川崎政司の発言 (憲法審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○法制局長(川崎政司君) お答えいたします。
条文イメージの前段、四十七条前段を拝見しますと、人口を基本とするとしつつ、行政区画、地域的な一体性等の要素を総合的に勘案するとしており、投票価値の平等と行政区画、地域的一体性等の地域的要素との適切な調和を図っていくことも憲法上求められることになることを意図しているものと理解することができるのではないかと思われます。
解釈の問題になりますが、そのような趣旨と捉えるのであれば、投票価値の平等の要請の緩和の程度は分かりませんが、そのような調和の観点から、国会が定めた選挙制度、定数配分、区割り等の合理性が認められやすくなると見ることもできるように思われます。
続きまして、イギリスとカナダの関係について簡単に御説明させていただきます。
イギリスは、不文憲法、議会主権を基本とする国であり、選挙区割りについて憲法違反といった問題は生じないとも考えられます。
また、下院の選挙区割りについては、一九八六年議会選挙区法は行政区画を重視し、最大較差は五倍近くに上っていました。これに対して、二〇一一年の議会選挙制度・選挙区法が制定され、最大較差を原則として約一・一一倍以下となるよう区割りを行うこととされましたが、これに基づく選挙区割りは行われず、その後、二〇二〇年議会選挙区法が制定され、選挙区割り改定に関する規定の改正が行われております。
他方、カナダでは、憲法として位置付けられた法律で下院の定数、議席配分について規定しておりますが、各州に人口に比例した定数を配分することを基本としつつも、人口の少ない州でも一定程度の議員数を確保できるようにする特別措置も講じられております。その結果、五倍近い選挙区間の較差が生じておりますが、憲法に基づくものであるため、憲法違反の問題は生じないものと考えられます。
以上でございます。