黒川清の発言 (原子力問題調査特別委員会)
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○黒川参考人 これは非常に難問でありまして、私、最近、そのことは随分自民党でも話しておりますし、役所とも話しておりますし、特に財務省は私の言い分については随分気にしていて、この間もブレストしたんですけれども、向こうも三人ぐらい来て、文科省の人たちが課長も五人ぐらい連れてきて、三日前にやはり二、三時間やったんですけれども。
日本の研究は、今、全体の研究のインパクトのあるペーパーということですけれども、大体九位ぐらいになっていますね、世界で。今、トップが初めて中国になりました。二番がアメリカですけれども、三、四、五はドイツ、イギリス、フランスあたりで、日本が九位なんですよ。それもこの間自民党でも話しましたし、いろいろなところで話していますが。
これはなぜかというと、やはり他流試合をしないんですね。企業と同じように、例えば東京大学の教授を見ると七〇%が東大卒です。カリフォルニア大学というのは十ありますけれども、カリフォルニア大学の教授を見ると、カリフォルニア大学卒、UCLAとかがありますけれども、カリフォルニア大学卒業の人は二〇%そこそこです。つまり、一つ一つのステップで必ず他流試合をさせるわけですね。それが日本は最初から、入口からずっと縦になっているんです。そうなると、研究も先生のテーマをやるわけです。だから、横に行かないので、これが日本の一番の弱さになっているわけで、インパクトのある論文が出てこないんですよ。
私もアメリカで十四年やっていましたけれども、やはりそれは、どういうところで自分が認められて、どんどんどんどんお互いにセミナーをやったりしますけれども、動きやすいので、どういうところにまず引っ張り上げてもらうか、その大学よりもっといい大学にしておこうと思うとどんどん常に頑張れるんですけれども、日本は入口からずっと縦に行っちゃうので。それがうまくいった理由は、今考えてみると、冷戦構造だったから大きな枠組みは日本の政治が考えなくてもよかったということだと思います。
だから、私は本当に、国会議員の先生たちがすごく大事だというのが、大きな枠組みを議論をしながらつくっていく。行政府はディテールをつくってくれるだけの話なので。これができていないんじゃないかな。専ら行政府がやっているのを国会が審議してオーケーするという、プロセスが逆になっていますね。アメリカの場合は、法律をやるのは全て国会ですから。ディテールをやるのは行政府にやらせますけれども。国会が全部決めるというのは、まあ、ここでもそうですけれども、それが基本になっています。だから、そういう意味では、たまたまそうじゃないシステムでうまくいっていたところで調子に乗っちゃったというのがあるのかなと思います。だから、三権分立をしていない。
私は本当に、国会議員の先生たちはいろいろな案件があるんだけれども、一番大事なんですよ、国民の意見を受けてどういう政策をつくっていくかということが。全部それにやるのが、アメリカはそうですし、イギリスもそうですので、行政府は決まったことをちゃんとやれよなということで、誰がこれをチェックしているか。
これは会計検査院なんですけれども、実は、アメリカや何かでは、会計検査は、お金だけじゃなくて、実際のそのやった政策がどのぐらいの効果があっているかということをどんどんどんどんやるようになりまして。ガバメント・アカウンタビリティー・オフィスとなっていますけれども、アメリカの場合はそれが今、国会の下にくっついているんですね。だから、行政府が何をやっているのかをみんな会計検査院が、お金だけじゃなくて、効果がどのぐらいあったのか、高速道路を造ったらどのぐらい利用されているのかとか、それを全部調べてきて議会に上げてくるんですね。そうすると、議会はどんどん行政府をチェックできる。こういうふうになっていただきたいなというのが私の希望です。