更田豊志の発言 (資源エネルギーに関する調査会)

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○政府特別補佐人(更田豊志君) 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。
 参議院資源エネルギーに関する調査会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ強化した規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。
 このうち、発電用原子炉については、令和三年九月十五日の中国電力島根原子力発電所二号炉に対するものを含め、これまでに計十七基に対して設置変更許可を行いました。また、核燃料施設等については、核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等に対してこれまでに十一件の事業変更許可を行うとともに、試験研究炉に対してこれまでに二件の設置変更承認及び五件の設置変更許可を行いました。
 発電用原子炉の運転期間延長については、これまでに関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計四基に対して認可を行いました。
 発電用原子炉の廃止措置計画については、これまで計十八基に対して認可を行いました。このほか、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」を始め計九件に対しても廃止措置計画の認可を行いました。
 また、平成二十九年に改正された原子炉等規制法に基づき、令和二年四月から原子力規制検査制度の運用を開始し、事業者のあらゆる安全活動について監視を行っています。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカード不正使用事案及び核物質防護設備の機能の一部喪失事案については、昨年九月に東京電力から改善措置報告書が提出されたことから、昨年十月に追加検査の計画を決定し、検査を開始しております。現在、核セキュリティー文化、安全文化の視点を含め、東京電力の実施した原因分析と改善措置の内容を追加検査により検証するとともに、東京電力の改善措置活動の実施状況とその効果等について確認を行っております。今後、追加検査を進め、さらに東京電力が実施すべき事項や改善が必要な事項を明らかにしつつ、核物質防護への取組を監視、指導してまいります。
 原子力規制検査については、核物質防護に係る検査を、原子力規制庁本庁の専門部門に加え、現地の原子力規制事務所の検査官も行うこととするなど、継続的な改善にも取り組んでいます。引き続き、事業者等とのコミュニケーションを図りつつ、検査制度の改善に努めてまいります。
 また、これ以外にも、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合は、速やかな状況確認などを通じて、今後とも引き続き適切に対応してまいります。
 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、標準応答スペクトルの規制への取り入れなどに係る改正を行い、継続的に改善を図っております。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁等と連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。
 昨年四月十三日に政府方針が決定された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、昨年十二月二十一日に東京電力から実施計画の変更認可が申請され、現在、公開の審査会合において厳正に審査しています。
 今後、国際原子力機関、IAEAによるレビューを通じて実施計画の審査の客観性及び透明性を高めるための取組を進めるとともに、関係省庁等と連携し、ALPS処理水に係る海域モニタリングを行ってまいります。
 また、東京電力福島第一原子力発電所の事故調査については、昨年三月の中間的な取りまとめを踏まえ、放射性物質等の放出又は漏えい経路、原子炉建屋における水素爆発等について検討を重ねており、今後、これまでに得られた知見と規制との関係を精査するとともに、調査、分析を継続してまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、甲状腺被曝線量モニタリングの追加及び原子力災害医療体制の見直しを内容とする原子力災害対策指針の改正案について、本年一月から意見の公募を実施するなど、原子力災害対策指針の継続的な改定を進めています。また、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めるなど、原子力災害対策の充実を図っております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置及び関係道府県への技術的支援等により、緊急時モニタリング体制の充実を図っております。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 更田豊志

speaker_id: 21642

日付: 2022-02-09

院: 参議院

会議名: 資源エネルギーに関する調査会