大庭三枝の発言 (予算委員会公聴会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○公述人(大庭三枝君) 滝波先生、御質問ありがとうございました。手短にお答えしたいと思います。
一つには、リベラル国際秩序、市場経済、そしてワシントン・コンセンサスの時代は終わっていて、その次の時代における日本の経済成長への方策はどうあるべきかという質問だと思います。
二つ挙げたいと思います。
一つは、日本が経済的に残念ながら低迷したのはやはりイノベーションの不足ということでありまして、例えば日本は、やっぱり自動車産業にしても何にしても、半導体にしても、一時期は非常に世界の先端を走っていたわけです。ところが、やはりこれは日本の社会の在り方そのものがいわゆるイノベーションや新しいアイデアの創出というものに合致していないという非常に余り条件のよろしくない中で、イノベーションを起こせなかった、自分たちが先頭に立ってイノベーションを起こせなかったということにあるんだと思います。その点では、そのQUADの中に新技術の促進ということについての協力についてワーキンググループを設置するという話がございます。日本単独では難しくても、ほかの意を同じくする国々とそのイノベーションについて協力をして、新技術の立ち上げというものに貢献していくことというのが一つのキーになるのかと思います。
それと、もう一つ。確かにリベラル国際秩序及びワシントン・コンセンサスの行き過ぎというのが世界経済危機をもたらし、世界の格差を増大させ、いろんな不利益を多くの社会にもたらしている。特に格差の増大による社会の分断というのはどの国でも議論されていて、今でも深刻です。ですので、私が最後に申し上げた公正で持続可能な成長というのは、そういった国境を越えてサプライチェーンを拡大して、それの深化によって成長していくという、このモデルは今でも私は生きていると思います。特にアジア、東アジアではこのモデルは生きていて、どの国もそういったことを目指し、それでRCEPやTPPが成立したんだと思っています。
ですけれども、それの弊害というもの、それをどのように制御していくか、コントロールしていくかということが非常に重要で、そういう新しい要素を加えた通商政策を進めていくことが日本にとって非常に大事だと、これは日本にとっても地域全体にとっても国際社会にとっても非常に大事だと考えている次第です。
台湾については非常に難しい問題です。ただし、日本は確かに中国との、一つの中国原則に従って中国との関係を維持している以上、台湾を何か国家承認する、政府承認するということは非常に難しい、ほとんどできないと私は思います。なんですけれども、今の台湾と日本とのこれまでの積み上げてきた関係上、何かできることはあるだろうというふうに思っておりまして、台湾との間では、常にそのパイプを維持しながら地域における共通の懸念について協議するといったことについては、協議あるいは意見交換ということについてはやっていく必要が、公式、非公式にやっていく必要があるし、それを今後も継続していく必要があるだろうと思います。台湾は日本にとって非常に重要な友人であるというふうに考えています。
以上です。