前泊博盛の発言 (沖縄及び北方問題に関する特別委員会)
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○前泊参考人 皆さん、おはようございます。
今日はたくさんの資料を、六年ぶりの開催ということですけれども、是非、沖縄の現状について、データも含めて皆さんお目通しをいただいた上で、沖縄問題の解決について御尽力をいただければと思っています。
今日、たくさん資料をお配りしましたけれども、この資料編の部分と、それから、今日の発言要旨をまとめたA4の資料を準備させていただきました。
まず、今日、渕辺参考人から経済については詳しい御報告がありましたので、事前に調整はされておりませんので、私の方ではダブらないように御報告をしていきたいというふうに思っています。
渕辺参考人からもありましたように、県民所得、この数字については、この百の指標で見る沖縄のものでも、ずっとこの間、復帰後五十年間、沖縄はずっと最低のままなんですね、四十七番目。沖縄県に対して十三兆五千億円ほどの交付費が投入されてきたんですが、人口で一%、面積〇・六%程度の国土の沖縄の振興になぜ成功していないのか、びりを脱出できない理由は何かという、この辺りを少し御審議をいただければというふうに思っています。
それから、大卒、高卒とも初任給は最低のままかと書きましたけれども、最新の数字では、何と、女子の大卒の初任給が九位に上がっています。そして、男性の給与を女子が上回るという、私もおきなわ女性財団の理事をしていますけれども、何と、初任給、男性が十九万に対して、女子は二十二万です。沖縄の男性の評価が下がっているのか、あるいは女子が急激に上がったのか、この辺りについては、この統計そのものの信憑性といったものを含めて今確認をしているところであります。沖縄経済については、データを基に、ファクトとエビデンスを基に我々は議論をしているんですが、この数字そのものが正確なのかどうかというところも含めて調査をいただければというふうに思っています。
それから、失業率については全国最悪のレベルでずっと維持してきたというところもあります。
一方で、数字を見ますと、復帰後の数字、主要指標を見ますと、この大きな数字ですけれども、労働力人口、復帰後三十七万人だったのが、現在七十一万人まで増えています。この五十年間で三十五万人の雇用を実現してきたというところでは、沖縄経済のパワフルな部分として評価できるのではないかと思います。居心地のいい島というところでは、たくさんの人たちが移住をしてきてくれています。そのために仕事を新しくつくらなければならないというところでは、たくさんの仕事をつくってきたというところでは、経済同友会の皆さんの活躍も含めて、高く評価できる部分ではないかというふうに思っています。
一方で、非正規雇用がかなり増えていて、沖縄はこれも全国ワーストです。四四%ほどが非正規労働。この非正規労働のために所得が低いということになります。これは学生たちにも言いますけれども、正社員になると生涯賃金は約二億円ぐらいです、生涯賃金です、沖縄では。全国だと三億円ぐらいありますけれども、東京だと四億円ぐらいになります。この格差といったものがなぜ生じたかというと、恐らくこの非正規労働の多さといったものも課題になってくるのではないかというふうに思っています。
それから、グラフをちょっと入れましたけれども、沖縄の低賃金労働、実は、原因の一つに宿泊、飲食業というのがあります。観光業を振興しています。そして、沖縄は基幹産業が観光と言われていますけれども、観光業で得られる所得といったものが、実は六ページの方に入れましたけれども、百万円以下あるいは五十万円以下というところに一万六千人ぐらいの雇用があるんですね。緑の部分、この赤丸をつけてある部分、これが沖縄の基幹産業がもたらしている低賃金労働というところになります。これをいかに上げるか。
全国は、製造業といったものを中心に産業が成り立って、雇用が成り立っているために、四百万円ぐらいのところに山があるのが分かると思います。沖縄の産業構造の中で製造業をいかに高めなければならないかという課題は、まさにこの部分にあるわけですね。右側にパラダイムシフトしない限り、沖縄の貧困問題は解決できないのではないかというふうに思っています。
六ページの方に行きましたけれども、ついでに、沖縄の予算。
皆さん御審議をいただいて、たくさんの予算をつけていただいていますけれども、この下の方の、知事が、黄色いところと青いところがあります。青いところはいわゆる与党になった場合。そして、野党、あるいは旧でいえば保守と革新というのがありました、今はそれもなくなりましたけれども。保守、革新の時代、むしろ革新の方が右肩上がりで予算が上がり、保守になると横ばいになる、そしてまた革新になると乱高下するという、この数字をどう見たらいいのか。子供たちに、どういうふうに責任を果たしているのかということを説明ができるのか。
政治によって翻弄されるような沖縄の経済というのは一体何だろうか、こういうところをしっかりと政治をやっている皆さんには押さえてほしいというふうに思います。
それから、下の方に交通の問題も入れました。
沖縄国際大学の学生、百人に三人ぐらいしかバスを使いません。学生が五千六百人いますけれども、二千四百台の駐車場を準備しています。本土の大学の先生から言わせると、非常識だ、これだけただで駐車場を準備するのかと言われるんですが、バスが高いんです。
この料金を見ると、東京だと〇・六キロで百八十円、沖縄はバス賃二百四十円ですね。三十二キロで千円を超します。東京の地下鉄は四百三十円です。なぜ所得の低い沖縄で公共交通がこれほど普及していないのか。バス交通は、一億を超していた、復帰前の一億人から、今は二千四百万人ぐらいまで、四分の一まで減っています。公共交通による負担が非常に重い。貧乏県沖縄になぜこれだけ高い交通費を負担させているのか、こういった問題についても解決をお願いしたいと思っています。
それから、予算の関係。
沖縄予算がついているといいますけれども、沖縄もしっかりと予算になるような国税を納めています。沖縄予算という言い方をされるんですが、全国も同じように予算をいただいているはずなんですが、なぜか沖縄だけは特別にお金をもらっているかのような、一括計上方式の中で、沖縄だけ特別に予算をもらっているかのような印象操作がされています。沖縄は、国税納付額の方が、この二〇一五年から一八年、出ている数字の中では、いただいているお金よりも納めている額の方が多い、この辺りについてもしっかりと押さえてほしいと思います。沖縄県民、しっかりと納税をして、いただいている沖縄予算より多くのお金を納めているというところを御理解をいただきたいと思っています。
それから、先ほど渕辺さんからも御指摘ありましたけれども、基地経済の不経済の部分もあります。
基地経済そのものが、普天間基地、四百八十ヘクタールありますけれども、一ヘクタールに直すと二千万円ですね。フェンスの外側の住民のエリアでは、基地外では一ヘクタール当たり一億四千五百万円、七倍です。キャンプ・キンザーで、同じように、二千万円に対して二億六千万円という、基地経済の不経済といったところも押さえてほしいというふうに思います。
返された後の基地の活用といったところも、成功事例がたくさん出ていますので、基地の跡利用計画についても是非御審議をいただければというふうに思っています。
限られた時間でありますので、この後はまた質疑にお答えする形で御紹介したいと思います。
御清聴ありがとうございました。(拍手)