安達澄の発言 (財政金融委員会)

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安達澄君 ありがとうございます。約十六兆円とのことでした。
 一方で、年間約、先ほど言った百四十万人の方がお亡くなりになるときに実際に残す資産の総額の規模、これ、国会図書館の財政金融調査室に以前調べていただいたんですが、これはもうエコノミストの間でも幅があるんですけども、資産総額として残されるものが約五十兆円とか、多く見積もるエコノミストの方は八十兆円、過去のこの国会の議論では百兆円という数字も出ていました。
 仮にですけども、じゃ、そのエコノミストの方の言う少ない見積りを使って、資産総額が五十兆円から、広く一律、ちょっと乱暴ですけども、全員から仮に二〇%を徴収したとすると税収は十兆円ということになります。そこからさらに、もう超富裕層に対しては今の税率構造を適用するという二段階論法もあり得ない手法ではないと思います。
 あくまでも机上の空論、計算ですし、実際には、残されたその資産、住んでいる土地、家はもうすぐには売却できないなど、そういった現実的な問題もありますので、単純化できる話ではないというのは承知していますけども、ただ、見過ごすことはできない、財源として十分可能性のある税ではないかと思っています。
 平成二十五年に基礎控除の引下げや最高税率の見直しも行われました。その結果、確かに課税対象も相続税収も増えましたけども、より抜本的な見直し、それにはもう本当、この発想の転換というか、世論の形成も必要だと思っています。時間が掛かる問題だからこそ、先延ばしせずに早く議論を始めるべきだと私は思っています。
 財産をたくさんためることができたのも、また高額な所得を得ることができるのも、やはりこの日本の社会で生きて、公共の道路とか上下水道を使って、そして警察とか消防とか、そういった安心、安全な治安の下で暮らすことができて、仕事ができるからだと思います。どんな方も天国にはその財産を持っていくこともできません。天国で使えない資産、お金は国や社会に還元してもらう。例えば、子供たちの教育に使わせていただく。理想論に聞こえるかもしれませんけど、やはりそういった社会的認識の醸成も必要だと思います。
 一方で、相続税厳しくすると海外に資産が逃げてしまうと、そういう話もよく聞きます。ただ最近は、OECDが策定した共通報告基準、CRS情報ですね、これで、各国、各地域間で、ちょっとアメリカがこれは抜けているのが非常に残念なんですけど、銀行口座の情報を確認し合うなど海外資産の申告漏れ防ぐ手だても講じられていますし、租税条約などによる体制の強化が進んでいるものとも認識しています。
 また、過去の国会の審議では、所得税を取った後に残る財産、更にそれに税を掛けるのは二重課税だと、まあずっと出ている議論ですけども、という議論もありましたけども、先週の小池晃議員の特定同族の留保金課税制度の議論の中でもありましたけども、財務省の説明では、二重課税は法律上の明確な定義があるわけではなくて、どこかの団体からの指摘や反対の議論があると、そういった御説明でした。要は、二重課税論については最後は政策的な判断だと私も感じました。
 確かに現実的な問題はあります。どうやって個人の全ての資産を把握できるかということです。たんす預金もたくさんあると認識しています。仮に、先ほどのエコノミストの方の数字、総資産五十兆円あったとしても、それをどう把握するか、それはもう本当に難しいところだとは思います。
 確かにそういった現実的な手続論、実務面の壁もありますが、最後に鈴木大臣にお聞きしたいと思います。
 格差が固定化していく社会の見直し、富の世襲化見直し、また、ストックからフローですね、つまり、お金をため込むんではなくてそれを使ってもらって社会にお金を回していく、そういった観点からも、相続税を抜本的に見直す、少なくともそのような議論を本格的にすべきではないかと思うんですけども、鈴木大臣の見解をお聞かせください。

発言情報

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発言者: 安達澄

speaker_id: 29604

日付: 2022-11-17

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会