東梅貞義の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(東梅貞義君) 柳ヶ瀬議員、難しい質問をありがとうございます。
 非常に難しいです。これ、私も自問自答するのと、皆さんからもいつも聞かれます。なぜそこまでやらなきゃいけないの、やりたい人がやる、やるべき人がやる、だけれども、なぜそこまでということにお答えできるかどうかということだと思っています。
 でも、これ、もう一度視点をひっくり返してみると、私たちの今ここでしている生活が自然とつながっていないと感じているということだと思います。つながりが見えにくいのでなぜなのかなという素朴な疑問が生まれるのと、それに、やっぱり答えに窮する、それは私たち自然保護団体の中でも大きなクエスチョンだと思っています。
 一つ目、私の試みです。本当にそれでなるほどと思われるか、いやいや、そういうことではなかなか多くの人に伝わらないのか、是非教えていただきたいと思います。
 海の豊かさ、私たちの食卓の彩り、あれは全て生物多様性です。サンマだけを守ることができるか、できません。サンマが食べる生き物、そういう植物プランクトンを食べる生き物であったり動物プランクトンを食べたり小魚を食べたりといういろんなものがつながっていて、最終的に私たちの食卓が支えられています。そうすると、生物多様性を守るというよりは、食卓を守るために必要なこと、これが将来も食べ続けられるために必要なことというふうにもう一度捉え直し、もう一度伝え直すということが必要で、生物多様性を守るというところから入るのにはやはり多少無理があるのかなと感じております。
 二つ目、生き物が農業を支えています。例えば、おいしいイチゴ、これから季節ですね。各地の農業、各地の農協、やっぱり大事な作物です。あれは、蜂が受粉させています。もちろん人手でやっている部分もありますけれども、人の手だけでは到底足りない。それを蜂という昆虫が農業から見れば受粉をしてくれることで豊かな緑が生まれています。そういう農業を支えるという役割が、実は私たちがお金も払わないのに昆虫が支えてくれているのが非常に大きいです。
 これ、日本だけじゃなくて世界でもです。というのを生物多様性の国際科学者パネルが出して、日本国内でも数千億単位、世界でいえばもう兆単位であるということをお示ししています。でも、これももう少し、お伝えするのに何兆円が本当に皆さんの心に届くのか、はたまた農業、食べるものがそもそも昆虫が支えているということのつながりに気付くことが皆さんの心に響くのか、伝え方には相当の工夫が必要だろうと思っています。
 それから三つ目、これ、大事なことなので、道家参考人もおっしゃいましたけれども、私からもお伝えさせていただきたいと思います。
 今日、皆さんがマスクをしています。これは、新型コロナ感染症防止のためです。新型コロナ感染症を防ぐ大事な役割として、今、連日ニュースはワクチンのお話をしています。でも、これがどこから来たのか、どこの自然から来たのかということに気付かずにいると、また次に起こります。
 毎年二種類、三種類の新たなウイルスが見付かっています。人間に動物から感染するウイルスです。それがどこから来るのかというと、皆さん一年前のニュースを御記憶になると、これはニュースの映像なのでまだ確定はしていない事実だと思っていますけれども、中国の市場で取引されている、海鮮市場という名前で報道されていましたけれども、そういう生き物を取引しているところからうつったのではないかということが報道されていました。
 じゃ、その市場に来たのはどこから来たのかということが、まだ科学は確定はしていませんけれども、相当に関係があるだろうと言われていることがあります。それは、元々森の中にいたコウモリから別の動物にうつって、その動物を取引していることによって現在私たち、皆さんがマスクをするという状態になっています。そうすると、何を止めなきゃいけないかというと、人間同士の感染だけではなくて、動物から人間に感染することと、森の中の生き物から人間が取引する生き物に感染する、ここを止めない限り、毎年二つ三つの新しい新興感染症が見付かっていて、それが次にこのコロナ規模になることは防げません。
 そうすると、病気を防ぐということは、実は森林破壊であったり野生生物の違法な取引にも目を向け、そのリスクがこの国でどのくらいなのか、アジアでどのくらいなのかということを見てそれをしない限り、ワクチンで今回のコロナはある程度収まるかもしれませんけれど、次の感染症を防ぐことができません。その自然とのつながりを見直すということが多分生物多様性をもう一度、どこがつながっているから困ったことを防ぐのか、又は今恩恵にあずかっていることを大事にするかということにつながるのかなというふうに考えております。
 以上です。

発言情報

speech_id: 120414305X00220210217_034

発言者: 東梅貞義

speaker_id: 9282

日付: 2021-02-17

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会