新井誠の発言 (憲法審査会)

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○参考人(新井誠君) ありがとうございます。非常に重要な御指摘かと思います。
 私自身は、実はこの両判決の分析の仕方については、今おっしゃるような分析をされる方々も憲法学者の中でも多いかなと思っております。他方で、私は、やはりそれでもなお温度差が大分あるかなというふうに思っているところでございます。
 すなわち、平成二十四年、二十六年は、やはりそういうふうな国民の声があろうとは、まあ思ってはいなかったということはないんでしょうが、合区したって大丈夫だろうというふうなことで、えいとやったような気がします。
 ところが、その後の反発というふうなものが余りにも大きかったというふうなこと、またあるいは、実はこれは憲法改正派の議論までも誘発したというふうなこともあるわけで、最高裁自身はそれ自体を、やはり私は釈明というよりもそれは弁明ぐらいな感じではないかなと。私は、実はこれは、国会は、合区を入れて、一応その解消して、対話を成立したと思っているかもしれぬ、対話が成立したかもと思うかもしれませんが、一部の国民との間では対話が失敗したと私は考えているところでございます。
 他方で、投票価値の平等との調和、これは重要だというふうなことはもちろん強くあるかなと思います。ただ、私は、これはもう従来私自身は考えているところですが、とても重要な価値ではあるけれども、そこからこぼれ落ちる利益を拾うというふうなことを考える余地はないのか、実はそれが私は憲法解釈として認められているんではないかというふうに思うところでございます。
 投票価値の平等が全く重要ではないというふうなことは全く思っていなくて、とても重要な価値ではあるんだけれども、そこからこぼれ落ちるもの、その中で国民が参加させてもらえていないんじゃないかという感情をもし出してしまうとなれば、そこを拾う別の方法を何か考えなければいけないんではないかということを思っているところでございます。
 済みません、長くなりましたけど。

発言情報

speech_id: 120814183X00620220608_027

発言者: 新井誠

speaker_id: 27960

日付: 2022-06-08

院: 参議院

会議名: 憲法審査会