井上智夫の発言 (国土交通委員会)
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○政府参考人(井上智夫君) 昨年七月の記録的な大雨により球磨川流域では五十名もの尊い命が失われるなど、甚大な被害が発生しました。
このため、国と県が設置した委員会で豪雨時の河川の水位や流量などの検証を行い、今回の豪雨に対して従来から検討していた貯留型の川辺川ダムを整備していた場合には、人吉地点のピーク流量が毎秒約七千四百立方メートルから毎秒約四千八百立方メートルにまで低減されたと推計しています。
この流量は、人吉地点において川の中で安全に流すことができる流量の毎秒約四千立方メートルを上回っており、このダムだけによって浸水被害を完全に防ぐことはできませんが、例えば、人吉市内の人吉大橋上流付近では球磨川本川の水位が約一・九メートル程度低下し堤防高以下となる、また、人吉市街部から球磨村渡地区にかけての浸水面積が約六割程度減少し、さらに、浸水深が家屋の二階の高さに相当する三・〇メートルを超えることになる浸水面積は約九割程度減少するなどの効果があったと推計しています。
また、昨年の洪水では、人吉市内を流れる山田川などの支川の水位が球磨川本川の影響も受けて高くなり、早朝から浸水被害が発生しましたが、仮に川辺川ダムを整備していた場合には、球磨川本川の水位が下がることにより、山田川などの支川の水位も低下し、支川からの氾濫の発生を遅らせることで避難時間を稼ぐことにもなったと考えられます。