尾身茂の発言 (予算委員会公聴会)

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○公述人(尾身茂君) 先生の御質問は、一つは効果があったかという話ですよね。
 私は、今回のこと、これどうして急に上がって急に下がって、また少し徐々に下がって、今下げ止まっているのかということをしっかり我々の社会がみんな共有する必要があります。
 急に最後の方にがあっと上がってきたのは、そのときは分かりませんでしたけど、ここの急の上がりは、もう明らかにその主要な原因の一つは、先ほど申し上げましたように、再三のお願いにもかかわらず、結果的にこれは忘年会を中心に、しかも若い人が最初です、それからすぐに世代間を超えていったということがほぼ分かっておりまして、感染のピーク、発症日とか報告日ではなくて、我々、感染日を大体推定していますけれども、感染のピーク、一番高くなったのは、これは十二月三十日、三十一日で、そういうことで、で、急に下がりましたよね。これ、急に下がったのは、別に緊急事態宣言の効果ではなくて、いわゆる忘年会要素がなくなりますよね。ということで、その後、ある程度になってから、今度は緊急事態宣言の、いわゆる時短なんかの効果が出てきたと思います。
 それで、二段階ですよね、忘年会ファクターがまずなくなって、それから緊急事態宣言の効果がある程度、特に時短、夜の方のことが、飲食店がかなり閉じましたので、それで下がって、今のところで下げ止まりになっていると。これはどういうことかというと、今回は、経済等々、去年の四月と違ってエビデンスベースで急所をついてやってきたということで、それと同時に、今先生おっしゃったようにだんだんと人々が疲れてきたという、その二つの、で、ここで、今までの効果が有効だったけど、これ以上はなかなか、二つの要素ですよね、人々の意識もあるし、今回はいわゆるロックダウンしているわけではないですから。
 したがって、これから何をすべきかというところが一番大事で、私は、緊急事態宣言の今解除あるいは延長というのが昨日も国会でも随分議論されて、それは非常に重要ですよね。どういう考え、どういう根拠で延長するのか解除するのか、そのことが極めて重要ですけど、私は、それと同時に、実は早晩解除されますよね。これ、一生ずうっと緊急事態宣言が延々と続くわけじゃなくて、いずれ解除される。私は、解除された後の期間の方が長いですね。これをどう、解除をした後にどういうふうな社会、感染症対策も含めて、検査体制のことも含めて、医療提供体制の充実を含めて、あるいはサーキットブレーカーが効くような、実はサーキットブレーカーは、去年の私ども分科会も、もう七、八月の頃からステージの考えを出したのは、実はサーキットブレーカー、ところが様々な理由で効かなかったわけですよね。ステージ3で止めたいのが行っちゃった、このことはよく、なぜ行ったのかということも分析をしないと同じことが起きますから。
 そういう意味では、私は、一つは、先ほどから議論があった検査、重点的な検査を、今まではキャパシティーの問題もあったし、我々分科会はもう去年の夏頃から、無症状者の方も重点的に、特にリスクの高いということを言っていましたけど、なかなかそれが国レベルでボリュームとしてがっと行かなかったので、ここはもう私は、これから早晩解除されるに備えて、これからの感染対策は、今までの単に延長じゃなくて、質的にも量的にも少しジャンプさせる必要が、これがないと、私は、なかなかこれからの、ワクチンが来て、いずれ安定する時期が来ます、その間ですね、この間が極めて重要で、ワクチンがかなりの人に行って、ある程度、これでワクチンが行ったからといって感染がゼロになることはありませんが、ただ、この病気に対するパーセプションといいますか、これは明らかに変わってきます。そういう、どこまで、いつまでかはちょっとなかなか、今ワクチンのサプライのロジスティックの問題がありますから。
 ただ、そこに至るまでは、最低、さっき言ったように感染に強い社会をつくる。そのためには、国民の協力だけに頼る、国民も一定程度の私は協力もこれからも必要だと思いますけど、やはりここは国、自治体が今まで以上のリーダーシップを取って、国民が協力してもいいという気分になるような検査体制であり、医療体制であり、そういうリバウンド防止のメカニズム、いざとなったら果敢にディシジョン、意思決定ができると。こういうことが、去年学んだわけですから、そういうことをする時期に来て、結論から言えば、今までのそのままの延長、その延長というのは今の緊急事態という意味ではなくて、同じことを続けるということでは私は無理で、質的にもいろいろ変える必要がある時期に、ちょうどいい今時期に来ていると思います。

発言情報

speech_id: 120415262X00120210316_008

発言者: 尾身茂

speaker_id: 14872

日付: 2021-03-16

院: 参議院

会議名: 予算委員会公聴会