森下丈二の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(森下丈二君) 日本で養殖業が余り伸びていないということのネックになっている理由は幾つかあります。
特に魚の場合あるかと思いますけど、いわゆる蓄養ですね、小さなものを大きくする。これの場合は、いまだに養殖といいながら、これは天然資源に頼っています。ウナギがそうですね。ウナギの稚魚が十分いなければ、ウナギの養殖進めば進むほどウナギの稚魚の資源、ウナギの資源に負荷を掛けてしまう。ですから、天然に稚魚を頼っているというのは非常に大きなネックになります。
それから、餌代です。これは、コストの面で非常に餌代が掛かってしまう。大きな話になるんですが、日本でサーモンの養殖をする場合の餌代とチリのサーモンの養殖ありますけど、餌の値段、二倍以上違います。餌が全体の中のコストで非常に大きなものですから、これでなかなか太刀打ちできないというのがあります。
それから、日本の養殖はほとんどが小規模、小資本経営です。ノルウェー、チリ等は大資本になります。この辺りでやっぱり統合が難しいという観点があります。
それから病気の問題、これも、いろんなところで、魚種にもよりますけれど、なかなか難しい状態というのがありました。
あとはエネルギー効率、これは、実際に油を使うという面もありますし、どれぐらいのカロリーに当たる餌を投入してどれぐらいのものをつくるかというコストの面、両方あると思いますけれど、これらが全部重なって、十分やっぱり外国からの同じような商品に太刀打ちできてきていなかったというのはあります。
技術として養殖、ある魚を育てる養殖というのは日本には非常にあるんですけど、二十九種類ぐらいの魚ができると思いますけれど、こういうところでなかなか太刀打ちできない。中国、インドネシアが伸びているのは、粗放的な養殖をやって、餌代ほとんど掛かりません。あるいは稚魚も、自然のものにというより勝手に自分で増えているという感じが非常に多いんですけれど、そういうもので粗放的にやられています。これは、全然やはりもう違う種類の産業ですね。
ですから、どうすればいいという答えにはなっていないとは思うんですけれど、その辺を十分対処しない限り日本の養殖はそう簡単には伸びないということがあるかと思います。