畦元将吾の発言 (厚生労働委員会)

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○畦元委員 後藤大臣、ありがとうございました。
 健康寿命が延伸する可能性を強く感じさせてもらいました。引き続き、よろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 医療分野で利用される放射性同位元素の製造体制について質問いたします。
 医療機関の放射性同位元素、以下、RIと言わせてもらいますが、を用いた医療への応用には、腫瘍などの検出をする診断目的、転移性がんの検査又は心筋シンチ、脳シンチなどもあります。加えて、最近ではRI治療も始まっているようです。
 お配りしています資料の一番最後のページの画像のところを御覧いただきたいんですが、骨転移が全身に広がった転移性前立腺がんに対し、RIの一つであるアクチニウム225を付与した薬剤を投与したところ、転移がんが寛解したことを示唆する報告があり、現在、アクチニウム225は注目を集めております。こうした背景から、放射線線源となるRIの重要性が高まっております。
 我が国では、現在、年間約百万件の画像診断に使われるRIの一つであるテクネチウム99mの原料であるモリブデン99は、一〇〇%輸入に頼っております。モリブデン99について、我が国は米国に次ぐ大消費国であり、世界生産量の一五%を日本が消費しています。日本はRIを使った核医学医療の先進国とも言えます。皆様も御存じのように、PET、健康診断で使うPETも同じことですが。
 医療用RIは原子炉により製造可能です。サイクロトロン、加速器のRI製造も可能ですが、原子炉に比べてコスト高になります。現時点ではほぼ一〇〇%を海外からの輸入に頼っており、空輸のトラブル、輸入元の原子炉の点検、又は自然災害、最近ではウクライナとロシアなどの影響で、供給が一時ストップすることも年に数回あると報告を受けております。結果、検査に来た患者さんは予約をしていた検査、治療ができず、延期になっていくことになります。
 資料の二枚目を御覧ください。
 日本には、中性子の密度が高く、加速器に比べて大量のRIが安価に製造可能な原子炉である試験研究炉JRR3と高速実験炉常陽があります。日本の技術を使った高速炉常陽では、高速中性子を活用して、がん治療に有用な、希少なRIであるアクチニウムの製造も可能です。
 輸入に頼っている間は、安定した供給ができないために、先ほど申しましたが、予約とかまた計画どおりに検査や治療ができず、患者さんに大きなダメージも与えることがあります。一刻も早く再開を望んでいる、一刻も早く日本で作れるような、核物質が作れるようなことの再開を望んでいる医療施設や患者さんのいることを御理解いただきたいと思います。
 余談ですが、日本が保有する冷却高速炉のノウハウや試験設備をアメリカのビル・ゲイツ氏のテラパワーは認めまして、日本との契約の覚書が済んだとも聞いております。
 二〇二一年六月十八日に閣議決定として、成長戦略フォローアップ工程表の、量子技術などの最先端技術の研究開発の加速として、試験研究炉を使用したRIの製造に取り組むとあります。
 原子炉は、エネルギー利用のみならず、医療分野でも利用されるRIの製造にも活用できます。医療分野ですから、RIは人の生命や命に関係します。国産のRIが量産されることにより、国内の医療機関は安定したRIの供給が実現します。加えて、輸入に比べて安価、下がる可能性もありますし、まずは、先ほどから繰り返して申しておりますが、検査や個人の利益になります。また、検査や、個人、政府の医療負担の減額にもつながる可能性もあるのではないでしょうか。
 ちょっと厚生労働と離れるかもしれませんが、経済的に見ても、日本から海外へのRIの輸出ができれば、大きなビジネスチャンスにもなるとは思います。
 現在の輸入一〇〇%での状況は、現在、RI検査の価格ですが、一回の検査で、心臓シンチを全額自費ですると十万円、ガリウムシンチ、骨転移とかを見るのですが、それをすると約六万円、その三割、一割が個人負担となるのが現状です。検査の中では断トツに高額な検査となっております。参考までに、CTの検査では、全額でも二万円以下です。これだけの差があります。
 ここで質問です。内閣府にお尋ねします。
 現時点で、原子炉を使ったRIの製造、また国内出荷などの具体的な状況と今後の見通しを教えてください。

発言情報

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発言者: 畦元将吾

speaker_id: 3982

日付: 2022-03-30

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会