬学教育の歴史的な経緯からこのようになって、私どももそれを作成する法律の改正に参画した人間として、その制度をつくって、ともすれば六年制の医療人たる薬剤師の養成に力が少し入り過ぎていた。
 あと、もう一つありまして、例えば薬を創薬する、ワクチンを作るとか、そういった科学者たる創薬者たる薬学、薬学生という、その教育がちょっとないがしろになったのかなということを憂えております。バランスのある教育が取れるように、大臣からもお力添えをいただきたいと思います。
 終わります。
この発言だけを見る →
今井絵理子#18
○今井絵理子君 自由民主党の今井絵理子です。
 今日は、大きく障害者への性暴力、性犯罪に関わる問題、手話通訳に従事する方に関する問題をお尋ねしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
 まず、障害者への性暴力、性犯罪について質問させていただきます。
 政府は昨年六月、性犯罪・性暴力対策の強化の方針を取りまとめ、令和四年度までの三年間を性犯罪・性暴力対策の集中強化期間として、刑事法の在り方の検討を始めとした取組を進めています。
 実施方針に基づきこの四月から、一部の地方検察庁において、知的障害などがある人が性犯罪の被害を受けた事件において代表者聴取が試行されております。代表者聴取はこれまで児童が被害者や参考人になる事件で行われてきたもので、検察や警察など繰り返し行われる聴取による精神的負担の軽減や、供述の変遷の防止を狙ったこの制度の活用に期待しているところであります。
 まだ試行開始から日がたっていませんから難しいかもしれませんが、実施状況がお分かりでしたら教えていただきたいのと、一方、この代表者聴取そのものが抱える課題もあります。例えば、インタビュアーの知識や技術がまだまだ不足することで有効な証言が取れないことや、関係者の日程調整のために面接実施まで時間が掛かることが多いと聞いています。また、捜査機関が事件化の可能性が低いと判断した場合、聴取そのものが行われないこともあるようです。
 これらの課題に対する法務省の見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →
川原隆司#19
○政府参考人(川原隆司君) お答えいたします。
 まず、精神に障害を有する被害者の方への代表者聴取の関係についてお答え申し上げます。
 検察当局におきましては、政府の強化方針を受けまして、本年四月一日から、知的障害、精神障害、発達障害等の精神に障害を有する被害者に係る性犯罪事件のうち、事件の内容、証拠関係、被害者の障害の程度等を考慮して、その負担軽減及び供述の信用性確保の観点から、代表者聴取を行うのが相当と認められる事件につき、警察と連携して、検察及び警察のうちの代表者が被害者から聴取を行う、いわゆる代表者聴取の取組の試行を行っているものと承知しております。
 刑事事件におきましては、合理的な疑いを入れない程度の非常に高いレベルの立証が求められているところであり、性犯罪は加害者と被害者しかいない場で行われやすい犯罪類型であることから、事件関係者から事情聴取を行うに当たっては、事案の内容や証拠関係を踏まえ、必要に応じた聴取を行うなどして、その信用性を十分に吟味し、証拠価値の高い正確な供述を得る必要があるところでございます。
 他方で、精神に障害を有する性犯罪被害者の中には、児童同様に暗示や誘導を受けやすく、聴取が繰り返されること等により記憶が変容するおそれのある者がいるとの指摘や、精神的に脆弱な者にとっては聴取が繰り返されることによる精神的負担が大きいとの指摘がなされているところでございます。
 このような被害者の供述特性を踏まえながら、被害者の負担が少なく、正確な供述を証拠化する上では様々な実務上の課題があり得るものと理解をしておりまして、今回の試行を通じて、実務上の課題を的確に把握することを含め、今後の取組を検討する上で参考となる事例が集積されることを期待しているところでございます。
 今回の試行につきましては開始したばかりであり、法務省としてはまず試行の状況を見守ってまいりたいと考えているところでございます。
 また、御質問の中に、現在既に行われている児童の代表者聴取についての課題の御指摘をいただきましたので、この関係についてお答えを申し上げます。
 取調べの日程の調整等の御指摘もございましたが、取調べの日程の調整等に関する関係機関との連携に関しましては、個別の事案の内容や証拠関係にもよるため、一概には申し上げられないところでございますが、検察当局におきましては、児童に対する代表者聴取に関して、平成二十七年十月二十八日付けで最高検察庁刑事部長通知を発出し、各地方検察庁に相談窓口を設置して、警察や児童相談所との間で緊密な情報交換を行うべきことや、検察当局において情報提供を受け次第速やかに警察や児童相談所の担当者と協議を行うべきこととしており、関係機関と協議の上、事案に応じて実施時期を含めて適切に代表者聴取を実施できるよう努めているものと承知しております。
 また、この児童に対する代表者聴取の聴取の方法という関係でございますが、検察官の経験年数等に応じた各種研修を行っているところでございまして、その一環としして、いわゆる司法面接や供述心理等を研究している大学教授等による児童の事情聴取方法等に関する講義、演習を実施するなど、児童から適切に事情を聴取するのに必要な知識、能力の向上を図るための研修を実施しているところでございます。
 また、各地方検察庁においても、勉強会を実施したり、児童相談所等の関係機関職員による講義等を実施するなどして、適切に代表者聴取が行われるような独自の取組を行っているところでございます。
 今後とも、検察当局におきましては、より一層の工夫、改善を加えつつ、警察及び児童相談所との更なる連携強化を図っていくものと承知しております。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
今井絵理子#20
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 これまで行われてきた代表者聴取の課題そのものなんですけれども、これはきっと障害者に対する代表者聴取でも同じことと言えると思いますので、是非スピーディーな対応をよろしくお願いいたします。
 次は、障害のある方に対する司法手続一般における配慮について質問させていただきます。
 知的・発達障害のある方に対しては、日時や場所の特定が困難であることもあり、質問に誘導されやすいという特性に対する配慮が必要であると考えられます。聴覚に障害のある方には手話通訳や筆談などの配慮が必要でしょう。配慮の方法については、本人の要望が第一に優先されることが望ましいと考えます。
 聴覚障害者に関連した例となりますが、手話通訳士実態調査報告書によると、司法場面における手話通訳の評価において、よく通じたが二六%、何とか通じたが六一%、通じたかどうか分からないが五%という結果が示されていました。これにはちょっと驚いているんですけれども、司法分野の手話通訳については、国立大学法人筑波技術大学が平成三十年度に実施した調査でも、司法分野の手話言語通訳に対応できる通訳者がいない又は不足しているといった指摘がされております。
 被疑者、被害者の立場を問わず、不完全なコミュニケーションによって司法手続が進むことは許されません。例えば、総務省では、政見放送に関わる手話通訳士に向けた研修会を開催しております。司法手続を所管する関係機関においても、障害に関する知識を備えた捜査員の育成や法律の知識を有する手話通訳士・者の育成など、障害者への配慮が徹底されるための取組が必要だと思いますが、御所見をお聞かせください。
この発言だけを見る →
川原隆司#21
○政府参考人(川原隆司君) お答えいたします。
 まず、一般論として、障害者の方々全般のまずことをお答えさせていただきたいと存じます。あくまで一般論として申し上げますれば、検察当局におきましては、被害者から事情を伺うに当たって、それぞれの事情に十分配慮し、事案に応じた適切な配慮に努めているものと承知をしております。
 具体的には、障害を有する被害者の方から事情聴取するに当たっては、例えば、必要に応じまして、聴覚障害を有する被害者の方であれば手話通訳人に立ち会っていただいて手話通訳を介して事情聴取を行う、あるいは、一般の取調べ室ではなく被害者専用に設けた部屋や、被害者の心身の状況によっては被害者の方等の御自宅において事情聴取を行う、それから、質問をする順序や方法を工夫する、被害者の方の体調に配慮し小まめに休憩を取るなど、個別の事案における被害者の方の年齢や障害の内容、程度等に十分配慮し、事案の内容や証拠構造に照らして適切な事情聴取を行うように努めているところであると承知しており、今後とも被害者の御負担に配慮しながら適切に対応していくものと承知しております。
 その上で、委員から手話通訳の場合の研修等の必要性について御指摘がございました。
 聴覚障害者の方の事情聴取等に当たりましては、必要な事実関係について十分聴取を行うためには、手話通訳の方に適切な通訳を行っていただくことが重要だということは十分認識しております。検察当局におきましては、個別の事案ごとに、適切な通訳を行っていただくため、その必要性に応じて、検察官が取調べや事情聴取に先立ちまして、その事案の概要について説明を行うのに併せて、刑事手続に関して必要な事柄について通訳の方に説明を行うこともあるものと承知しております。
 手話通訳の方に適切な通訳を行っていただくための方策につきましては、委員御指摘のような研修を実施することも含めまして、具体的な要望などを踏まえつつ考えてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
吉崎佳弥#22
○最高裁判所長官代理者(吉崎佳弥君) 裁判所からお答え申し上げます。
 障害を有する被害者に刑事公判手続における適切な対応をすることは非常に重要と考えられておりまして、障害を有する被害者の証人尋問においては、各裁判体において、事案の内容、その特性に応じ、例えば、質問者に平易な用語や表現を用いるように求めたり、尋問中の障害者の状況を意識的に確認して必要に応じて小まめに休憩を取るなどといった工夫を行うなどしておるところと承知しております。
 また、手話通訳人の研修の関係、お問合せでございます。今申し上げたとおり、聴覚障害のある方、被害者に対して、公判手続において適切に対応することが重要であることは変わりはございません。裁判所では、手話通訳人に対して研修などは行ってはおりませんけれども、ただ、各裁判体におきまして正確な通訳を確保するため、例えば手話通訳人と事前に打合せを行って、事案の内容に応じて手続や用語の説明をし、あるいは、通訳人に聴覚障害者と相互に手話が見やすい場所に位置していただくようあらかじめ打合せをするなど、適切な対応を講じていると考えてございます。
 引き続き適切な対応が講じられるよう、今後とも必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
猪原誠司#23
○政府参考人(猪原誠司君) お答えいたします。
 まず、犯罪被害者の方の権利利益の保護は大変重要だと認識しておりまして、とりわけ障害を有する方につきましては、その特性を踏まえた特段の配慮が必要と認識しております。このため、警察におきましては、障害を有する方からの聴取を行うに当たりましては、その方の障害の程度等を踏まえ、適切な方法で行うこととしているところであります。
 聴覚障害を有する方からの聴取に関して申し上げますと、個別具体的な状況の下で、その方の特性を踏まえ、手話、筆談等のうち、いかなるコミュニケーションの方法を用いることが最も適切なのか、確認して対応しているところであります。
 手話通訳人の方を介して聴取を行う場合には、聴取に当たる警察官と手話通訳人の方との意思疎通を図ることが極めて重要と認識しております。このため、実際の事件捜査において外部の手話通訳人の方に手話通訳を依頼する場合には、聴取に先立ちまして、刑事手続の流れや専門用語等について十分な打合せを行うなどして対応しているところであります。
この発言だけを見る →
今井絵理子#24
○今井絵理子君 ありがとうございます。
 事前に打合せをしたりなどの配慮をなされているということなんですけれども、でも、まだまだやはり手話通訳士実態調査によると満足して手話通訳士が手話通訳をできていないという現状を鑑みると、各やはり省庁で専門的な知識を備えた人材の育成というところも、公平で公正な司法手続の実現に向けて、是非研修などの拡大も含めよろしくお願いします。
 ちょっと時間も来ましたので、質問をちょっと飛ばしまして、性犯罪から守るための法改正の向けた動きについてちょっとお聞きしたいと思います。
 先日発表された性犯罪に関する刑事法検討会取りまとめ報告書によりますと、地位・関係性を利用した犯罪類型の在り方の項で、障害を有する者を被害者とする罰則の在り方に関する議論での意見が記述されておりました。障害のある方が性犯罪という卑劣な行為の被害者にならないために、抑止という意味では適正な法改正を望んでおります。
 あってはなりませんが、万が一被害者となってしまったときに、泣き寝入りすることなく、加害者を立件し、罰を与えることができるような適正な法の改正と運用を求めたいと思いますが、性暴力のない社会の実現を目指す自民党のワンツー議連の会長を務められた上川大臣、思いは同じだと存じますが、最後に大臣の所見あるいは決意をお聞かせください。
この発言だけを見る →
上川陽子#25
○国務大臣(上川陽子君) 昨年の六月に設置をいたしました性犯罪に関する刑事法の検討会でございます。一年にわたりまして十六回の会を重ねていただきまして、様々な視点から積極的な御議論をいただき、本年の五月二十一日、先週でございますが、報告書が取りまとめられたところでございます。
 検討会におきましては、今委員からお尋ねの障害を有する方に対しましての性犯罪につきましても議題の一つとして大変熱心に御議論をいただきまして、その結果につきましてもこの報告書に記載をされているところでございます。
 委員からもちょっと、一部御紹介をいただきましたけれども、主な記載につきまして申し上げますと、被害者が障害を有する場合には、被害者が身体的、精神的、又は社会的に脆弱であり、判断能力が不十分であることから、そのような特性に付け込んで行う性交等は被害者の法益を侵害する行為であり、そのような特性に応じた対処の検討が必要であることにつきましては異論がございませんでした。
 また、障害を有するという類型的な脆弱性に応じた新たな罰則を設ける場合におきましては、被害者の属性や地位、関係性に係る要件に加えまして、意思決定に影響を及ぼしたと言えるなどの実質的要件を設けることを含め、適切な構成要件の在り方について更に検討がなされるべきなどとされているところでございます。
 性犯罪に係る刑事法の在り方の検討は喫緊の課題でございます。検討会におけるこうした取りまとめの結果をしっかりと受け止めさせていただきまして、様々な御意見に耳を傾け、更なる検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
今井絵理子#26
○今井絵理子君 上川大臣、ありがとうございました。障害のある方をもう性犯罪から必ず守っていただきたく、お願いを申し上げたいと思います。
 この後の質疑に関しては厚労省のみとなりますので、上川大臣、参考人におかれましては、退席して結構ですので、委員長、取り計らい、お願いします。
この発言だけを見る →
野村哲郎#27
○委員長(野村哲郎君) 上川法務大臣は御退席いただきまして結構でございます。
この発言だけを見る →
今井絵理子#28
○今井絵理子君 続きまして、手話通訳に従事する方に関する質問をさせていただきます。
 障害者差別解消法の施行や全国の自治体で広がる手話言語条例の制定により、国民の皆様の手話言語に対する理解が深まってきたことを大変喜ばしく思います。
 本年七月に実施される電話リレーサービスや政見放送、行政機関の会見での手話通訳など、安定的な手話通訳に関わる人材の確保が求められます。一方で、手話通訳に従事する方の不足は喫緊の課題であり、対策が求められます。
 お手元の資料を御覧ください。手話通訳に関わる、従事する方は、手話通訳士、手話通訳者、手話奉仕員のこの三つに大別されますが、この資料は手話通訳士に限定したものとなっております。
 二〇〇九年と二〇一九年の年齢構成割合を比較したグラフを御覧ください。二十代から四十代が激減しており、六十代以後が大きく増加している様子がお分かりいただけると思います。
 四十歳未満の割合は全体の六・九%、五十歳以上の割合が七四・一%を占めています。これは、この十年間の間に二十代や三十代の若い人材を輩出していないことを意味します。このペースで推移すると、二〇二九年にはそのほとんどを六十歳以上の方が占めることとなり、人材が枯渇してしまうことが容易に想像できます。
 また、地域による偏在も深刻です。各都道府県別手話通訳士一人当たりの人口は、東京都が一万六千二百人に対して、佐賀県では十万一千人と六・二倍もの開きがあります。
 また、二〇二〇年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で試験が行われなかったこともあり、現状維持も困難な状況となっております。安定供給のために、若い世代の方々が手話通訳士になりたいと思えるような、手話通訳士等を職業として選択してもらえるような施策が必要となります。
 そこで、以下、御質問したいと思います。
 手話通訳士実態調査報告書によりますと、そもそも、手話通訳士を生かした職業への就労は三七・六%にとどまっております。そして、平均給与は月額約十七万九千円。手話通訳士を生かした職業に就労していない理由として、手話通訳を職業とすることを考えていないと回答した人が二九・六%、就労したいが給与が安くそれでは生活できないと回答した人が一四・六%。唯一の公的資格保有者である手話通訳士ですらこの状況ですから、処遇改善なくして手話通訳従事者不足の解消は困難だと思います。様々な理由がありますが、あとは活躍の場がないことも大きな理由となっています。
 手話通訳の技術と知識に応じた処遇や就労の場が確保されていることが若い人材の輩出、人材不足の解消には必要だと考えますが、政府の御見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →
赤澤公省#29
○政府参考人(赤澤公省君) お答えいたします。
 都道府県等により養成された手話通訳者につきましては、主として聴覚障害者の意思疎通を支援するために派遣されており、また、自治体の窓口等に配置されることが期待されておりまして、その経費に対して国が財政支援を行っているところでございます。
 このような手話通訳者を派遣する事業を実施する市町村が全国で約九割を超える一方、手話通訳者を自治体の窓口に配置する事業、この事業を実施する市区町村は全国で四割程度ということでございまして、各自治体に対しまして更なる活用を促すことに、雇用の場の確保を図ってまいりたいと考えております。
 それから、今回、令和三年の障害報酬改定で、障害児通所支援関係、障害児童発達支援と放課後デイサービスにつきましては、児童指導員等加配加算に手話通訳士と手話通訳者の方を配置した場合の、そこを対象に加えさせていただいております。
 こういう形で、これからも私ども適切な対応で手話通訳士の雇用の確保や処遇の改善を努めてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
← 戻る