白石隆の発言 (内閣委員会)
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○参考人(白石隆君) これは非常に難しい問題だというふうに考えますが、基本的に、安全と自由というのは、これはトレードオフの関係にございますんで、どちらかを最初から優先するというのは適当な選択の仕方ではないというふうに考えております。
ちょっと、ウクライナではなくて、まずコロナについての各国の対応を考えてみますと、実は、日本というのは自由で安全で豊かな社会というのを私はずっと戦後追求してきたと考えておりますが、このバランスをどう取るかということの試行錯誤が、これまでの二年半、二年以上にわたる日本政府の政策だったろうというふうに考えております。ですから、まず最初は安全を非常に強調しましたけれども、次第次第にやはり豊かさが大事だということを考え、今では自由というものの価値をもう一度私は認識しているんではないかと。
だけれども、これは、例えばアメリカでは違います。アメリカでは、安全というのはこれは自己責任だという考え方が少なくともアメリカの国民の半分近くの人たちには共有されておりまして、自由と豊かさが強調されて、安全については国民の間でかなり大きな対立があると。中国の場合には、自由はほとんど私は重視されていないと。むしろ安全、しかも支配エリートの安全、次いで豊かさで、自由は無視される、これが中国の言わば現在の国柄だろうというふうに考えております。
ですから、私は、やはりこの安全と自由のバランスを考える場合には、我々がこういう三つの基本的な価値の間の言わばバランスをどう取るのか、どう取ると国民的に一番納得されるのか、これをやはり考える、私はそれは政治の責任だというふうに考えております。
なお、最後にウクライナについてでございますが、いろいろありますけれども、私はやはり、半導体だとかセンサーをロシアに輸出しないというのは、これは極めて適切な政策だと考えております。そもそも、私がこれは仄聞するところですと、ロシアの武器というのは、日本、ましてやアメリカから見ますと一世代遅れているというふうによく言われますけれども、それはやはり半導体だとかセンサーのところの違いだろうというのが私の理解でございます。