伊藤かつらの発言 (議院運営委員会)
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○参考人(伊藤かつら君) 伊藤かつらでございます。本日は、このような場をいただきまして、大変ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
国家公務員制度は、我が国の行政の円滑な運営を確保するための重要な基盤であります。また、国家公務員法は、国民に対し公務の民主的かつ能率的な運営を保障することを基本理念としております。
人事院は、この基本理念の下、国民全体の奉仕者である国家公務員の人事行政の公正を確保するため、また、労働基本権制約の代償機能を果たすため、中立第三者機関として設置されており、その構成員の人事官には強い責任感と高い倫理観が求められると認識しております。
私は、IT企業でインストラクターとしてキャリアを開始した後、システムエンジニア、マーケティング、管理職、経営など複数社で幅広い業務にわたり、管理職になってからは常に人事改革を経営課題の中核として取り組んでまいりました。変化の速いデジタルの業界で、自身の学びと成長を通じて組織改革や意識改革を第一線で指揮していく中で、常に世界の中における日本ということを強く意識する必要がありました。
安全で豊かな日本が将来にわたり信用され、信頼される国であり続けるためには、日本の行政を支える国家公務員制度は大きな役割を持つと考えており、私が人事官に就任した際には、強い志を持ってお役に立ちたいと考えております。
昨今、少子高齢化、グローバル化やデジタル化の進展等、内外の情勢変化は激しく、さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした様々な課題の出現により、行政を取り巻く環境もますます複雑高度化しています。こうした状況において、公務や公務員が国民から求められる期待や、国民に対して果たすべき役割の重要性は一層増しております。国家公務員は、公務の遂行に当たり、規律を厳正に保ち、自らの役割と使命を深く自覚しつつ高い専門性を発揮することで、国民全体の奉仕者として信頼を得ていくことが重要と考えます。
人事官を命ぜられた場合に私が取り組みたい課題について申し上げたく思います。
まずは、行政組織の働き方改革です。長引くコロナ対応の中で、多くの方が働く意義、仕事と人生の関係性について考え直していると言われています。これは行政組織も例外ではありません。長時間労働の是正だけではなく、公正な評価と処遇など、公務員が意欲を持って生き生きと公務に取り組める環境が質の高い行政サービスにつながり、ひいては国民の信頼を得ることにつながると考えます。
行政組織全体のデジタルスキル向上も取り組むべき課題です。デジタル技術の革新により、デジタルは一部の高度なスキルを持った人材に閉じられたものではなくなりました。複雑なデータを可視化して分かりやすくしたり、コミュニケーションの質と量を向上させたり、生産性の向上を図ったりということが従来に比べて格段に容易に実現できるようになっています。デジタルへの食わず嫌いを払拭することで、様々な現場発の改革が生まれ、公務員が自らスピード感のある変革への自己関与、関与を実感できることが重要です。
また、様々な現場の声を聞くということに優先度を置いて取り組みたいと思います。働き方改革、人材改革にはデータに基づいた分析が欠かせませんが、それと同時に現場で起きていることへの深い理解が重要であり、それらの洞察を通してなすべき組織改革への道筋を付ける必要があります。
最後に、こういった取組を通して、学びと成長の循環を生み出すことを目指したいと考えます。人はいつでも学び、成長することができる。現代においては、時代や情勢に応じて新たな知識を獲得し、成長し続けることが期待されます。国家公務員は、日本国民に世界最高の行政サービスを届けるために率先して学び、成長し、その成果を公務で発揮することが期待されます。また、年齢や役職に関係なく真摯に自己研さんする姿は、将来にわたる国家公務員の確保につながり、長期にわたる行政の質の一層の向上が期待できます。
仮に人事官に任命されたときには、人事院会議の構成員としての自覚と責任感を持ち、これまでの私の経験や知識を生かし、全力を尽くす所存です。そして、国民の代表である国会の御議論を始め様々な御意見に真摯に耳を傾け、先任のお二人の人事官と協力しながら重責を果たしてまいりたいと思います。
以上、簡単でございますが、私の所信を述べさせていただきました。
本日は、このような場をいただき誠にありがとうございます。