鉢呂吉雄の発言 (国土交通委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○鉢呂吉雄君 今回の法律の前段になる、昨年十二月に、令和三年十二月に国土審議会土地政策分科会企画部会のそのとりまとめ、いわゆる答申だと思いますけれども、この中でも、地域一体となってこの課題がある土地、これは所有者不明ばかりでなくて、いろいろな課題がある土地があるんです。所有者不明というのは突き詰めていけば所有者は明らかになるんですけれども、実際は、その地域できちんと活用するというところまで行くには、やっぱり地域における一体となって課題を解決するそういった体制が大事だと、こういう答申、これをしておるんです。私もそのとおりだと思っています。
その地域コミュニティーも、例えば民間業者も、先ほど町内会、自治会とかという話もありましたけれども、そういうものも含んで多様なものがあると、これも大臣、認めていただきたいと思うんです。このとりまとめでは、新潟県の田上町では、みどり福祉会というのが、放置された竹木の繁茂に悪影響が及んでおると、それをきちっと土地所有者を探索して、そして必要な手続を行ってという事業もやっておるし、あるいは、営利法人ですから株式会社、この鹿児島県の西之表市の川商ハウスですか、ここでは空き地の流通促進に努めておると。こういった多様な主体が地域コミュニティーとして活動する、そのための支援を行っていただければ有り難いなと、こういうふうに思います。
そこで、近代的土地所有権の問題点と硬く書いています、大きく二番目に入らさせていただきますが。
日本の近代は、土地については、個人の絶対的所有権というのが基本になって今日まで来ました。私も、議員になって三十二年、一九九〇年初当選ですが、そのときはバブルの絶頂期、バブルがもう壊れかかっているときでした。
私は函館から選出された議員だったものですから、函館へ行った方は分かるとおり、函館の夜景というのはもう大変なドル箱でして、そこに地上げの事業所が横行して、古い、あそこは日本やアメリカ、あるいはロシアと最初の通商基地になったところなんですが、そこにある歴史的な建造物を一気に壊すと、そして更地にして高い建物建てるという全盛期だったんですね。函館では、いわゆる市民の皆さんがそれに対して危機感を持って、私の記憶では、茶屋亭という非常に趣のある料亭風のやつを、更地化にしては駄目だと、寸前でそれをとどめたというようなことがございました。
ですから、日本はもう土地を、何かこの地上げの対象にしたり、投資の対象にしたり、金もうけの対象にすると、そして今はその逆転の、誰も土地に振り向かないというところが田舎とか中小都市のところでは広がっておると、こういう中であります。
一言で言えば、今回は所有権、所有者が不明のところとなっていますけれども、東京辺りは相変わらず、住むための土地の流通ではなくて、やっぱり投資の対象になっておるのではないかと、こういうような嫌いが今も続いています。まあ、隣のソウルなんかも、全然もう庶民が買えるような地価になっておらないと。日本もそういうところが今でもあるという中で、土地問題というのは非常に複雑、そしてまた重要だと。
私の視点は、絶対的に個人の所有権というものが今日まで優先されてきました。しかし、今、この場で、この期に及んで、人口減少、高齢化という中で、その従来の日本の土地に対する権利関係、大きく見直す時期に来ておるのではないかと、私はこう思うんです。やっぱり土地というのは限られておりますし、様々な使い方がある。個人が自由で、この売り買いも自由だと、この段階を過ぎておるのではないかと、こういう考えなわけですけれども、大臣の御見解をいただきたいと思います。