林芳正の発言 (安全保障委員会)
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○林国務大臣 今委員からもお話がありましたように、プーチン大統領は、二〇〇七年以降、NATOの東方拡大に対する懸念を累次にわたり表明し、昨年十二月に、この点に関するロシアの要求を盛り込んだ合意文書案を米国及びNATOに対し提示した上で公表し、ロシアと米国及びNATOとの間で対話が行われておりましたが、双方の立場に大きな隔たりがあるものというふうに承知をしております。
ロシア側のNATOに対する認識がいかなるものであっても、今回のロシアによるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、いかなる理由があっても正当化することはできないと考えております。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難をするところでございます。
今こそ、この国際秩序の根幹、これを守り抜くために国際社会が結束して毅然と行動しなければならないと考えます。我が国としてこのことを示すべく断固として行動してまいって、こうした暴挙には高い代償が伴うということを示していかなければならないと思っております。
こうした考えの下で、我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、迅速に厳しい措置を打ち出しております。
そして、お尋ねのブダペスト覚書等でございますが、一九九一年の十二月に旧ソ連が崩壊した後、ウクライナが非核兵器国としてNPTに加入し、旧ソ連が配置した残存の核兵器を放棄する、その代わりに米国、英国、ロシアがウクライナの領土の一体性や政治的独立を保証し、既存の国境を尊重するということが確認され、一九九四年十二月に先生から御指摘のあったブダペスト覚書が当該四か国の間で取り交わされたわけでございまして、ロシアは当事者ということになるわけでございますが、今回のロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であり、そういった意味でこのブダペスト覚書に反するものでありまして、厳しく非難をするところでございます。
さらに、九七年に締結されたNATO、ロシアの協力関係の基礎を定めた文書において、NATOは、本質的な戦闘部隊の追加の常駐によるというよりも、必要な補強能力等を確保することにより集団防衛を実施するという旨を明記しております。この点、ロシアは東欧のNATO加盟国への軍事インフラの配備がこの文書の内容に反していると主張しておりますが、NATOの方は、これらの配備は一時的なものであり、この文書に反しない旨を主張している、こういうふうに承知をしておるところでございます。