東梅貞義の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(東梅貞義君) 横沢議員、御質問ありがとうございました。
 国がどういう役割を果たすべきなのか、どういう関わりであるべきなのかという御質問をいただきました。ありがとうございます。
 国際的な目標、それから国の目標は、二つの大きな要素があると思っています。一つは、それをやることで本当に問題が解決するレベルなのかどうかというサイエンスの部分、もう一つは、それは本当に国としてプライオリティーを上げて優先順位を高くやるかどうか、この二つだと思っています。
 いい例があると思っています。菅首相、昨年度、所信表明演説で二〇五〇年脱炭素を発表されました。あれは、二〇一五年にパリ協定、国際合意ができました。最後に、二〇二〇年に日本とアメリカが二〇五〇年脱炭素を宣言し、あとは、それをどうやって達成するのかというと、目標が定まれば、産業はそれにどう生かし競争力を上げるのかということが考えられます。一方、目標が定まらなければ、今のとおりやっていこうという、そういう大きな力が産業に、生活者に、国民みんなに働きます。ということは、やはり目標の設定は、国、特に政治のトップリーダーで示していただく必要があると思っています。
 そうすると、生物多様性は本当に二〇三〇年に回復させるという目標なのか、今までどおりにいい取組を行うレベルなのか、それは、是非、リーダーにしかできないお仕事ではないかなというふうに思います。
 一方、何をしたらいいのかということは、なかなか思い付き、それから今までの仕事だけでできるかというと、難しいと思っています。
 それをよく示してくれたのがやはり気候変動の取組。IPCCという世界の研究者、世界の知見が集まり、もし二度未満にできれば経済に、人間の生命を守るのにどのくらい貢献するのか、でも、二度未満でも足りなくて一・五度まで抑えることが可能になれば、それが更にどれだけの世界で経済損失を抑えることができるのかということを示していただきました。
 そうすると、まだ生物多様性、まだ持続可能な利用で分かっていないことがあります。どこまで徹底的に保護区をつくること、資源管理をすることがどの程度必要なのかということは、まだ国際目標を、政治では話していますけれども、研究の裏付けはもっと必要だと思います。
 そうすると、日本が得意としている科学研究、国際協力を通じて貢献するというときに、政治の話合いだけではなくて、そういう、どの程度やることがどれだけの利益を生み出すのかという、これ政府間パネルいろいろありますけれども、そういうところに貢献するということは、もう一つ、日本が科学立国であり科学に基づいた政策決定をする国として重要な役割になると思います。
 防潮堤のお話、私も、母方の実家が岩手県の山田町というところでして、実際に、防潮堤は子供の頃から見て育ちました。それから、二〇一一年の震災の後にも、歩いていって、やはり見ました。やはり命を守る大事な役割があるなということも痛感いたしました。
 一方、防潮堤を造ることによってコミュニティーのつながりが失われたり自然とのつながりが失われる、これは、実際に多くの指摘があると思っています。そうすると、やはりこれは、より地域の方々が選択できるように、失われるものと守れるものが数字であったりその地域的な広がりであったり、そういうことがこれからも見えることが必要なんだろうなというふうに考えております。
 ですので、防潮堤ということで規格は定まっているというふうにも理解していますけれども、一方、どの選択肢はどの程度のトレードオフ、守れるものと失うものがそれぞれに両方あるのかということがより分かって、それが地域の住民の方々、それから地域の自治体の方々がより今後も選べるようになるということができればより望ましいだろうというふうに考えております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 東梅貞義

speaker_id: 9282

日付: 2021-02-17

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会