武見敬三の発言 (外交防衛委員会)
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○武見敬三君 今の両大臣の御答弁からももう明らかであったというふうに思います。
このウクライナに対するロシアの軍事侵略、かくも国際世論の厳しい非難の対象となって、当初実は疑問視されていたような各国の一致した厳しい制裁措置も可能とするようになったその根本的な要因というのは、私は、このウクライナの人々が自国を守る堅固な意思を持ち、そして、ウクライナ軍がこの圧倒的に優位なロシア軍に対して徹底して抗戦しているということが私はその根本にあるというふうに思います。
このことは、我が国の安全保障を考える上においても根本であります。我が国は、まさにこの核兵器を持つロシア、そしてミサイルの開発をし、核装備をしようとしている北朝鮮、そしてさらに、年々その軍事力を増し、核大国となり、そして力をもって現状を変更しようとするそうした中国が、現実に三方から我が国を囲んでおります。いかに我が国がこの北東アジアにおいて厳しい、そして緊迫した安全保障情勢下にあるかということを私は今回のウクライナのロシア侵攻からもしっかりと認識しなければいけないというふうに思っております。
二つ目の教訓であります。
まず、自国の安全保障を考える上で、今回、歴史のコンテキストにはなかった国際世論という、その軍事力の行使をしづらくする、そうした新たな政治的モメンタムというものが確実に高められてきていて、このことが今後の国際社会における現状変更する上において軍事力を行使させることを難しくするその非常に重要な要因となってきたと。しかも、それが実際に、今までと異なり、そうした侵略した状況の現地の状況というものの詳細がSNSを通じて発信をされて国際社会がそれを直ちに受け止めるという時代状況がこうした国際世論の大きな高まりをつくり上げたというふうに思います。
これは、スポーツの世界だけじゃありません。音楽の世界も今大きく揺れています。ロシアの有名な指揮者のソリエフは、ロシアのボリショイの交響楽団の常任指揮、辞任しました。そしてまた、彼はバランスを取ってフランスのトゥールーズの交響楽団の常任指揮も辞任をしました。スポーツ界だけではなくて、世界の音楽界もこうした反ロシア、反プーチンといったところで大きくまとまってきているわけであります。このようなことは、過去のクリミア侵攻やジョージア侵攻でありませんでした。これはもう明らかに、今回のウクライナ侵略というものが言うなれば世界の人間の良心というものを大きく傷つけたということだと私は思います。
そうした中で、欧州であろうがアジアであろうと、現状を変更するために軍事力を行使することによって得られる政治目的よりも失われる代償の方がはるかに大きくなることを予見し得る国際状況をいかにつくり上げるかということが我が国の安全保障を考える政策の上でも極めて重要になってきたというふうに考えます。そして、このことから、国際社会は、ロシアに対する制裁措置を一致してより長期間実行し得る体制を構築するとともに、ウクライナに対する軍事物資等の支援を行い、ウクライナ軍がより長期間ロシア軍に対し抵抗し続けることができるようにすることが私は極めて重要になってきたというふうに思います。
そこで、我が国としては、従来の人道的支援に加えて、この軍事力の行使の敷居を高くするという見地からも、新たに我が国として可能な支援体制を組むべきと考えるわけでありますけれども、両大臣の御所見を伺いたいと思います。