森下丈二の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(森下丈二君) どうもありがとうございました。
 今の現状ですけれど、食料の場合、あるいは漁業の場合も魚の場合もそうですけど、種類によります。ただ、スーパーあるいはコンビニのシステムが中心で動いている限りは、どうしても品種が少なく、大量に全国で共通のものを作るということをやっぱり目指してしまうと、それが、そこから薄い利益を全部積み上げた上でもうけを出していくという形になっているわけですね。
 こういうものもある一方で、もちろん、様々な流通の関係の方々が多様性もやっぱり尊重したいと、地域色をちゃんと出したものを売っていくとか、様々な取組をされているわけです。
 成功しているものもたくさんあります。浜から直接地域のイオン、これ新潟だったと思いますけれど、魚を仕入れるという形で、まさにいろんな種類のものを少量なら少量、旬のときなら旬の一番おいしいときに出せるというような試みもあるわけですけれど、これを一番支えるのは消費者意識です。買う方がそれに乗ってこなければ、スーパーでいかに高い意識でそういうことをやっても続かない、続かなかったという事例は山ほどあります。
 どうしても、目の前に同じ魚があって、値段を見てどっちの方が安い、あるいはどっちの方がよく見るものだと思うと、そっちを、安いものを、よく見るものを、安心しているものを買ってしまうという消費者心理があると思うんですが、それをやる前に、それを食べるということはどういうことかなというふうに一歩考えてもらいたいという、消費者の方でですね、そのためには情報の提供が必要、そのためには教育の問題が必要というところに落ちてくるのかなというふうに考えます。
 具体的に、多品種で少量の流通をするということになりますと、流通範囲というのを考えないといけないと思います。日本全体で例えばノドクロをどこでも食べられるように、いつでも食べられるようにする、ノドクロって、その多品種のうちの一つの象徴ですね。量も多分少ないと。ただ、これ全国に展開しようと思うと、そこに矛盾がどうしても生まれてしまいます。それを可能とするためには、例えば値段を高くするという形で沿岸への経済効果ということになるのかもしれません。
 ただ、自分で言い出すのは変ですけど、鯨もそうだと思うんですけれど、全体の供給量が少ないものを全国で広く薄くやろうとすると、どうしても効率上は非常に悪くなる、あるいは探している人がなかなか見付からなくなるということが起こり得ます。品質も良くなくなる。
 ですから、どこに集中してそれぞれの地域の特色のあるものを、まさに多様なものを少量であっても提供していくかと。それを食べたかったらその地域にまた行けばいい。日本人、おいしいラーメン食べにわざわざ何時間も走って食べに行く人ってたくさんいますよね。そういうものを十分取り入れた上で、まさに多様性を求めるような食料供給、食料消費の仕方というのを考えてはどうかなと。
 いろんなところでマグロのとろが一番おいしい、大間のマグロとか言い出すと、みんながそれを食べちゃうわけですね。それは、話題性はあるかもしれませんけれど、消費の仕方、資源への圧力という観点からすれば決してそれはいいことではない。食べるなと言うんじゃないんです。食べ方を考える、そこから始めないと、システム的にはいろいろな手があると思いますけど、意識が一番大きいと思います。
 以上です。

発言情報

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発言者: 森下丈二

speaker_id: 19949

日付: 2021-02-17

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会