杉野剛の発言 (予算委員会)
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○政府参考人(杉野剛君) スーパーコンピューター「富岳」についてでございます。
「富岳」につきましては、先代の「京」の経験を踏まえまして、幾つかの目標を立てて開発をしてまいりました。一つには世界最高水準のアプリケーション実効性能、それに高い消費電力性能、さらには健康、医療、気象、防災などといった様々な分野での活用に向けた高い汎用性、こういったことを目標といたしまして、平成二十六年度から開発を行ってまいったところでございます。
その結果、今先生御指摘いただきましたように、令和二年六月及び十一月に発表されましたスーパーコンピューターの世界ランキングにおきまして、単純な計算性能を競うランキングに加えまして、アプリケーション実効性能、AI、ビッグデータの処理性能を測るランキングにおきましても一位を獲得することができました。複数のランキングで一位を獲得できたということは、「富岳」の高い総合力を示しているのではないかなというふうに考えているところでございます。
お尋ねのこれまでの成果でございますけれども、昨年四月から緊急に実施してまいりました新型コロナウイルス感染症対策の研究におきまして、「富岳」の高い性能を活用した様々なシミュレーションを実施してまいりました。
例えば、先ほど御紹介いただきましたように、マスクやパーテーションによる飛沫飛散の抑制効果を科学的に検証すること、さらには、公共交通機関や飲食店等におきまして換気効果、空気を入れ替える効果を定量的に提示いたしまして、公的機関や企業の感染防止策の検討に御活用いただいたこと、そして、二千種類以上の既存薬、既にあるお薬から新型コロナウイルスに有効と考えられる治療薬候補を短期間で探索したりといったこともやってまいりました。
こういった成果につきましては、逐次公表させていただきますとともに、関係府省等にも共有いたしまして、感染症対策の検討に活用いただいてきたところでございます。
一方、今月から前倒しで開始いたしました本格共用に対する御期待ということでございますけれども、「富岳」では様々な分野の研究開発に役立つ幅広いアプリケーションを利用することができますので、その世界最高水準の性能と汎用性の高さをアカデミアはもとより産業界の方にも幅広く御活用いただきまして、科学技術振興や産業競争力強化を始めといたしまして、安全、安心の国づくりなどの様々な分野におきまして画期的な成果の創出につながることを期待したいと思っております。
また、研究開発のみならず、国民共有の大切な財産でございますので、例えば学生あるいは児童生徒の皆さんにも「富岳」の世界最高水準の性能を御体験いただく、そういった機会を設けるなどいたしまして、次世代を担う人材の育成にも活用してまいりたいと考えております。
こうした期待に「富岳」が存分に応じていくことができるよう、文部科学省といたしましては、使いやすい利用制度あるいは利用支援体制の整備などに努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。