太田昇の発言 (環境委員会)
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○参考人(太田昇君) それでは、私の方から説明を申し上げます。
今日は、こういう機会をいただきましてありがとうございます。また、地球温暖化対策推進法、全面的に賛成する立場から発言をさせていただきます。
資料、この表紙は、隈研吾先生が、CLT、この一枚一枚の板がCLTですが、それを使って建てた建物で、オリンピックの選手にこの空洞の中で遊んでもらおうということで東京の晴海に三菱地所が造りまして、それを、これを製造した真庭市の方に移築したと。ここは蒜山高原というところで、西日本では一番広い、東西が二十キロ、南北十キロのところに位置しております。今非常に、コロナの中ですけど、にぎわっております。
それでは、次、開けていただきまして、二ページですね。真庭市ですけれども、左のところに書いてありますように、岡山県北に位置しておりまして、四万三千ぐらいな町で、面積は八百二十八平方キロメートル、東京二十三区の一・三倍あるということで、それも南北が長いわけで、海抜百二十から千二百ということで、約一か月間花見ができるというところであります。主要は農林業、特に製材業ということです。右の方にこれまでの歩みを書いておりますけれども、バイオマス産業都市の指定受けたり、SDGsの指定を受けたり、また第一回の脱炭素先行地域の選定をこの前いただきました。
次、お願いいたします。
三ページですが、そういう中で、まず直近の脱炭素の先行地域の関係を説明いたします。
二〇三〇年までに、計画としては、一番下に書いてありますように、公共施設のLED化とか太陽光だとか蓄電池だとかZEB化だとか、そういうことでプラス・マイナス・ゼロにするということですが、あと、プラス、今バイオマス発電所が二基ありますけれども、更に三基目を造っていきたいということ、そして、説明申し上げますが、生ごみ等の資源化施設も整備していきたいということで、ゼロカーボンを更に進めたいということであります。
次、お願いいたします。
その中で、今バイオマス発電所ができております。それの効果等について御説明いたします。
これは、民間の会社が中心となりながら、真庭の森林組合とか真庭市とか全部真庭資本で造っておりまして、能力は一万キロワット、年間発電でいうと七・四万メガワットであります。売上げが、FIT制度に乗っておるということもありまして、二十三億。燃料の購入、まあそんだけ燃料費は地域に落ちるわけですけれども、それが十四億ぐらいということでありまして、特徴的なのは山の所有者にお金を返しているということで、ちりも積もればということで既に二億円ぐらいを返しております。そういうことで、石油が節約されるということで、二十三億ぐらいということで、国際収支の面においても貢献していると思います。
特筆すべきは、この材料が山の間伐材、つまり、山に捨てていた、で、間伐材が雨水とかで流れてくるとダムを造ってむしろ災害要因になると、そういう間伐材。それから、私どもに製材所が四万三千の町に三十ありまして、端材が、大体木の場合は四割ぐらいが端材です。特に使えないのが皮、その使えないものと産業廃棄物を使ってそれを原料に発電すると、チップ化してですね。ということですから、付加価値計算すると、きれいに五十二億円が毎年出ます。
普通の工場ですと、原材料入れて製品にする、その間の差額しかありませんけれども、マイナスになるものを価値あるものにするということでこんだけの額が出ます。だから、こういう条件がそろったところでやれば結構地域経済に大きいです。大体、付加価値全体、まあ国民所得と同じ計算ですけれども、三千億ぐらいですけれども、五十億きれいに出るという、そういうことであります。
そういうことで、その仕組みは、木を使い切るような形で、本来のものは本来のものとして使うし、そういう産業廃棄物になるものをエネルギーに変えていくと、環境にも優しいということであります。
今、純粋に民間のものと、三セクというか一緒になって造ったものと二基ありますが、もう一基造りたいと。ただ、安定的な燃料調達、それからその製造原価、電気の、その辺りが課題でありまして、それをクリアするためにどうするかというのを今やっています。一つは、広葉樹を使うことです。もう一つは、休耕田とかに木を植えて、つまりエネルギーを計画的に、エネルギーのもとを計画的につくり出すということだと思っています。
今、エネルギー自給率が、これは特筆すべきことだと思いますが、六二%あります。もう一基、一万キロのを造るとすれば大体九十何%行って、それに節電関係をしていけば自然再生エネルギー一〇〇%の四万数千の町ができると、これは多分世界で初めてだろうと。ちょっとなかなか厳しいハードルですが、そういうことで進めております。
その次、五ページ、お願いいたします。
もう一つは、これは条件さえ許せばほかの地域でもできると思っております、生ごみ等の資源化。つまり、燃やすごみの約四割が生ごみです。その生ごみを取り出していただくという、そしてふん尿処理、下水道の汚泥だとか、それからまだくみ取りが田舎だから残っております、それを処理するものがありますけれども、その生ごみとふん尿関係を一緒に混ぜるとガスが発生します。そのガスで発電してプラントを動かします。最後、液肥ができます。今、試作で成功して、千五百トンぐらいの液肥を配っております。それが、肥料法のちゃんと肥料の認定して、で、成功しましたので、全地域でこの取組をするということで、令和六年ですね、二〇二四年に稼働するようにもう建設中であります。
こうしますと、一つは環境に優しい。つまり、燃えるごみが減らせる。今、私ども合併したところですから三か所ありますけれども、燃焼炉がありますけれども、それを一か所にできる。それから、し尿処理施設が要らなくなるということで、今九億円ぐらい掛かっていますけど、年間二億減る。単費が二億減るというのは、小さい町で非常に大きいです。それと、温室効果ガスを計算すると二千トンほど削減できるということ。それから、農業の振興に、無料の液肥が八千トンできるということで農業振興にも有機農業にもつながっていくということであります。それから、先ほど経費の節減申し上げました。
そういうことで、環境と農業と経費と、さらに、有機野菜とか米ということで地産地消、子供の教育にもいいということであります。こういう地産地消を進めることによって、例えば輸送経費を減らす、それはひいてはCO2の削減にもつながるということで、なるべく学校給食含めてそういう地産地消で地域を回していくということをすべきだろうと思って取り組んでおります。
六ページ目。市民運動というのが不可欠であります。
私ども、SDGs市民会議というのをつくりまして、今二百数十者、団体ですね、二百数十者とか、そういう団体の加盟の下に会議をやったり、それ実践しておりますが、その実践の典型的な例がマイボトル運動を含めたエコテイクアウト、つまり、ペットボトルを減らせるというような、プラスチック製品を減らせる、そういう取組であります。
そういう意味で、もう御存じのとおり、そのプラスチック製品が増えればGDPが上がると、だから、GDPの計算は一つは本当に大事だと思いますけれども、GDPだけで物を見るような価値観を本当にやめていかなきゃならないということの一例だと思っております。
真庭市役所の中でも給水スポットをつくっておりますし、さらに、一番下ですけれども、防犯灯のLED化は既に進めておりまして、真庭市の防犯灯は一〇〇%LED化になっております。
そういう取組、主な取組を御説明申し上げました。
あと、また、環境委員会あるいは国会全体で考えていただきたいことを申し上げたいと思います。
一つはFIT制度の関係でありますが、右下に書いてありますように、その事業者が資源エネルギー庁にFITの申請をいたします。その場合に地域重視というのがこの四月から出ておりますが、私は不十分だと思っております。
というのが、この左側のところに、余り、どう言いますか、変な言い方したら駄目だと思いますけれども、真庭市と全く関係のない大津市にある合同会社という一人でもできるような会社が、落合バイオマスといううちの地名を使った発電、小さい会社をつくって突如ぽんと入ってきたと。地域資源を全く関係ないところが入ってきて使うというようなことは、地域そのもののいろんなことを崩してしまいます。やはり地域資源は地域の中で使ってですね。というようなことで、その会社がそのFITの認定を申請して、私どもに情報が全く入りません。どうなっているのか分からない。今、太陽光問題含めていろんな問題が起こっておりますが、地元の自治体に情報が入らないということが大きな問題であります。
それと、この会社でいえば、その実績が全くありません。バイオマス発電所は結構難しいです。実績のないところが、まあ新規参入が駄目だとは申しませんけれども、全く実績のない、つまり、私どもからすると利益のためだけでというような感じがいたします。
そういうことで、そこの会社が本当に、FIT制度というのは国民の負担を掛けるわけですから、その経営実態がどうだとか、本当に能力があるのとか、公共性があるのとか、そういうことの審査を十分するということと、先ほど言った地元への情報提供するということが大事だと思っています。
その次、八ページでございます。
新電力の関係ですが、これはもう既に問題になっておりますから、いや、なかなかいい妙案はありませんが、今の制度ですと、左下のところの一般送配電事業者のところに全部新電力が集まる形になります。それをまた売るという形になりまして、そうすると、その一般送配電業者が売るときには市場価格で売ります。ここでいえば真庭バイオマス発電、エネルギーという会社が今まで契約で売っていたわけですけれども、場合によっては差が、逆ざやが出ます。それで新電力が今潰れているというようなことがあります。新電力の会社にもちょっと問題がある会社もありますけれども、まともにやっている会社が潰れるというのはこれはちょっといかがなものかということで、どういうふうにしていいのか、私もまだ妙案はありませんけれども、これ一つの問題であることを提起しておきます。
それから、その次の九ページ。吸収源対策として、もう一度その森林の効用を国民的理解の下で進めてクレジット化とかできないかということであります。
これ、本当に深刻な問題は、左の方に日本の山の木の樹齢の分布を書いておりますけれども、本当に、日本の人口と同じように、戦後植えた木のここばかりがあって、後、採算がないから植えておりません。あと五十年後には木材不足に、で、世界全体が木材そのものが不足してきているというような中で、あるいは環境問題を考えても、これを何とかすべきだということをもう一度お考えいただきたいというふうに思っております。
私、ここには書いておりませんけれども、実は広葉樹、これ、今資産価値ゼロということですけれども、江戸時代は広葉樹こそ日本のエネルギーの源だったわけで、この広葉樹を燃料にうまくできるような、で、今何でできないかといいますと、切るのに採算が合わない、危ない。しかし、広葉樹というのは、一遍切って、そうすると勝手に芽が出てくるという、で、CO2の吸収が人間と同じで成長のときは非常に大きいわけですから、広葉樹をいかに燃料としてうまく使うかということ。そしてまた、早生樹、これもう研究既に大分されていますけれども、早く育つ木。で、燃料の森というかをつくっていく。ヨーロッパ辺りで柳を植えてばりばりと刈り取っていく、そういう効率的なことも今できつつあります。
そういうことで、このエネルギー自給率を、ウクライナ問題で改めて深刻な状態が出てきたと思いますけれども、何としてもこの自然再生エネルギーを使いながら地域を活性化させて、そして自然環境にもよく貢献するということを、もっともっと考えれば私はできるはずだというふうに思っております。
十ページに、この法案についての改正点、いずれも私は大賛成であります。よろしくお願いいたします。
十一ページに、ちょっと真庭の宣伝ですが、こういうことですばらしい自然がたくさんありますので、私ども、これすらも観光にしておりますので、バイオマスツアーということでまたおいでいただければ、あるいは国会の御視察でおいでいただければ有り難いと思います。
以上です。