岸本周平の発言 (財務金融委員会)
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○岸本委員 国民民主党の岸本周平でございます。
今日は、元上司の黒田総裁に質問をする機会を与えていただきまして、大変感慨深いものがあります。
ちょうど二十年以上前になりますけれども、アジア通貨危機の後、新宮沢構想、それからチェンマイ・イニシアティブに至る過程で、国際局長、財務官としてお仕えをいたしました。
今、こうして日銀総裁として大変権威のあるお立場ですけれども、当時は本当に気さくな上司であられて、我々、普通は財務官とか局長とかと呼ぶことがあるんですけれども、割と省内でも黒田さんとかいう感じで、物すごく議論のしやすい上司でした。
タメ口は利きませんけれども、とても活発な議論ができましたし、また、マスコミの記者さんたちの間では、黒田さんのファーストネームの上の一字が東という字なのでクロトンと呼ばれていまして、クロトンという感じで愛されておられまして、今日は当時のことも少し触れたいと思っておりますけれども。
ちょうど、その頃ですから、まだ日本のGDPが世界に占める比率が十数%あった時代です。中国なんかはまだ三とか四とかという時代。今の日本はもう六%を切ってしまったんですけれども、アジアの中で日本のステータスが非常に高くて、私も課長クラスでしたけれども、アジアの国に新宮沢構想を持って回りますと、場合によっては大臣クラスとか次官クラスの方と直接交渉するような時代でありましたし、また、当時の黒田さんはすごく部下に任せてくれますので、自由闊達に仕事ができまして、大変私のサラリーマン生活で楽しい時期でありました。
今回、ウクライナの問題でいろいろ分かってきたことがありますけれども、経済制裁の一環としてロシアの一部の銀行がSWIFTから排除されています。SWIFTといいますのは、一九七三年にベルギーで発足しました。ヨーロッパ中心の仕組みでありましたけれども、これは支払い指図の情報の交換というような仕組みでありますが、何せ、中身は米ドルの決済が中心ですから、米国が非常に影響力を持っているということで、二百か国、一万一千以上の銀行が入っている仕組みであります。
これから、そもそもロシアもそうでしょうし、中国もそうですが、ヨーロッパもそうなんですけれども、ドル主導の決済に対しては、これは国益、彼らの国益、日本もそうだったんですけれども、やはり全てドル決済に頼りたくないという思いがあります。実は日本も、当時、円の国際化ということを、国際金融局、国際局がもう本当に一生懸命やっていた時代。これも、黒田さんの指導の下、やっていました。
中国も、実は二〇一五年にCIPSという決済機関をつくっています。これは、実際、決済まで行われるということですけれども、国は百か国で、金融機関も千三百ぐらいですから、まさに規模が小さいので、今回、ロシアのSWIFT排除の代替にはなり得ないというようなことだと思います。
一方で、ロシアだって、二〇一四年には彼らなりの国際決済システムをつくっています。残念ながら、ほとんどロシア国内の銀行しか入っていませんから、ほとんど今は意味がありません。
しかし、二〇一九年ですけれども、これまた英独仏が中心となって貿易決済システムをつくっています。彼らも、やはりユーロ、あるいはポンドで決済を取りたいという気分もあるんだろうと思います。ただ、これは始まったばかりです。恐らくすぐには効果がないと思いますし、まさに日本も円の国際化を狙っていた、当然だと思うんですね。
その上で、日本銀行総裁として、過去の経験も踏まえて、ドル優位というのがいつぐらいまで、どのような形で続くのだろうか、それに対するいろいろな各国のチャレンジというのはどうなるんだろうか、御見解を伺えればと思います。