安全保障委員会

2022-03-10 衆議院 全157発言

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会議録情報#0
令和四年三月十日(木曜日)
    午前八時三十分開議
 出席委員
   委員長 大塚  拓君
   理事 門山 宏哲君 理事 武田 良太君
   理事 星野 剛士君 理事 宮澤 博行君
   理事 篠原  豪君 理事 徳永 久志君
   理事 美延 映夫君 理事 吉田 宣弘君
      青山 周平君    江渡 聡徳君
      熊田 裕通君    國場幸之助君
      齋藤  健君    塩谷  立君
      鈴木 憲和君    中曽根康隆君
      長島 昭久君    浜田 靖一君
      細野 豪志君    松島みどり君
      新垣 邦男君    伊藤 俊輔君
      玄葉光一郎君    太  栄志君
      岩谷 良平君    掘井 健智君
      吉田久美子君  斎藤アレックス君
      赤嶺 政賢君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   防衛大臣         岸  信夫君
   内閣官房副長官      木原 誠二君
   防衛副大臣        鬼木  誠君
   防衛大臣政務官      岩本 剛人君
   防衛大臣政務官      中曽根康隆君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  加野 幸司君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  吉川 徹志君
   政府参考人
   (消防庁次長)      小宮大一郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 股野 元貞君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長)            船越 健裕君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    市川 恵一君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    宇山 秀樹君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            長岡 寛介君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    安藤 俊英君
   政府参考人
   (海上保安庁総務部長)  勝山  潔君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房政策立案総括審議官)       川嶋 貴樹君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  増田 和夫君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  土本 英樹君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  川崎 方啓君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  岡  真臣君
   政府参考人
   (防衛省統合幕僚監部総括官)           深澤 雅貴君
   政府参考人
   (防衛装備庁装備政策部長)            萬浪  学君
   安全保障委員会専門員   奥  克彦君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十日
 辞任         補欠選任
  佐藤 茂樹君     吉田久美子君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田久美子君     佐藤 茂樹君
    ―――――――――――――
三月八日
 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
 国の安全保障に関する件
     ――――◇―――――
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大塚拓#1
○大塚委員長 これより会議を開きます。
 国の安全保障に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官加野幸司君、内閣官房内閣審議官吉川徹志君、消防庁次長小宮大一郎君、外務省大臣官房参事官股野元貞君、外務省アジア大洋州局長船越健裕君、外務省北米局長市川恵一君、外務省欧州局長宇山秀樹君、外務省中東アフリカ局長長岡寛介君、外務省領事局長安藤俊英君、海上保安庁総務部長勝山潔君、防衛省大臣官房政策立案総括審議官川嶋貴樹君、防衛省防衛政策局長増田和夫君、防衛省整備計画局長土本英樹君、防衛省人事教育局長川崎方啓君、防衛省地方協力局長岡真臣君、防衛省統合幕僚監部総括官深澤雅貴君、防衛装備庁装備政策部長萬浪学君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大塚拓#2
○大塚委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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大塚拓#3
○大塚委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。國場幸之助君。
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國場幸之助#4
○國場委員 本日は、貴重な質問の機会をありがとうございます。自由民主党の國場幸之助です。
 まず、ウクライナ戦争から我が国が何を備えるべきか、こういう問題意識から両大臣に質問をしたいと思います。
 ロシアによるウクライナ侵略は、力による現状変更、平和を破壊する行為であり、絶対に許すことはできません。ロシアの暴挙に対し国際社会が結束をし、高い代償を払わせる、この政府の姿勢を強く支持します。
 同時に、ウクライナの事態や力による国際秩序を破壊する試みは、尖閣諸島や台湾海峡でも直面し得る我が国の危機でもあり、我が事として受け止め、安全保障戦略や外交政策を打ち出していかなければなりません。
 今回の事態から我が国は何を教訓とし、備えるべきなのか、防衛大臣と外務大臣からそれぞれ答弁をお願いします。
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岸信夫#5
○岸国務大臣 まさに、委員の御指摘の認識、共有するところでありますけれども、ロシアによるウクライナ侵略は、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為でありまして、力による一方的な現状変更は決して許されるものではありません。我が国の防衛大臣として、このような現状変更をインド太平洋地域や東アジア地域で許すわけにはまいりません。
 その上で、厳しさを増す安全保障環境の下で、政府として、我が国の領土、領海、領空、また国民の生命と財産を守り抜くため、今回のウクライナ侵略をしっかりと分析をし、新たな国家安全保障戦略等を策定いたします。この中で、国民の命や暮らしを守るため、防衛力を抜本的に強化してまいります。
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林芳正#6
○林国務大臣 ただいま防衛大臣からも御答弁があったとおりですが、今回のロシアによるウクライナ侵略、これは力による一方的な現状変更の試みであって、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為だということでございます。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難をいたします。また、今回のウクライナ侵略のような力による一方的な現状変更を、インド太平洋、とりわけ東アジアで許してはならないと考えております。
 我が国を取り巻く安全保障環境について申し上げますと、北朝鮮による核・ミサイル開発、また東シナ海、南シナ海における一方的な現状変更の試み、軍事バランスの変化による緊張の高まりなど、厳しさと不確実性を増しております。こうした現実に直面する中、我が国は新たな国家安保戦略を策定し、我が国自身の防衛力の抜本的強化に取り組む決意でございます。
 その上で、外務省としては、日米同盟の抑止力、対処力の強化、これをしっかり図っていくとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を、関係国や地域のパートナーとの間で一層強化してまいりたいと考えております。
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國場幸之助#7
○國場委員 ありがとうございます。両大臣からも御発言がありましたように、国家安全保障戦略の見直し、これが今回必要だという認識だと思っております。
 ミサイル危機や、サイバー、宇宙、経済安保、またエネルギー安保、そしてウクライナに見られる力による国際秩序への挑戦といった新たな脅威が山積をしており、このことは日本の周辺にも事態が明確に表れております。
 見直しの際に大切なことは、新たな脅威に対応していくという視点も大切なんですけれども、日本の国是として変わらないもの、守るべきもの、この点に対するお考えを聞きたいと思います。変化に対応する、変化が速いからこそ変わらないといった部分が大事だと思いますので、その点に対する答弁をお願いします。
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加野幸司#8
○加野政府参考人 お答えを申し上げます。
 私ども政府の取組として、平成二十五年度に初めて国家安全保障戦略を策定したわけでございますけれども、これまで、この戦略あるいはその考え方に基づきまして、政府としては、例えば、新しく、自由で開かれたインド太平洋の構想を打ち出しまして、これを関係国と連携しながら推進するなど、この戦略の示す方向性に沿った主導的な取組を発展させてまいりました。
 また、同じくこの戦略に基づきまして、平和安全法制、防衛装備移転三原則など、国家安全保障政策に関わる様々な取組を着実に推進してきたところでございます。
 こうした戦略の考え方の基本的な部分については、今後とも大事にしていかなければいけないところであろうかと存じます。
 ただ、他方では、国家安全保障戦略の策定から約八年を経過して、その間に、北朝鮮のミサイルの問題、一方的な現状変更の試みの深刻化、軍事バランスの急速な変化、宇宙、サイバーといった新しい領域や経済安全保障上の課題など、我が国をめぐる安全保障環境はこれまで以上に急速に厳しさを増してきているという状況がございます。
 新しい国家安全保障戦略の策定に際しましては、委員御指摘の今回のウクライナ侵略も踏まえて、我が国の安全保障政策の在り方について政府としてしっかりと議論をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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國場幸之助#9
○國場委員 ありがとうございます。新たな脅威に対応していく、そしてまた変わらないものもしっかりと推進をしていくということであります。
 私は、日本の国是というものは、やはり海洋国家であるということだと思っております。その上で、自由と民主主義といった普遍的な価値を大事にしつつ、日本が古来持っている、和をもって貴しとしていく、武士道から始まる道義の精神、そしてまたビジネスにしても倫理や道徳といったものを大事にしていく、そういったものを推進していく日本らしい国家安全保障戦略をまた新たに見直していくことが大切だと考えております。
 海洋という部分について何点かお尋ねしたいと思いますが、不測の事態を防ぎ海洋の安全を守る海空連絡メカニズムについて質問したいと思います。
 これは、約十年の協議を経て、二〇一八年の五月の九日の首脳会談で覚書の締結をしております。あれから四年近くたちますが、ホットラインという部分はまだ開設をしておりません。本年中に運用を始める目標の確認が岸防衛大臣の昨年末のテレビ会議でなされていると思いますが、やはり、日本を取り巻く日中間の緊迫した事態がありますので、ホットラインは急務だと思っております。開設がこのように遅れている理由は何なんでしょうか。
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増田和夫#10
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの日中防衛当局間のホットラインは、二〇一八年六月に運用開始している日中海空連絡メカニズムの目的である防衛当局間における信頼醸成や不測事態の回避などを図る上で、極めて重要な役割を有するものだと考えております。
 防衛省といたしましては、このホットラインの安全保障上の重要性に鑑みますと、日中間での通信を確実かつ円滑に行うことが不可欠であるため、保全をどのように図っていくのか、また、回線の専門的、技術的な細部について中国側とも綿密な調整が必要でありますところ、日中間にこうした回線を構築するためには一定の時間を要するのは不可欠であると考えております。
 その中で、コロナ禍の中で、人の往来が制限されまして、調整がなかなか進まなかったという事情もあるとは思います。しかしながら、委員御指摘のとおり、ホットラインにつきましては、昨年十二月の日中防衛相会談におきまして、本年中の運用開始を目標とすることで一致しておりまして、現在、その実現に向け、日中防衛当局間で技術的な細部につきまして鋭意調整を行っているところでございます。
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國場幸之助#11
○國場委員 日中防衛当局間の年次会合や専門会合の開催が行われているということであります。
 再度質問したいんですが、やはり、最も偶発的な衝突が懸念される場所というものは、尖閣諸島を含む海域であると思います。この点がどのようになっているのか。そして、領海や接続水域への侵入を繰り返している、中央軍事委員会の傘下にもある海警局の公船と海上保安庁の船艇こそ最前線で対峙しているので、それこそ連絡メカニズムの適用が必要なのではないかと思いますけれども、この点についての答弁をお願いします。
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増田和夫#12
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の海空連絡メカニズムにつきましては、主に日中の艦船、航空機間での不測の衝突を回避することを目的といたしまして、防衛当局間年次会合及び専門会合の開催、自衛隊と人民解放軍の艦船、航空機間での直接連絡、日中防衛当局間のホットライン開設という三つの内容から構成されております。
 年次会合、専門会合につきまして、昨年三月に三回目となる会合が実施されておりますし、このような機会も通じまして、艦船、航空機間での直接連絡が日中間で適切に運用されていることを確認しております。
 日中防衛当局間のホットラインにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、本年中の運用開始に向けまして鋭意調整を行ってまいります。
 なお、本メカニズムは、双方の艦船、航空機間の連絡方法等を規定するものでありまして、具体的な海空域を念頭に置いたものではなく、地理的適用範囲に関する規定は設けておりません。
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勝山潔#13
○勝山政府参考人 海上保安当局間の連絡につきましては、本庁レベルでは、平成二十七年一月に開催された第三回日中高級事務レベル海洋協議におきまして、中国海警局との間に対話の窓口が設置されておりまして、両機関の意思疎通の強化と相互信頼の増進を図っております。
 また、現場レベルにおきましては、尖閣諸島周辺海域において領海警備に従事している当庁巡視船には中国語を話すことができる海上保安官が乗船しており、中国海警局に所属する船舶との間で、無線通信や電光掲示板等のコミュニケーション手段により意思疎通ができてございます。
 これらに加えまして、海上保安庁が主導して開始いたしました北太平洋海上保安フォーラム、アジア海上保安機関長官級会合及び世界海上保安機関長官級会合といった多国間連携や、日中高級事務レベル海洋協議といった二国間連携の枠組みを通じて、中国海警局を含む諸外国海上保安機関との連携協力を引き続き行ってまいります。
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國場幸之助#14
○國場委員 続きまして、海上衝突回避規範、いわゆるCUESについてお尋ねをしたいと思います。
 これは、二〇一四年の西太平洋海軍シンポジウム、いわゆるWPNSで二十一か国が合意した海上衝突回避規範でありまして、日本、中国、ロシア、韓国も入っております。
 しかし、CUESは規範であって、罰則規定や遵守義務はありません。そして、軍のみの規範であり、海保は対象ではなく、西太平洋と地域が限定されております。
 我が国は、国家安全保障戦略において、海洋国家として、航行の自由と法の支配、自由で開かれた安定した海洋という海洋安全保障も大切な価値としておりますけれども、今年の十月、日本はWPNSの議長国となっております。これを機に、規範にとどまっているCUESに法の支配を確立し、海軍船艇のみではなく公船といったものにも何らかの共通認識を持ってもらい、地域に関しましても参加国を増やして、世界中の航行の自由に拡大する取組というものは、日本らしい、世界平和に貢献する道だと思いますけれども、この点について答弁をお願いします。
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増田和夫#15
○増田政府参考人 お答え申し上げます。
 西太平洋海軍シンポジウム、WPNSの参加国の拡大につきまして予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきますが、WPNSに参加する国は、一九八八年の初開催時の十二か国から、昨年開催時にはメンバー国二十二か国、オブザーバー国八か国の合計三十か国にまで拡大してきております。
 なお、御指摘のCUESは、洋上における不測事態の発生を予防し回避するための有益な国際的枠組みであり、確かに法的拘束力を有するものではありませんが、法の支配の貫徹や信頼醸成のためには、このCUESを含めた国際ルールの徹底が極めて重要であると考えております。
 防衛省といたしましては、今後も、WPNSを含めたあらゆる機会を活用いたしまして、国際社会に対しその重要性の普及に努めてまいりたいと思っております。
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國場幸之助#16
○國場委員 済みません、時間の都合で次の質問に移りたいんですが、台湾海峡の安定についてお尋ねをしたいと思います。
 フォーリン・アフェアーズの最新号に、台湾有事、台湾防衛についての二つの論文がありました。この中の一つに米国の共和党の下院議員の論文がありまして、その中で、台湾をめぐってはアメリカは現在は敗北の軌道にあると。そして、最も大事なことはオーストラリアと日本を含む同盟国との間で作戦計画構造をしっかりと打ち出していくことであるという提言がありました。
 我が国は、一九七二年の日中国交正常化の際、日中共同声明に従い、台湾とは非政府間の実務関係を維持し、台湾問題は両岸の当事者間の平和的解決を求めるというのが一貫した立場であると思います。
 我が国のスタンスとバイデン大統領の台湾をめぐる一連の発言とを踏まえて、日本は、台湾海峡の安全と、日米を始めとする国際社会と連携した抑止力の維持、そういったものをどのように備えているんでしょうか。
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船越健裕#17
○船越政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、台湾につきましては、日中共同声明に基づきまして、非政府間の実務関係としてしっかり発展させていくということを考えております。
 また、我が国といたしましては、台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障はもとより、国際社会の安定にとっても極めて重要、さらに、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するということが従来からの一貫した立場でございまして、そうした立場に基づきまして、今後とも様々な対応、発信を行ってまいりたいと考えております。
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國場幸之助#18
○國場委員 台湾の邦人保護についてもお尋ねしたいんですが、先月、石垣市の市長選挙がありました。その際に、与那国の町長の方から、台湾の軍事演習が最近活発に行われており、与那国までその音が聞こえることもある、そういう話を訴えておりました。
 台湾海峡の危機というものは日本の危機であり、その最前線は沖縄県です。邦人保護には、自治体も含めて、様々な危機意識の共有と、また情報、対策といったものの連携が大切だと思いますが、それも政府の役割だと思います。この点についての答弁をお願いします。
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安藤俊英#19
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 海外に渡航、滞在する邦人の保護は、外務省の最も重要な責務の一つでございます。平素から、在外邦人の保護や退避が必要となる様々な状況を想定し、必要な準備、検討を行っており、邦人保護の強化を図っているところでございます。
 その上で、一般論といたしまして、邦人の退避が必要となる事態が発生する場合には、まずは、極力、商用定期便が利用可能なうちに、在外邦人の出国、出境又は安全な場所への移動の確保に努めることになります。
 有事におけます我が国の個々の対応につきまして、個別具体的な国、地域名を挙げてつまびらかにすることは、事柄の性質上、差し控えさせていただきますが、いずれにいたしましても、邦人の安全確保に万全を期するべく、政府として全力を尽くす考えでございます。
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國場幸之助#20
○國場委員 特に自治体との連携といったものも大事にやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 最後に、ウクライナ情勢を踏まえた北方領土の行方についてお尋ねをしたいと思います。
 今、ロシアに厳しい制裁を科し、侵略に伴う高い代償を払わせる時期ですから、北方領土の返還交渉というものはしばらく先行きが見えないと思います。御高齢の元島民の方々を思うに、本当に申し訳なく思っております。
 二〇三五年、この年は、ロシアが我が国固有の領土の北方領土を占拠して九十年目の年です。択捉島と得撫島との国境線が画定したのは一八五五年の二月の七日ですから、つまり、日本人が北方領土に生活をしていたのは一八五五年から一九四五年までの九十年間で、二〇三五年という年は、ロシア人が生活をして九十年目の年になります。
 領域紛争の解決を依頼された国際裁判所は、紛争当事国に、領域主権の継続的かつ平穏な行使に当たる証拠で優劣を判断しようとされておりますけれども、継続的の定義が定まっていないとはいえ、二〇三五年までの十三年間は、北方領土返還を実現する上で我が国にとって極めて重要な期間となります。ちなみに、改正大統領選挙法で、プーチンの任期は最長二〇三六年となっております。
 ロシアに厳しい制裁を科す時期で、返還交渉をできる時期ではないのは理解しておりますけれども、今後の見通し、どのように考えておりますでしょうか。
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宇山秀樹#21
○宇山政府参考人 お答え申し上げます。
 ロシアとの間では、両国間の最大の懸案である北方領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、これまで粘り強く交渉を進めてまいりました。しかし、今回のロシアによるウクライナ侵略に対しては、G7を始め国際社会と結束して毅然と行動する必要がございます。
 北方領土問題に関する我が国の立場や、御高齢になられた元島民の方々の思いに何とか応えたいという政府の考えにはいささかも変わりはございませんが、今このときの状況に鑑みれば、平和条約交渉の展望について申し上げられる状況にはないと考えます。
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國場幸之助#22
○國場委員 ありがとうございました。
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大塚拓#23
○大塚委員長 次に、篠原豪君。
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篠原豪#24
○篠原(豪)委員 立憲民主党の篠原豪でございます。
 今日は、林外務大臣、岸防衛大臣に、お忙しい中、おいでいただきました。
 ロシアの問題、これは許せないことだと思います。今回のロシアによるウクライナ侵攻は侵略であり、明確な国際法違反であることを確認したいと思います。
 力による国際秩序の変更は許されません。特に、国連の常任理事国が、武力行使の違法化を定めた国連憲章に真っ向から反する行動を取ったことは極めて重大だと考えています。我々は、今こうした暴挙に対し勇敢にも国を守るために戦っていらっしゃる、ウクライナの国民に連帯の意を示したいと考えています。また、同時に、犠牲になられました方々に謹んで哀悼の誠をささげたいと思います。
 さて、ロシア軍がモスクワ時間の二月二十四日の午前六時にウクライナへの全面侵攻を開始してから今日で、木曜日ですから二週間になります。この間、主要都市を同時空爆したり、巡航ミサイル、弾道ミサイルで軍の防空施設を破壊したと。ロシア国防省も発表していますし、ウクライナの国境沿いに集結していた地上部隊も国境を越えて、今、キエフの近くで攻防戦を繰り広げています。
 そういった中で幾つか、今日は、林外務大臣と質疑させていただくのは初めてですので、この問題について議論をさせていただきたいと考えておりますし、政府の考え方を幾つかの観点で聞かせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、NATOの拡大問題について伺いたいと思います。
 プーチン大統領は、NATOが冷戦後、旧ソ連陣営に属していた東欧などを受け入れ、加盟国を三十か国に倍増させたことに不満を募らせ、NATOの東方拡大停止や、NATOの兵器、部隊の配備を東方拡大前の状態に戻すことを要求し、軍事圧力を高めてきました。
 もちろんこうしたNATO脅威論は、ゴルバチョフさんも最近テレビでお話をされていましたけれども、ロシア国内では軍部だけでなく広く共有をされているようで、そういったことを言っていたことには、皆さんもそうなんだろうと納得されたんじゃないかと思います。もちろん、そんなことを言ったって、NATOがこれを拒絶するのは当たり前の話でありまして。
 加盟を申請するか否かの判断は、ウクライナのような、ロシアに隣接し、その脅威をダイレクトに感じている主権国家が自ら判断することであって、ロシアが決めることでも何でもありません。NATOも、加盟申請を拒否するといった、ウクライナを見捨てるような判断ができるわけもないわけですね。
 日本でも、ロシアの専門家と言われる学者で、NATO脅威論を欧州の安全保障の観点から肯定するかのような解説をする方もいらっしゃるようにも聞いていますけれども、政府としてこうしたロシア側の認識をどのように評価し、また、対処すべきであるということを考えているのかということをお伺いしたいと思います。
 特に、一九九四年にウクライナ、ロシア、米、英が署名したブダペスト覚書で、ウクライナがソ連崩壊時に国内にあった核兵器を放棄する代わりに同国の主権を尊重し武力行使や威嚇をしないと定め、次いで、一九九七年のNATOとロシアの基本合意で大規模な戦闘部隊の恒久的配置を控えるとしたことの意味、これも含めて政府の認識をお聞かせください。
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林芳正#25
○林国務大臣 今委員からもお話がありましたように、プーチン大統領は、二〇〇七年以降、NATOの東方拡大に対する懸念を累次にわたり表明し、昨年十二月に、この点に関するロシアの要求を盛り込んだ合意文書案を米国及びNATOに対し提示した上で公表し、ロシアと米国及びNATOとの間で対話が行われておりましたが、双方の立場に大きな隔たりがあるものというふうに承知をしております。
 ロシア側のNATOに対する認識がいかなるものであっても、今回のロシアによるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、いかなる理由があっても正当化することはできないと考えております。明白な国際法違反であり、断じて許容できず、厳しく非難をするところでございます。
 今こそ、この国際秩序の根幹、これを守り抜くために国際社会が結束して毅然と行動しなければならないと考えます。我が国としてこのことを示すべく断固として行動してまいって、こうした暴挙には高い代償が伴うということを示していかなければならないと思っております。
 こうした考えの下で、我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携し、迅速に厳しい措置を打ち出しております。
 そして、お尋ねのブダペスト覚書等でございますが、一九九一年の十二月に旧ソ連が崩壊した後、ウクライナが非核兵器国としてNPTに加入し、旧ソ連が配置した残存の核兵器を放棄する、その代わりに米国、英国、ロシアがウクライナの領土の一体性や政治的独立を保証し、既存の国境を尊重するということが確認され、一九九四年十二月に先生から御指摘のあったブダペスト覚書が当該四か国の間で取り交わされたわけでございまして、ロシアは当事者ということになるわけでございますが、今回のロシアによるウクライナ侵略は明白な国際法違反であり、そういった意味でこのブダペスト覚書に反するものでありまして、厳しく非難をするところでございます。
 さらに、九七年に締結されたNATO、ロシアの協力関係の基礎を定めた文書において、NATOは、本質的な戦闘部隊の追加の常駐によるというよりも、必要な補強能力等を確保することにより集団防衛を実施するという旨を明記しております。この点、ロシアは東欧のNATO加盟国への軍事インフラの配備がこの文書の内容に反していると主張しておりますが、NATOの方は、これらの配備は一時的なものであり、この文書に反しない旨を主張している、こういうふうに承知をしておるところでございます。
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篠原豪#26
○篠原(豪)委員 政府の認識は分かりました。
 私は、ロシアと国境を接する国にNATO軍が配備されると、軍事的な脅威を直接受けるということがあるにせよ、かつて専制主義国家であった旧ソ連邦構成国に親欧米派の政権が誕生して、民主化が進展し、それがロシア国内にも波及して、歴史的、文化的に近い欧米と健全な関係を望む世論が生まれることがやはりプーチンにとっては一番の脅威なんじゃないかというふうにも考えられるんじゃないかと思っています。
 御案内のように、二〇三六年まで憲法改正によって政権を維持することが可能になったプーチン大統領の最大の障害はロシアに民主主義が浸透するということだというふうに、それで危うくなることが問題であって軍事的手段に打って出たということも考えなきゃいけないと思っています。今回、なぜ軍事侵攻という極端な手段に打って出たのかということについて、何か、外務大臣、お答えできることはありますか。
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林芳正#27
○林国務大臣 ロシアがいかなる判断で今回のウクライナ侵略を決定したか、この点については我が国としてコメントする立場にはないところでございます。
 どのような判断があったにせよ、繰り返しになりますが、今回のロシアによるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為であると先ほど申し上げたとおりでございます。
 こうした国際秩序の根幹を守り抜くために我々国際社会は結束して毅然と行動しなければならない、そういうふうに考えております。
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篠原豪#28
○篠原(豪)委員 NATOの拡大という点と、軍事侵攻という点で伺っているんですけれども。
 二〇二〇年の八月に、NATOとの間に最後に残ったベラルーシの独裁政権が大統領選挙を機に危機に陥ったということがありましたね。これもプーチンを追い詰めた一つの要因であったというふうにも考えていまして、今回のウクライナ危機でプーチンがかつてない情報統制を行っているというふうに聞いています。なので、国内的にもかなり追い詰められているんじゃないのかなというふうに評価をできるんじゃないかと思っているんですが。
 この点について、もし、かなり国内的に情報統制されているというのを聞いている中で何か政府として考えていること、あるいは思っていらっしゃることがあれば、教えていただければと思うんですけれども。
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宇山秀樹#29
○宇山政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、現在、ロシアは、今回のロシアの軍事行動に関して、公式発表以外の報道等につきまして、いわゆる彼らが言うところのフェイク情報として、かなり高額の罰金を科したり、あるいは最高で十五年の自由剥奪刑を科すといった刑法典の改正をいたしまして、これによって完全な情報統制を図っているという状況で、これによりまして今現在、ロシアにおける報道の自由、言論の自由が著しく失われたものと認識しております。
 こういった情報統制の強化、これによってロシア国内の異論を完全に抑えつけようということで今のプーチン政権が動いていること、これは大変懸念しておるところでございます。
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