除本理史の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(除本理史君) ありがとうございます。
学術上の通常の定義ということでいえば、もう福島先生に申し上げるようなことはないんですけれども、事故と相当因果関係があるものというくくり方を一般にはされてしまい、じゃ、その相当因果関係とは何ぞやということが当然争いにもなってくるということでありますけれども、私は法律というよりはむしろ環境経済学という観点から見ておりますので、そういたしますと、基本的にはその事実的な因果関係といいますか、事故によって引き起こされたネガティブなインパクト全てを被害というふうに見ていくべきではないかというふうに思っています。それが、その賠償として対処すべきものなのか、あるいは政策上の課題になるのか、例えば復興政策の中で対処すべきものなのかと、これは切り分けが当然存在するだろうとは思っております。
特に、私たち環境経済学の観点からいいますと、絶対的損失という概念があります。これは、もう取り返しが付かない被害ということですね。お金でも償えないし、代わりのものを持ってくることもできない。これはもう典型的なものは健康被害、公害の健康被害のようなものでありますが、そうした取り返しが付かない被害、これは、例えば山の被害が百五十年続くといったような場合に、これは回復可能と言えるのかというような時間スパンとの関係もありますけれども。
こうしたその取り返しが付かない被害というのは基本的には引き起こしてはならないだろうということで、これに対して、例えばその原子力を利用していくという場合には細心の注意を払って予防的に、予防原則にのっとって対処しなければならないということも論理的には流れとして出てくるということだろうと思います。