李相哲の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)

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○李参考人 皆さんこんにちは。龍谷大学、李相哲と申します。
 今日は、特別委員会にお招きいただいて光栄に思います。
 今日の私の話したいテーマというか趣旨は、拉致問題を解決するにはどうすればいいか、そういう話をちょっとしてみたいというふうに思います。
 資料を二枚配付しましたけれども、一枚目は令和二年六月に書いたもので、北朝鮮という国、金正恩政権の本質は、戦後、今日に至るまで全く変わっていないという趣旨のコラムです。それから、二枚目の令和三年のものですけれども、金正恩、今の北朝鮮政権をどう攻めるべきか、そういう趣旨のコラムですけれども、非常に残念なことに、このようなコラムを毎年書いて、既に一枚目から二年がたっても、やはり北朝鮮という国の本質は全く変わっていない。
 北朝鮮に対して日本政府は、この二十数年の間に様々なことをやはり試みてきました。圧力もかけてみましたし、それから制裁もした、それから支援もしたし、対話もしたんだけれども、全く進展はないんですよね。
 ただ、一つだけを我々国際社会は北朝鮮に対してやっていない。それが何かというと、力で北朝鮮を攻めたことはないんですよね。
 私は、北朝鮮を攻めろということではないんですが、どのように金正恩を動かすかといったら、金正恩にとっては、日本と交渉する動機がまずないんですよね。
 まず、怖くない。それから、今、国際制裁の中で、日本と話し合ったって支援を受けることもできない。そんな中で、アメリカとそれから国際社会との交渉をさておいて、日本とまず話し合うということはないんですよね。
 そんな中で、日本政府は、私は昔から主張することなんだけれども、この北朝鮮政権というのを日本はどう考えるかということですね。
 私は、二つの選択肢があって、金正恩政権を温存させて、しかも金正恩政権を我々の交渉相手として丁重に扱うか、それとも、レジームチェンジを目標に上げて、それで様々な外交力を動員して北朝鮮を攻めるかというこの二つですけれども、私は、北朝鮮を変えて拉致問題を解決するには、レジームチェンジ以外に方法はないと思っているんですね。
 金正恩が突然善良な人間に変わって、日本の拉致問題を先に解決してくれるとは全く思えない。しかも、北朝鮮を攻めてレジームチェンジをしなければならない理由はごまんとありますけれども、まず、この国は、コラムにもあったように、全く旧態依然なんですね。体質が変わっていない。本質も変わっていない。
 今朝の北朝鮮の労働新聞をちょっと見ますと、今、北朝鮮ではコロナが約二百四十万以上、発熱者と言っていますけれども、発生しています。しかし、これは数字をどういうふうに読むかなんだけれども、ここからも北朝鮮のうその体質が見え隠れしているんですね。
 二百四十万のコロナの、コロナ感染と思われますけれども、北朝鮮は発熱者と言っているんですが、その中の百七十万人が完治されたというんですよね。しかし、北朝鮮がコロナを認定した、確認したと発表したのは十三日で、一週間足らずで、北朝鮮という劣悪な医療設備とか医療体制の状況の中で一週間で百七十万人を完治したということは、これは到底信じられないんですね。しかも、北朝鮮で検出したのはステルスオミクロン株と言っていますので、日本のような先進国でも治療には二週間ぐらいはかかるというふうに見られますけれども、北朝鮮では、三日で治ったとかそういう宣伝をしてきている。
 しかもこの国は、ですから、うそをついているというその本質は全く変わらなくて、このようなうそをついているのは、やはり、住民を落ち着かせて、政権が言うことを聞いてくれというふうな状況にあると思います。
 それからもう一つ、この国は旧態依然だと思っているのは、人権とか、北朝鮮住民の人権もですよ、これを踏みにじって、政権維持を優先させている、そういう印象があるんですね。
 北朝鮮のテレビを見ますと、オミクロンというのは、コロナというのは怖くないんだ、塩水でうがいをして、ヨモギの煙を立てて、それでちょっと頑張ったら、三日ですっかり治ったというふうにテレビで連日報道しているんですね。これは、今の金体制がこういう、コロナの怖さを知らないからなのか、この宣伝も本当に不可解なんですね。
 しかも、金正恩は、意志と信念でこのコロナを克服しようと。これまで北朝鮮はうそをついて、意志とかそういう士気を高めて危機を乗り越えたと思いますけれども、コロナだけは恐らく金正恩の話を聞いてくれない。なので、今、北朝鮮はこれからどうなるかということが非常に気になるところですけれども、これを機に日本がどうするのか。
 バイデン大統領がそろそろ日本に来られるんですね。そんな中で、金正恩に対してどうするかということは、昨年書いたコラムの一部をちょっと読み上げます。バイデン政権は、人権問題を対北朝鮮外交の中心に据え、人権じゅうりん加害者に対し責任を問うつもりというふうにブリンケン国務長官が言ったんですね、明言しました。ここに来て、米国の対北朝鮮政策の優先順位は、拉致問題を優先課題に挙げる日本政府の方針と一致したと言えます。
 ですから、今までアメリカは核問題解決を最優先して、拉致問題を、ちょっと順位から下がったというか、二番手になってしまったんだけれども、ここに来て初めて、バイデン政権の言っていることが本当であれば、人権問題が最重要課題で、優先順位が一番になった。これは日本と完全に一致したものですから、この際、日本は、期限を設け、拉致問題解決に向け交渉に応じる姿勢を見せなければ、米国や人権問題に関心を寄せる世界の国々とともに、金正恩氏を国際裁判にかけるなどして、責任を問うための行動を起こす必要があるというふうに私は考えます。
 私の発表はこれで終わりにしたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 李相哲

speaker_id: 33146

日付: 2022-05-20

院: 衆議院

会議名: 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会