稲葉剛の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
水際作戦の問題については、横浜市の水際作戦が起こって、横浜市でも市議会で議論が行われております。そんな中で、横浜市においては、厚生労働省は生活保護のケースワーカーの基準数、標準数を一人のケースワーカーが八十世帯を持つという計算をしているわけですけれども、それに照らし合わせてみると、横浜市全体では五十六人職員が不足しているという指摘が国からの監査で指摘があったというような報告が市議会の中でも語られていました。
多くの自治体において、特に大都市部においては一人のケースワーカーが百世帯、百二十世帯を持っていると。そうすると、受付を担当する職員もケースワーカーに気兼ねをして、なるべくその人たちの仕事を増やさないようにという意識で対応してしまうので、追い返しを起こしてしまうというようなことがあるのではないかと思っています。
このためには、やはりきちんとその正職員を、福祉事務所の正規職員を増やしていくことが必要だと思っています。厚労省は非正規を増やすための補助金は出していますけれども、非正規だとその人自身がまたワーキングプアになってしまうという問題もありますので、正規職員をきちんと増やしていくことが必要だと思っております。
もう一つの問題につきましては、貧困ビジネスの規制については、厚生労働省の方でも無料低額宿泊所に対する規制と補助をセットにあったような政策を行っておりまして、徐々に改善されてきてはおりますけれども、例えば個室化ということについても、昨年度から改善が始まっておりますけど、三年間猶予をされているわけですね。その間にコロナの問題が起こってしまったということで、依然として相部屋の施設に入れられてしまうという問題が出てきております。
根本的には、この問題というのは、やはり福祉行政と住宅行政がきちんと連動していない、国でいうと厚生労働省と国土交通省が連動していないという問題もあるというふうに考えています。一部の都道府県においてはコロナの影響で住まいを失った方に公営住宅を提供するというような施策も行われていますけれども、まだまだ規模が少ないということで、公営住宅の活用とか住宅セーフティーネット制度の活用を生活保護とか福祉行政と連携しながら行うことによって、速やかに住宅へと移行できるような対策、体制というのがつくれるんじゃないかなというふうに考えております。