上月良祐の発言 (憲法審査会)

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○上月良祐君 自由民主党の上月良祐です。発言の機会をありがとうございます。
 近年、一般論ですが、評価が分かれる、議論が分かれる難しい課題に積極的に取り組む姿勢が失われてきていないか危惧しております。環境変化が加速化する中、難しい課題ほど徹底的、抜本的に議論し、その上で結論を出すよう努める、その姿勢を失うことは国力の衰退につながっていく、言わば社会における精神的な退潮あるいは衰退というべきものではないかと感じます。
 憲法には改正規定があり、それは憲法自身が時代の変遷などを踏まえた改正を織り込んでいくことを予定していることの表れです。経済、社会、自然環境を含め、劇的に変化していく中、七十年以上にわたり全く改正が行われていないこと自体が極めて不自然ではないでしょうか。変化に的確に対応していくことで国の発展を期していくべきだと思います。
 緊急事態への対応条項を含む憲法改正案について、コロナ対策を優先し、今議論すべきでないといった考え方には賛成できません。いつ起こるかもしれない大災害などに備えるための議論は早過ぎることはあり得ません。何年か後、なぜあのときに議論を進めておかなかったのかと議事録を読んだ方々を失望させないよう、今、議員を務める私たちが責任を果たすべきだと思います。
 改正投票の投票率要件については、できるだけ多くの国民に投票してもらいたいという気持ちには同感いたしますけれども、憲法条文にない重要な要件を法律で付加することに私は直観的に違和感を感じます。
 人権は憲法の心臓部、言わば憲法の憲法です。最も重要で繊細に扱われるべきです。しかし、ともすれば個人の権利ばかり強調され過ぎることには違和感を感じます。国あっての社会、社会あっての個人であり、公共、公益とのバランスをいま一度考えるべきときではないでしょうか。
 また、外国資本等への対処対応をめぐり、相互主義と憲法の関係についても議論が必要な点が出てきているように感じます。
 参議院にとって重要なのが一票の較差、選挙制度の問題です。いまだ本格的に経験したことのない人口減少時代を迎え、人口のみで平等原則を論じ、地方の代表を減らしていくことで本当にいいのでしょうか。私たち国会議員は全国民の代表ですが、やはりふだんの活動を通じ選挙区との関係は大きく、当該地方の代表を減らしていくことで過疎過密を一層進め、国力を落としてしまうようなことになれば本末転倒になりかねません。
 今後、人口が本格的に減少していく中、国際社会の中で生き抜いていくこの国の形を真剣に考え、議論を進めるべきと考えます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 上月良祐

speaker_id: 7778

日付: 2021-06-02

院: 参議院

会議名: 憲法審査会