環境委員会

2022-05-19 参議院 全97発言

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会議録情報#0
令和四年五月十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     熊谷 裕人君     那谷屋正義君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     那谷屋正義君     水岡 俊一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         徳永 エリ君
    理 事
                滝沢  求君
                三木  亨君
                青木  愛君
                清水 貴之君
    委 員
                石井 準一君
                猪口 邦子君
                尾辻 秀久君
                関口 昌一君
                松山 政司君
                芝  博一君
                水岡 俊一君
                新妻 秀規君
                宮崎  勝君
                柳田  稔君
                山下 芳生君
                寺田  静君
                橋本 聖子君
                平山佐知子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        金子 和裕君
   参考人
       真庭市長     太田  昇君
       特定非営利活動
       法人環境エネル
       ギー政策研究所
       主任研究員
       名古屋大学大学
       院環境学研究科
       博士後期課程   山下 紀明君
       特定非営利活動
       法人気候ネット
       ワーク東京事務
       所長       桃井 貴子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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徳永エリ#1
○委員長(徳永エリ君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、熊谷裕人さんが委員を辞任され、その補欠として水岡俊一さんが選任されました。
    ─────────────
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徳永エリ#2
○委員長(徳永エリ君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
 御出席いただいております参考人は、真庭市長太田昇さん、特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所主任研究員・名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程山下紀明さん及び特定非営利活動法人気候ネットワーク東京事務所長桃井貴子さんでございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、太田参考人、山下参考人、桃井参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず太田参考人からお願いいたします。太田参考人。
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太田昇#3
○参考人(太田昇君) それでは、私の方から説明を申し上げます。
 今日は、こういう機会をいただきましてありがとうございます。また、地球温暖化対策推進法、全面的に賛成する立場から発言をさせていただきます。
 資料、この表紙は、隈研吾先生が、CLT、この一枚一枚の板がCLTですが、それを使って建てた建物で、オリンピックの選手にこの空洞の中で遊んでもらおうということで東京の晴海に三菱地所が造りまして、それを、これを製造した真庭市の方に移築したと。ここは蒜山高原というところで、西日本では一番広い、東西が二十キロ、南北十キロのところに位置しております。今非常に、コロナの中ですけど、にぎわっております。
 それでは、次、開けていただきまして、二ページですね。真庭市ですけれども、左のところに書いてありますように、岡山県北に位置しておりまして、四万三千ぐらいな町で、面積は八百二十八平方キロメートル、東京二十三区の一・三倍あるということで、それも南北が長いわけで、海抜百二十から千二百ということで、約一か月間花見ができるというところであります。主要は農林業、特に製材業ということです。右の方にこれまでの歩みを書いておりますけれども、バイオマス産業都市の指定受けたり、SDGsの指定を受けたり、また第一回の脱炭素先行地域の選定をこの前いただきました。
 次、お願いいたします。
 三ページですが、そういう中で、まず直近の脱炭素の先行地域の関係を説明いたします。
 二〇三〇年までに、計画としては、一番下に書いてありますように、公共施設のLED化とか太陽光だとか蓄電池だとかZEB化だとか、そういうことでプラス・マイナス・ゼロにするということですが、あと、プラス、今バイオマス発電所が二基ありますけれども、更に三基目を造っていきたいということ、そして、説明申し上げますが、生ごみ等の資源化施設も整備していきたいということで、ゼロカーボンを更に進めたいということであります。
 次、お願いいたします。
 その中で、今バイオマス発電所ができております。それの効果等について御説明いたします。
 これは、民間の会社が中心となりながら、真庭の森林組合とか真庭市とか全部真庭資本で造っておりまして、能力は一万キロワット、年間発電でいうと七・四万メガワットであります。売上げが、FIT制度に乗っておるということもありまして、二十三億。燃料の購入、まあそんだけ燃料費は地域に落ちるわけですけれども、それが十四億ぐらいということでありまして、特徴的なのは山の所有者にお金を返しているということで、ちりも積もればということで既に二億円ぐらいを返しております。そういうことで、石油が節約されるということで、二十三億ぐらいということで、国際収支の面においても貢献していると思います。
 特筆すべきは、この材料が山の間伐材、つまり、山に捨てていた、で、間伐材が雨水とかで流れてくるとダムを造ってむしろ災害要因になると、そういう間伐材。それから、私どもに製材所が四万三千の町に三十ありまして、端材が、大体木の場合は四割ぐらいが端材です。特に使えないのが皮、その使えないものと産業廃棄物を使ってそれを原料に発電すると、チップ化してですね。ということですから、付加価値計算すると、きれいに五十二億円が毎年出ます。
 普通の工場ですと、原材料入れて製品にする、その間の差額しかありませんけれども、マイナスになるものを価値あるものにするということでこんだけの額が出ます。だから、こういう条件がそろったところでやれば結構地域経済に大きいです。大体、付加価値全体、まあ国民所得と同じ計算ですけれども、三千億ぐらいですけれども、五十億きれいに出るという、そういうことであります。
 そういうことで、その仕組みは、木を使い切るような形で、本来のものは本来のものとして使うし、そういう産業廃棄物になるものをエネルギーに変えていくと、環境にも優しいということであります。
 今、純粋に民間のものと、三セクというか一緒になって造ったものと二基ありますが、もう一基造りたいと。ただ、安定的な燃料調達、それからその製造原価、電気の、その辺りが課題でありまして、それをクリアするためにどうするかというのを今やっています。一つは、広葉樹を使うことです。もう一つは、休耕田とかに木を植えて、つまりエネルギーを計画的に、エネルギーのもとを計画的につくり出すということだと思っています。
 今、エネルギー自給率が、これは特筆すべきことだと思いますが、六二%あります。もう一基、一万キロのを造るとすれば大体九十何%行って、それに節電関係をしていけば自然再生エネルギー一〇〇%の四万数千の町ができると、これは多分世界で初めてだろうと。ちょっとなかなか厳しいハードルですが、そういうことで進めております。
 その次、五ページ、お願いいたします。
 もう一つは、これは条件さえ許せばほかの地域でもできると思っております、生ごみ等の資源化。つまり、燃やすごみの約四割が生ごみです。その生ごみを取り出していただくという、そしてふん尿処理、下水道の汚泥だとか、それからまだくみ取りが田舎だから残っております、それを処理するものがありますけれども、その生ごみとふん尿関係を一緒に混ぜるとガスが発生します。そのガスで発電してプラントを動かします。最後、液肥ができます。今、試作で成功して、千五百トンぐらいの液肥を配っております。それが、肥料法のちゃんと肥料の認定して、で、成功しましたので、全地域でこの取組をするということで、令和六年ですね、二〇二四年に稼働するようにもう建設中であります。
 こうしますと、一つは環境に優しい。つまり、燃えるごみが減らせる。今、私ども合併したところですから三か所ありますけれども、燃焼炉がありますけれども、それを一か所にできる。それから、し尿処理施設が要らなくなるということで、今九億円ぐらい掛かっていますけど、年間二億減る。単費が二億減るというのは、小さい町で非常に大きいです。それと、温室効果ガスを計算すると二千トンほど削減できるということ。それから、農業の振興に、無料の液肥が八千トンできるということで農業振興にも有機農業にもつながっていくということであります。それから、先ほど経費の節減申し上げました。
 そういうことで、環境と農業と経費と、さらに、有機野菜とか米ということで地産地消、子供の教育にもいいということであります。こういう地産地消を進めることによって、例えば輸送経費を減らす、それはひいてはCO2の削減にもつながるということで、なるべく学校給食含めてそういう地産地消で地域を回していくということをすべきだろうと思って取り組んでおります。
 六ページ目。市民運動というのが不可欠であります。
 私ども、SDGs市民会議というのをつくりまして、今二百数十者、団体ですね、二百数十者とか、そういう団体の加盟の下に会議をやったり、それ実践しておりますが、その実践の典型的な例がマイボトル運動を含めたエコテイクアウト、つまり、ペットボトルを減らせるというような、プラスチック製品を減らせる、そういう取組であります。
 そういう意味で、もう御存じのとおり、そのプラスチック製品が増えればGDPが上がると、だから、GDPの計算は一つは本当に大事だと思いますけれども、GDPだけで物を見るような価値観を本当にやめていかなきゃならないということの一例だと思っております。
 真庭市役所の中でも給水スポットをつくっておりますし、さらに、一番下ですけれども、防犯灯のLED化は既に進めておりまして、真庭市の防犯灯は一〇〇%LED化になっております。
 そういう取組、主な取組を御説明申し上げました。
 あと、また、環境委員会あるいは国会全体で考えていただきたいことを申し上げたいと思います。
 一つはFIT制度の関係でありますが、右下に書いてありますように、その事業者が資源エネルギー庁にFITの申請をいたします。その場合に地域重視というのがこの四月から出ておりますが、私は不十分だと思っております。
 というのが、この左側のところに、余り、どう言いますか、変な言い方したら駄目だと思いますけれども、真庭市と全く関係のない大津市にある合同会社という一人でもできるような会社が、落合バイオマスといううちの地名を使った発電、小さい会社をつくって突如ぽんと入ってきたと。地域資源を全く関係ないところが入ってきて使うというようなことは、地域そのもののいろんなことを崩してしまいます。やはり地域資源は地域の中で使ってですね。というようなことで、その会社がそのFITの認定を申請して、私どもに情報が全く入りません。どうなっているのか分からない。今、太陽光問題含めていろんな問題が起こっておりますが、地元の自治体に情報が入らないということが大きな問題であります。
 それと、この会社でいえば、その実績が全くありません。バイオマス発電所は結構難しいです。実績のないところが、まあ新規参入が駄目だとは申しませんけれども、全く実績のない、つまり、私どもからすると利益のためだけでというような感じがいたします。
 そういうことで、そこの会社が本当に、FIT制度というのは国民の負担を掛けるわけですから、その経営実態がどうだとか、本当に能力があるのとか、公共性があるのとか、そういうことの審査を十分するということと、先ほど言った地元への情報提供するということが大事だと思っています。
 その次、八ページでございます。
 新電力の関係ですが、これはもう既に問題になっておりますから、いや、なかなかいい妙案はありませんが、今の制度ですと、左下のところの一般送配電事業者のところに全部新電力が集まる形になります。それをまた売るという形になりまして、そうすると、その一般送配電業者が売るときには市場価格で売ります。ここでいえば真庭バイオマス発電、エネルギーという会社が今まで契約で売っていたわけですけれども、場合によっては差が、逆ざやが出ます。それで新電力が今潰れているというようなことがあります。新電力の会社にもちょっと問題がある会社もありますけれども、まともにやっている会社が潰れるというのはこれはちょっといかがなものかということで、どういうふうにしていいのか、私もまだ妙案はありませんけれども、これ一つの問題であることを提起しておきます。
 それから、その次の九ページ。吸収源対策として、もう一度その森林の効用を国民的理解の下で進めてクレジット化とかできないかということであります。
 これ、本当に深刻な問題は、左の方に日本の山の木の樹齢の分布を書いておりますけれども、本当に、日本の人口と同じように、戦後植えた木のここばかりがあって、後、採算がないから植えておりません。あと五十年後には木材不足に、で、世界全体が木材そのものが不足してきているというような中で、あるいは環境問題を考えても、これを何とかすべきだということをもう一度お考えいただきたいというふうに思っております。
 私、ここには書いておりませんけれども、実は広葉樹、これ、今資産価値ゼロということですけれども、江戸時代は広葉樹こそ日本のエネルギーの源だったわけで、この広葉樹を燃料にうまくできるような、で、今何でできないかといいますと、切るのに採算が合わない、危ない。しかし、広葉樹というのは、一遍切って、そうすると勝手に芽が出てくるという、で、CO2の吸収が人間と同じで成長のときは非常に大きいわけですから、広葉樹をいかに燃料としてうまく使うかということ。そしてまた、早生樹、これもう研究既に大分されていますけれども、早く育つ木。で、燃料の森というかをつくっていく。ヨーロッパ辺りで柳を植えてばりばりと刈り取っていく、そういう効率的なことも今できつつあります。
 そういうことで、このエネルギー自給率を、ウクライナ問題で改めて深刻な状態が出てきたと思いますけれども、何としてもこの自然再生エネルギーを使いながら地域を活性化させて、そして自然環境にもよく貢献するということを、もっともっと考えれば私はできるはずだというふうに思っております。
 十ページに、この法案についての改正点、いずれも私は大賛成であります。よろしくお願いいたします。
 十一ページに、ちょっと真庭の宣伝ですが、こういうことですばらしい自然がたくさんありますので、私ども、これすらも観光にしておりますので、バイオマスツアーということでまたおいでいただければ、あるいは国会の御視察でおいでいただければ有り難いと思います。
 以上です。
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徳永エリ#4
○委員長(徳永エリ君) ありがとうございました。
 次に、山下参考人からお願いいたします。山下参考人。
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山下紀明#5
○参考人(山下紀明君) 本日、発言の機会をいただきましてありがとうございます。
 ちょっと持病で鼻声なんですが、体調不良ではないので、このまま続けます。お聞き苦しい点あるかと思いますが、続けさせていただきます。
 私、二〇〇三年から、地域のエネルギー政策、目標ですとか事業をつくっていくところをお手伝いしてまいりました。残念ながら、最近、再生可能エネルギーのトラブルというのが出てきましたので、そちらを調べ、地域の条例というのも調べております。
 その中で、やはり、地域の脱炭素というものをポジティブに進めていく、こちらの環境省さんの資料ではそういうことが書いてあるんですけれども、まだまだ広まっていないなと思っておりますし、再生可能エネルギー自体のイメージが悪くなってきている中でそれをポジティブに変えていくというところをお話ししたいと思っております。
 それでは、資料をめくりまして、まず背景として三点申し上げたいと思います。
 脱炭素化の要請は強まっているんですけれども、一方で、足下ではトラブルが増え、自治体の中でも規制条例というものを作っているところがございます。アの方で、再エネへの懸念の高まり、そして太陽光発電の地域トラブルが実際増えていると。イの方で、自治体の規制・調和条例の分類というものをしております。こちらは後で資料をお見せします。
 そういう前提条件の下で、地域の脱炭素化ポジティブに進めるためということで、将来的な方向性としては国や地域の脱炭素化目標というのがある中で、再エネに対して懸念が高まっている、規制条例が増えているというギャップを埋める必要がありまして、今回の温対法の一部改正含め、総合的な支援が必要と考えております。また、社会的に受容されるポジティブな再エネ事業というものを広めていくための支援が重要と考えておりますので、そちらをまた後半で御紹介いたします。
 三ページ目からは資料になりますので、細かくは申し上げませんが、少し解説していきます。
 三ページ目、再エネの地域トラブル。こちらは一橋大学や名古屋大学と合同で調査した結果でございまして、三、四年ごとに調査をしております。二〇一七年には、トラブルが発生していた、若しくは現在発生しているというところが二五%でしたが、二〇二〇年調査ですと三四%に増加しております。
 めくっていただいて、こういったトラブルの要因ですとかこういうところを懸念されているということもアンケート調査をしますと、やはり太陽光に絡んだものが多いというふうに考えております。ア、オレンジで示しておりますような景観、敷地内の雑草の管理、土砂災害、こういったものが三年前と比べて五ポイント上がっているということは、やはりそういったトラブルが起こっている、若しくは懸念されているということの広まりだと思います。
 めくっていただきまして、日本地図があるところですね。全国の地方紙も含めて新聞記事検索をして、太陽光発電の反対運動が起こっていたりトラブルになっているところをマップにしたのがこちらです。
 長野県や山梨県、静岡県、三重県で新聞報道に載るぐらいのトラブルが起こっているということで、実際は、もう少し規模小さいものを含めたり潜在的なトラブルというのはまだまだ多いと思っております。トラブル要因としては、自然災害発生の懸念が最も多くなっています。景観、生活環境、反射光等、自然保護、こういったものもございます。
 一方で、事業規模が大きいから必ずトラブルが起こるというわけでもないということでして、きっちりされている事業者さんもいらっしゃいます。そういったところは、合意形成のプロセスを丁寧に踏まれていたり、地域への利益、ベネフィットというものをすごく真剣に考えておられるというふうに考えております。逆に、小さければ問題ないということでもなくて、小さくてもトラブルは起こるということをこれからいかに抑制していくか、予防していくかということも重要と考えております。
 原因については先ほど述べましたので、六ページは飛ばします。
 続いて、こういった状況の中で、規制が十分ではないということで、自治体の方で立地の規制をしているようなものが増えておりまして、赤丸で示している調和・規制条例といったもの、少なくとも百四十五件確認できております。また、届出をして、話合いをしたり指導をしたりという形の届出条例というものも三十件ございます。また、これ以外の既存のまちづくり条例ですとか開発条例、水源確保条例というようなものを使いまして何とか防ごうとしているところもありまして、非常に皆さん困っておられます。
 八ページ目に規制・調和条例の中身書いておりまして、大きく分けて四つございます。
 抑制・禁止区域というものを設定してしまう。ここの地域には建てないようにしてくださいというパターンですね。若しくは、届出をした上で首長が同意する、許可するというもの。また、そういったものと組み合わせて首長と協定を結ぶ、若しくは地域住民との協定、同意を結ぶといったものもあります。その他、適切な維持管理を求めるものですとか、トラブルが起こった場合のあっせんをしようというところもございます。ただ、これは非常に数少なくて、まだ実例としてそういったものが使われたことはございません。
 そういった状況の中で、地域の脱炭素化をポジティブに進めるためにということで、左側に示したように、現在、大規模なトラブルというのが顕在化しております。その下には潜在的なトラブルもございますし、まだ報道されていないものもたくさんございます。ただ、大本には制度的な課題、社会的意義の合意の不在というものがあると。ここを何とかしていかなければ、結局、上のトラブルは減っていかないと思っております。
 で、真ん中、いろいろ書いていますが、今日はその中で抜粋したものを後ほど御説明いたします。
 大きく目指すところとしては、先ほど真庭市の例もあったように、地域主導型、地域に裨益するようなもの、地域としっかりと協働するもの、こういったものをまず増やしていく。そして、いろいろな形で広く受容される再エネを増やしていく。再エネの、地球温暖化、気候変動のために何かを犠牲にするということではなくて、ウイン・ウインになるような、そういったものを増やしていく必要がある。そのための後押しというものを制度的にしていく。その結果、幅広い社会的合意が出てくるのが理想と考えております。
 という点で、三点申し上げたいと思います。
 まずは、法案の中にある脱炭素化支援機構について。
 こちらは、もうこれまでの議論で出ているように、まず、事業者の事業規律を高めていくために是非基準をしっかりと作っていただきたいというところ、これはもう様々出ていますので申し上げません。地域裨益型の事業を増やすような投資基準を策定すること、それから、そういったものを地域金融機関に特に普及していただきたいということで、こちらも既に出ている議論と重複していると思います。
 今日、特に申し上げたいのは赤字部分ですね。環境影響評価、こちら、太陽光ですと四十メガという非常に大きいものが対象ですけれども、自主的なガイドラインというのも環境省さんの方で作られていますので、そういったものにしっかりのっとっていただいて、合意を地域でしっかりつくっていくというようなところ。
 それから、順応的管理と書いています。アセスメントみたいなもので予測をしてこういう対策しますというのはもちろん重要なんですが、やはり事業を進めていく上では予期できないことも起こってきますし、リスクは必ずありますので、じゃ、こういったリスクが顕在化した際にはこういう対策をする、こういう状況になったらこういう対策をするというのも、また起こり得ることをあらかじめつくっておいて、じゃ、実際それが起こったときにはこうするというようなことも約束していただくと。そういったものがあると合意形成にも役立ちますので、そういったものを是非優遇していただいたり評価していただくようなことがあるとよいと思います。
 二つ目に、やはり生物多様性などと共存していくということが重要でして、どうしても今、環境対環境、生物保全と太陽光で対立するという概念になってしまっています。しかし、世界を見ても日本を見ても、自然共生型で合計すると全体がポジティブになるような、ネットポジティブという考え方で進めておられる事業もございます。それから、社会でも協働して、社会共生というのもありますので、対立ではなくて第三の選択肢となるようなものを是非優遇していただきたいと思っています。
 二つ目が地方公共団体への財政的措置、その他措置についてという点でございます。
 脱炭素先行地域、既に二十六か所選ばれておりますけれども、こういったところでも既に評価されており、追加性のある再エネ、実際に再エネが増えるといったもの、既にある発電所を、電気をこちらに供給することで一〇〇%にしますということはもちろんできるわけなんですが、そうではなくて、実際に再エネが増えていく計画、それから、二〇三〇年、二〇五〇年の町の未来を良くしていく、そういう計画を引き続き評価して、それを増やすところを是非PRも含めて行っていただきたいと思っております。
 二つ目、再エネ促進区域設定、こちらで、ポジティブな場所ですね、ネガティブゾーニングと言われる禁止区域が今日本中増えているんですけれども、ポジティブなところ、ここを優先的に立てていこうというところ。掛け声としてはもう既にあって、いろいろマニュアル等も作られているんですけれども、やはりまだ自治体、事業者等、乗り気のところは非常に少ないと実感しております。そういったところに対して計画を作る予算等も既に計上されていますけれども、よりインセンティブが必要で、今はトップランナーが頑張るというところに対して支援がされているわけですけれども、日本中で見ますと、やはりトップランナーではないところがたくさんあるわけでして、そういったところもやる、乗り気になるようなインセンティブ、あめとむちも必要だと思います。そういったところを是非お願いしたいと思います。
 そして、REPOSという支援ツールが既に公開されていまして、GISですね、機能として非常に優秀な機能が入っているんですけれども、逆に言うとちょっと難しくてなかなか使い切れないものもあるという中で、もっと快適なツールというのも我々も研究者として開発もしておりますけれども、是非そういうところを支援していただき、合意形成プロセスというのは、やはり地域固有の事情ですとか非常に複雑ですので、そういったところも何かしら、いろいろな合意形成の仕組みの紹介でしたり、ガイドラインといったものを作ることで支援し、また、うまくいった事例の共有といったものを是非していただければと思います。こういったものが先ほど述べました将来的な、本来的なゾーニングに効いてくると思いますので、是非ここを応援もしつつ、我々も貢献していきたいと思っております。
 三つ目に、地域に受容される再エネ事業を増やす、トラブルは抑制、予防していくということで、地域裨益型、こういった事例紹介等されていますけれども、例えばうちの県には既にこういった事例があって、こういったエネルギー源でこういうふうに合意形成進めていきたいというものがもっとデータベース化されたり、営農型太陽光発電も、今やりたいと思っても事例が少なかったり、例えばサツマイモを育てるときに三〇%遮光でいいのかどうかというのを各地域でそれぞれが独自に調べたり、専門家を自分で探して知見書というのをいただいているんですね。でも、そういったものがもっとデータベース化されれば、そういう手間も減りますし、農業委員会等でも決めやすくなるんではないかと思っております。
 アメリカでは、こういった太陽光の許認可プロセスを短縮するためのウエブアプリケーションですね、ウエブ上で申込みができて、申込期間が五分の一になったりしたような例もありますので、そういったものがあると、今太陽光すごく減っていますので、V字回復には役立つのではないかと思っております。こちらも、今まで出ていますように、地方環境事務所との連携、非常に重要になってきますので、こういった点で是非連携していただければと思います。
 三点目としては、今後の見直しに向けてということで、やはり今ポジティブゾーニングも少し行われてきましたが、じゃ、それが二〇五〇年の町の目標、それから国の目標と整合しているのかというと、なかなかそういうところは少ない。ですので、脱炭素、再エネ目標と整合的に調整した本来的なゾーニングというものを中長期的に是非整備していただきたいと思っております。
 その中で、やはり今まで林地が開発しやすいということでトラブルも起こってきました。一方で、農地はすごく規制が厳しいというのがありまして、その辺りも含めて全体で見直していく契機にしていただければと思っております。
 こちらはまた、今までに議論に出ていますように、非FIT事業というのはやはりFITの規制とはまた変わってきますので、そういったものを含めて事業規律を高めていくため、制度と金融機関それからエネルギーの買手含めてマーケットの力、双方を活用していただきたいと思っております。
 後半は補足になります。
 十二ページは参考でしたので飛ばしまして、十三ページ、自然共生型の太陽光の事例となります。
 これ、ドイツ南部のモースホーフというところにある事例でして、元々耕地、畑作されていたところを、太陽光を市民主導で置いて、メガソーラーなんですけれども、地域に、元々の背の低い草原に再現して、昆虫が戻ってきたり、鳥の巣箱を置いたり、養蜂なんかも組み合わせることできると思います。そういった形で、以前よりも生物多様性が豊かになる太陽光というのをつくった事例で、初期から有名な自然保護団体と協働した事例になります。
 また、写真には入れていませんが、例えばスコットランドのホワイトリーという風力発電所は、湿地帯に建てた発電所なんですが、ライチョウを保護して、結果的に前よりもライチョウが増えたりと、そして市民のレクリエーションが増えたりといった形もございます。
 次のページ、十四ページは、都市部の生活クラブ生協という生協さんが秋田のにかほ市に建てた風車なんですけれども、これをきっかけに地域間の交流ができまして、地元の農産物を使って商品開発を行って都市部で売って、その売上げ全て合わせて年間三千万円ということで、風車の売上げの一部を寄附するというのはよくあるんですけれども、もっとポジティブな例としてこういうものが増えていくことは合意形成にも非常に重要ではないかと思っております。
 最後に、ドイツの裁判外紛争調停機関、KNEというところを御紹介します。
 環境省が財団経由して資金提供して設立した組織でして、自然保護とエネルギー転換を専門に扱う組織になっています。こちらが、三つの部門、情報部門、相談部門、対話部門というのを当初持っておりまして、太陽光発電では、例えば地域にどういう影響が出るのかといった科学的情報を提供する、その上で、トラブルが起こっているところにメディエーターと言われる仲介人を派遣して、情報を整理してポジティブな方に持っていく提案をしていくというようなものをしています。
 今、自治体でこういうことを実質的には引き受けている例がありまして、第三者的なところが支援して、これが例えば県レベルですとか地方環境事務所レベルでこういうメディエーターを派遣するようなことができれば、より合意形成、トラブル回避に役立つのではないかと思っております。
 最後は、また参考で詳しく書いているので、私の発表は以上にいたします。ありがとうございます。
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徳永エリ#6
○委員長(徳永エリ君) ありがとうございました。
 次に、桃井参考人からお願いいたします。桃井参考人。
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桃井貴子#7
○参考人(桃井貴子君) 気候ネットワーク東京事務所の桃井と申します。
 この度は、本委員会での発言の機会をいただきまして誠にありがとうございます。
 私が所属します気候ネットワークは、市民の立場から気候変動対策に取り組む環境NGOです。原発に頼らず、化石燃料による温暖化もない、持続可能な社会を構築することをミッションに活動をしています。
 さて、この度審議されている地球温暖化対策法改正案については、新たな規定として、株式会社脱炭素化支援機構を創設し、脱炭素社会に資する事業を推進するものと理解していますが、この方向性については賛成です。
 しかし、現状では懸念点や課題もあります。地域に寄り添った形で再エネが普及することや、それによって地域で資金が回る仕組み、さらには再エネ事業者などが事業をなりわいとして雇用が拡大することなどが期待されていますが、それを下支えする政策的背景があるのかという問題です。再エネが普及するために必要な条件がそろっていなければ、ファンドがあったとしても活用されないからです。
 また、現在のエネルギー政策では、脱炭素社会に資するといいながら、水素、アンモニア、CCUSなど、まだ実用化もされておらず、一・五度目標には全く整合しないような事業が推進され、石炭火力などが温存され続けていることなどがあり、今般の改正温対法でも、こうしたいわゆるイノベーション事業を含み得ることが懸念点としてあります。
 こうした懸念を持つ立場から、現在の気候変動をめぐる関連の論点について四点ほど述べさせていただきたいと思います。
 まず、国の目標についてです。四ページ目を御覧ください。
 日本は、温室効果ガスの長期目標として二〇五〇年の実質排出ゼロを掲げていますが、これは気温上昇を一・五度に抑えるための必要条件であって十分条件ではありません。
 先日、世界気象機関、WMOが、今後五年間のうち少なくとも一年は、一時的に産業革命前と比べ一・五度以上の上昇を記録する確率が五割になったということを発表しました。二〇三〇年を手前にして、一・五度の上昇に到達する可能性が以前に増して高まっているという警告です。日本の二〇三〇年目標、一三年比四六%削減は不十分であり、更なる深掘りが必要です。
 また、石炭火力を二〇三〇年に全廃することも一・五度目標の達成に求められています。この観点からも、温対法改正は現行の目標の見直しとともに議論をされるべきではないかと思います。
 次に、カーボンニュートラルに向けた日本の政策についてです。
 二〇二〇年に首相がカーボンニュートラル宣言をして以降、カーボンニュートラルを目指した成長戦略、エネルギー政策が策定されています。しかし、その中身を見ますと、再エネ、省エネへの転換というよりは、電源構成では再エネ、火力、原子力の構造がこれまで同様に維持される形となっています。さらには、グリーンイノベーションとして水素、アンモニア燃料、CCUSを推進し、多額のエネルギー関連予算が計上されたり、二兆円のグリーンイノベーション基金が創設されたりしています。
 しかし、水素、アンモニアは基本的に化石燃料由来で製造されていますので、ほとんどCO2削減につながっておらず、その上、コストは非常に高額になることが明らかになっています。CCSも同様で、日本の地理的条件、経済性、環境性などの観点から実用化には程遠いのが現状で、二〇三〇年までの対策にはなり得ません。水素、アンモニア、CCSなど、将来性のない技術を当てにして、既存の石炭火力の維持、温存にもつながっています。こうした問題については、資料の六から八ページ目に示しましたので、御覧になっていただければと思います。
 次に、九ページ目を御覧ください。
 エネルギー基本計画で示された二〇三〇年の電源構成では、石炭一九%と非常に高い割合を占めています。多くの国が二〇三〇年までの脱石炭を掲げる中、日本の気候変動対策の遅れを象徴するような内容です。
 しかし、問題なのは、この数字すら達成できない可能性が高いということです。十ページ目に示したとおり、今年三月にOCCTOが公表した供給計画取りまとめによると、二〇三一年、十年後の見通しとして石炭火力が電源構成の三二%も占めることが明らかになっています。一方で、再エネは二九%と、エネ基で示された三六から三八%に全く届いていません。
 このことは、省エネ法のベンチマーク制度で発電効率の基準が設けられながら、バイオマスなどを混焼すれば見かけ上効率が高くすることができる仕組みが導入されていたり、容量市場の創設によって、発電所を維持すれば事実上の補助金を受け取ることができるという仕組みが導入されたりするということで、石炭火力を維持、温存する方向で政策がつくられていることによる当然の帰結とも言え、一・五度目標に整合する形でエネルギー政策全般を抜本的に見直していく必要があるのではないでしょうか。
 また、日本最大の発電事業者であるJERAや電源開発も、二〇五〇年のゼロエミッションを掲げながら、足下では新たな石炭火力発電所を建設したり、老朽火力を更に維持させるためのアップサイクル計画を打ち出したりと、石炭火力を畳む方向は見えてきません。
 今国会では、アンモニアや水素を非化石エネルギーと位置付けて推進する改正省エネ法が可決、成立しましたが、これは非常に問題で、石炭火力にグレーアンモニアを二〇%混焼したとしても約四%のCO2削減にしかならないと試算されます。しかも、現時点では一か所の石炭火力発電所で僅か〇・〇二%の混焼をするという実証試験をしているだけにとどまります。
 なお、十七ページに示しましたように、電源開発が現在、長崎県の西海市松島で老朽火力を一部ガス化するGENESIS松島計画の環境アセスを始めました。この計画が実現すると、CO2の大量排出が長期にわたって固定化されるとともに、九州や四国などで再エネの出力制御が現在増えている状況下では再エネ普及の足かせとなりかねません。
 現在、Jパワーに対しては、次のページにありますとおり、大手機関投資家が株主提案を行い、科学的根拠に基づく計画の策定や公表、設備投資が削減目標に整合するかの評価や報告などを求めており、インパクトを持って社会にも受け止められました。今、この時点で政治の側からもこうした計画を中止するよう促すべきだと思います。
 次に、地方公共団体における二〇五〇年実質排出ゼロ宣言についてです。
 現在、環境省の呼びかけに応じて、多くの地方公共団体が二〇五〇年実質排出ゼロを宣言しています。その中には、十九ページに示していますが、現在石炭火力発電所の建設が進んでいる地域を含んでいます。いずれの発電所も今後稼働すれば大量のCO2を排出するもので、地域全体の排出削減努力が全て相殺されても余りあるような規模です。
 市民の多くは地元での石炭火力建設に疑問を持ち、計画が中止されることを望む声が高まっています。そのような中で、自治体が二〇五〇年実質排出ゼロを宣言したことについては歓迎されましたが、実態としては全く伴っていない、建設が着々と進んでいるというのが現状です。
 また、武豊町や横須賀市などでは、温暖化対策実行計画を作成するに当たって、削減計画に石炭火力の事業者分をカウントせず、事業所での所内利用分を含めて不算入としています。これは、環境省が実行計画の策定マニュアルの中で、大規模事業者について、具体的な対策、施策については事業者の取組に委ねることを認める記載をし、不算入を認めているからです。
 一方、神戸市は、二〇三〇年六〇%の削減というのを目標に掲げているのですが、その内実は、神戸製鋼の高炉が廃止されたことによって総量大きく減るということで、これを算入し、六〇%削減を見積もっているにすぎないということです。
 本来であれば、大口排出事業者分も地域の計画の中に位置付けて、地域全体での削減を進める具体的な施策を講じなければ、都合の良い数字合わせに終始し、実質ゼロは絵に描いた餅で終わりかねません。
 なお、その次のページに示しました神戸市の事例ですが、水素スマートシティ神戸構想というのを打ち出され、水素を対策の柱としています。しかし、これもオーストラリアの褐炭という低品位の石炭を原料とした水素で、製造段階でCO2が排出されていると考えられますが、これに関しては何ら触れられていないということです。
 また、二十一ページに示しましたように、石炭火力発電所の建設が進む横須賀市は、今年四月の広報で、二〇二六年の横須賀の絵姿ということでイラストを描いています。それを御覧いただくと、イラストの中に、本来であれば久里浜という辺りに石炭火力発電所の建設地ですのであるんですけれども、そこに太陽光パネルが描かれてしまっており、石炭火力は全く描かれていませんでした。石炭火力は描きたくない未来だからでしょうか。しかし、現実には存在し、計画が進めば横須賀市全体の三・八倍ものCO2を排出し続ける可能性があり、地域での対策が促されるべきだと思います。
 大きな事業所を抱えるような地方公共団体は、石炭火力に限らず、ほかにもたくさんあります。地域が主体となって温室効果ガスの早期削減策を講じるとともに、産業構造の転換などにより地域経済や雇用にも大きな影響が出ることを想定し、公正な移行のプロセスを地域で図ることが求められ、こうしたこと全体を環境省は支援していくべきではないかと思います。
 次に、二十二ページを御覧ください。化石燃料を延命し、再生可能エネルギーの普及を阻害する様々な問題について最後に述べたいと思います。
 これまで述べてきたとおり、日本のエネルギー政策では、石炭火力を維持、温存する方向で様々な政策が打ち出されてきました。一方で、再エネにはブレーキが掛かるような構造上、制度上の問題があります。
 第一に、大手電力会社が支配的な構造にあるゆがんだ電力市場になっているという点です。再エネ事業者や再エネ新電力にとって不利な状況が見られます。
 第二に、再エネが十分に普及する前にFITが終息というか、大きく姿を変えている点で、二〇一二年に制度が創設された当初は太陽光などの普及拡大につながりましたが、現在は調達価格も下がり、一定の規模が確保されていないと市民共同発電などの展開が非常に厳しい状況となっています。今後は、地域が主体となり、再エネ拡大を目指していくためにも、地域できめ細やかに再エネを普及できるような方向でFITを再活用することが必要だと思います。
 第三に、容量市場の導入です。この制度は、再エネがほぼ対象外で、原子力や火力は維持されるインセンティブが働いていますが、再エネを選んでいる人もこの費用を結果的には負担することになっているような不条理な制度です。これも問題だと思っています。
 第四に、とりわけ九州電力や四国電力管内で頻繁に起き始めているのが発電量が需要を大きく上回る再エネの出力制御です。再エネ事業者にとってはこれが大きな打撃となっており、モチベーションの低下を招きかねません。原発や石炭火力の存在がそれに拍車を掛けていると思います。
 第五に、政府による再エネ一〇〇%は無理だという前提で今政策がつくられていること、それから、再エネに対する負のイメージのプロパガンダが横行しているということです。エネルギーのうち、発電部門に関しては一〇〇%再エネにするということは可能だというシナリオが様々な機関からも発表されているところです。再エネを地域で普及するためにも、こうした点でエネルギー政策を全体を見直していくことが求められていると思います。
 最後になりますが、現在、ロシアによるウクライナ侵攻とかエネルギー価格の高騰など様々な情勢を見て改めて思いますのは、気候危機を回避するという観点からだけではなく、エネルギー安全保障の観点からも化石燃料や原発からできるだけ早く脱却し、再エネを増やし、エネルギー自給率を高めていくということが日本にとって極めて重要ではないかということです。脱炭素社会に向けては、実用化に程遠いような未知の技術に過度に期待して予算を投じるのではなく、既に技術的に確立した省エネ、再エネに予算を集中させ、化石燃料や原子力からの転換やその移行に向けた措置をとっていくべきで、政治家の皆様には大きな期待を寄せて、私の話を終わりたいと思います。
 本日はありがとうございました。
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徳永エリ#8
○委員長(徳永エリ君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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三木亨#9
○三木亨君 自由民主党の三木亨でございます。
 今日は、三人の参考人の方々には大変貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございました。私の方から、まず初めに、三人の皆様方にそれぞれお聞きしたいと思います。
 カーボンニュートラルをこれから日本が進めていくためには、やはり特定の人、特定の地域だけ頑張ってもなかなかこれ実現できないものですから、やはり日本全体として動いていくという、こういう動きというものが必ず必要になってくると思います。
 そういった意味で、太田市長話していただいたような真庭市のような好事例というのは全国かなり今出てきているところでございますけれども、これ、横展開というか、いろんなところがまねして、あるいは地元なりの工夫を付け加えて、その地域なりの脱炭素の取組をやっていくということも非常に重要になってくると思います。脱炭素先行地域の選定というのは恐らくそういう狙いもあってやっているところがあると思うんですけれども、このような好事例というものを全国的に横展開させる方策、これについてアイデアがあれば聞かせていただきたいというのが一つと。
 もう一つ、今単独の地域でやっているところ多うございまして、隣接する複数の自治体でやっているという事例は余り今のところ出てきていないんですが、場合によっては、そのコストの面から、あるいは地域の事情から、複数の自治体で連携してやっていくということもこれから考えていくべきではないかというふうに思いますけれども、その地域間連携についてもしお考えがあれば、三人の方それぞれにお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
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太田昇#10
○参考人(太田昇君) まず、どういうふうに展開できるか、広がるかということの御質問ですが、私は、一つは、今まで好事例のその情報を出していく、どんどん出していく。私どもも自治体としてもう本当に隠すことなく出しますし、この辺は一定環境省が集めたものをまた出していくというような、そういう情報提供。
 もう一つは、やはり技術。実は、生ごみの関係ですね、私ども、九州で先行しているところが、まあ失敗もしながら苦労してされている、そこからも技術いただいています。なかなか小さな自治体でそういう技術を持ってというのは難しゅうございますから、これもその主体性は実施主体が、実施するところが持ちながら、国なり民間なり、そういうところの技術提供ですね、あるいは大学とか、そういうような仕組みというかが必要だろうというのが二点であります。
 それから、自治体の連携ですけれども、本当に大事なことだと思いますが、なかなか、正直言って、自治体同士が違うとしにくい。そういう意味では、私は、九か町村合併した真庭の場合、まあ合併についてはいろいろプラスマイナスあります、しかし合併して一つになっているからできているというですね。例えば、バイオマス発電の材料を集めるのも、一つの自治体だから、森林組合がばらばらでやりますとなかなか足並みそろえにくいとかいうのもあります。
 ただ、この連携については、やはりそれぞれの地域が、首長同士あるいは住民がまとまっていく、そういう、これはかなり自主的にやらないと、国が言ったからどうというわけじゃなしに、県が言ったからどうというわけじゃないというふうに思います。ただ、何かもうちょっと連携しやすい、そのインセンティブを与えるようなことはあっていいのかなというふうに思っております。
 以上です。
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山下紀明#11
○参考人(山下紀明君) まず一点目、好事例を横展開していくところで、これは我々もずっと十五年間悩んでいるところではございますが、プレゼンで申し上げた、一つはデータベース化、仕組み化してあげることというのがやはり重要だと思っています。いい事例が集まってきたところでそれが公開されれば、なかなかノウハウがないであったり事例がないところでもできますので、それを国レベルだとか都道府県レベル、ブロックレベルでつくっていくということが非常に重要になってくると思います。
 一方で、私も今までいろんな自治体さんと仕事をしてきても、やはり三年間で担当が交代してしまって、エネルギーってもう結構難しいところもありますので、そういったところで知見がどんどん、またゼロに戻ってしまうというところもあって、そういう意味では、エネルギーに関しては、専門的な職員を育てることであったり、先行地域ではやはりエネルギーの対策室みたいなものをつくっているところは多いですので、そういったところを増やしていくことは重要かと思っております。
 また、大学でも、審議会等で技術の先生をよく座長に据えているんですけれども、むしろこれからは社会学であったり地域づくりであったり、そういった方を是非委員に入れたり、エネルギーのところでも是非関わっていただくということが重要じゃないかと思っております。
 地域間連携については、まだ、先行地域でもまだ一つか二つしか事例なかったと思いますので、おっしゃるとおり、これから増やしていくことは非常に重要だと思っています。離れているところでも、やはりエネルギーを売るところと買うところでつながることもありますので、そういった形での少し離れたところで、いわゆるオフサイトPPAと言われるようなものをしっかり連携していくことも重要ではないかと思っております。
 以上です。
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桃井貴子#12
○参考人(桃井貴子君) ありがとうございます。
 おっしゃるとおり、モデル事業というか、様々な温暖化対策の地域の取組というのはもう本当に十年以上前からあって、実は私も前職のときに環境省のモデル事業を支援するような立場で働いていたんですが、当時から真庭市さんの様々な市の中でやっている地域の取組の支援とかをしていた経験があります。
 やっているところはもう当時からずっとやっていて、もう同じような名前が今も上がり続けるというような現状が続いていて、なかなか横展開というか、それが面的に広がっていかないというのが昔も今も大きな課題になっていると思っています。
 やはり大きなその政策的な仕組みというのが変わっていかないことには、なかなかほかの地域への波及というのは進まないのではないかと思っています。モデル事業でいっときそこの地域にお金が付いたとしても、それだけではやはり進まないので、例えばカーボンプライシングのような形のものをしっかり導入していくということで、やればやるほどその地域の中できちんと経済が循環し、再エネ事業が潤い、雇用が増えていくというような形での事例ができると横展開につながっていくのではないかなと思います。
 もう一つは、やはり山下さんおっしゃるとおり、基本的には人がすごく重要でして、人材を育成するということにしっかり力を入れていくということはもう不可欠ではないかと思っています。
 以上です。
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三木亨#13
○三木亨君 ありがとうございます。
 もうざくっと皆さん共通しているところをまとめると、やっぱり地域でその取組というのがしっかりと理解され、そしてその取組にしっかり付いていくことによって目に見える形の恩恵があるということ、そういうことが、一つの言わば山下参考人言われたようなモデルというか、まねをしやすい形というものをつくられて、それを当てはめていくというような形が一番早いんじゃないかというふうなことであろうかと思っています。非常にいい意見を聞かせていただいたと思います。
 もう一つ、今回の法案で、脱炭素化支援機構、これが資金面でもサポートしていくという一つの大きな目玉ございますけれども、よくこの炭素中立社会にイノベーションの推進が重要だということを言われます。確かにそれはもちろんそうなんですが、ただ、この十年がやはりこのカーボンニュートラルにとって非常に重要な十年であるということを考えますと、イノベーションがどこまで進むのかという、その先はなかなか見通せないところはあります。そう考えますと、やっぱり今ある技術とか今ある手法というもの、これを強化したりあるいは広げていったり加速していったりという、こういうことも非常に重要だというふうに考えます。
 そういった意味で、脱炭素化支援機構というのは、新しいイノベーションだけじゃなくて、今ある技術を活用した事業というものに対しても資金供給を行って資金の流れをつくっていくというのも一つの大きな私は役割ではないかというふうに考えていますけれども、この脱炭素化支援機構に対して皆さん方期待するような役割というもの、お考えありましたらお聞かせいただきたいと思います。
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太田昇#14
○参考人(太田昇君) 私、是非、例えば燃焼炉の効率を更に良くするとかですね、今、私どものバイオマス発電所、一キロワットで製造原価二十六、七円掛かっているかなと。FIT制度があるから成り立っているんですけれども。木を切って運んでチップ化して、そしてそれを燃焼炉に入れて燃焼させてという全ての過程でどれだけコストカットできるかということなんです。そういう意味では、その燃焼炉の効率まだまだ良くできるだろうということ。
 それから、実はチッパーですね、私どものところ一億円ぐらいのチッパー持っているんですけれども、輸入なんです。某日本の工作機械メーカーの会長に来てもらったんですけれども、作れるけれども、需要がないからそんな大きいもの売れないと。その需要ができれば、チッパーも国産になって企業も潤うし、そしてまたこちらも安く買えるという。
 だから、あらゆるところでコストカットを図るようなことが大切かなということです。それにこういう資金が使われればいいんじゃないかと思っています。
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山下紀明#15
○参考人(山下紀明君) おっしゃっていただいたように、今あるものを広げることは非常に重要ですので、今あるものプラス一歩進めたものというのを是非今回支援していただければと思っております。
 プレゼンでも申し上げたような太陽光プラス自然共生みたいなものは、いわゆる固定価格買取り制度ですとか入札なんかではシステム単体をいかに安くするかという話でしたので、そういったものは想定されていないと思うんですね。自然共生をしていくとやっぱりコスト掛かってきますので、そういったところも含めて見ていただきたいということ。
 それから、風力に関しますと、例えば野鳥を識別するカメラとAIが付いた機械というのはもう実用化されているんですね。そういったものがあれば、例えば野鳥が近づいてきたときに羽の動きをゆっくりにするということも技術的にはもうできます。そういったものを使っていただいて、そういったものって、今事例が余りないので評価されにくいと思うんですね。そういうことこそ是非支援していただければと思っております。
 以上です。
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桃井貴子#16
○参考人(桃井貴子君) 先生がおっしゃるとおり、イノベーションで先の見えないものに投資をするよりも今ある技術の普及をしていくという視点が本当に大事だと思います。
 この機構に期待することとしましては、今お二人が初めおっしゃられたことは共感しますし、それ以外のことでいいますと、期待することというか、しっかりとチェックをしてもらいたいというのは、例えばバイオマスなどで、これからバイオマスも再生可能エネルギーとして普及されるという中で、今本当にそれが地域に根差したバイオマスなのかどうか。海外から安く調達するようなもので、CO2排出削減にも寄与しないようなバイオマスではないものの普及が望まれるわけですけれども、こうしたことをしっかりとチェックしていく必要があるだろうというふうに思います。
 以上です。
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三木亨#17
○三木亨君 ありがとうございます。
 済みません、山下参考人が、野鳥を見付けてAIが、何かカメラがうまい具合に作動するというのを聞いて、実は関係ない話なんですけど、鳥獣被害に使えるかなと、ちょっと不謹慎なことを思ってしまいましたけれども。ありがとうございます。
 もう一点だけ、もう時間ないので、これ太田参考人にだけお聞きしたいと思いますけれども。
 バイオマス等の町おこしで非常に成功されていますけれども、いろんな企業さんもその中にいる、参画をしていただいているというふうにお伺いしています。この多様な主体の参画というのはやっぱり地域にとって非常に重要だと思うんですけれども、このお知恵いただけましたら、その辺り、お願いします。
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太田昇#18
○参考人(太田昇君) 私ども、木材関係中心ですけれども、昔からお互いに商売ですから対立もあるんですけれども、山というその共通資産というか、そこに対するその認識が一致しているというのが非常に大きいと思います。
 といいますのが、日本の山の境界確定、全国平均三割とか、ちょっと数字があれですけど、非常に境界確定ができていない。私ども、合併九か町村したんですけれども、ほぼ九〇%以上できていて、今九五%ぐらいまでできています。そうすると、伐採するにも山に行かなくてももう図面上で全部やれるという非常に効率のいいことになっています。
 ですから、時間は掛かりますけれども、なるべくその山の境界確定をするような、今、国家予算毎年固定化されていて、補正でちょっとは上がるんですけれども、そういう辺り、地元の努力と、それで県の金も入りますから県の努力、そして国の方もそういう境界確定を、山の境界確定をするため、を促進するというのが長い目で見て本当に大事だというふうに思っています。そういうまとまりの良さをいかに地域がつくっていくかということが鍵かなと思っております。
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三木亨#19
○三木亨君 ありがとうございました。終わります。
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青木愛#20
○青木愛君 立憲民主党の青木愛と申します。
 今日は、三名の参考人の皆様から大変貴重な御意見をいただいて、参考になりました。ありがとうございます。
 まず、真庭市の太田市長にお伺いをさせていただきたいと思います。
 ゼロカーボンシティまにわということで今回の環境省の第一回の脱炭素先行地域に選定されたわけでございまして、今お話を伺いましても、再エネ、また発電と省エネとか、様々な角度からお取り組みいただいていることはすごくよく分かりました。
 今後、真庭市としてこのカーボンニュートラル、収支ゼロとするというのをいつ頃に設定されておられるのか、そしてそれに向かう更なる課題は何なのかというところをお聞かせいただければと思います。お願いします。
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太田昇#21
○参考人(太田昇君) 脱炭素の計画は確実でないと駄目だと思いましたので、説明しましたように、公共施設全体について、真庭市の、二〇三〇年までにプラスマイナスゼロにするということで取り組んでいます。ただ、それは確実にやれることで、それプラス先ほど申し上げました三つ目の発電所を造っていく。そして、その生ごみの関係も、もちろんこれはできますけれども。
 そういうことで、発電所をもう一基造ると、今再生可能エネルギー自給率が六二%で、先ほど申しましたように、あと三〇%ぐらい上がりますから、そうすると九十何%、それで省エネをしていけばということで、そういうことを重ねていくと、二〇五〇年よりもうちょっと早い段階で真庭市単独ではゼロカーボンができるのかなと。
 ただ、課題は、そのバイオマス発電所の材料供給の安定性とそれから電気の製造原価。先ほども申し上げていますように、広葉樹がほとんど使われていませんから、それをいかに使うかということ。そして、先ほど申し上げましたように、ずっとそのサプライチェーンのコストダウンを図っていくということで、十六、七円ぐらいまで、一キロワット、できないのかなと。今、石炭火電等で大体十二円ぐらいだと思っています。十二円というのは結構しんどいのかなと思いますけれども、エネルギー価格全体が少し上がった社会を想定せざるを得ないと私は思います。
 そういう意味で、FIT制度は今非常に貴重な制度で、私は堅持すべきだと思いますけれども、一方、それがなくてもやれるようなものをどうつくっていくかということが課題であります。そのために、その早生樹の関係、これは農水省の方とかもやっていますけれども、是非もっとその支援いただきたいんですけれども、そういう木を、燃料を作っていくというような、そういう観点が必要だろうと思います。これ、日本全国同じようなところならできるだろうと思いますので、是非、一番電力供給の安定したバイオマス、輸入に頼るわけじゃなくて、日本の山の木をうまく使ったバイオマスをもっと普及するように、私どもとしまして支援もお願いしたいと思います。
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青木愛#22
○青木愛君 地方の金融機関との関わり方の中で何か御意見とかもしあれば伺わせていただきたいと思います。
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徳永エリ#23
○委員長(徳永エリ君) どなたに。
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青木愛#24
○青木愛君 太田市長に。済みません。
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太田昇#25
○参考人(太田昇君) もう御存じのとおり、金融機関というのは経済の血液ですから、資金提供なりが円滑にいくというのは大事なことだと思っていますし、それからまた金融機関はいろんな企業への影響力も持って、金融機関もそういう意味じゃ単にお金を貸すとかだけじゃなしに姿を変えようとしていますから、そういう意味で金融機関が地域のこういう再生可能エネルギーあるいはゼロカーボンにどんどん積極的になっていくという、まあ今既にかなりそうなりつつありますけれども、それは是非期待をしておりますし、私どもも結び付いて一緒になってやろうとしております。金融機関の人材というのも結構大きいものがありますので、そういう人材活用というのも大事だと思っております。そういう意味でもこの法律というのは非常に有り難いわけであります。
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青木愛#26
○青木愛君 ありがとうございます。
 次に、山下参考人にお伺いをさせていただきます。
 山下参考人の著作を読ませていただきますと、再エネ導入の取組の成功事例と失敗事例は紙一重かつ表裏一体であるという、そんな表現をされているんですけれども、成功事例と言われたものが数年後に失敗事例となる場合もあるということなんですけれども、これからこの取組を進めるに当たって、着手する段階で失敗を回避できるというか、成功に導くための最初のスタートの仕方という何かアドバイスがあればお願いいたします。
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山下紀明#27
○参考人(山下紀明君) 著作をお読みいただいたということで、ありがとうございます。
 私がいつも申し上げているのは、まず再エネを考えるのはやめましょうと、むしろ町の未来像を最初に考えましょうということを申し上げさせていただいています。ともすると、こういう太陽光はどうだろうかとか、市民参加型の風車ってどうやってやるんですかという質問がまずは来るんですけれども、そこではなくて、じゃ、再エネ型って町はどう良くなるのと。であれば、例えば町の総合計画ですね、そういうところにエネルギーってどう反映されていくんですかということをまず考えていただきたいと。その上で、制度と実行体制ですね、未来像、制度、実行体制、これをそろえていただくのが迂遠なようでいて一番近道であり、王道だと思っております。
 以上です。
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青木愛#28
○青木愛君 ありがとうございます。大変参考になります。
 特に地方の小さな自治体等では、やはり人材が足りないという声があります。山下参考人は、これまで地元との再エネ導入に向けての利害調整ということで大変実績を積まれていらっしゃるわけですけれども、こうした地域トラブルを回避をするための人材育成といいますか、人材を確保するといいますか、その点について御意見があればお願いしたいと存じます。
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山下紀明#29
○参考人(山下紀明君) まず、トラブルが起こるということは、やはりきっかけは何かあったとしても、信頼関係が壊れてしまうというところが長く続いてしまう大きな理由だと思っているんですね。ただ、そういったのは新聞には出てきませんし、実際いろんな方の話を聞いて、やはり信頼が大事と。
 また、ドイツのKNEという組織をインタビューした際も、そのメディエーターという方々は、事業者がお金を出していたり市がお金を出していたり、いろんな立場があるんですね。そうすると、反対側の立場にとっては向こうの回し者というような形になってしまうおそれがある。そこを、メディエーターというのは、自身の態度であったりいろんな方との意見調整における透明性ですね、そういったものを確保して、自分自身で信頼性を示していくということを言っていました。
 ですので、これは必ずしも行政の中でそういうものをできる人が育つ必要はないと思うんですけれども、民間でも、そういったファシリテーションですとか弁護士の方だとか、そういった方いらっしゃいます。ですので、外部の人材も使いつつ、ただ、あくまで地元の信頼されている方々と一緒に話していただく、こういったところがトラブルの回避には重要なのかなと思っております。
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