安達澄の発言 (財政金融委員会)

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安達澄君 御丁寧な答弁、ありがとうございます。
 黒田総裁が、やっぱり物価上昇が一時的というのがやっぱし非常に引っかかってですね、まあ私も、先ほどエネルギーの話ありましたけど、サラリーマンの、新日鉄にいるときに石炭のやっぱり買い付けとかそういう仕事をしていたんですけど、やはりこういうウクライナのような情勢とかあると、資源ってもう本当全く予測が付かない。それが当然コストアップになってくるわけですけど。なので、そういう状況の中で一時的とおっしゃることが、どうもそこがやっぱりなかなか理解できない、しにくい。まあ多くの国民も同じだとは思うんですけども。いずれにしても、御丁寧な答弁ありがとうございました。
 じゃ、次の質問に移りますけれども、黒田総裁は今年六月、発言は撤回されましたけど、あの共同通信きさらぎ会の講演で、家計の値上げ許容度は高まっているとの発言をされました。
 コロナ禍で消費ができずに、結果的に増えた貯蓄、強制貯蓄という言葉ですね。これ、総裁もおっしゃっていますが、欧米でも使われて、日本のエコノミストも使用している言葉とのことですが、いずれにせよ、そのように結果的にたまってしまった貯蓄が約五十兆円あるという仮説を基に家計の値上げの許容度は高まっているという発言につながったものと認識しています。
 ただ、そのような発言される前に、やはりマクロの視点だけではなく、ミクロの視点も忘れてはいけないと思います。
 どういうことかというと、仮に強制貯蓄が約五十兆円あったとして、日銀のレポートによると、その半分近くは世帯所得が八百万円以上の世帯が占めています。ただ、その世帯所得八百万円以上の世帯というのは、もう日本全体で約二割しかいません。世帯所得の中央値は、厚生労働省の二〇一九年国民生活基礎調査では四百三十七万円です。そして、その日本全体の半分がその世帯所得四百三十七万円以下になっています。四百三十七万円というのは、これ全国の数字ですから、例えば地方は数十万円単位で更に低くなります。日本全体のその半分のその四百三十七万円以下の世帯が占める強制貯蓄、それはもう先ほどの五十兆円の全体の僅か一割程度しかないとなっています。つまり、中高所得の世帯にはしっかり強制貯蓄があったとしても、日本全体の半分を占める世帯所得四百三十七万円以下の世帯には強制貯蓄はほとんどないということになります。
 加えて、別のデータ、日銀も参加する金融広報中央委員会の調査では、全世帯の三割は貯蓄はゼロです。
 ですから、マクロだけではなく、やはり現場というミクロの視点を持たないと、世の中を分かってない、国民の生活の実態を分かってないと生活者からそっぽを向かれると思います。私も地元の大分でリベンジ消費なんてないと苦言を呈されることもありますが、それが普通の国民の感覚だと思います。
 最後の質問になりますけども、撤回された発言ではありますが、やはりあの発言は国民一般の感覚からするとずれていると思います。

発言情報

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発言者: 安達澄

speaker_id: 29604

日付: 2022-11-10

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会