資源エネルギーに関する調査会

2022-02-09 参議院 全146発言

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会議録情報#0
令和四年二月九日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二日
    辞任         補欠選任
     本田 顕子君     藤木 眞也君
 二月三日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     自見はなこ君
 二月八日
    辞任         補欠選任
     市田 忠義君     武田 良介君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                こやり隆史君
                滝波 宏文君
                宮島 喜文君
                野田 国義君
                塩田 博昭君
                田村 まみ君
                音喜多 駿君
                山添  拓君
    委 員
                阿達 雅志君
                佐藤  啓君
                自見はなこ君
                高野光二郎君
                高橋はるみ君
                藤木 眞也君
                三浦  靖君
                宮崎 雅夫君
                岸 真紀子君
                塩村あやか君
                森屋  隆君
                河野 義博君
                杉  久武君
                舟山 康江君
                梅村  聡君
                武田 良介君
   副大臣
       経済産業副大臣  石井 正弘君
       環境副大臣    務台 俊介君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       岩田 和親君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     更田 豊志君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        海野耕太郎君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      松下  整君
       外務省大臣官房
       審議官      池松 英浩君
       文部科学省大臣
       官房審議官    坂本 修一君
       文部科学省大臣
       官房審議官    堀内 義規君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  湯本 啓市君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     風木  淳君
       経済産業省産業
       技術環境局長   奈須野 太君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      松山 泰浩君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   神ノ田昌博君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     金子 修一君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       社長       小早川智明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源に関する調査
 (「原子力問題に関する件」のうち、原子力規
 制委員会の活動状況)
 (原子力問題に関する件)
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、本田顕子君、清水真人君及び市田忠義君が委員を辞任され、補欠として藤木眞也君、自見はなこ君及び武田良介君が選任されました。
    ─────────────
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宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。
 まず、「原子力問題に関する件」のうち、「原子力規制委員会の活動状況」について、原子力規制委員会委員長から説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
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更田豊志#3
○政府特別補佐人(更田豊志君) 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。
 参議院資源エネルギーに関する調査会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ強化した規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。
 このうち、発電用原子炉については、令和三年九月十五日の中国電力島根原子力発電所二号炉に対するものを含め、これまでに計十七基に対して設置変更許可を行いました。また、核燃料施設等については、核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等に対してこれまでに十一件の事業変更許可を行うとともに、試験研究炉に対してこれまでに二件の設置変更承認及び五件の設置変更許可を行いました。
 発電用原子炉の運転期間延長については、これまでに関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計四基に対して認可を行いました。
 発電用原子炉の廃止措置計画については、これまで計十八基に対して認可を行いました。このほか、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」を始め計九件に対しても廃止措置計画の認可を行いました。
 また、平成二十九年に改正された原子炉等規制法に基づき、令和二年四月から原子力規制検査制度の運用を開始し、事業者のあらゆる安全活動について監視を行っています。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカード不正使用事案及び核物質防護設備の機能の一部喪失事案については、昨年九月に東京電力から改善措置報告書が提出されたことから、昨年十月に追加検査の計画を決定し、検査を開始しております。現在、核セキュリティー文化、安全文化の視点を含め、東京電力の実施した原因分析と改善措置の内容を追加検査により検証するとともに、東京電力の改善措置活動の実施状況とその効果等について確認を行っております。今後、追加検査を進め、さらに東京電力が実施すべき事項や改善が必要な事項を明らかにしつつ、核物質防護への取組を監視、指導してまいります。
 原子力規制検査については、核物質防護に係る検査を、原子力規制庁本庁の専門部門に加え、現地の原子力規制事務所の検査官も行うこととするなど、継続的な改善にも取り組んでいます。引き続き、事業者等とのコミュニケーションを図りつつ、検査制度の改善に努めてまいります。
 また、これ以外にも、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合は、速やかな状況確認などを通じて、今後とも引き続き適切に対応してまいります。
 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、標準応答スペクトルの規制への取り入れなどに係る改正を行い、継続的に改善を図っております。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁等と連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。
 昨年四月十三日に政府方針が決定された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、昨年十二月二十一日に東京電力から実施計画の変更認可が申請され、現在、公開の審査会合において厳正に審査しています。
 今後、国際原子力機関、IAEAによるレビューを通じて実施計画の審査の客観性及び透明性を高めるための取組を進めるとともに、関係省庁等と連携し、ALPS処理水に係る海域モニタリングを行ってまいります。
 また、東京電力福島第一原子力発電所の事故調査については、昨年三月の中間的な取りまとめを踏まえ、放射性物質等の放出又は漏えい経路、原子炉建屋における水素爆発等について検討を重ねており、今後、これまでに得られた知見と規制との関係を精査するとともに、調査、分析を継続してまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、甲状腺被曝線量モニタリングの追加及び原子力災害医療体制の見直しを内容とする原子力災害対策指針の改正案について、本年一月から意見の公募を実施するなど、原子力災害対策指針の継続的な改定を進めています。また、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めるなど、原子力災害対策の充実を図っております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置及び関係道府県への技術的支援等により、緊急時モニタリング体制の充実を図っております。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 次に、原子力問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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阿達雅志#5
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。
 本日は、こうして質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。
 ただいま原子力規制委員会更田委員長から原子力規制委員会の活動状況についての御説明がありましたので、少し質問の順番を変えて、まず規制委員会への質問から入らせていただきたいと思います。
 この原子力規制委員会での原子力再稼働に当たっての適合性審査、これについては、実は私、今まで何回か更田委員長にも質問させていただいてまいりました。
 今回も実はまた同じ質問をまず最初にさせていただきたいんですけれども、やはり、今日の御説明でもありましたが、これまで計十七基に対して設置変更許可を行いましたという中で、やはりこの適合性審査のスピードが相変わらず遅いのではないかという感を受けます。
 今までの規制委員長の御説明の中では、幾つかもう実際に審査をされた中で、その前例を見ながらやるからとか、後ろへ行けば行くほどスピードは上がるんだという御説明がありました。
 ですが、実際に今審査の状況を見ると、それぞれの炉ごとに基本地震動の、いわゆるSSの、そこの部分で非常に時間を食っていると。そういうことになると、前例があるからすぐにできるようになる、そうは限らないんじゃないか。また、実際にその審査の中を見ていると、その審査自体がどうも行ったり来たりしているような感を受ける。一度議論されたことがしばらくしてもう一回また持ち出されて、そしてもう一回また資料提出という、こういう形になっているような、そういう面もあるように思うんです。
 そういう中で、まず一つ目の質問は、適合性審査のスピードが相変わらず遅いのではないかと、こういう中で手続を迅速に進め結論を出すためにどういう工夫をしているのかということで、委員長にお聞きしたいと思います。
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更田豊志#6
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 先生御指摘のとおり、その審査のスピードは案件それぞれであります。代表例を申し上げますと、北海道電力の泊原子力発電所の三号機、これは最初の、一番最初の六案件の中に立ったものですので、適合性審査が始まってからこれまでずっと審査が続いている状態にあります。また、先生が言及された、行きつ戻りつしているのかというのも、これは例としては泊に対するものであります。
 まず、行きつ戻りつしているものについては、あるはずだといって提出されていた証拠が見に行ったらなかったということで議論が元へ戻ってしまった例ではあると思います。こういった、どうしても地震であるとか津波であるとかといった自然災害に対するものの検証に時間が掛かっているのはまさに事実であります。
 そこで、工夫ですが、プラント側については、確かに他のプラントでの経験というものが生きるというのは、もうこれは形で表れていると思いますが、一方、こういった地震や活断層といった問題に対する工夫というのは、これは、これまで行っているところでいえば、例えば電力中央研究所であるとか、そういった電力が設けている、共通して設けているような機関からも審査会合への出席を認めるといった、必ずしも電力会社の社員でなければ説明に当たれないというような硬直的な対応ではなくて、これはあくまで科学的、技術的な議論に係るものであるので、事業者が出席させたいという専門家は出席を認めるなどという工夫をしております。
 それから、やっぱり現地を見に行くということが極めて大切だと思いますので、できる限りにおいて、泊の場合は自然条件でなかなか妨げられているところはありますけれども、工夫を重ねてこういった自然ハザードに係る審査についても引き続き効率化に努めてまいりたいというふうに考えております。
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阿達雅志#7
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 今ちょうど北海道電力泊三号機の話がありました。この泊の場合に、見に行ったら、ひょっとしたらここに活断層があるんじゃないかと、こういう話で行きつ戻りつしたということですが、その基準地震動を最初に議論して、ある程度のアイデアが、ある程度意見がまとまってから見に行ったというのは、私はこれちょっと遅いんじゃないかと。本来、やっぱりそういうところが手順としてしっかり規定をされていて、それで見に行った上でその後の議論をするというのが筋であったので、実際に議論をした後で見に行ったら、やっぱりここ怪しいと。だからといって、それで戻るということであれば、これはやっぱり行政の手続としての透明性に若干問題があったんじゃないかというふうに思います。
 そういう意味で、先ほどいろんな工夫をされているという中に、やはり、先ほどいみじくもおっしゃられたとおり、まず見に行ってしっかりとやるんだということであれば、やっぱりそこをちゃんと手続としてやっていただきたい。また、もしそれがされないということであれば、ちょっとその委員の方の個人的な知見に頼り過ぎている。やはり、組織としてどういうふうにしっかり審査をするかという、その組織的アプローチを是非この際入れていただきたいなというふうに思います。
 あわせて、この適合性審査についてちょっとお聞きをしますと、今、ずっとこう審査を今までされてきているのを見たときに、一件も不合格がないんですね。これ、実は、私も前回も質問させていただきました。不合格がない代わりに質問が行ったり来たりしているという、この状況というのは本当にいいのだろうか。逆に、本当にその判断が最終的にできないんであれば、不合格でなくてもいいけれども、判断不能という判断があってもいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、この適合性審査においていまだに不合格が一件も出ないことについてどういうふうにお考えなのか、御所見をお聞かせください。
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更田豊志#8
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 これまでのところ、その不合格であるとか判断不能といった結論を出していない理由は、例えば、共通の理解が得られずに意見が一致しない、やり取りが膠着した場合であっても、申請者側は申請内容の補正をして改めて持ってきますということでその補正が続くわけですけど、この補正が続く限りにおいて、私たちはまだ、補正なんか持ってこないでいいのでもうこの件は終わりだというような一方的な打切りをしていないというのが実際のところであります。
 それから、これまでも委員会等で発言をしておりますけど、本件については一旦保留してはどうか、あるいはその審査を中断してはどうかという事例がこれまでなかったわけではありません。しかしながら、それでもやはり申請者の方は、議論を続けさせてほしい、ないしは補正をするのでその補正を待ってほしいと。その補正を遮ってまで不合格という判断を下すことの是非についてまだ例がないというのが実際のところであります。
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阿達雅志#9
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 実際のところ、やはり電力会社も一旦申請を始めたらなかなか引っ込めるわけにはいかない。いろんなそういうところに考慮が働くというのも、これもよく分かるんですが、私がやっぱり若干気にするのは、補正が続く限り同じように審査をしていくことによって、次の申請の人たちに番が回ってこない、マンパワーが限られてしまうという、こういう問題あるんだと思うんですね。
 そこの部分については、やはり規制委員会としてある程度、もう補正をして、それでも進まない場合はしばらく寝かすとか、そういうことでもしないと、次の申請になかなか取り組んでいけない。そういったところの是非人的なそのローテーションもこれ規制委員会としてお考えをいただきたいというふうに思います。
 次の質問に参ります。
 先ほどの御説明の中にもございました東京電力福島第一原子力発電所の事故調査について、昨年三月の中間的な取りまとめということでございます。
 これ、二〇一九年からたしかこの検討をもう一回再開するということで進めていただいて、私もこれ非常に期待をしながら見ていたところなんですが、これ、三月五日に中間取りまとめ案の審議は行っておられて、そこでいろんな意見は出てきている。その意見に基づいてこの案を最終的に変更するということで了解を取られてやっているんですが、この中間取りまとめの最終版について、やはりこの公表の仕方、そしてまたそれについて分かりやすく説明するということがこれ必要なんじゃないかというふうに思った次第です。
 それは、やはりなかなか、今この原子力について安全、安心という議論をしても、安全について幾ら説明をしてもなかなか国民の皆さんの安心感を得られない。その一つは、やっぱり、この福島第一原発の事故の原因についてやはり皆さんが納得し切っていない部分があるんだろうと。
 今回のこの中間取りまとめ案でも、まだ幾つかの部分についての検討の、ここで御指摘されている放射性物質等の放出あるいは漏えいの経路について、その配管の中でどの程度分かったとか、そういった議論がされていますけれども、こういったことをやはり一般の人に分かりやすく、あそこで本当に何が起きたのか、そしてどこを本当に押さえればあの事故は防げたのか、こういった観点でのやはり公表の仕方というのをもう少しお考えいただいた方がいいんじゃないかというふうに思います。
 そういう形での公表についてどういうふうに今後お考えなのか、そしてまた、今回の取りまとめで判明した事実によって、現在の安全基準についての考え方、審査基準についての考え方で変更した点があれば、それを御教示ください。
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更田豊志#10
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 まず、東京電力福島第一原子力発電所事故の分析を継続をしております。これは、まだまだ厳しい放射線の環境下の中で調査を進めておりますけれども、当面まだこれ中間取りまとめという形が続くんだと思っています。というか、できる限り継続をしていくもので、長期的な分析になろうというふうに私たちは思っております。そういった意味で、第二次、第三次、第四次になりますか、そういうふうに中間的な報告を続けていく形になろうと思います。
 先般、昨年三月五日に取りまとめて十日に原子力規制委員会が了承した中間取りまとめにつきましては、例えば学会ですとかあるいは地域のお招きに応じて、これまで国内で七回のワークショップであるとか学会等で講演なり発表という形をさせていただいていますし、国際的にも米国や台湾等の求めに応じた説明というのはしてきております。
 その上で、分析は、これまでのところ、何が起きたかに焦点を当てておりまして、どうすれば防げたかというのはまだ次のステップであろうと思っています。そういった意味で、現在、どうすればあのような事故に至らなかったかという観点での御説明を差し上げていないのは事実であるというふうに思っております。
 何が起きたかの中でも、特に水素、発生した水素の対策に関しては、今後その規制への取組が考えられる分野であるので、今優先的な検討をしているところであります。ただ、事故の本当に後半で起きたことですので、幾つも悪いことが重なった最後の最後に出てきた現象に対するものですので、これを規制の要求という形で抑え込むようなやり方というのが果たして正しいのか。あるいは、やはり現場を預かる事業者の考えなり判断というものを十分にすくい上げた上で、どういう形で新たな対策が必要であればそれを実現していくのかというところが重要であろうと思っております。
 そういった意味では、今後、この水素については、産業界が設けたATENAですとか各電力事業者との間の議論を通じて、規制への取り込みないしは産業界の努力という形で実を結べばというふうに考えております。
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阿達雅志#11
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 本当に今の御説明だと状況がよく分かるということで、やはり、この福島第一原発の事故については、国会事故調あるいは民間の調査ございました。ですが、この国会事故調にしても民間の調査にしても、ある意味技術的な分析というのはそれほどはされてこなかった。こういうプラントデータ的なものまで含めての調査というのを今しっかり継続しているのは、もう規制庁さんだけなんだと思うんです。
 そういう中で、やはり本当に、これ何が起きたのか、そしてそれを今後どういうふうに考えていくのかというのはやはり非常に大事なところでございますし、当面はこれ中間的報告しかできないということもよく分かるところですけれども、やはり是非、そういうところを学会だけではなくてやはり一般向けにもしっかり言っていただくと。やはり、これから原子力をしっかりやっていけるかどうかというのは、やはり福島第一事故で失われたのは、国民からの信頼を失ったのは、これは電力会社だけではなくて、学会も専門家も政府も、みんな実は信頼を失ったわけで、そしてその信頼を取り戻すという行為をやはり国民に対してしっかりやっていくという点では、是非そこの発信を特にお願いをしたいというふうに思います。
 規制委員会に対しての質問は以上で終わらせていただきます。
 では次に、経済産業省に対しての質問入らせていただきます。
 第六次エネルギー基本計画、この中で原子力発電というものが書かれております。この第六次エネルギー基本計画、提出自体が非常にいろんな難しいタイミング、菅政権から岸田政権に替わる、そういう時期でもあり、また選挙時期にも重なったとか、いろんな中で書かれたということも十分承知をしているんですが、ただ、このでき上がった基本計画の文書を読んだときに、原子力発電というものを国はどういう位置付けにしているんだ、ここの部分がやはり読み切れない部分があります。それは、一方において、原子力については可能な限り依存度を低減するというふうに書いている。もう一方において、必要な規模を維持するというふうに書いている。依存度はどんどん低減するのに必要な規模を維持するというのはどういうことなんだろうと考えると、なかなか分からない部分があります。
 ここで可能な限り依存度を低減というときに、具体的にはどの時点の依存度を基準にして低減するのか、そしてまた、必要な規模を維持するというのは、必要な規模は一体何によって決めるのか、この辺りを、この二つの記載と、二〇三〇年の原子力二二から二〇%、この関係が一体どういうことになっているのか、これについて御説明をお願いします。
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松山泰浩#12
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、原子力の位置付けについてはこれまでのエネルギー基本計画の中でも常々記載されているところでございますが、まず、原子力自体は、低炭素の準国産エネルギー源として優れた安定供給性と効率性を有しているものでございまして、安全性の確保を大前提に、長期的なエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であるということが今回のエネ基の中でも改めて記載、規定しているところでございます。
 このエネルギーのミックス、電源の形ということについて申し上げますと、よく言われる話でございますのはSプラス3Eと、安全性ということを大前提としていきながら、経済性と環境適合性とそしてエネルギーセキュリティーと、それぞれ全てを実現していかなければならない。特に、この日本の国情ということを考えたときに、全てを満たすエネルギー源が存在していない現時点におきましては、これを、現実を見つつ、一方で二〇五〇年のカーボンニュートラルという大きな目標ということを実現していくために何が必要なのか、どういう道筋を取っていくべきか、こういうことが今回、昨年十月に策定しましたエネルギー基本計画の改定の中では大きな議論となり、様々な御意見を頂戴しながらまとめていったわけでございます。
 その中で、二〇五〇年に向けた記述というところと、二〇三〇年度時点での記述というものがございます。
 まず、二〇五〇年という、遠い未来といいながら、エネルギーについて言いますとそんなに時間があるわけではございませんので、この時点でカーボンニュートラルという非常に高い目標を実現していくためには、あらゆる選択肢を追求していくことが必要となるわけでございます。
 委員御指摘のように、原子力につきましては必要な規模を持続的に活用するという記述をしているわけでございますが、この二〇五〇年に向けて、そのSプラス3Eというバランスを取り続けていくということを大前提としながら、再エネの最大限の導入、水素、アンモニアの実装などにより脱炭素化した火力の活用、こういったことも通じながら、あらゆる選択肢を実現したとき、追求したときに、一方で、原子力は必要な規模と、これについては持続的に活用していかなければならないということになるわけでございまして、そういう意味で記述されているところでございます。
 そこに至る前、二〇三〇年度といいますと、もう今からもう八年先になるわけでございます。その時点におきまして言いますと、徹底した省エネを進めていく、再エネの最大限導入に向けた最優先原則の下での取組の推進、化石電源比率の引下げ、火力電源の脱炭素化へのそれぞれの挑戦、そして安全性を最優先とした再稼働の推進、こういったことが基本方針になるわけでございますが、期近なことであることから、これについては一定の比率ということをあるべき姿、向かうべき方向として示している、これが二〇から二二%という数字になるわけでございます。
 御質問いただきましたこの比率の見通しについて言いますと、震災前の原発比率約三割から可能な限り低減していくということを念頭に、二〇一五年に示したミックスのときと同じ水準の二〇から二二%という位置付けにしているところでございまして、このカーボンニュートラルの目標ということを、一方でSプラス3Eを前提としたときに、柔軟性と同時に着実に進めていくということをバランス取りながら記述したものでございます。
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阿達雅志#13
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 今の御説明を聞くと、可能な限り依存度を低減というのは、三割から、二二から二〇%にすればもう低減をしているようにも聞こえないことはない、そういう御答弁だったように思いますが、余りここは詳しいことをここで聞くのはやめておきますけれども。
 この次の問題として、この二二から二〇%を維持するというためには、現実問題としては三十基近くの原子炉の稼働が必要である。ところが、現実においては今九基とかその程度しか稼働していない。この現実と目標とのギャップ、これをどういうふうにこれからマネージしていくのかを考えたときに、これ経産省がコントロールできる話ではないんじゃないか。
 現実に、この再稼働できるかどうかというのを、規制委員会で適合性審査に通ること、そしてまた地元の合意があるということですから、そういう中で、この原子力規制委員会の適合性審査を加速して地元の合意を得ていくと、こういうことを考えたときに、経済産業省としてこの再稼働を、しっかりこの二二から二〇%に上げていくために何をやっているのか、どういうことをお考えなのかを教えてください。
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松山泰浩#14
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 今委員御指摘のように、この二〇から二二%、まあ二二から二〇%という目標、これを実現していくのに、目指して取り組んでいかなければならない。これはあくまでもSプラス3Eが前提となるわけでございますので、当然のことながら安全性の審査が重要でございますし、同時に、地元、若しくは国民、立地の方々の御理解、そして国民全体の御理解ということを得ていかなければならない。ですので、我々側からしますと、脱炭素化する、カーボンニュートラル化していくという大きな目標については常にどこまででも求めていかなければならないわけでございますが、その際に、安全が第一、地元の理解、地域の理解、そして国民全体の理解が重要だということは御指摘のとおりでございます。
 私どもとしましては、まず、今日の議論にもございますけど、原子力規制委員会における審査、このプロセスが円滑に進んでいくようにするために電力事業者サイドでできることは積極的にやっていく必要があると。これまでの審査をいただいた中での様々な御指摘の事項ですとか、相互に活用できるような技術、知見というものもあろうかと思います。事業者さん、相互に、この再稼働に対する手続、審査プロセスを円滑に進めていくための相互の知見の共有、連携のためのタスクフォースといいますか、相互の連携体制というのも、これを、電力事業者さん、私どももしっかり支援しながら今立ち上げて取組を加速させているところでございます。
 また、地域の御理解、国民の御理解ということも非常に重要でございます。これはもう常々指摘いただくところでございますが、全国的なシンポジウムですとか説明会の開催も当然でございますし、広報活動もしっかりやらなければならない。同時に、地域の御理解となりますと、当然のことながら、避難計画を始めとした防災対策ということについても一緒になってやっていかなければならない。国も一緒になり、前面に立ちながら、その策定、地域の実情に応じた体制の整備ということにも取り組んでいくと。
 様々な事象がありますけれども、私どもの方で事業者の皆様方とともにできることについては精いっぱい取り組んでいるところでございます。
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阿達雅志#15
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 私は、やはりこの原子力発電というのは国策としてしっかり進めてきたというふうに理解していますので、国策ということでやる以上、しっかり、今のような原子力再稼働に向けての体制整備、環境整備、これについても、経済産業省としても逃げることなく、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次の質問に参ります。
 今回のエネルギー基本計画では、新増設、あるいは休止期間の運転期間延長についての記載がありませんでした。これについては、事前の議論の中ではやはり書くべきではないかという議論があった、そういう中で、いろんな事情の中で書けなかったということも理解をしておりますが、一方で、やはり先ほどからの御説明の中でもあった二〇五〇年に向けてということを考えたときに、今あるこの原子力、再稼働できたとしても、四十年プラス二十年、あるいはこれからの再稼働のものも含めてですけれども、やはり二〇五〇年には相当のものが六十年たってしまう。そういう中で、二〇五〇年以降も二二から二〇%というのを維持するということであれば、しっかりとこの新増設の議論をしないといけないんじゃないか。
 過去の例でいくと、原子力発電というのは、計画をしてから実際に運転開始まで三十年から四十年掛かっている。それでいくと、今議論をしても二〇五〇年に間に合うかどうか分からない。そういう可能性がある中で、やはりこの新増設の議論を早く始めるべきではないかというふうに思いますが、そこについての御所見をお聞かせください。
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松山泰浩#16
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げましたように、Sプラス3E、安全性ということを大前提として、そして国民の皆様方の御理解ということを前提に、大きく損なわれたこの信頼というものをどう取り戻していくかということを私どもとしてはしっかり考えながら前に進んでいかなければならない。カーボンニュートラルという非常に大きな挑戦でございますので、そのためにもう一刻の猶予もないというのは委員の御指摘のとおりかと思っています。
 二〇五〇年に向けての原子力発電について申し上げますと、冒頭のところで御答弁申し上げましたけれども、必要な規模を持続的に活用していくということにいたしております。その規模についてはこれからの追求の中で決まってくるわけでございますが、ここに向かっていく上では、そのSプラス3E、安全の確保ということを最優先として、地域の御理解、国民の御理解というのを大前提として考えていくとした場合、今この段階でまず進めるべきは、国民の皆様方の御理解を得て、地域の信頼を勝ち得て、安全審査が通ったものについて再稼働を着実に進めていくことだということが何より重要だと考えてございますし、委員御指摘のように、それに向けての取組というのを今全力を尽くしてやっていきたいと考えているところでございます。
 そうなる中で、新増設、リプレースということについては、もちろんこういうことは議論していくべきところでございますが、今進めるべき政策的な対応ということについて申し上げますと、再稼働を進めていけるかどうかということに対する取組をしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
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阿達雅志#17
○阿達雅志君 再稼働がもう一丁目一番地であるという認識をお示しいただいたのは、非常に私も同感をするところであります。
 一方におきまして、この新増設の問題に加えて、核燃サイクルにおいて、両輪のうち高速増殖炉計画が中断され、今プルサーマル計画だけが維持ということになった。こういう中において、プルサーマル計画において発生した使用済MOX燃料の処分はどうするのか、あるいは再処理によるプルトニウム蓄積量の増加をどうしていくのか、MOX炉の再稼働が進まない状態で再処理工場の稼働をどう考えていくのか、こういった問題もあります。
 また、あわせて、今原子力新増設が進まない中で、あるいは再稼働が進まない中で、原子力主要メーカーの採用減や原子力産業に就職する学生減、建設プロジェクト従事経験者の減少や主要部品メーカーの撤退など足腰が弱くなっていると、こういう部分もある。日本のこの原子力産業というのが、やはり今、ある意味消滅の危機にあるという中で、やはり経産省としてもしっかりと、続けていく以上は支えていただきたいということでございます。
 そういう中で、やはり私は、経産省としてのこの覚悟というのをしっかり示していただきたいというのもあるんですけれども、一方で、今回エネルギー基本計画、第六次を出すに当たって新増設の議論がしにくかった一つの大きな要因は、東京電力の柏崎刈羽の問題があります。その中身についてはもういろんなところでも指摘をされていますけれども、今回いろんな議論の中ではっきりと、東京電力については組織的な管理機能が低下、そして重大な事態になり得る状況という指摘までがされている。東京電力の問題というふうによく言われますけれども、私はこれ、大株主である国が、しかも取締役を選任して、そして今の東京電力の経営というものに関与してきたのにこのような事態になったというのは極めて遺憾に感じているところでございます。
 そういう意味で、今後本当に柏崎刈羽を動かすためにこの東京電力のガバナンスをしっかり立て直していかないと、やはり、今のようなガバナンス、そして、ここで指摘されているような管理機能が組織的に低下して重大な事態になり得る状況というのを改善しない限りは、なかなか柏崎を動かすということでは国民の理解も得られないだろうと。
 この点について、東京電力のガバナンスを、大株主で、なおかつ取締役を選任している国としてどのようにお考えなのか、御意見をお聞かせください。
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松山泰浩#18
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。
 委員多々御指摘頂戴しましたように、この原子力の活用ということを考えていく中で様々な課題に取り組んでいかなければならないと思います。具体の御質問じゃございませんので御答弁申し上げませんけれども、核燃サイクルを始めとし、バックエンドの話、さらにはサプライチェーン、技術力、人材、技術基盤、この確保、いずれももう待ったなしの状況でございますので、国としましては全力を挙げて取り組んでいきたいと、取り組んでいくというところでございます。
 その上で、足下のところで申し上げますと、東京電力の昨年起こりました、セキュリティーを始め、核物質防護を始めとした一連の不祥事案につきましては、このセキュリティーというのは原子力事業者さんの基本中の基本でございます。この事態が起こったこと自身、私どもも非常に遺憾なものでございます。既に私の方からも、小早川社長を始め関係の方々に対し、その改善措置をとるように、規制委員会の御指導の下でとっていただくように指導してきているところではございますけれども、とにかくこの原子力、東京電力の信頼の回復、それは取りも直さず原子力自体に対する信頼の回復ということにも大きな関わりを持つ部分でございます。
 そういう意味では、その組織としての在り方から見詰め直していただき、大きく損なわれたこの地域、社会からの信頼を取り戻すための取組が必要だと思っております。既に規制庁、あっ、規制委員会に対して提出された報告書の中でも、リスク認識の甘さですとか弱さですとか、現場実態の把握の弱さ、組織として是正する力の弱さなど、根本原因が指摘されているところでもございます。
 昨年八月、経産大臣が認定しました第四次総合特別事業計画の中の記載でも、組織の文化や体質に踏み込んだ改革に取組が必要だとなってございますので、私どもとしましては、この東京電力のガバナンス、文化、組織の改革ということについて逐次報告をいただき、そして、決して東京電力任せにするということなく、その立て直しと信頼の回復への努力を、しっかりと伴走し、支え、指導していきたいと、このように考えてございます。
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阿達雅志#19
○阿達雅志君 終わります。ありがとうございました。
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岸真紀子#20
○岸真紀子君 立憲民主・社民の岸真紀子です。質問の機会をいただきましてありがとうございます。早速質問に入ります。
 岸田総理は、本年一月十七日の施政方針演説で、二〇三〇年度四六%、二〇五〇年カーボンニュートラルの目標実現に向け、単にエネルギー供給構造の変革だけでなく、産業構造、国民の暮らし、そして地域の在り方全般にわたる経済社会全体の大変革に取り組みますと述べ、さらに、送配電インフラ、蓄電池、再エネ始め水素、アンモニア、革新原子力、核融合など非炭素電源を掲げました。
 このカーボンニュートラルの目標実現は、地球規模の取組でもあり、非常に重要です。ここで挙げられた革新原子力、これは小型原子炉を含むものと受け止めています。
 原子力発電に対する国民の不安や不信は、今なお解消されていません。これは、この調査会においても、これまで何度も与野党問わずに議論されてきたことです。しかし、この演説では革新原子力を非炭素電源と位置付けて、再エネと同様に掲げています。このことは、エネルギー基本計画で可能な限り原発依存度を低減するとしていることと矛盾しているのではないかと指摘します。
 私は、原子力を含むあらゆる技術の開発研究、このこと自体は重要性があると感じています。むしろ、今ある原発を安全に管理したり、廃炉時代がすぐそこまで来ているので、重要だと考えています。しかし、この国民の不安や不信が解消されていない中で、今後、主力電源化に向けて総力を挙げて取り組んでいる再エネと原子力を併記していることに強い違和感があります。これは、脱炭素社会のどさくさに紛れて、なし崩しに原子力を進めようとしているのではないかという懸念さえ生まれています。
 三・一一から十一年、いまだ現地の福島は苦悩がたくさんあります。先日も私、現地の方からお話を聞きました。いまだに、帰還できるといっても、自治体の中に三%とか一〇%にも満たない帰還率になっています。もっと言えば、帰還の中には廃炉とか除染に関わる住民の方もいらっしゃいますので、もっともっと本当は、実際には低いんではないかと思っています。
 こういった未曽有の災害をもたらす原子力発電については、私は反対の立場です。とはいえ、そういった賛否は別としても、施政方針演説で革新原子力が並列されたことは、この基本計画の方針と異なる方向性を示されたと思われます。原子力への不信が残る中で、発言が問題ではないかということを指摘しているんです。
 こうした矛盾であったり、どっち付かずの原子力政策ではなく、政府は、原子力の諸課題をすぐに、まあ福島の問題もそうですが、整理をし、政策を国民に示す必要があると考えますが、大臣政務官の御見解をお伺いします。
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岩田和親#21
○大臣政務官(岩田和親君) お答えをいたします。
 この原子力につきましては、安全を最優先をして、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減するということ、これが政府の一貫した方針でございます。
 その上で、Sプラス3E、いわゆる安全性に加えて安定供給、経済効率性、そして環境適合、この全てを満たす完璧なエネルギー源というのは存在をしないわけでありまして、今後の技術革新などの不確実性を踏まえますと、再生エネルギー、原子力、火力、水素、CCUSなどあらゆる選択肢を追求をして二〇五〇年カーボンニュートラルを目指すことが重要だと、このように考えております。
 そのため、小型モジュール炉でありましたり高速炉などを含みます革新原子力につきまして、国際連携や民間の創意工夫を活用いたしまして、研究開発や技術実証を推進をしていく、そして将来を見据えて安全性の向上に向けた研究開発や人材育成を進めていく、こういったことにしっかりと取り組んでいきたいと、このように感じております。
 また、委員のお話ありましたように、この福島事故の、この過酷事故の教訓といったもの、これは決して忘れてはならないということは私どもも肝に銘じております。安全神話に陥ることなく、しっかりと取組を進めていくことが必要でありまして、私もこの福島の復興の担当の政務官といったものも務めているところでありまして、地元の皆様の御苦労、そしてまた復興に向けての思いといったものはしっかりと受け止めさせていただいているところでございます。
 そういったことも踏まえながら、重ねてでありますが、安全性の向上に向けた技術の開発、そして人材育成を進めていくというふうに考えております。
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岸真紀子#22
○岸真紀子君 私も研究開発を否定するものではないと考えていますが、今朝の北海道新聞にも、原発はあくまでも過渡的というか、むしろそのEUの流れも得て、なし崩しに行くのではないかということを指摘する新聞記事も出ています。なので、そこは本当に慎重に考えるべきです。
 次の質問に入りたいと思いますが、原子力施設については、震災後に設けられた新規制基準への適合性審査が続いています。
 規制委員長にお伺いします。
 原子力に一〇〇%の安全はない、安全神話はないと更田委員長も再三にわたっておっしゃっていますし、昨年の三・一一から十年を踏まえて、委員長も安全神話の復活を許してはならないと御発言されています。
 日本は自然災害も非常に多い国で、地震、津波、火山とか、本当に他国に比べても多いです。過酷事故はあり得ると考えなければなりません。何かあったときに安全に逃げることもままならない状況です。私、北海道の出身ですが、泊村は本当に市街地から四キロも離れておりませんので、本当これ何かあったらどうすればいいんだろうというふうに心配もするところです。
 原子力規制委員会が規制に合格したら安全という保証を国民に示すものでなければ、国民の原子力への不安は解消されません。当然だと思います。安全性を保証しない規制や審査では、何のための原子力規制なのか分からないのではないでしょうか。三・一一の東電福島第一原発事故という大災害は、原子力基本法の第二条二に掲げている国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全が果たせず、今も大きな課題として残されたままです。
 改めて、原子力規制委員会の役割と新規制基準適合審査の意義について、原子力基本法にも照らし、国民への原子力の安全性への懸念に応えられるものなのかどうかということを更田委員長にお伺いします。
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更田豊志#23
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えをいたします。
 私たちの規制の役割は、安全性に対して一定の保証をして、どのような規制を行っているかというのを説明をしていくことにあると思っていますが、一方で、安心を提供するであるとか不安を解消するというのは、これを規制当局の役割として捉えるのは私は危険なことだと思っています。
 これは前にも御答弁申し上げていますけれども、私たちは安全ということについて技術的にしっかりと語っていくことは必要ですけれども、規制当局が安易に安心という言葉を使うようになったら、私はこれは危険な兆候だと思っています。安心であるとか不安というのはそれぞれの方の心の問題であって、私たちが保証したり、請け合うようなものではありません。
 したがって、私たちは、専門的な知見に基づいて、また、その中立公正な立場からしっかりとした審査をして、安全が確保されるための指摘や監視活動をしていくのが役割だと考えておりますけれども、その上での説明は、あくまで科学的、技術的な見解に基づく、安全について語るというのが私たちの役割であるというふうに認識をしているところでございます。
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岸真紀子#24
○岸真紀子君 委員長には再三にわたって、こう質問すると、そのようにお答えをいただいているところです。なので、審査に時間が掛かったとしても、それはきっちりと安全性を確認しているということでやむを得ないんだなということも、今の答弁でも更に私も感じるところでございます。
 次に、高レベル放射性廃棄物についてお伺いをします。
 北海道には泊原発があって、原子力機構の地層処分の研究施設が幌延町にあります。そして、現在、寿都町と神恵内村で高レベル放射性廃棄物の処分場の候補地としての文献調査が行われているところです。原発をめぐる問題、特に使用済燃料の最終処分は、北海道が残念ながらその舞台になっているという印象を受けています。核のごみ問題は、全国民が自分のこととして考えなければなりません。しかし、現状は、北海道の地域だけでの議論となっているのではないかと考えるんです。
 このまま文献調査等の地域が広がらなければ、この最終処分場の問題は北海道の問題で収まってしまうのではないかと危惧するところです。今後、全国的にも広げる予定があるのかどうかも含めて、経産省の方針をお伺いいたします。
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岩田和親#25
○大臣政務官(岩田和親君) この日本におきまして、過去半世紀以上にわたる、原子力発電を利用し、そして使用済燃料が既に存在をしている以上、高レベル放射性廃棄物の最終処分は日本の社会全体で必ず解決をしなければならない重要な課題であると、まさに委員の御指摘のとおりだというふうに考えております。
 こういった中、北海道の寿都町と神恵内村におきまして、二〇二〇年十一月から文献調査を開始することとなりました。国といたしましては、両町村に敬意と感謝を持って、町村やNUMOとも連携をし、対話活動などに取り組んできているところであります。
 その上で、国としましては、北海道以外の地域も含めて全国のできるだけ多くの地域において最終処分事業に関心を持っていただくとともに、調査の受入れにもつながるよう、積極的に対話活動等に取り組んでいるところでございます。調査対象となる自治体を増やしていく努力をしていきたいと考えております。
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岸真紀子#26
○岸真紀子君 本当に今、寿都町と神恵内の二か所からもお話を聞いてきたんですけど、町民が推進派と反対派に分かれて、ちょっと町が分断してしまっているんですね。これ、過去にも高知県の東洋町でも同じようなことが起きたとニュースとかでも聞いています。
 寿都町内にあるNUMOの施設を外から見てきましたが、看板は小さくて、ぱっと見、分からないんですね。見た目では分からないというところです。住民の方に聞いたら、対立を避けるためになるべく目立たないようにしているんではないかというのと、御答弁では、たくさん対話を積極的にやっていただいているというのは分かってはいるんですが、一方で、住民の方に聞いたら、そこの場に行くことすらも分断を生んでしまうので、なかなか行きづらいんだという声も聞いています。本当に、もっともっと丁寧に説明をしていかなきゃいけないなと感じています。
 それと、全国でいろんな説明会をしていただいているというふうにも言っていましたが、この文献調査は、最終処分だけじゃなくて、国民にもこの核のごみの問題について広く分かっていただくためにやっていると思うんですが、この文献調査の進捗状況についてなんですけど、寿都と神恵内での取組状況は、コーディネーターである、この尽力もあって、NUMOのホームページに分かりやすい形で掲載されているのは私も確認しました。ですが、経済産業省のトップページ、資源エネルギー庁ではなくて経済産業省のトップページには、地層処分の文字もNUMOのリンクも貼っていない状況です。
 核のごみの処理は、国民が自分の問題として考えることがとても重要だと私は考えています。政府は、この取組を、国民が簡単にアクセスできるようにもう少し工夫をしていただきたいんですね、NUMO任せではなくて。
 具体的に何を言っているかというと、国の役割としての、経産省のホームページであったり、あるいは首相官邸のサイトでもいいと思うんです、こういったところになるべく分かりやすく載せていただきたいという改善をお願いいたします。それとともに、地層処分に関するPRの重要性も含めて、再度お答えをお願いいたします。
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岩田和親#27
○大臣政務官(岩田和親君) この高レベル放射性廃棄物の最終処分につきましては、もう日本の社会全体が必ず解決しなければならない重要な課題であると繰り返し申し上げさせていただきます。このため、委員の御指摘のとおり、その必要性については、広く周知、広報していくことは重要だと考えております。
 これまで国といたしましては、二〇一七年に科学的特性マップを公表して以降、NUMOとともに全国で百四十回を超える説明会などを行ってきております。ちなみに、昨日、二月八日でございますが、私の地元の佐賀県鳥栖市でもこのような対話型の説明会が開催をされております。そして、この最終処分事業をより詳しく知りたいという経済団体や大学、教育関係者、NPO等も約百団体以上出てきているというふうな状況です。
 加えて、新聞やウエブなどのマスメディアを活用した広告やSNS等を活用した若年層向けの広報などについても、NUMOと連携をし、積極的に実施をしてきております。
 引き続き、最終処分事業の実現に向けて、全国のできるだけ多くの地域において最終処分事業に関心を持っていただくとともに、調査の受入れにもつながりますように、委員の御指摘も含め、積極的に広報活動等に取り組んでまいりたいと思います。
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岸真紀子#28
○岸真紀子君 なるべく分かりやすく、広く周知していただくように引き続きお願いいたします。
 次に、委員長にお伺いしますが、原子力規制委員会は一月十九日に、使用済核燃料から出る高レベル放射性廃棄物について、最終処分地を選ぶ際に考慮する条件づくりに着手することを決めたと報道されていました。
 これは昨年の調査会でも質問したところではありますが、そもそも文献調査を実際に行うのにそれが決まっていなかったというのもいかがなものかなという疑問もありましたが、今後条件づくりに着手するということでしたので、今後いつまでに行うのかなどお伺いしたいと思います。お願いします。
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更田豊志#29
○政府特別補佐人(更田豊志君) 御指摘の安全確保上少なくとも考慮されるべき事項につきまして、一月十九日の原子力規制委員会について、その検討方針について議論をしたところであります。その検討方針の中で、その事項の範囲でありますとか、そういったものについてはおおよその考え方を既に示しておりまして、まだあと火山について少し専門家の方の御意見をこれから伺いたいというふうには考えております。ですので、それほど長期間を要するというふうには考えてはおりません。
 ただ、広く私たちの考え方をお示しした上で様々な御意見をいただくということも、プロセスもまた重要だと考えておりますけれども、概要調査が開始される前にはこれを示す必要があることは私どもも認識をしておりまして、今年の秋をめどに作業を進めたいというふうに考えております。
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