木村響子の発言 (法務委員会)

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○木村参考人 木村花の母、そしてNPO法人RememberHANAの代表の木村響子と申します。本日はよろしくお願いします。
 RememberHANAというのは、昨年の花の誕生日に立ち上げたNPO法人なんですけれども、SNSの誹謗中傷を終わらせていく活動を、様々な活動をしております。
 では、花が亡くなったときのお話をさせていただきたいと思います。
 花が亡くなった日に、私はすぐ警察の方に、こんなにひどい言葉を投げかけた人たちを罪に問うことはできないんですかと聞きました。そのとき、警察の方に言われたのが、問えない、問うことができたとしても、それは侮辱罪という、もう本当にすごく軽い罪なので意味がないというようなことを言われました。
 その日のお昼過ぎから花のことがニュースになって、次の日に、また朝、警察の方からお電話が来まして、捜査することになったので、花さんが誹謗中傷されたという証拠を集めてくださいと言われました。被害届を出すのに当たって、どこの誰かというのを、被害者が自分で証拠を集めて、自分で裁判をして探し出さなければ被害届すら出すことができないという現状があります。
 私は、亡くなった次の日、花がまだ、花の亡きがらがお布団で寝ている横でずっと、本当に何も食べられず、眠ることもできず、ただひたすらそのひどい言葉を、心を無にして、百件も二百件もずっと証拠に収めていたんですけれども、心を無にしてその作業をずっとやったつもりでしたが、ダメージは本当に大きくて、その後、字が読めなくなってしまったり、字は読めるんですけれども意味がなかなか分からなくなってしまったり、いまだにちょっと、体調が悪くなると、字が読みづらくなる、文を理解するのに時間がかかるといった、いまだにそのダメージとともに生きております。
 その頃、では、加害者は何をしたかといいますと、自分たちのしたツイートやアカウントを削除して、皆さんお逃げになられました。そのほかにも、亡くなった後にまで、木村花さん、死んでおめでとうと言ったり、地獄に落ちろと言ってくる人がいたり、本当に、亡くなった後でさえ花の尊厳は踏みにじられ、私や花に対する誹謗中傷や、私が今している活動に対しても、娘の名前を使ってお金もうけをしているなどと誹謗中傷をずっと受けてきました。
 泣き寝入りすることなく、現在、今、二十件近くの裁判を進行中なんですけれども、もうすぐ二年です。二年かかって二十件近く。二十件近くしか裁判にすることができなかったということもあるんですけれども、その中でも刑事の侮辱罪に問えた者が三名。民事で判決をかち取って、百三十万円支払いなさいという判決が出ましたけれども、一円も支払われておりません。そして、民事の和解が一件。裁判の総額だけでも一千万円近いお金がかかっています。
 お金のことだけではなく、警察や検察、弁護士の方に聴取というのがあります。本当に二度と見たくないようなひどい言葉を何回も何回もその過程の中で目にしたり、音読されたり、音読するのを聞いてそれを確認しなければならなかったり、本当に何回も何回も心をえぐられるということがありました。
 私は、警察の方に結構最初に高圧的な態度を取られてしまったことによってすごくトラウマになってしまって、警察に行くと具合が悪くなってしまうということもあって、被害届を弁護士の先生に依頼したんですけれども、被害届を出すのに四十四万円かかります。四十四万円のほかに、その人がどこの誰かを突き止めるために百万円近いお金がかかります。
 それだけのお金をかけて、もう既にぼろぼろの状態の被害を受けた人たちが、一生懸命、裁判や警察やいろいろなところで、受けた被害を軽く見積もられて、何回も何回も、二次加害、三次加害のような形で傷つけられて、それでやっとの思いで起訴して、加害者の方は九千円を払って、本当に短い形式だけの謝罪文が送られてきて。加害者は指一つで人を傷つけて心をえぐっているにもかかわらず、被害を受けた人は普通の生活すらできなくなります。本当に、誹謗中傷、数日受けただけで簡単に心が壊されてしまいます。余りにも理不尽じゃないでしょうか。
 言論の自由、もちろんとても大事なことです。全ての人に自由に声を上げる権利があると思います。同じように全ての人に尊厳があり、自分らしく生きる権利があります。言論の自由に重きを置くならば、それに見合った責任を絶対に伴わせてください。厳罰化こそがその責任ではないでしょうか。
 今日は、交通事故で、暴走事故で大切な御家族を亡くされた松永さんと一緒にこの場所に来ました。大事な人を失って、何とか少しでも何かを変えたいと思って声を上げた人たちが、声を上げたことによって誹謗中傷され、私たちは尊厳を踏みにじられて言論の自由を奪われています。花や私、松永さん、被害を受けたたくさんの人たちが踏みにじられてきた尊厳を、どうか法律で守っていただきたいと思っています。
 私たちは、チェンジさんという署名サイトで、厳罰化に対する賛同者の署名を集めております。この署名が、今、六万三千五百人の方が賛同してくださっています。
 そして、厳罰化は、これで終わりということではなくて、これを始まりとして、細やかな法整備を、どうか迅速に超党派でしていただきたいと思っております。言葉狩りや言論封じに悪用されないように、適用に注意をしていただきたいです。何よりも、被害者の救済のための厳罰化であってほしいと思います。
 また、時効が延びることによって警察の捜査が遅れることには大変大きな懸念を感じております。是非、迅速な捜査をしていただいて、一日でも早く被害者が救済できるようにしていただきたいです。
 なぜ私が、早く、迅速に、時間にこだわるかといいますと、SNSの誹謗中傷、本当に数日で簡単に人の心は壊れます。人の心を壊すのは簡単ですけれども、その心を修復するのにどれだけの時間がかかるでしょうか。一生かかっても治らない傷を抱えたまま生きている人もたくさんいると思います。
 そして、人が一人、花が一人いなくなったことで、なくしたものは花だけじゃありません。花と一緒に楽しく過ごすはずだった時間をみんなが奪われ、花が世界で活躍する姿を見るというみんなの夢も奪われ、奪われたものは花の命だけではないということを、周りの人の人生をどれだけ壊して苦しいものにしているかということを、是非、本当に想像していただきたいです。御自分の家族が理不尽に命を奪われたときに、厳しい法律を望まない理由があるんでしょうか。
 私自身、今日も結構ぼろぼろな状態で、でも、この被害者の状況を知っていただくことで、本当に一日でも早い救済をお願いしたいと思って、今日、皆さんの前に決死の覚悟で参りました。分かりづらいところもあったかと思いますが、最後まで聞いていただき、ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 木村響子

speaker_id: 7714

日付: 2022-04-26

院: 衆議院

会議名: 法務委員会