佐藤郁の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(佐藤郁君) お答えさせていただきます。
説明したかったところの御質問いただいて、ありがとうございます。
皆さん、振り返っていただきますと、コンピューターがありますけれども、昔は、IBMだったりNECだったり富士通だったり東芝だったり、全てソフトウエアが違って、それぞれのOSを入れて、それぞれの一太郎を入れて動かさなければならなかったのが、それがIBMがPC/ATという標準規格を作って、コンパックと組んで世界に発表したわけですね。そうすると、高度なサプライチェーンができまして、台湾もしかり、いろんな部品メーカーが競い合って優秀なコンピューターをつくり出した。メモリーにしてもそうです。今、一つのメモリーを買ってくるといろんなノートパソコンに入ると思いますけれども、昔はそうはいかなかったわけですね。東芝用のメモリー、富士通用のメモリーというふうに分かれていた。やはりその標準化、オープンシステム化の力というのは非常に強いと思っています。
映画がありまして、風をつかむ少年という映画があって、私、好きな映画なんですけれども、彼はアフリカの子供ですけど、彼は、図書館で本を見て、自分で風車を造って村の電気をつくるんですね。今それができるかというと、残念ながら、ビッグスリーと言われている会社に、三社に技術が牛耳られ、標準も牛耳られ、なかなか新規参入が難しい。特に、大規模資本になってきて量産化という壁がある中、丸紅さんのような大手の会社さんは、投資家さんは信頼性があって安いものを要求されるので、なかなか新しい風車が入る余地がないというのが現状です。
残念ながら日本の風力発電の産業はなくなってしまいましたけれども、まだまだ優秀なエンジニアが残っています。もちろん失敗したエンジニアたちなんですけれども、失敗というのは非常に重要なことでして、十個の選択肢があるうちの九個の失敗をして、初めて一個が選べるんですね。やみくもに一個を選ぶと、それが将来おかしくなる可能性があるので、早い段階で九個の失敗をすることが重要なんです。その知見を生かせるのは今しかないと思っています。
ですので、なかなか私どもの会社も、そういうことを言うと風車メーカーさんは風車を売ってくれなくなるので何か難しいところではあるんですけれども、せっかく今、日本の技術、我々の先輩のエンジニアが非常に苦労して、最終的に失敗しましたけれども、産業化できませんでしたが、それは、技術が悪いだけではなくて、やっぱり市場性、それぞれの会社の経営の問題もあったかと思います。
ですので、そこを世界に貢献していく、日本がオープンシステム化することで、積極的にオープンシステム化することによって世界に貢献することで、それこそアフリカの子供が自分の村に部品を買い集めてきて風車が造れるような、そんな世の中が今後、二〇五〇年の世界の脱炭素化に向けては必要ではないかなというふうに考えております。
よろしいでしょうか。