堂薗幹一郎の発言 (行政監視委員会)
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○政府参考人(堂薗幹一郎君) お答えいたします。
委員御指摘の令和三年四月二十一日の東京地裁判決は、外国の方式に従い夫婦が称する氏を定めないまま婚姻の手続を行った原告らが、御指摘のとおり、戸籍等により婚姻関係の公証を受けることができる地位の確認、地位にあることの確認を求めるとともに、そのような公証の方法を設けていない立法不作為が憲法二十四条に違反するとして国家賠償請求をしたのに対しまして、地位確認の訴えについてはこれを不適法なものとして却下し、国家賠償請求についてはこれを棄却したものでございまして、国が全面的に勝訴したという事案でございます。
もっとも、その判決の理由中において、御指摘がありましたように、我が国においても暫定的な状態で婚姻が有効に成立しているとの判断が示されたところでございます。
法務省としては、このような場合には、そもそも我が国において婚姻が有効に成立しているとは考えておらず、この訴訟においてもその旨の主張をしていたところでございます。しかし、国が全面的に勝訴したため、国としては控訴することができず、また敗訴した原告らも控訴をしなかったことから確定に至ったというものでございます。
また、先ほど述べたとおり、この点の判断は判決理由中の判断にすぎず、既判力、すなわち一定の場合に後の訴訟において裁判所や当事者に対して拘束力を生じさせるものでございますが、そういった既判力は生じないものでございます。
したがいまして、法務省としては、現段階においてこれを周知することは適切でないものと考えているところでございます。