石塚伸一の発言 (法務委員会)
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○参考人(石塚伸一君) 先ほど三十条を御紹介させていただきましたが、この三十条、実はすったもんだがあってできた規定です。
昭和五十七年になりますかね、刑事施設法案というのが出たときに、これを法案化するときに、法制局の方から、この「自覚に訴え、」という文言は刑罰の執行には適さないので取れと言われて、矯正局の方では頑張られたんですよ。やっぱり現場でやってみると、受刑者の人たちの自覚に訴えて、あるいは自覚を促すという言葉にしようかと、いろいろつばぜり合いがあったんですけれども、本人たちの意思でさせるということが重要だというのが当時の法制審議会の監獄法改正部会のところの基本的な方向だったんです。平野龍一先生なんかが主導されていた。
これ、なかなか入らないで、その刑事施設法案というのは三回出て廃案になったんです。それが名古屋刑務所事件で行刑改革の話が出てきて、でき上がったのがこの法律で、見てみたら、この「自覚に訴え、」というのが入っていたんです。これ見たときに、ああ、すごいと思った、頑張られたなと思ったんです。
まあちょっとどさくさっぽいところあったんですけど、ただ、これ入ったということはすごく大きいことで、この「自覚に訴え、」という一文字が、先ほど言った動機付け面接法を頑張ってみようよとか、今、「刑政」という雑誌見ますと、受刑者の人たちに法的な義務付けがされても、義務だからやるんじゃないんだよと、本人たちの意思を尊重するためにはどうしたらいいかという論文だとか何かを一生懸命現場の人たちは考えているんです。本当に真面目なんですよ、みんな。その人たちに何かやれって言わないでください。やりますから。
以上です。